Webエンジニアの女性は少ない?未経験から転職する際にやるべきことも解説

Webエンジニアの女性は少ない?未経験から転職する際にやるべきことも解説
ABOUT ME
ライター TaekoYamasaki
同志社大学経済学部卒業。在学中はマネジメントを学ぶために、カフェで時間帯責任者を努める。卒業後はインテリアや家具の販売・接客や店舗管理を担当。働くなかでキャリアを見つめ直し、SHElikesに入会。現在はSEOライターとして、SHEを含め5社と契約をしながら、フリーランスのライターとして活動中。
エディター 古澤 椋子
鹿児島大学大学院水産学研究科修了。水産系社団法人にて、水産に関わる調査研究、行政との折衝などを経験したのち、水産系ベンチャーにて、広報を担当。2023年からフリーライターとして活動を始め、主にエンタメ系の記事を執筆。SHElikesでキャリア、マインド共に変化した経験から、SHEsharesのライターを務める。

IT・Web業界で働く選択肢のひとつとしてWebエンジニアがあります。

Webエンジニアは専門的なスキルが必要で未経験からの挑戦は難しく、女性よりも男性が多いというイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?

現状として男女比は男性の方が多い*1 ものの、政府が女性デジタル人材の育成の推進を行っていることを踏まえると、今後は女性のWebエンジニアが増えると想定されます。*2

今回は、Webエンジニアの現状や今後の需要を解説したうえで、未経験から転職する際にやっておくべきことなど、Webエンジニアになるために必要な知識を解説します。

Webエンジニアにおける女性の割合は約19%

内閣府男女共同参画局の調べによると、Webエンジニアにおける女性の割合は約19%です。*1  Webエンジニアの男女比を見て「私でもなれるのか?」と不安に感じた方がいらっしゃるかもしれません。

現状の男女比に偏りはあるものの、政府の方針として女性がデジタル分野で活躍することを推進しているという動きがあります。具体的には、令和4年4月26日に開催された会議にて「女性デジタル人材育成プラン」という施策を打ち出し『今後3年間集中的に、関係府省が連携して女性デジタル人材の育成に取り組む』とされています。*2

デジタル分野にはWebエンジニアも含まれており、今後は男女比の偏りが緩和されていくと言えるでしょう。また、経済産業省によるとWebエンジニアを含むIT人材は年々必要とされており、2030年には最大で約79万人にまで人材不足が拡大すると発表しています。*3

今後需要が高まると予想されるWebエンジニアは、より多くの女性が活躍する職種となっていくでしょう。

Webエンジニアの仕事は女性に向いている?

政府が女性にWebエンジニア職での活躍を推進している動き以外にも、女性がWebエンジニアに向いていると言える理由が5つあります。

手に職をつけられる

「手に職をつける」とは、生計を立てるのに役立つ専門性の高い知識・経験・技術などを身につけることを指します。Webエンジニアとして活躍できるスキルは、手に職をつけられるスキルのひとつです。

また、Webエンジニアなどのデジタル分野における求人は、学歴よりもスキルや能力が重視される傾向にあります。スキルを身につければ採用のチャンスがあるため、年齢や性別に関係なく挑戦しやすい職種です。

手に職をつけられるWebエンジニアは、学習意欲があればいつからでも目指せる職種という点で、女性にも向いていると言えるでしょう。

スキルを学べるチャンスが増えている

政府の方針として、リスキリング(学び直し)を積極的に推進する動きがあり、特にデジタル分野のスキル獲得人材を増やす施策が実行されています。*4 

リスキリングは英語でRe-skillingと表記し、再びスキルを身につけることを意味します。定義としては「新しい職業に就くために、あるいは今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、 必要なスキルを獲得する/させること」*5 とされています。

政府は急速なWebサービスの普及により、IT人材が不足している課題を打破するための施策としてリスキリングを推進しているのです。そのため「未経験からWebエンジニアになれるのか?」と不安に感じる場合でも、主体的に学びの場を活用することでWebエンジニアへの道は拓けます。

女性の比率が低いとされるWebエンジニアでも、リスキリングによって今後より多くの女性が活躍する未来が開かれると考えていいでしょう。

関連記事:女性におすすめのリスキリングとは?今始めるべき理由や何を学びたいかわからない人向けの始め方

ライフステージに合わせて働きやすい

ライフステージとは、人生の変化を節目で区切った、それぞれの段階(ステージ)のことです。*6 今後のライフステージを考えたとき、それぞれの段階に合った柔軟な働き方が叶えられれば、自分らしい人生を歩む手段のひとつとなるでしょう。

