マーケティングオートメーションツール10選!ツールの特徴やできることを比較

マーケティングオートメーションツール10選!ツールの特徴やできることを比較

企業が自社の商品やサービスを認知し利用してもらうためには、マーケティングオートメーション(MA)が欠かせません。近年では、より多くの顧客に対して管理・アプローチを行い、成約数を増やすためにマーケティングオートメーションツールを導入する企業が増えています。

今回は、マーケティングオートメーションツールの代表的なツール10選を、基本的な機能や比較する際のポイントとあわせて紹介します。「MAツールを導入したいけど、どれを選べばいいかわからない」という人はぜひ参考にしてみてください。

マーケティングオートメーション(MA)ツールとは?

マーケティングオートメーションツール(MAツール)とは、マーケティング活動を仕組み化させるためのツールのことです。見込み顧客の管理やコンテンツの自動配信、アクセス解析などのマーケティング施策を自動化・仕組み化させ、効率的に事業推進させることを目的として活用します。

あわせて読みたい
マーケティングオートメーション(MA)とは?基本や導入効果をわかりやすく解説
マーケティングオートメーション(MA)とは?基本や導入効果をわかりやすく解説マーケティングオートメーション(MA)とは、マーケティング活動を自動化・効率化して生産性を向上させることや、そのために使われるソフト…

マーケティングオートメーションツールにおけるシナリオとは?

マーケティングオートメーションにおけるシナリオとは、顧客が製品(サービス)購入に至るまでの行動をあらかじめ予測し、それを実現するための道筋を意味します。シナリオの設計方法は、ターゲットを明確にした後にどのタイミングで何のコンテンツをどのように配信するのかを決めていきます。

たとえば、資料請求を行った顧客に対して付属の商品を紹介したりセミナーを案内したりするなど、複数の道筋が存在するように設計するのです。

マーケティングオートメーションツールでシナリオを設計しておくことで、顧客ごとに適したアプローチのタイミングや方法がわかるようになるため、効率良く成果をあげることが期待できるでしょう。

マーケティングオートメーションツール比較のポイント

マーケティングオートメーションツールにはたくさんの種類があるため、実際に利用しようと思っても「どれを使ったらいいかわからない」という人もいるでしょう。ここでは、マーケティングオートメーションツールの比較ポイントとして以下の5つを紹介します。

順に解説するので、一つずつ確認していきましょう。

ツール導入の目的や課題を明らかにする

まず、ツールを導入する目的や解決したい課題を明確にしましょう。ツール導入の目的が曖昧だと、どのような機能が必要なのかがわからず、適切なツール選定が難しくなります。

また、マーケティングオートメーションツールには「BtoB向け」と「BtoC向け」の2種類があります。事業形態やターゲット、強化や効率化したい内容によって使うべきツールも異なるため、まずは自社の状況を整理したうえで目的や課題を洗い出してみましょう。

必要な機能をリストアップする

次に、ツール導入の目的や課題をもとに必要な機能をリストアップします。たとえば、人手不足によるマーケティング部門の効率化が目的の場合、運用や機能がシンプルでありサポートが充実しているツールが望ましいです。メルマガの効果を高めたい場合は、顧客ごとにメール内容を変えられたり自動分析機能が搭載されていたりするツールがよいでしょう。

機能の種類や数によっても予算が変わるため、過不足のないように自社に必要な機能を絞り込むことが大切です。

ツール連携が可能か確認する

既に自社で使用しているツールとの連携が可能かを確認する必要もあります。たとえば自社のWebサイトでの購入履歴や閲覧履歴をもとにメール配信などを行う場合、CRMツールとの連携が可能であればコストや労力を大幅に減らすことができます。

自動化・仕組み化を目的としたマーケティングオートメーションツールを導入しても、データ連携の手間がかかってしまえば意味がありません。導入の前にどのような外部ツールと連携が可能かを確認しましょう。

サポート体制が整っているか確認する

ツールの導入時や慣れるまでは、ベンダーのサポートが必要になることもあるでしょう。そのため、サポート体制が整っているかどうかの確認も重要です。

せっかく導入してもうまく使いこなせなかったりトラブルに対応できなかったりすれば、コストや時間が無駄になってしまう可能性があります。有料・無料であるか、24時間対応してもらえるか、定期的な面談はあるかなど、求めているサポート体制が整っているツールかどうかを事前に確認しておきましょう。

