さまざまな分野でDX(デジタルトランスフォーメーション)が広がるなか、マーケティングの戦略においてもDXを推進する企業が増えています。
マーケティングDXとは、データやデジタル技術の活用によってマーケティング業務のさまざまなプロセスを改善し、ビジネスや組織を変革していくことです。
この記事では、マーケティングDXへの理解を深めてもらうため、導入するメリットや課題、導入した企業の成功事例などについて詳しく解説します。
マーケティングDXとは
マーケティングDXとは一言で表すと「販売活動のデジタル化」ということができます。販売活動をデジタル化することで、売上拡大を目指す取り組みを指します。
この販促活動は、集客・接客・追客の3段階に分けて考えることができます。3段階それぞれにおいて、さまざまなDX化の選択肢があります。
まず集客は、新規のお客様にお店や商品・サービスのことを知ってもらうことです。折込チラシや看板、テレビCM、ラジオCMといった広告についてデジタル化することが考えられます。
接客は、来店したお客様に商品やサービスの魅力を伝えて購入してもらうことです。販売やニーズの把握において、DXを活用することができるでしょう。
そして追客は、過去に購入したことがある人に再び来店してもらうことです。ポイントカードやダイレクトメールなどの施策が活用されています。
このように、段階ごとにマーケティングをDX化できる場面が多くあります。マーケティングのフローを細分化して考えることで、DX化のハードルを下げることができるでしょう。
デジタルマーケティングからマーケティングDXへ
マーケティングDXと似た言葉に「デジタルマーケティング」があります。
デジタルマーケティングは、MAやCRMといったツール利用や、SNS・オウンドメディアなどのWebメディアの活用など、マーケティング手法をデジタル化するものです。一方でマーケティングDXは、デジタル技術を活用したビジネスや組織の変革までをも対象としています。
デジタルマーケティングとマーケティングDXは、手段と目的のような関係性といえるでしょう。マーケティングプロセスを変革するマーケティングDXの必要性を多くの企業が感じています。
マーケティングDXが注目される背景
マーケティングDXが注目されている背景としては、次のようなものが挙げられます。
- 購買行動の変化
- 実店舗ではなくオンラインで買い物をする人が増加しています。顧客が自ら検索して調べている段階で効果的にアプローチすることが非常に重要になりました。
- 顧客接点の増加
- これからのマーケティング戦略では、デジタルとアナログを併用してますます多様なチャネルで展開していくことが大切です。
- 顧客情報の取り扱いの変化
- DX化が進んだことにより、顧客情報の保護はより注目すべき課題となりました。ユーザー自身が同意していないデータを利用してはいけないため、同意を得ることができた顧客情報を適切に活用することが必要です。
マーケティングDXを導入する6つのメリット
マーケティングDXに取り組むと、次のようなメリットがあります。
- マーケティング活動を効率的に進められる
- データにもとづいた意思決定ができる
- 作業効率アップや生産性向上が見込める
- 質の高い顧客体験の提供が実現できる
- 革新的なサービスやビジネスモデルが生まれる
- O2Oマーケティングが可能になる
マーケティング活動を効率的に進められる
マーケティングDXを導入してマーケティング活動を自動化することで、作業を効率化させることができます。
例えば、これまでアナログ方式のアンケートを1,000人の顧客に対して実施していたケースを考えてみます。
インターネットやスマホを使うことでアンケートをデジタル化すれば、さらに多い10,000人へのアンケートを簡単かつ低コストで実施できるようになるでしょう。
またターゲティング(狙う顧客層の特定)もマーケティングにおいて非常に重要ですが、これについてもDX化によって顧客データの整理を自動化できるようになり、作業を効率化することができます。
データにもとづいた意思決定ができる
マーケティングDXによって取得したデータをメンバー全体で活用することができれば、定量的なデータに基づいた合理的な意思決定をすることができます。
常に起こり続ける変化への対応が求められるマーケティングの世界では、判断の早さが大切です。マーケティングDXではオフラインやオンラインを問わず多くのデータを一気に活用することができるため、データ量が多いほど顧客のニーズに適した判断をすることが可能です。