Webエンジニアは、1度スキルを身につければ活躍の場が多い職種です。また、パソコンとインターネット環境が揃えば働けるため、比較的自由な働き方が叶えられます。そういった点から、Webエンジニアはライフステージに合わせて働きやすい職種と言えるでしょう。

また、人生100年時代と言われる現代において、働く女性、働き続ける女性が増加し、女性の勤続年数が伸びるとされています。*7 柔軟な働き方の実現や働き続けるための選択肢として、女性にITスキルの習得を推進する政府の動きがあります。このような政府の将来に向けた施策から考えても、Webエンジニアという職は女性に向いていると言えるでしょう。

服装が自由の職場が多い

Webエンジニアとして働く場合、服装に規定を設けない職場が多い傾向にあります。Webエンジニアはパソコン業務を基本とし、社外の人と接することが低いため、服装が自由な会社が多いです。フルリモートが可能な会社なら、自宅やカフェなどで仕事ができるので、プライベートで着用する服装でも勤務可能でしょう。

また、心理学的に服装には着る人の心を動かす力があるといわれています。*8 ファッションへの興味関心が男性と比べて高いとされる女性*9 にとって、自分らしい服装で働ける環境は心理的にも働きやすい職種でと言えます。

肉体労働をしなくて良い

Webエンジニアとして働く場合、デスクワークを中心とした職場環境が多いです。重い荷物をもつ、移動が多いなどの体力を消耗するような肉体労働をしなくていいのはメリットに感じる人もいるでしょう。

生物学的に男性に比べて女性の方が、筋肉量は少ない傾向にあります。また、筋肉を構成する要素の中でも、体力を保持するのに必要な筋肉量が顕著に少ないことがわかっています。*10 そのため、女性にとって肉体労働をしなくてもいい職場環境は働きやすいと言えるでしょう。

Webエンジニアは肉体労働ではなく、パソコンに向かう業務を中心とするため、体力面から見ても女性に向いていると言えます。

女性がWebエンジニアになるデメリットはある?

さまざまな側面からみてWebエンジニアは女性に向いていると言える一方で、女性がWebエンジニアになる場合、デメリットを感じることがあるかもしれません。

Webエンジニアにおける女性の割合は約19%であることから、一緒に働く仲間や上司が男性ばかりである可能性が高いでしょう。

社内に女性上司がいない場合、女性のロールモデルを見つけるのは難しくなります。そのため、社内でWebエンジニアとして女性が活躍するイメージを持ちにくくなることがデメリットに感じる方もいらっしゃるかもしれません。

解決策としては、社外で活躍するWebエンジニアの女性と繋がりをもつなど、SNSやネットを活用してロールモデルを見つけることが挙げられます。

Webエンジニアの主な仕事内容

Webエンジニアの主な仕事内容は、WebサイトやECサイトなどで使用する機能の開発やアプリケーションの設計・開発、それらが正常に稼働するように運用や保守まで管理することです。エンジニアはWeb開発全般を担う職種で、Webサイトのデザイン以外の開発作業全般が業務範囲であると認識しておきましょう。

Webエンジニアの仕事は、業務に携わる範囲を軸に2つに分類されます。

Webエンジニア
の役割
役割詳細必要なWebスキル
フロントエンド
エンジニア
Webサイトのユーザーから見える
ブラウザ部分の開発を担う
HTML、CSS、
JavaScript(JQuery)、PHPなど
バックエンド
エンジニア
Webサイトのユーザーの目には触れない
サーバーやデータベースシステム開発などを扱う
PythonやJava、
PHPなどの
プログラミング言語

Webエンジニアと一括りにしても、担当する業務によって必要なスキルは異なります。WebエンジニアとしてWebサイト等のどこに携わりたいかを明確にしてから学習すると、習得したスキルが発揮しやすくなるでしょう。

未経験でもエンジニアの仕事はできる?

