マーケティングの種類とは?分析手法もわかりやすく解説

マーケティングの種類とは?分析手法もわかりやすく解説
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ライター あゆ
カナダ拠点のフリーランスライター。23歳で初海外・留学を経験。帰国後にWeb広告代理店に転職、SNS広告の記事・クリエイティブ作成、運用を担当。その後、再度カナダに渡航し現地で美容部員として働く。その後、SHEに出会い現在ライターを務める。
エディター Kakuhata Kyosuke
同志社大学 生命医科学部医情報学科卒。在学中、基礎科学や生体情報の取得・制御、プログラミングについて学ぶ。大学院進学後Pythonデータ解析や生体化学を学んだあとライター業を開始。現在はフリーランスとして活動し、キャリア領域のメディアを中心にSEO記事を編集・執筆している。

「マーケティングにはどのような種類がある?」
「マーケティングの戦略は、どのように立てればいい?」

このような疑問をもつ方もいるのではないでしょうか。マーケティングの種類を把握することは、ビジネスで効率よく成果を出すための鍵となります。正しい戦略を立てることで、認知拡大や顧客獲得を叶えることができるでしょう。

本記事では、マーケティング初心者の方向けにマーケティングの種類と具体的な分析方法を解説します。

マーケティングとは?

マーケティングとは、主に商品やサービスをターゲット顧客に宣伝・販売するための活動のことです。セールスのように売上を作ることだけを目的とするのではなく、「商品が売れる仕組み」を作ることをマーケティングと呼びます。

詳しくは、こちらの記事で解説しています。

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マーケティングの種類

マーケティングの種類はさまざまですが、ビジネスの目的に合わせて適切な手法を見極める必要があります。代表的なマーケティングの種類は以下の4つです。

  • マスマーケティング
  • ダイレクトマーケティング
  • インバウンドマーケティング
  • ゲリラマーケティング

例を踏まえながら、それぞれ解説します。

マスマーケティング

マスマーケティングは、広告やプロモーション、広報などの手段を用い、大規模な大衆(市場全体)に対してメッセージを伝える方法です。たとえば、テレビ広告や屋外広告、インターネットバナー広告など不特定多数の人々にアプローチする方法があげられます。テレビ広告の場合、大規模な視聴者に向けて製品やサービスをアピールできます。

特定のターゲットに向けてアプローチすることは難しいですが、広範囲で観衆にメッセージを伝えることができるため、商品やブランドの認知度を促進するために役立ちます。

ダイレクトマーケティング

ダイレクトマーケティングでは、特定の個人やターゲット層に向けて直接メッセージを届けます。たとえば、ダイレクトメールや電子メール、カタログ郵送などです。電子メールの場合、個々にカスタマイズされたクーポンやプロモーションを顧客に送付します。

TV広告のような大衆へのアプローチは難しいですが、ターゲットを絞るので低予算で行いやすいです。個々に合わせた情報を届けたいときに活用できるでしょう。

インバウンドマーケティング

インバウンドマーケティングとは、消費者が自発的に情報を探すことによって、顧客を獲得する方法です。具体的にはSNSのコンテンツマーケティング、SEO(検索エンジン最適化)対策などが例としてあげられます。企業のWebサイトやSNSで高品質なコンテンツを提供してニーズを満たすことができれば、顧客から信頼が得られ、結果的にブランドの認知度拡大やファン増加につながるでしょう。

コンテンツ作成や顧客にリーチするまでの時間はかかりますが、顧客が欲しい情報を先に提供することで、ブランディング効果を高めることが期待できます。

ゲリラマーケティング

ゲリラマーケティングは、創造的なアイデアで世間からの注目を引き、ブランドや商品の認知度を高める方法です。フラッシュモブ、ストリートアート、イベントなどが例です。接触した人の感情を動かし、その人にとって好印象なブランドイメージを与えることができます。

低予算で行えるマーケティングですが、競合企業が思いつかないようなアイデアやクリエイティブ力が求められます。しかし、見た人に不快感を与えてしまうとマイナスなブランドイメージが定着するリスクもあるため、内容には注意が必要です。