例えば、顧客とのやり取りをデータ化してAI(人工知能)のチャットボットに学習させれば、従業員が対応せずに顧客とコミュニケーションを取ることもできるでしょう。
データを活用した定量的な判断では、実施した施策に対して合理的な評価をすることが可能になるため、デジタル化の大きなメリットということができます。
作業効率アップや生産性向上が見込める
マーケティングDXによって、作業効率と生産性を向上させることが可能です。
マーケティング業務では膨大なデータの収集や処理が存在するため、単純作業が多いものの時間と労力が必要とされます。そこでデータの処理をデジタル化することで作業の時間短縮につながり、他の施策に時間を使用することができます。
例えば、マーケティングやリサーチでアンケートを実施する場合、手書きの回答用紙からスマホやアプリでの回答方式に切り替えることで、アンケートの実施と回答の回収の手間を格段に減らすことができるでしょう。
これまでの単純業務で費やしていた時間を短縮できることでコスト削減が可能になり、生産性向上にもつながります。
質の高い顧客体験の提供が実現できる
近年は、商品やサービスの供給過多によって顧客ニーズの多様化が進んでいます。
その結果、ユーザーは商品やサービスそのものの価値だけでなく、購入によって得られる「満足感」や「喜び」なども重視するようになりました。
マーケティングDXを実施すれば、顧客体験の大きな変革も期待できます。やみくもにアプローチするマーケティングではなく、顧客の状況に合わせて適切な情報を適切なタイミングで提供するマーケティングに切り替えることができれば、顧客体験の向上を実現することができるでしょう。
また、トレンドの変化にあわせて柔軟に商品やサービスを改良していくことにより、質の高い顧客体験を提供し続けることができます。
革新的なサービスやビジネスモデルが生まれる
マーケティングDXは、新たなサービスやビジネスモデルの構築にもつながります。デジタルをうまく活用してPDCAサイクルを高速で回すことで、市場や顧客ニーズの変化に迅速に対応することが可能です。
このため企業が市場動向や消費者ニーズの変化に素早く気づくことができ、アイデアを考える時間が生まれ、新サービスや新ビジネスモデルの構築につながります。
新たなサービスやビジネスモデルの構築をすることで、これまで見えていなかった課題の発見にもつながり、さらなるビジネスチャンスを生むこともできるでしょう。
O2Oマーケティングが可能になる
マーケティングDXにより、O2Oマーケティングが可能になります。O2Oとは「Online to Offline(オンライントゥオフライン)」のことです。オンライン(インターネット)ビジネスをオフライン(リアル店舗)ビジネスにつなげるマーケティング手法のことをいいます。
SNSでクーポンを発行して実店舗に来店してもらう方法や、インターネット上の広告でリアル店舗を宣伝する方法をO2Oマーケティングということができます。
オンラインからオフラインへと繋げるマーケティング手法により、これまでとは異なる層の集客にもつながるでしょう。
マーケティングDXを導入した企業の成功事例5選
マーケティングDXに成功しているさまざまな企業があります。活用されている手法としては、データの一元化や顧客データの収集、情報共有など多岐にわたります。
ここでは、マーケティングDXの成功事例を5つ紹介します。
キリンホールディングス株式会社|自動販売機のオペレーション業務をDXで最適化
キリン*1はDX推進を積極的に進めている企業で、「DX注目企業2022」にも選定されました。
マーケティング上のお客様情報のグループ共通化をおこない、これまで事業部門ごとに構築していたシステムをフルクラウド環境に集約しました。食やヘルスサイエンス、医療といった分野のお客様とのコミュニケーションツールが一本化されたことで、ダイレクト事業やデジタルキャンペーン、オウンドメディアにもつなげています。
キリンビバレッジの自動販売機は全国に約18万台も設置されており、お客様との重要なタッチポイントです。他方で、ニーズの多様化や生活様式の変化に伴い、自動販売機の収益改善が必要とされていました。これまでの自動販売機のオペレーション業務は、商品ラインアップや巡回ルートなどの計画を熟知した担当者が経験に基づいておこなっており、非常に属人的な業務プロセスでした。
そこで2024年10月からは、キリンビバレッジが管理する自動販売機に、ソフトバンクが新たに開発した自動販売機のオペレーション最適化サービス「Vendy」が順次導入される予定です。自動販売機ビジネスのDXにより、オペレーション業務の効率化と設置先に応じた商品ラインアップの最適化を目指しています。
