「文章を書く仕事に就きたい!」と考えたことはありませんか?ライターをはじめとした文章を書く仕事は、パソコンやスマートフォン1つで始められて、資格なしでもできることから、昨今注目を集めています。
今回は文章を書く仕事に就きたい人に向けて、代表的な7つの職種を紹介します。また、文章力がある人の特徴や、どうやってスキルアップすればいいかについても解説しますので、あなたの憧れの仕事に就くために、ぜひお役立てください!
文章力がある人におすすめ!文章力を活かせる仕事7選
文章力を活かせる代表的な仕事を7つ紹介します。「文章を書く仕事」といっても、その仕事内容は千差万別。それぞれ求められることも異なります。自分にはどんな仕事があっているか、想像しながら見てみましょう。
コピーライター
コピーライターとは、広告や販促物などにおいて商品やサービスの魅力を端的な言葉で伝える仕事です。
たとえば、JR東海の「そうだ 京都、行こう。」、ニトリの「お、ねだん以上。」などの有名キャッチコピーは、耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
コピーライターは商品やサービスのターゲットが振り向くような、インパクトのあるフレーズを考える必要があります。そのためには文章力はもちろん、広告プロモーションやマーケティングの知識も必須です。
コピーライターに必要な知識やスキルについてさらに知りたい人は、こちらの記事もご参考ください。
Webライター
Webライターは、Web上で公開される記事を書く仕事です。Web記事のジャンルは非常に幅が広く、執筆する分野やメディアによって、求められるスキルはさまざまでしょう。
【Webライターのジャンル例】
- SEOライター
- 取材ライター
- エッセイスト
- ブロガー
たとえば、SEO(検索エンジン最適化)を目的とした記事を書く「SEOライター」なら、SEOの仕組みの理解やWebマーケティングの知識は必要となります。
基礎知識はある程度要するものの、Webライターは文章を書く仕事のなかでは未経験から始めやすい傾向にあります。初心者でもクラウドソーシングサイトなどですぐにWebライティングの仕事を受け始めることができるでしょう。
未経験からWebライターを始めたいと考える人は、以下の記事もご参考ください。
編集者
編集者はWeb媒体や紙媒体において、ライターのアサインや文章のチェックなどをおこない、記事の品質を担保する仕事です。「エディター」「ディレクター」などと呼ばれることもあります。
自分の手で執筆する作業はライターより少ないものの、一定のライティング経験や知見があったほうが有利な業務もあります。実際に多くの編集者は、ライター経験者または、ライター業も兼務している人が多いでしょう。編集者を目指したい人は、まずライターになることから始めてみるとよいでしょう。
校閲
校閲は、文章が正しい文法や適切な表現になっているかのチェックをおこなう仕事です。似ている言葉に「校正」がありますが、以下のような違いがあります。
- 校正…表記の誤りがないかチェックすること
- 校閲…内容の誤りがないかチェックすること
大手新聞社や出版社では、校正や校閲の専門部署、スタッフがいる場合があります。紙媒体は簡単には刷り直しできないため、厳重なチェックが必要になるでしょう。
校閲は文章を書くというより、文章を読み込んで綿密に確認する仕事です。「文章をたくさん読むことが好き」「文法や表現がよく気になる」「正確性を求められる作業が得意」という人は、チャレンジしてみてもいいかもしれません。
翻訳者
翻訳者は、外国の作品を日本語に置き換えたり、日本の作品を外国語にしたりする仕事です。ネイティブレベルの高い語学力があることはもちろん、翻訳元・翻訳先どちらの国の文化も認識しておく必要があり、高い理解力と表現力が求められるでしょう。
