行動心理学に学ぶ やる気を起こすTIPS 3選

行動心理学に学ぶ やる気を起こすTIPS 3選

忙しい毎日の中、あなたがついつい後回しにしてしまうことはありませんか?

家の掃除や美容院の予約、旅行の計画などなど。小さなことから大きなことまで、さまざま思いついた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「早めにやっておけばよかった」

「もっとやりたかったのに、時間がない」

そう後悔する前に。行動心理学から、あなたのやる気を引き出すTIPSを提案します。

行動心理学は、人間の行動やしぐさを観察することで、その心理を明らかにしようとする学問です。20世紀初頭に、アメリカの心理学者であるジョン・ワトソン博士が提唱しました。

多くの人を観察して得た実験結果で、人間の行動と心理が連動していると実証されています。

数ある行動心理学の本から、リーダーシップ・行動心理学の研究者である池田貴将氏による編著『図解 モチベーション大百科』を取り上げます。この本は、各項目に実験の内容が掲載されており、やる気を起こすTIPSの根拠がわかりやすくまとまっています。

この本を参考に、筆者がルーティンとして行っているTIPSを、3つ紹介します。

行動心理学に学ぶ やる気を起こすTIPS 3選
画像:写真AC

「いい気分」を作ってから取りかかる

「いい気分」を作ってから作業に取りかかると、その作業がはかどります。

『図解 モチベーション大百科』では、医師に対する実験が例に挙げられています。医師たちを3つのグループに分け、架空の患者の症状や病歴を提示し診断してもらう実験です。

結果、事前に何もしないグループ・医療に関する記事を読んでもらうグループ・キャンディを渡したグループのうち、キャンディを渡したグループが、他のグループより2倍の速さで正確に診断しました。

キャンディ程度で、と思われるかもしれません。しかし、キャンディをもらうことで気分が上がり、実際に結果が向上したのです。

筆者は作業を始める前に、柑橘系の香りをかいで「いい気分」を作っています。オレンジやレモンの爽やかな香りは、気持ちを落ち着かせてくれる効果があります。

作業のおともに飲み物を用意する、お気に入りのペンを仕事・勉強用に使うなど、ご自身に合った気分の作り方を取り入れてみてください。

行動を減らして「完璧主義」を捨てる

必要な行動の数が減ると、行動が早まります。

スキマ時間に、SNSやメールをチェックするのは簡単ですよね。それはなぜでしょう。

スマートフォンにタッチする、メールの画面を立ち上げるなど、目的達成に必要な行動が少ないからです。

『図解 モチベーション大百科』では、クッキーを使った面白い実験が紹介されています。

実験対象者の2チームに、箱に入った24枚のクッキーを渡します。

片方はクッキーがむき出しの状態、もう片方はクッキーが個別包装されています。完食するのが速いのは、どちらのチームでしょうか。

むき出しの状態で渡されたチームの方が、完食するのが速いという結果でした。

行動の数を減らせば、より素早く行動できます。行動の数を増やせば、行動はゆっくりに、場合によっては行動がおっくうになる可能性もあります。

筆者自身も、やらなければいけないことをつい後回しにしてしまいがちです。それに加えて、きちんとやりたい「完璧主義」。

だからこそ「少しでもできたらOK」を意識するよう心がけています。

たとえば、本を1冊読もうとするとき。一気にすべて読むときもありますが、最近は読みかけでも、自分にOKを出しています。少しでも読み始めることができたらよいのです。

完璧にやろうとするのをやめて、小さなことでも手をつける「完了主義」にシフト。小さな「できた」を積み重ねることで、達成感が生まれ、よりやる気も出てきます。

環境を変える

環境によって、人はいくらでも変化することができます。

『図解 モチベーション大百科』では、子どもに関する実験が紹介されています。日本で育った日本人の子どもと、アメリカ・カリフォルニア州で育った日本人の子どもの身長を計測しました。

同じ日本人でも、カリフォルニア州で育った子どもの方が身長が高いという結果となりました。

この実験は、1957年に行われました。当時のアメリカは栄養や医療に恵まれており、環境によって育ち方の違いが出ることが証明されたのです。

「環境を変えると人生が変わる」といわれることがあります。新しい環境で新鮮な気持ちになったり、出会う人が変わったりすることで、自分自身に変化が起こるのです。

住む場所や働く場所を変えるのは、難しいかもしれません。すぐできることとして

・作業する場所を変える
・サークルやコミュニティに参加する
・ひとりではなく、複数人で作業する

といったことが挙げられます。

筆者も、小さく環境を変えています。近所のカフェに行ったり、コミュニティで知り合った仲間とともに作業したりして、やる気を出すという方法です。

「何かしようとすると、誘惑が多くて困る」という方には、特にこのTIPSをおすすめします。

環境を変える
画像:筆者撮影

コミュニティで仲間に出会う

紹介した3つのTIPSの中で、筆者が特に重要視しているのが「環境を変える」ことです。

筆者はこれらのTIPSを活用して、女性のためのキャリアスクール・SHElikesで学んでいます。SHElikesでは、Webデザインやマーケティング、ライティングなど約45種類以上の豊富なスキルを、オンラインで学ぶことが可能です。

単にスキルを学ぶだけではありません。

SHElikesには合計19のコミュニティがあります。学習内容別や年代別など、内容はさまざま。これらのコミュニティを通して、新たな仲間と出会えます。

筆者はコミュニティで仲間と出会い、ともに学び、励まし合いながら、途中で挫折することなく学習を継続できるようになりました。

他にも、SHElikesでは月1回「グループコーチング」を行っています。コーチと他の受講者がオンラインで集まり、学習計画の目標設定・振り返りについて話し合う場です。

筆者は定期的にグループコーチングに参加することで、学習を進めていく中で出てきた迷いや不安を解消するヒントを得ています。

そのヒントをもとに学習計画を更新し「また次の1ヶ月頑張ろう」と、モチベーションを上げることができています。

ひとりで学ぶのも悪くありません。しかし、仲間とともに学ぶことで刺激を得て、よりやる気を起こすことができます。環境を変えてやる気を出すために、SHElikesは魅力的な環境といえるのではないでしょうか。

仲間とともに学ぶ・取り組むことを、筆者はおすすめします。

積み重ねでやる気を出せる

自分なりの「やる気スイッチ」は、小さなきっかけの積み重ねです。

「これをすればやる気が出る」というものを作り、やることを細かくして取りかかる。それでも難しければ、環境を変えてみる。

小さなやる気を少しずつ積み重ねていくうちに「私ならできる」という自信につながります。こうした積み重ねが、やりたいことを実現したり、目標を達成したりする原動力になるのです。

「早めにやっておけばよかった」

「もっとやりたかったのに、時間がない」

こんな後悔を、あなたの小さな一歩で「これならできそう」「もっとやりたい」に変えることができるかもしれません。

まずは小さなことから、始めてみませんか?

積み重ねでやる気を出せる
画像:GIRLY DROP

参考書籍
『図解 モチベーション大百科』池田貴将:編著(サンクチュアリ出版,2017年)

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本記事はSHElikesの受講生を対象とした「SHEライターコンペ」の採用作品です。(執筆者 じゅんなさん)

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