予算に対するツール費用を検討する

最後に、予算に対するツール費用が適切であるかを検討しましょう。マーケティングオートメーションツールは10万円未満のものから50万以上、サポートが充実していれば100万程度のものまでさまざまです。余計な費用を支払うことのないように、前述のポイントを比較したうえで予算と照らし合わせることが大切です。

ただし、費用だけで考えずに費用対効果も検証するのがおすすめです。お試し期間などもうまく活用しながら、自社にとって効果の高いツールを検討していきましょう。

マーケティングオートメーションツールの機能

マーケティングオートメーションツールにはさまざまな機能があり、種類やBtoB向け・BtoC向けによっても異なります。ここでは、マーケティングオートメーションツールのベースとなる主な機能として以下の3つを紹介します。

それぞれ見ていきましょう。

キャンペーン管理機能

キャンペーン管理機能とは、あらかじめ設定したシナリオをもとに顧客へのアプローチを実施し、その結果を管理・検証する機能です。たとえば、会員登録を行った顧客に対して特定のメールを送ったり、商品を購入した顧客に対してアンケートや類似おすすめ商品のメールを送ったりすることが可能になります。

キャンペーン管理機能の目的は、効率よく成果をあげるために、顧客の属性や行動に応じて適切なタイミングでアプローチすることです。

Webマーケティング機能

Webマーケティング機能とは、自社のWebサイトにおける流入経路を最適化したり、行動追跡によってマーケティング効果の向上を図ったりするための機能です。

マーケティングオートメーションツールでは、広告をクリックした際に表示されるLP(ランディングページ)や問い合わせフォームを作成する機能があり、顧客の興味に合わせたページへの誘導につながります。

また、一人ひとりのページ閲覧時間や遷移経路などの状況把握も可能なため、顧客の興味関心に合わせた適切なアプローチに役立ちます。

データ構築・分析機能

マーケティングを行ううえで重要な顧客のデータ構築や分析機能も搭載されています。ツールを導入しなければ不明瞭になりやすい見込み顧客でも、Webサイト上の行動から興味の度合いを計ることができます。

商談成立の顧客とあわせて見込み顧客の情報や購買意欲を自動分析することで、より少ないコストで精度の高いマーケティングを行うことが期待できます。マーケティング部門だけでなく、営業部門でもツールを共有しておけば、情報共有の効率化や各部門での施策の見直しにもつながるでしょう。