ただ直訳するだけでは、翻訳先の国の人々に正しく作品の魅力が伝わりにくいものです。言い回しなどを工夫しながら、翻訳者自身が文章を組み立てていく必要があるため、これも文章力が求められる仕事と言えるでしょう。
広報担当
広報担当は、企業と社会の橋渡し役として、社外へ積極的に情報を発信する仕事です。メディア向けの情報発信である「プレスリリース」の執筆をはじめ、SNSやブログの更新、自社ホームページの更新など、あらゆる場面で文章力を求められるでしょう。
企業によっては、専門性の高いビジネスをおこなっている場合もあると思います。そのような場合でも広報担当は一般的に分かりやすい言葉を使って、企業の情報を広く社会に伝える必要があるでしょう。難しい文章をシンプルにまとめるのが得意という人は向いているかもしれません。
女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)でスキルを身につけ、憧れの広報職に就いたりょうこさんのインタビューもぜひご参考ください。
シナリオライター
シナリオライターは、映画やドラマ、ゲームなどあらゆる作品の台本を作成する仕事です。セリフの執筆はもちろん、キャラクターの設定やストーリーの背景なども求められる場合があります。
SEOライターや広報担当などの、「文章を分かりやすくまとめる」仕事とは異なり、小説家や脚本家のような創作力がある程度求められる仕事になるでしょう。しかし、プロデューサーやスポンサーなど、たくさんの人が関わるプロジェクトで動く場合が大半になるため、周りの意見をよく聞き、調整しながら執筆する力も必要になります。
昨今は映画やドラマだけでなく、スマートフォンゲームの分野などでも需要が広がってきている仕事です。
文章を書く仕事のメリット
文章を書く仕事に就くと、どんなメリットがあるのでしょうか。それぞれの職種によって多少違いはあるものの、ここでは全般に共通するメリットを4つ紹介します。
- さまざまな知識や情報を吸収・理解できる
- 幅広い視野を持つことができる
- コミュニケーション能力が磨かれる
- 自己表現力が磨かれる
それぞれ順に解説します。
さまざまな知識や情報を吸収・理解できる
文章を書く仕事は、情報のリサーチが必須です。あらゆる情報に触れ、素早く吸収してアウトプットする仕事になるため、どんな分野においても自力で調べて学ぶことが得意になるかもしれません。
たとえば取材ライターなら、取材する人の経歴や仕事内容などを把握しておく必要があるでしょう。専門性の高いライターの場合でも、記事を書くために最新知識のインプットやファクトチェックは必要です。
幅広い視野を持つことができる
文章を書く仕事に就くと、さまざまなプロジェクトに参画します。全く異なる業界、異なる職種の人と協力していくケースも多いため、自分にはなかった考え方に触れ、新しい視点をもつことができるでしょう。
特に前章で紹介したような仕事は、自分だけの視野で独創性を発揮する人より、幅広い視野をもって全体を俯瞰しながら行動できる人のほうが重宝される可能性が高いです。
コミュニケーション能力が磨かれる
文章を書く仕事は、クライアントとのコミュニケーションが不可欠です。どんなニーズがあるのかヒアリングし、理解したうえで、どこまで実現できそうか対話し、調整していく必要があります。クライアントと対峙する経験を積み重ねていけば、自ずとコミュニケーション能力が磨かれていくでしょう。
もちろん、ヒアリングや打ち合わせなどは別の担当がおこなうケースもありますが、文章を書く仕事をする本人が、主体性をもってコミュニケーションをとれるに越したことはありません。情報連携をしながら、関係者と協力して仕事を進めていきましょう。