マーケティングの分析手法

マーケティングは種類だけでなく、実際に戦略を立てたり効果を測定したりするための分析手法もさまざまです。主に以下の5つがあります。

  • 3C分析
  • PEST分析
  • STP分析
  • SWOT分析
  • 4P分析

それぞれに施策内容や期待できる効果に違いがあるので、数多くの手法の中から活用すべき手法を把握しましょう。

3C分析

​​3C分析とは、「顧客、競合他社、自社」の3つの要素を分析する手法です。たとえば、以下のように3C分析を行うことができます。

  • 顧客(Customer):顧客セグメントとニーズを理解することで、求められる商品を知る
  • 競合他社(Competition):他社の価格、性能などを比較することで、市場での優位性を知る
  • 自社(Company):資金、製品の質、技術などを踏まえて、強みと弱みを知る

内的環境と外的環境の分析を同時に行える3C分析は、基礎的なマーケティングの手法といえるでしょう。

PEST分析

PEST分析とは、「政治的、経済的、社会的、技術的」の4つの視点からマーケティング戦略を立てることです。主にコントロールが不可能な外部環境を分析します。

  • 政治的要因(Political): 政府の法律、規制など
  • 経済的要因(Economic): 経済成長率、インフレ率、為替レートなど
  • 社会的要因(Social): 人口、価値観、消費者の好みなど
  • 技術的要因(Technological): 技術の進歩、デジタル化、新技術など

業界動向やトレンドの情報収集を用いてPEST分析を行うことで、時代の変化に合わせた戦略を立てることができるでしょう。

STP分析

STP分析では、「顧客セグメンテーション、ターゲット市場の選定、ポジショニング」を行うことで、市場を把握して消費者志向のマーケティングを行います。

  • 顧客セグメンテーション(Segmentation): 市場を異なるセグメントに細分化、共通のニーズを持つ顧客を知る
  • ターゲット市場の選定(Targeting): セグメントの中から、戦略的なターゲット市場を選ぶ
  • ポジショニング(Positioning): ターゲット市場に向けて、ブランドや商品を競合と差別化されるよう位置付ける

サービスに合わせた顧客セグメンテーションを行い市場を見極めることで、ターゲット層のニーズを満たすための戦略が立てられるでしょう。

SWOT分析

SWOT分析とは、自社の「強み、弱み、機会、脅威」を整理して、内部要因と外部要因を評価するためのものです。ビジネス戦略や意思決定をサポートするために役立ちます。

  • 強み(Strengths): 自社の優れたサービス、従業員、資金、技術、特許など
  • 弱み(Weaknesses): 自社のスキルの不足、資産不足、品質の問題など
  • 機会(Opportunities): 市場成長、新しい機会、競合の弱体化、規制緩和など
  • 脅威(Threats): 競合の増加、経済の不況、法的問題、技術の進歩など

「強みと弱み」は内部環境、「機会と脅威」は外部環境のリサーチが必要です。

4P分析

4P分析とは、商品やサービスを効果的に市場に導入するための分析方法です。マーケティングミックスとも呼ばれます。4つのPは、以下の要素を指します。

  • 製品(Product):デザイン、機能、品質、ブランドなど
  • 価格(Price):競合価格、ブランディング
  • 流通・販売チャネル(Place):オンライン販売、小売店など
  • プロモーション(Promotion):宣伝、広告、プロモーションなど

たとえば、スターバックスの場合、製品(Product)の要素において、コーヒーだけでなく「空間」を提供したことも、競合との差別化を成功させた要因の1つです。4P分析を行うことは、自社のブランドを確立させる助けになるでしょう。

よく聞くデジタルマーケティングとは?