トラスコ中山株式会社|発注業務の効率化が在庫出荷率の向上につながる
トラスコ中山株式会社*2は、生産現場で必要とされる作業工具や測定工具といったプロツールを豊富に取り揃え、素早く安定して提供している企業です。
重複した業務オペレーションやアナログ対応領域が多く、非効率課題に直面してきました。サプライチェーン全体の業務効率改善のため、生産性を高めていく仕組みや機能構築を目指しています。
そこでマーケティングDXの一環としておこなわれたのが、在庫管理システム「ZAICON3」の導入です。従来は物流センターごとに、購買担当者が月次の販売実績をもとにエクセルを用いて勘と経験で需要を予測し、手作業で発注していました。ですがこのような方法の精度には限界があり、欠品による機会ロスや即納遅れが生じてしまうことも。
在庫管理システムを導入したことで、販売店からの注文実績をもとにAIによるデータ分析をおこなえるようになりました。需要を計算・予測して、購買担当者の業務を大幅に自動化することができています。これにより、業務効率のみならず在庫出荷率の向上にもつながりました。
清水建設株式会社|デジタル化によって施工管理業務を標準化し確実な品質確保に
大手ゼネコンである清水建設株式会社*3はオフィスや工場、学校、病院などさまざまな建物の企画提案や設計、施工、運営・維持管理をおこなっています。
2024年6月に、施工管理業務の標準化・デジタル化を図る建築現場の総合ポータルサイト「Cコンシェルジュ」が構築されました。このポータルサイトには清水建設の施工管理業務のノウハウが凝縮されており、時間や場所を選ぶことなく現場におけるタスクの抽出・遂行・進捗管理などに関する業務支援が得られるそうです。また、ユーザーの利用内容が自動的にサイト内に蓄積されるため、ナレッジが集まり人材育成にも役立つ仕組みになっています。
建築の施工管理業務のハブとしてこれを活用することで、確実な品質確保と効率化による労働時間の削減、限られた労働時間の有効活用につなげることができるでしょう。施工管理のデータの蓄積が進めば、施工計画・品質管理の最適化や受注判断をはじめ、各種意思決定のさらなる迅速化も期待できそうです。
株式会社エイチ・アイ・エス|チャット機能を有人対応につなげ、より細やかな接客を提供
株式会社エイチ・アイ・エス*4は、国内外の旅行商品を販売している大手旅行業者です。2020年、旅行予約サイトのスマートフォン版に接客DXを導入しました。
接客DXは、LINEなどのチャットサービスをEC領域に活用するチャットコマースとリアルの接客を融合したサービスです。従来のチャットコマースでは、ユーザーがチャットアプリのインターフェースを通じてAIと対話をし、旅行に関する質問や予約を進めていましたが、個々の詳細な相談に対応することは困難でした。
接客DXにより、このチャット機能に有人対応をシームレスに対応させることで、チャットでの会話で得られたデータをもとにパーソナライズ化したコンテンツを配信を実現しています。より深くコミュニケーションをとることが可能となっています。
AIによるスムースな回答だけでなく、人によるきめ細やかな対応で、ユーザー固有の悩みを解決することができるようになりました。スマホを通じてリアルタイムで接客することが可能になり、デジタル空間でも実店舗のような購買体験を提供できています。
ソニー損害保険株式会社|事故リスクが低いドライバーにインセンティブを
ソニー損害保険株式会社*5は、自動車保険を中心に、医療保険や火災保険などさまざまな保険商品を取り扱っているダイレクト型の損害保険会社です。
ソニー損保からは、AIを活用した運転特性連動型自動車保険「GOOD DRIVE」が販売されています。「GOOD DRIVE」は、スマホで計測した運転特性データから事故リスクを推定し、その結果に応じて保険料を最大30%キャッシュバックするものです。
自動車保険の本来の役割としては事故時の補償やサービスの提供が挙げられますが、事故リスクが低い人にとっては大きなメリットを感じにくいようなシステムになっていました。そこでAIを活用し、事故リスクが低い運転をしている場合にキャッシュバックのインセンティブを提供することで、事故リスクが低いひとにとってもメリットのあるサービスを提供でき、安全運転への意識をさらに高めることにつながっています。
交通事故の少ない社会の実現に大きく寄与する施策ということができるでしょう。