自己表現力が磨かれる
文章を書く仕事で、適切な表現や魅力的な言い回しを学べば、自己表現をするときの手助けにもなるでしょう。
仕事で文章を書くときは、自分のことを強くアピールする場面はなかなかないかもしれません。しかし、たとえば趣味でエッセイを書いたり、作詞をしたりといった自己表現をしているのであれば、仕事で身に着けた文章力は活きてくるでしょう。また、文章力は転職の自己アピールにも活きるため、希望の仕事に就ける可能性が高まるかもしれません。
文章を書く仕事のデメリット
文章を書く仕事には、一部デメリットもあります。心身ともにハードな一面もあるため、デメリットも知ったうえで、自分に向いているか考えてみましょう。
- 目の疲れや肩こりなどの身体的な負担が生じる可能性がある
- 納期に追われる場合が多く、ストレスを感じることもある
ここからは上記2点について詳しく解説します。
目の疲れや肩こりなどの身体的な負担が生じる可能性がある
文章を書く仕事は、長時間パソコンと向き合うこととなります。座ってずっとタイピングしていると、目の疲れや肩こり、腰痛などが発生する可能性があります。
執筆中はひとりで黙々と作業するため、ついつい長時間やってしまいがちですが、適度に休憩をはさんで、身体を休めるようにしましょう。なお、文章を書く仕事はパソコン1つでどこでもできるからこそ、ノマドワークやワーケーションなどの工夫次第で、適度にリフレッシュしながら働くこともできます。
納期に追われる場合が多く、ストレスを感じることもある
文章を書く仕事は、常に納期がつきものです。余裕をもった納期でスムーズに提出できた場合はストレスを感じにくいかもしれませんが、短納期の仕事が入ったり、いくつもの納期が重なったりすると、それがプレッシャーとなりストレスを感じることもあるでしょう。
「ストレスがかかりすぎて仕事が手につかなくなってしまい、納期に間に合わない……」といった負のスパイラルに陥らないためにも、自分のスケジュールは自己管理し、受ける仕事量は調整しましょう。ときには断る勇気も大切です。
文章力がある人の特徴
文章力がある人の主な特徴を3つ紹介します。以下のような特徴がある人は、文章を書く仕事に向いているかもしれません。
- 想像力がある
- 論理的な思考力がある
- 豊富な語彙力がある
それぞれ具体的に解説します。
想像力がある
文章力がある人は、想像力が豊かです。「想像力」といってもどんな文章を書く仕事をするかによって、求められる方向性は異なります。
たとえば、シナリオライターなら豊かな想像力で生き生きとキャラクターを描き、読者を引き込むストーリーや展開を考えていくことが必要になるでしょう。一方で、SEOライターなら検索ユーザーのニーズを徹底的に調べ、データをもとに「本当に求めているのはどんな情報か」イメージしながら執筆する必要があるでしょう。
論理的な思考力がある
文章力がある人は、論理的な思考力も兼ね備えています。論理的思考は、分かりやすく納得感のある文章を組み立てていくために必須です。
また、アイデア出し段階でも役に立ちます。バラバラの思考やアイデアも、フレームワークなどを活用しながら論理的に情報を整理していけば、ベストな選択肢をとりやすくなるでしょう。
豊富な語彙力がある
文章力がある人は、豊富な語彙を駆使して文章表現ができます。とはいえ、さまざまなユーザーが気軽に読むWeb記事などでは、無理に難解な言葉をチョイスする必要はありません。
あくまで一般的なことわざやたとえ話などを適材適所で用いることで、読者が状況や情景をイメージしやすくなったり、飽きが来ることなく最後まで読み進めることができたりといった効果があるでしょう。
文章を書く仕事に求められるスキルとは?