Webエンジニアは、経験値や技能を評価基準とすることが多いです。そのため、未経験からでもスキルの習得ができれば、挑戦できる職種と言えます。

未経験からエンジニアとして活躍する竹村恵美さんは、文系学部卒からエンジニアに転身されました。「勉強すれば誰でもできるようになる」という同僚からの助言をもとに、エンジニアに必要なプログラミング習得に向けて勉強を始めたのがきっかけです。

インタビューでは、実際に学んでみて「自分には向いている」と実感したことで、仕事に繋がったという経験が語られています。竹村さんのように、未経験からでもスキルを習得することでWebエンジニアとして活躍できる可能性があります。女性エンジニアとして働く竹村さんは、エンジニアを目指す女性のロールモデルにもなるでしょう。

関連記事:誰もが未経験からのスタート。竹村恵美さんが独学で経営者兼エンジニアを実現できた理由

Webエンジニアへ転職するためにやるべきこと

Webエンジニアへの興味関心が高まり、転職を視野に入れた場合にやるべきことについて解説します。転職は人生の中でも大きな決断のひとつになるので、後悔のない選択にするためにも押さえておくべき3つのポイントを参考にしてみましょう。

キャリアプランを立てておく

キャリアプランとは、将来実現したい仕事や働き方を明確にし、理想と現実のギャップを埋めるために身に付けるべき経験・スキルを考える計画を指します。

Webエンジニアとして転職する場合、業務で使用するスキルの習得が必須でしょう。キャリアプランを立てることで「いつまでにどのスキルが必要か?勉強に必要な期間はどれくらいか?」など、具体的に考えることでスキル習得に向けて行動しやすくなります。

また、未経験からWebエンジニアに転職する場合、面接でエンジニアになりたい理由や本気度を確認するような質問を受ける可能性があります。

転職対策としてもキャリアプランを立て、説得力のある受け答えができれば、Webエンジニアへの転職にも近づけるでしょう。

関連記事:女性のキャリアプランの立て方は?例文や考え方のポイントを解説!

企業の福利厚生制度をチェックする

Webエンジニアと一括りにしても、所属する企業によって働き方はさまざまです。そのため、転職先の福利厚生制度をチェックし、理想の働き方が叶えられるか確認することが重要です。

たとえば、場所や時間に縛られない働き方を望んで転職したものの、転職先に出社義務や勤務時間が決められた職場環境であれば、理想を叶えるための転職とは言えないでしょう。

福利厚生制度をチェックする場合、勤務形態や働き方の自由度、副業が可能かなど事前に知りたい項目を用意しておき、面接や採用担当者とのやりとりの中で確認しておくことをおすすめします。

自分に合った方法でスキルを身につける

スキル習得には一定の勉強時間の確保が必要でしょう。仕事やプライベートと両立して学習を進めるためには、自分に合った方法でスキルを身につけることが重要です。

独学の場合、書籍やYouTubeで学ぶなどの選択肢があります。必要な知識を効率よく学びたい場合は、スクールを利用する方法もあります。最近では通学の必要がなく、オンラインで完結するスクールがあります。スキマ時間の活用やライフスタイルにあった学習方法は継続しやすく、スキル定着の手助けになるでしょう。

Webエンジニアへの転職を考える場合、アピールできるスキルがあると自信を持って転職活動に取り組めます。採用側も即戦力となる人材を求めることが多いため、転職前にスキルの習得を進めておくことがおすすめです。

挫折してしまい継続的な学習ができないと、その先の叶えたい転職も挑戦しにくくなります。自分に合った方法でスキルを身につけることは、Webエンジニア転職への第一歩となるでしょう。

Webエンジニアとして活躍したいなら、まずはスキル習得から始めよう!

Webエンジニアは、WebやITの発展にともない、今後も需要が拡大する職種のひとつです。興味を持った今、スキル習得に向けて動き出すことで、今後歩んでいくキャリアの選択肢を増やすことができるでしょう。

女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)は、WebやITを中心としたスキルの習得が叶うスクールです。Webエンジニアとして業務するなかで、Webサイトの構築に欠かせないHTMLやCSSといったコーディングスキルが学べます。事前に学習することで、転職後の業務がスムーズにできるでしょう。

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※出典
*1 女性活躍と経済成長の好循環実現に向けた検討会「女性活躍と経済成長の好循環実現に向けて データ集(案)」IT技術者の男女比率より
*2 内閣府共同参画局「女性デジタル人材プラン」より
*3 経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)」IT 人材需給の試算結果より
*4 経済産業政策局 産業人材課「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業について」より
*5 経済産業省「リスキリングとは ーDX時代の人材戦略と世界の潮流ー」より
*6 ライフネット生命「家族構成から保険を選ぶ」ライフステージとは?より
*7 厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト」女性のライフステージごとのかかりやすい病気や症状より
*8 日本服装心理学協会「服装心理学とは」より
*9 カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社「ファッションに関するアンケート調査」より
*10 加賀谷淳子「体力の性差を踏まえた運動 ・スポーツ」男女差の有無は体力要素によって異なるより

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。