マーケティングDXを推進する際の課題点
マーケティングDXにはさまざまなメリットがありますが、推進する際に抱えている課題もあります。マーケティングDXの導入に際して生じる課題には、次の5つが挙げられます。
マーケティングDX導入による利益相反
マーケティングDXを導入すると、部署によって業績が上がるところと下がるところが出てきてしまうリスクがあります。例えば、ECサイトでの販売を開始したことで地方での売上が下がってしまう可能性があるでしょう。
また代理店や小売販売店経由で顧客と取引をしている場合、それまで築いてきた信頼関係があります。マーケティングDXによってビジネスモデルを大きく変えたからといって、これまで取引してくれていたクライアントとの契約を一方的に打ち切ることは信頼を損ねることになります。
このためマーケティングDXを導入する際は、社内外との調整が不可欠です。担当者やマーケティングを担う部署だけに任せるのではなく、企業全体で推進していくことが大切です。
新システム導入による業務負担の増加
顧客の購買データや広告解析データ、アクセス解析データなど、マーケティングに必要なあらゆる情報をデジタル化する際は新たなシステムを導入することになります。このとき、どのようなシステムを採用するかを慎重に検討することが重要です。
既存システムとの互換性がないシステムを導入してしまうと、余計に業務が複雑になり現場の負担が増してしまうでしょう。データを変換・移行する手間がかかるなど、新たな業務フローに慣れるまでに時間がかかって業務が一時的に増加することもあります。
このため新たなシステムを導入する場合、既存のシステムとの親和性が高いツールや、連携できるツールを選ぶのがおすすめです。現場の声を聞きながら研修を実施するなどサポート体制を整え、できるだけスムーズに移行できるようにしましょう。
マーケティング手法の複雑化
マーケティングDXを導入することによって、あらゆる定量的なデータを参照することが可能になります。一方で、これによってマーケティング手法がより複雑になる可能性もあります。
顧客の購買データやアクセス解析データなど、マーケティングDXによって可視化されるデータはさまざまです。こういったデータを適切に整理して取り扱うためには、マーケティングの知識と技術が求められます。例えば、SNSやWebサイトの利用、オンライン広告の出稿など、デジタルマーケティングでやるべき業務は多岐に渡ります。データからユーザーのニーズを適切に把握し、最適な施策としてアウトプットするための技術が必要です。
データとして顧客行動を定量的に把握できるようになることでより考慮しなければならない点が増えることは、マーケティングDXの課題点の1つと考えられます。
新しい価値観や方法に対しての反感
マーケティングDXの導入では、これまでの業務を大きく変革することになります。マーケティングDXを推進していくなかで、デジタルやデータになじめない社員からの反発を招く可能性がある点にも注意が必要です。
「これまではこのやり方で上手くこなしてきた」という意識が強いほど、マーケティングDXによる新しい業務環境を受け入れることができない社員が現れるでしょう。DXの導入によってこれまでおこなわれてきた取引が終了してしまうケースもあり、代理店などがビジネスモデルの変革に難色を示す可能性もあります。
このためマーケティングDXの導入を目指す際は、そのような感情にも配慮し一方的に押し進めないようにすることが大切です。上層部が率先して推進していくことで、担当者だけに反感を背負わせてしまうリスクを減らすことができるでしょう。
DX推進に必要不可欠なスキルや人材
マーケティングDXは、IT技術があるだけで簡単に実現することができるわけではありません。
マーケティングDXには、IT技術だけでなくマーケティングの知見が豊富で高度な分析ができる人材が必要です。またマーケティング活動の本質を把握し、社内の各部署や利害関係者の協力を得ながら組織に変革を起こしていくことが求められます。調整力やコミュニケーション能力も必要といえるでしょう。
ですがそのような人材をいきなり採用するのは容易ではなく、社員のなかから育成するのも時間がかかります。このため、人材不足による技術不足でマーケティングDXの推進が滞ってしまうケースもあるでしょう。
社員がスキルアップを図ることができる環境を日頃から提供するなど、マーケティングDXのような大きな変革を起こす前の地盤作りが肝心です。
マーケティングDXに役立つ知識を吸収するには?