文章を書く仕事に就くにはどんなスキルが必要になるのでしょうか。「文章力」は大前提として、そのほか4つの観点について深掘りして紹介していきます。
- クリエイティブな表現力
- 分かりやすく伝える力
- リサーチ力
- ロジカルシンキング
それぞれ順に解説します。
クリエイティブな表現力
文章を書く仕事において、クリエイティブな表現力が必要になる場面は多いです。たとえばコピーライターなら、単調な情報に表現を加えることで、新たな切り口で商品の魅力を伝え、ターゲットの行動に影響を与えることができるでしょう。
「クリエイティブな表現」といっても、個性の強いアート作品を作るわけではありません(小説や詩などの場合は個性を出すことが望ましい場合もあります)。まずは、クライアントの意向やターゲットが普段考えていることなどに想いを巡らせましょう。ターゲットに届けることを一番に考え、少しの工夫を加えるだけでも、鮮やかで魅力的な文章になるかもしれません。
分かりやすく伝える力
文章を書く仕事では、情報を分かりやすく伝える能力が重要です。文章のテーマによっては複雑な内容や専門用語もありますが、読者のレベル感にあわせて理解しやすい言葉で表現していきましょう。
たとえば、Web記事であれば誰でも分かる一般的な言葉が望ましいですが、専門書であれば専門用語などを多用したほうが正しく的確に伝わる可能性もあるでしょう。用途や対象に応じて「分かりやすい」の定義は変わります。
リサーチ力
信頼性の高い文章を書くためには、リサーチ力が欠かせません。1つのデータだけでなくいくつかの情報源をもとに、信頼に足るか確認するようにしましょう。
また、SEO記事などでは競合他社のリサーチも重要です。検索エンジンで上位に表示される記事はどんな内容で、どのように検索ユーザーのニーズを満たしているのかリサーチしていきます。上位表示ページを参考にしつつ、独自の視点や情報を加えて執筆することで、SEO効果の高い記事となるでしょう。
ロジカルシンキング
文章を組み立てる際には、ロジカルシンキング(論理的思考力)が不可欠です。整理した情報を論理的な順序で提示することで、読者はスムーズに文章を理解できます。
読者に何かを説明するような文章の場合、まず結論を簡潔に提示して、理由や具体例を提示しながら詳細を解説していきましょう。SEOの分野ではこのような順序で組み立てられた記事も多いので、検索上位のページを参考に組み立て方を勉強してみてもいいかもしれません。
文章力を高める方法
最後に、文章力を高めるための3つのヒントを紹介します。
- 読書の習慣をつける
- 毎日文章を書いたり、要約の訓練をしたりする
- ライティング講座やセミナーを活用する
文章力を身につけ、文章を書く仕事に就きたいと考える人は、ぜひ参考にしてみてください。
読書の習慣をつける
アイデアや表現方法は、さまざまなジャンルの本を読むことで身につく場合があります。語彙力をつけ、発想の引き出しを増やすためにも、読書の習慣をつけましょう。
なお、ただ目で文章を追うだけ、1日に決めたページ数を読むだけでは文章力は身につきません。「なぜ自分はこの文章を魅力的に感じたのか」「自分だったらこんな場面をどう表現するか」など、頭と心を動かしながら読書し、感性を磨いていきましょう。
毎日文章を書いたり、要約の訓練をしたりする
文章力は練習によって身につきます。読書とあわせて、毎日少しでも文書を書くアウトプットの機会を設けましょう。読んだ本の要約や読書感想文をまとめてSNSやブログなどで発信してみるのも1つの方法です。
また、ライティングの案件を受け、実践を積んでみるのもよいでしょう。納期や文字数など制限のあるなかで文章を書くことによって、より実用的な文章力が身につくと考えられます。
ライティング講座やセミナーを活用する
文章力を学ぶために、ライティング講座やセミナーを活用するのも有効です。独学より費用は掛かるものの、添削指導する講師や一緒に学ぶ仲間がいることで、モチベーションを保ったまま、最短距離で文章力を磨けるかもしれません。
Webライターやコピーライターになりたい人におすすめの講座は下記ページで詳しく解説しています。学習できる具体的な内容や選び方について知りたい方は、ぜひあわせてお読みください。
文章力を高めて憧れの仕事に就こう!
今回は文章力を活かせる仕事や、どうやって文章力を高めればいいかについて紹介しました。あなたの目指す仕事はあったでしょうか。
なお、文章力はどんな仕事でも基礎となる普遍的なスキルです。「いますぐライターになりたい」と思わなくともライティングについて学んでおけば、きっとキャリアアップやキャリアチェンジの際に役立つことでしょう。
いまから文章力をつけて、あなたの「憧れの仕事」や「なりたい姿」を目指してみませんか。
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