「わたしって、本当は何がしたいんだろう?」
「このままでいいのかな?」
そんなモヤモヤした気持ちを抱えたままSNSを開くと、キラキラと輝くキャリアや理想の暮らしを発信する人たちが目に飛び込んできます。気づけば、「私も何かしなきゃ」と焦りだけが募ってしまう──。そんな経験、きっと誰にでもあるのではないでしょうか。
でもそれは、あなたの心が「もう、いらない荷物を下ろしたい」とサインを出している証拠。“何か新しいことを始める前に、いま自分を苦しめているものを手放すこと”。実はそれこそが、幸せと自分らしさを取り戻す、いちばんの近道なのです。
「断捨離」は“心の片づけ”の哲学
ここでヒントになるのが、日本発のライフメソッド「断捨離(だんしゃり)」です。この言葉はヨガの修行に由来しており、3つの実践から成り立っています。
・断行(だんぎょう):入ってくる不要なものを断つ
・捨行(しゃぎょう):今ある不要なものを捨てる
・離行(りぎょう):執着から離れる
つまり、断捨離とは単なる片づけではなく、 “モノを通して自分の執着を見つめる心のトレーニング”なのです。
この考え方は、モノだけでなく、私たちのキャリア・人間関係・人生の選択にも応用できます。ここでは、断捨離の3ステップ「断・捨・離」を、心の整理術として現代的にアレンジして紹介します。
ステップ1:「断」——情報と比較の洪水を断つ
私たちは今、1日に数千もの情報を浴びながら生きています。SNSを開けば、同世代の活躍、転職の成功談、理想的な暮らしがあふれ出る。それを見るたびに、「自分も頑張らなきゃ」と心がざわつく……。
でも、あなたの心を曇らせているのは情報そのものではなく、“情報の取りすぎ”です。
まずは「情報の断捨離」から始めてみましょう。
・SNSのフォローを見直す
・自分を落ち込ませるアカウントをミュートする
・朝いちばんでスマホを見ない
たったこれだけで、心のノイズは驚くほど減ります。比べる時間が減るほど、あなた自身の“本当の声”が聞こえてくるようになります。「断つ」とは、外の声を静めて、自分の声を取り戻す第一歩。自分のリズムで生きるための“心のデトックス”なのです。
ステップ2:「捨」——心を重くしている“義務感”を捨てる
次に取り組みたいのは「捨てる」こと。手放すと聞くと、「全部なくす」と思う人もいるかもしれませんが、それは違います。
本当の“捨てる”とは、自分を苦しめている重荷をそっと下ろすこと。まず、ノートを一冊用意して「手放したいものリスト」を書いてみましょう。
たとえば──
・SNSを見て落ち込む習慣
・苦手な人との惰性的な付き合い
・義務感だけで続けている仕事
・「こうあるべき」と自分を縛る考え方
書き出して眺めてみると、「私、こんなに頑張りすぎてたんだ」と気づくはずです。不要なものを明確にすると、自然と「これから大切にしたいもの」も浮かび上がってきます。
そして、捨てるときに大切なのは、罪悪感を持たないこと。「せっかくここまでやったのに」「辞めたら逃げるみたいで嫌だ」——そう思う気持ちは自然です。けれど、手放すことは“逃げ”ではなく“前進”です。終わらせる勇気は、次のステップへ進むための推進力になるのです。
ステップ3:「離」——過去と他人への執着から離れる
最後のステップは「離れる」こと。これは物理的に距離を取るだけでなく、心の距離をとることを意味します。
過去の失敗、他人の期待、完璧であろうとする自分。そうした“見えない鎖”を、少しずつ外していきましょう。
具体的には、こんな小さな習慣から始められます。
・1日5分、スマホを手放して呼吸に集中する
・いつもと違うカフェで仕事をしてみる
・部屋の一角を片づけて、花を一輪飾る
たったそれだけでも、心が不思議なほど軽くなります。“離れる”とは、空白をつくること。そして、その余白にこそ、あなた本来の創造力や好奇心が息を吹き返すのです。
やりたいことは“探す”ものではなく、“あふれ出す”もの
「やりたいことが見つからない」と焦るのは、実は“まだ自分を信じきれていない”からかもしれません。けれど、手放すことを繰り返していくうちに、本当に大切なものはちゃんと残ります。
たとえば——
・「誰かに喜んでもらうのが好き」
・「文章を書くと落ち着く」
・「新しいことを学ぶとワクワクする」
そんなささやかな感情の中にこそ、あなたの“やりたいこと”の種が眠っています。やりたいことは、無理に探し出すものではありません。心が軽くなったとき、自然とあふれ出すものなのです。
“断捨離”が導く、新しい学びという選択肢
不思議なことに、心を軽くしていくと、「もっと学びたい」「新しい世界を見てみたい」という気持ちが自然と芽生えます。それは、空いたスペースに新しい風が吹き込むようなもの。
最近では、場所や時間に縛られず学べるスクールやコミュニティも増えています。
たとえばSHElikes(シーライクス)のように、「やりたいことがまだわからない」という人でも安心して始められる環境があります。
デザイン、ライティング、マーケティングなど、キャリアの軸を見つけるための多彩な講座が揃っており、“試しながら探せる”のが魅力です。さらに、受講生同士の交流やコーチングを通じて、「話したら気持ちが軽くなった」「仲間ができて頑張れるようになった」と感じる人も多くいます。
手放した心に、新しい学びや人とのつながりが自然と流れ込んでくる。それは、無理に頑張るのではなく、“自分らしさを取り戻す”プロセスそのものなのです。
手放すことで、人生は静かに動き出す
やりたいことを見つける近道は、“何かを足すこと”ではなく、“余分なものを手放すこと”。
思い込みを外し、心を軽くすれば、あなた本来の感性と行動力が目を覚まします。
そこからが、人生をもっと自分らしく生きる第一歩。今のキャリアに迷いがある人も、「新しい働き方を知りたい」と感じている人も、まずは“手放すこと”から始めてみませんか?
そしてその先で、学びながら“好き”を仕事に変えていくような場所に出会えたなら、あなたの人生はもっと自由で、しなやかに広がっていくはずです。
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本記事はSHElikesの受講生を対象とした「SHEライターコンペ」の採用作品です。(執筆者 MANAさん)
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