代表的なマーケティングオートメーションツール10選

最後に、代表的なマーケティングオートメーションツール10選を紹介します。費用や特徴などを比較しているので、導入を検討する際の参考にしてみてください。

ツール名推奨の事業形態特徴連携可能なツールサポート体制費用
Adobe Marketo EngageBtoB、BtoC・クロスチャネルマーケティングに特化した豊富な機能
・圧倒的な導入実績
・他Adobe製品との連携
・Adobe Experience Cloud
・Salesforce
・Microsoft
・SAPなど
・オンラインサポート有り
・有料のプレミアサポート有り
非公開
SHANON MARKETING PLATFORMBtoB、BtoC・リードの履歴情報をもとに細かなパーソナライズが可能
・導入前後の充実したサポート
・Zoom
・Sales Cloud
・kintone
・eセールスマネージャー
・電話、メール、画面共有、オンラインチャットの無料サポート有り月額120,000~(税別)
List FinderBtoB・厳選されたシンプルな機能搭載
・専任コンサルタントによる半年間の伴走支援
・Salesforce
・kintone
・zoho
・Googleスプレッドシート
・Slack
・Notion
・trelloなど
・電話、メールでのサポート有り
・キックオフや定例のミーティング
・個別勉強会
・活用セミナーなど
・フリープラン0円
・ライトプラン月額45,000円
・スタンダードプラン月額69,000円
・プレミアムプラン月額92,000円
(フリープラン以外は別途初期費用100,000円)
SATORIBtoB・見込み顧客へのアプローチに特化
・データベースの設計・導入作業は不要で即日運用スタート
・kintone
・Sales Cloud
・ハンズオンセミナー
・オンラインサポート
・オンラインミーティング
・活用支援サイトなど
・初期費用300,000円(税別)
・月額費用148,000円(税別)※年間契約
b→dashBtoC・ノーコードでデータの取り込みや加工、抽出、統合が可能
・MA、BI、Web接客、CDPなどのデータマーケティングに必要な機能を搭載
・kintone
・ecforce
・Sales Cloud
・yappliなど
・キックオフミーティングの実施
・初期設定の支援
・データ連携のサポート
・MA施策の提案
・各種お問い合わせ対応など
非公開
BowNowBtoB・必要最低限の機能を直感的に使える操作性
・無料プランからお試し可能
・kintone
・Salesforce
・1to1導入支援
・勉強会
・動画
・技術支援
・コンテンツ配信
・フリープラン月額0円
・エントリープラン月額15,000円(税別)
HubspotBtoB、BtoC・インバウンドマーケティングに強い
・マーケティング、営業、カスタマーサービスをつなぐための統合型プラットフォーム
・Gmail
・Zoom
・Slack
・Instagram
・Canva
・Salesforce
・Asanaなど
・日本語でのカスタマーサポート(電話、チャット、Eメール)
・導入支援サービス
・eBook、ガイド、テンプレート
・無料
・Starter月1,800円/シート
・Professional月96,000円
・Enterprise月432,000円
Kairos 3 MarketingBtoB、BtoC・シンプルな運用からハイレベルな運用まで幅広くカバー
・低価格で導入ハードルが低い
・Zoom
・Salesforce
・kintone
・Sansan
・CAMCARD BUSINESS
・Linty
・専任スタッフによるサポート
・フォーム、電話のお問い合わせ対応
・ヘルプページ
・事例共有セミナー
基本月額料金16,000円(税別)~
Oracle Marketing CloudBtoB、BtoC・大量のデータ処理が可能
・リアルタイムでのデータ分析やキャンペーンが可能
非公開・Oracleサポート
・Toplinersの顧客コミュニティ
非公開
Account Engagement(旧 Pardot)BtoB・Sales Cloudとのスムーズな連携
・BtoBに特化した機能が充実
・Salesforce提供の関連ツール
・Googleなど
・ヘルプセンター
・有料でサポートやガイダンスの対応有り
月額150,000円(税抜)から
※年間契約

1.Adobe Marketo Engage

Adobe Marketo Engageは、規模や業種を問わずに幅広く導入されているMAツールです。オンラインと対面の両方のチャネルをまたぎ、顧客ニーズに合わせたコンテンツを適切なタイミングで提供できるため、エンゲージメントの向上が期待できます。

複数の商材を持っている企業やAdobe社の製品を多く利用している企業におすすめのツールです。

2.SHANON MARKETING PLATFORM

SHANON MARKETING PLATFORMは、新規顧客の獲得から購買意欲の引き上げ、商談の増加までマーケティング業務を一括してサポートするMAツールです。デジタル・アナログ問わず、顧客一人ひとりの情報や行動履歴が蓄積できるため、One to Oneマーケティングの実現に役立ちます。

また、実務での活用方法の支援やユーザー限定コンテンツの提供など、導入前後のサポートも充実しているのが特徴です。

3.List Finder

List Finderは、BtoB向けに必要な機能がシンプルに揃っている国産MAツールです。充実したサポートや無料で始められるフリープランもあるため、これからMAツールを導入したいという企業でも安心して使うことができます。

多岐にわたる外部ツールとの連携も可能で、リード管理・リード育成・アプローチをわかりやすくスムーズにサポートしてくれます。

4.SATORI

SATORIは、実名だけでなく匿名の見込み顧客に対してもアプローチが可能な国産MAツールです。自社サイトを閲覧している見込み顧客を効率良く開拓でき、一人ひとりの興味・関心に合わせた適切なアプローチで成果創出を目指します。

新規顧客開拓の機能が充実しているため、自社の認知度向上や事業拡大を目指す中小企業におすすめです。

5.b→dash

b→dashは、データマーケティングに必要な機能がオールインワンで搭載されているMAツールです。業界初のテクノロジー「データパレット」により、ノーコードでのデータ基盤構築が可能なため、エンジニアが不在でも簡単に操作・カスタマイズができます。