マーケティングDXの導入では、変革に対応することができる人材が不可欠です。マーケティングDXに対応できる人材は不足しているため、スキルアップを目指すことで活躍の幅を広げることができるでしょう。
マーケティングDXに役立つ知識を吸収したい方には、次のような方法がおすすめです。
展示会やセミナーに参加する
マーケティングDXについて知りたい方は、展示会やセミナーに参加するのがおすすめです。
例えば「マーケティングDX EXPO」では、MAツールやWebサイト・アプリ・動画制作、Webマーケティング、SNSマーケティング、CS・CXツールなど、マーケティング業務のDX化を推進する最新ソリューションが一堂に介します。
出展者とマーケティングDXに関する商談をする目的以外にも、マーケティングや広告宣伝、Web戦略の担当者や経営者が課題解決のヒントを得るために訪れることが多いです。会場を訪れることでそのときの最新情報やトレンドをまとめて知ることができるので、マーケティングDXに関する知識を吸収したい方にぴったりのイベントといえます。
マーケティングやDXに関する本で学ぶ
本を読んでマーケティングDXについて理解するのも、効果的な勉強方法のひとつです。
本であれば時間や場所を問わずに自分のペースで学べるため、効率的に必要な情報を吸収できるというメリットがあります。なかなかイベントやセミナーに行く時間を作れなくても、確実に知識を得ることができるでしょう。
本を読むことでマーケティングやDXについて学びたいと考えている初心者の方には、次のような本がおすすめです。
- 見るだけIT用語図鑑278
- 図解でわかるDX いちばん最初に読む本
- DX時代の売れるしくみの作り方(小さな会社のデジタルマーケティング超入門)
特に「見るだけIT用語図鑑278」は、IT用語の意味を一通り把握することができるので最初に一読することをおすすめします。いきなり難しい本を選んでしまうと理解できず勉強を続けるのが辛くなってしまうため、初心者向けの書籍からステップアップしていきましょう。
資格取得を通して知識を身につける
DXに直接関わる資格の取得を目指しながら知識を身につけるという方法もあります。DXの基礎力はもちろん、アドバイザーとしての力や実務を進める力を証明することができれば、DX人材としてキャリアアップにもつなげることができるでしょう。
「デジタルトランスフォーメーション検定」には、DX推進に必要な基礎知識を学ぶDXオフィサー認定試験と、DX推進に取り組む企業や担当者に対するアドバイザーとなるためのDX推進アドバイザー認定試験の2つがあります。DX推進が加速している業界で働いている方におすすめの検定です。
「DX検定」は、社会や組織の発展やビジネス全般に欠かせないデジタル技術について包括的に学べる検定です。スコアによって3つのレベル別に認定を受けることができ、基礎知識を習得しながら最新知識を学びたい方におすすめです。
「+DX認定資格」は、DX推進を本気で構築するための最初の認定資格です。現代のビジネスパーソンが身につけておきたいDXの知識を学ぶことができます。
スクールや講座でスキルを習得する
外部のスクールを利用したり、デジタルマーケティング講座に参加したりする方法も効果的です。スクールや講座では、プロの豊富な知識や経験をもとに短期間で知識を習得できるというメリットがあります。
本やWebサイトなどでの勉強は基本的に独学になるため、わからない部分が出てきても自分だけで解決することが難しく、挫折しやすいのが難点です。スクールを利用すると疑問点を質問して解決することができるため、スムーズな理解と確実な定着につながるでしょう。
スクールや講座を選ぶ際は、実務に通じる知識やノウハウを習得できるかをチェックすることが大切です。現場で即戦力として活躍できる人材になれば、DX化が進むこれからの時代にキャリアの幅を広げることができるでしょう。
またマーケティングDXは、あくまでもマーケティング手法の一つです。効果的なマーケティング施策を講じるためには、マーケティングに関する基礎知識も必要になります。さまざまなスキルを横断的に学ぶことができるSHElikes(シーライクス)であれば、マーケティングの基礎を固めた上で、専門性の高い知識を身につけることができ、自社に必要なマーケティングDXを考えることができるようになるでしょう。
マーケティングDXは幅広いスキルを身につけて着実に推進しよう!
この記事では、マーケティングDXについて解説しました。
マーケティングDXを導入することで生産性が向上するだけでなく、新たなサービスの構築やO2Oマーケティング、マーケティング活動の自動化も可能になります。
ですが、人材不足や新たなITツールへの慣れに時間がかかるなど、企業や担当者がクリアしなければならない課題があるのも事実です。マーケティングDXに対応できる人材になることで、キャリアの幅をグッと広げることができるでしょう。
女性向けキャリアスクールのSHElikesでは、マーケティングの基礎から企画の立て方、プロモーションの効果検証、広告運用まで幅広く学ぶことができます。興味のある方はぜひ、無料体験レッスンに参加してみてください。
参考
*1:キリンホールディングス「価値創造を加速するICT」
*2:トラスコ中山株式会社「デジタル戦略」
*3:清水建設株式会社「Cコンシェルジュで施工管理業務を標準化・デジタル化」
*4:株式会社エイチ・アイ・エス「接客DX(デジタルトランスフォーメーション)導入」
*5:ソニー損害保険株式会社「AIを活用した運転特性連動型自動車保険『GOOD DRIVE』販売開始」