デジタルマーケティングとは、インターネットで行われるマーケティングです。Webサイト、SNS、検索エンジン、アプリ、オンライン広告などが含まれます。ユーザーにパソコンやスマートフォンなどの端末とインターネット環境さえあれば、基本的にどこからでもマーケティングが行えるのが魅力です。Webサイトの訪問者やSNSと直接ダイレクトメールなどであれば、顧客の行動についてのデータも収集できます。

一方でリアルマーケティングとは、店舗運営、印刷広告、テレビ広告、イベントなど主に顧客と接する場が中心となるマーケティング活動のことです。デジタルマーケティングに比べて場所の制約といった物理的な制限が多くなりますが、オフラインで顧客と接触するものが多いので、直接ユーザーの声を聞けるメリットもあります。

デジタルマーケティングの種類

インターネットやSNSが普及した現代で、デジタルマーケティングに触れる機会は多くなりました。代表的な、以下4つの種類を解説します。

  • Webマーケティング
  • SNSマーケティング
  • コンテンツマーケティング
  • 検索エンジンマーケティング(SEM)

それぞれの特徴をみながら、どのようなマーケティングができるか考えてみましょう。

Webマーケティング

Webマーケティングは、オンライン広告などを通じて顧客獲得と売上向上を目指す手法です。主に、Webサイト設計、コンテンツ管理、Web広告、電子メールマーケティングなど、Web上のマーケティングを幅広く指します。

たとえば、Web広告の場合、ユーザーがクリックする広告の作成から、どう集客に結び付けるかまでを考える必要があります。商品やサービスの購入につなげるためには、顧客の購買心理を把握しつつ、各プラットフォームごとの特性を理解した戦略を立てなければいけません。

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SNSマーケティング

SNSマーケティングは、Facebook、X(旧Twitter)Instagramなどを活用して、商品やブランドの知名度を高める手法です。リアルタイムなコミュニケーションを通じて、さらに顧客の関心を高めることも期待できます。

たとえば飲食店がInstagramで新メニュー、キャンペーンなどの情報を発信すれば、ユーザーからの反応やフィードバックを得られ、施策の改善点などが見つかるかもしれません。目新しいメニューや情報を提供し、新規顧客となり得るユーザーの興味・関心を惹く効果も期待できます。SNSアカウントの育成には時間がかかりますが、低コストで運用できるという魅力もあるため、費用面でのリスクは比較的少ないといえるでしょう。

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コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングは、価値あるコンテンツを通じてユーザーとの関係を築くことに重点をおいた手法です。企業側からアプローチする広告や販売の代わりに、ユーザー側からアプローチされるようなコンテンツを先に無料で提供します。​​

たとえば、 健康食品会社なら、Webサイトに料理のレシピに関するコンテンツを掲載することもできるでしょう。WebサイトやSNSでユーザーが欲しい情報を提供しニーズを満たすことで、信頼を築きブランド認知度を高めることができます。

検索エンジンマーケティング(SEM)

検索エンジンマーケティング(Search Engine Marketing)は、検索エンジンを介して商品やサービスを宣伝する手法です。SEMマーケティングの種類には、主にSEO(Search Engine Optimization)とリスティング広告があります。

検索キーワードの調査を行い、検索上位欄に求める情報が載った自社のページを表示させることで、Webサイトへの流入を増やすことを目的としています。

マーケティングの基礎知識を身につける方法

マーケティングの基礎知識を身につけるには、以下のような方法があります。

  • 本で学ぶ
  • インターネットで調べる
  • オンラインスクールを受講する

マーケティングの知識を身につけたら、商品を売るなどの実務経験をすることも大切です。

女性向けキャリアスクール「SHElikes」では、マーケティング入門とWebマーケティングのコースがあります。入門コースでは、マーケティングの思考の本質を学び、Webマーケティングコースでは、商品を売るWebサイトの改善方法や分析方法など、実践的なスキルの習得を目指します。

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マーケティングスキルを身につけて、理想のキャリアを叶えよう

さまざまなマーケティング手法を知ることは、ビジネスで適切な戦略を立てるために重要です。マーケティングは、知識習得だけでなく実行して仮説検証を行うことで、実践的なスキルも身についていきます。

「SHElikes」は、全45以上の職種スキルを学びながら、女性の働き方の可能性を広げられるオンラインスクールです。マーケティングコース、ブランディングコースなどから、自分の興味があるスキルを選んで学ぶことができます。マーケティングを学んで、理想のキャリアへの一歩を踏み出してみましょう。

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