BtoBでも利用できますが、メールやLINE、Web接客などの複数チャネルでニーズに合わせたアプローチが可能なため、BtoC企業におすすめです。

6.BowNow

BowNowは、マーケティングに必要な機能だけを残し、使いこなすことを中心に考え開発されたMAツールです。アクセスログ解析や追客アラート機能により、購買意欲が高い見込み客を把握し、タイミングを逃さずに商談の最大化を目指せます。

複雑な設定が不要なテンプレートでMAツール初心者でも安心の操作性であり、手厚いサポートやフリープランもあるため、デジタル人材が不足している企業や中小企業におすすめです。

7.Hubspot

Hubspotは、複数のツールを組み合わせられる統合型のMAプラットフォームです。マーケティング課題を解決するソフトウェア「Marketing Hub」のみでも業務効率化やリード獲得のための機能が備わっていますが、営業やカスタマーサービス向けのソフトウェアを組み合わせることで相乗効果が見込めます。

ビジネスの成長に合わせて機能のアップグレードもできるため、まずは無料ツールから試してみて自社に合うか検討するのもよいでしょう。

8.Kairos 3 Marketing

Kairos 3 Marketingは、営業向けのSFAツール「Kairos 3 Sales」との連携ができ、見込み顧客を最適なタイミングで営業担当者に引き渡すことができます。企業の運用に合わせてオプション機能を選べるため、企業の規模や事業フェーズにかかわらず活用できるでしょう。

シンプルなUIで低価格での導入が可能なため、初めてMAツールを導入する企業におすすめです。

9.Oracle Marketing Cloud

Oracle Marketing Cloudは、複数のチャネルやデバイスで顧客や見込み顧客との関係を持つクロスチャネル・マーケティングを特徴としたMAツールです。AIで顧客のニーズを予測したり顧客行動の複雑性や予測不能性にリアルタイムで適応したりするため、エンゲージメントの改善に役立ちます。

膨大な量のデータ処理に優れており、セキュリティも整っているため、大企業におすすめのツールです。

10.Account Engagement(旧 Pardot)

Account Engagement(旧 Pardot)は、世界トップシェアを誇るCRMプラットフォーム「Salesforce」のMAツールです。CRMを活用したマーケティングを得意とし、営業活動やマーケティング施策の効率化を図ります。

リードの育成や管理、行動追跡やレポート作成、キャンペーン効果の測定まで対応しているため、営業部門とのスムーズな連携に役立ちます。

業務効率化にはマーケティングオートメーションツールの活用がおすすめ

効率的に事業推進を目指す企業が導入を進めているマーケティングオートメーションツールですが、機能や特徴、費用などはさまざまです。「導入したけどうまく使いこなせなかった」とならないためにも、自社の課題や目的を明確にし、必要な機能や予算を検討したうえで適したツールを選定しましょう。

また、実践的なマーケティングスキルを身につけたい方は、スクールの利用もおすすめです。女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)では、マーケティングの入門からSNSマーケティング、広告運用まで、マーケティング職の実務に役立つスキルが学べます。

無料体験レッスンも実施しているので、興味のある方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

女性向けキャリアスクールSHElikes無料体験レッスンはこちら

あわせて読みたい
マーケティングの勉強方法7選 初心者におすすめの方法とは?
マーケティングの勉強方法7選|初心者におすすめの方法とは?インターネットでモノが売られるようになり、Webマーケティングの需要は急速に高まっています。マーケティングを学ぶ必要性は感じているけ…
ABOUT ME
ライター 美亜
専門学校卒業後、シンガーとして音楽活動を行う。その後、リラクゼーションサロンのセラピスト、IT・web系の人材紹介会社にてライター業、派遣にて経理事務を経験。現在はフリーライターとして、主にキャリア系・IT系の記事を執筆。
エディター Tomomaru
フリーランスWeb編集・コンテンツディレクター兼たまにライター。 略歴は、アパレル→事務職を経てWebデザインをスクールで学んだのち、SHElikesと出会いWeb制作会社でマーケOLしてみたり。結果、書くことが天職だと思い込み、副業ライター道を歩んでいる。次なる野望は絵描きになること。思い込むのは自由です。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。