近年はSNSが普及し、個人でも気軽に情報を発信できるようになりました。このような背景から、「SNSを使って収益化したい」と考える方も多いのではないでしょうか。
実際、SNS収益化の方法や仕組みを理解して、正しいステップを踏めば、個人でも収入を得られる可能性があります。
この記事では、SNS収益化の仕組みややり方を詳しく解説し、収益化までのステップをわかりやすく紹介していきます。SNSの収益化に興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
SNS収益化の仕組みとは?
SNSで収益を得る仕組みは、活用するSNSや収益化の方法によって異なります。まずは、収益化にはさまざまな方法があることと、収益化するために必要な条件がある点を認識しておきましょう。
SNS収益化にはさまざまな方法がある
SNSで収益を得るには、さまざまな方法があります。代表的な方法としては、動画の再生数に応じて得られる広告収入や、SNS上で商品やサービスを紹介して報酬を得るアフィリエイトなどが挙げられます。
それぞれ収益化の仕組みが異なるため、自分の得意分野やターゲットなどを考慮して、最適な方法を選ぶことが重要です。加えて、SNSプラットフォームごとの特徴を把握して、その特性に合わせた運用を行うことで、収益化成功の可能性をより高めることができます。
SNS収益化に必要な条件
SNSで収益を得るための条件は、利用するSNSプラットフォームと収益化の方法によって異なります。
たとえば、TikTokでプラットフォーム側から報酬を得るには、「フォロワーが1万人以上いること」と「過去30日間のおすすめフィードでの動画視聴数が10万回以上であること」など複数の条件があります*1。
また、各プラットフォームのガイドラインを守ることも重要です。著作権を侵害する素材を使用したり、誹謗中傷につながる投稿を行ったりすると、アカウント凍結などのペナルティを受ける可能性があるので注意しましょう。
収益化には得意分野やターゲットに適したSNSを選ぼう!
SNS収益化を成功させるには、自分の得意分野や発信するテーマ、ターゲットなどに合ったSNSを選ぶことがポイントです。
たとえば、ファッションやライフスタイルを写真や短い動画で魅力的に伝えたい場合は、Instagramが向いています。一方、ビジネス関連の情報やニュースをテキストで効率よく拡散したい場合は、X(旧Twitter)と相性が良いでしょう。
もし、どのSNSが適しているか迷う場合は、まずは複数のプラットフォームでコンテンツを投稿してみるというやり方もおすすめです。いくつか運用してみることで、より反応が良いSNSを見極めやすくなり、収益化への道筋がはっきりしてくるはずです。
SNS収益化の代表的な方法5選
SNS収益化の代表的な方法は、以下の5つです。
それぞれの方法ごとに、具体的な収益化の方法を紹介していきます。
1.広告収入
広告収入とは、SNS上に表示される広告を視聴者が見ることで、投稿者に報酬が入る方法です。広告収入を得られる代表的なSNSとしては、YouTubeがあります。
YouTubeで広告を表示するには、「チャンネル登録者1,000人以上」と「公開されている長尺動画の過去365日間の総再生時間4,000時間以上」もしくは「公開されているショート動画の過去90日間の視聴回数が1,000万回以上」という条件を満たす必要があります*2。
これらの条件を達成するためには、トレンドのコンテンツを研究し、自分のコンテンツにも反映していくことが重要です。ただし、すべてを真似するのではなく、オリジナリティも意識しましょう。他コンテンツとの差別化を図ることで、徐々にファンができ、登録者数の増加につながります。

2.アフィリエイト
アフィリエイトは、SNSで商品やサービスを紹介し、ユーザーがそれを購入・利用すると紹介料が入るという収益化の方法です。
アフィリエイトで収益を得るには、まず「ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)」に登録する必要があります。ASPとは、広告主とアフィリエイターをつなぐ仲介サービスのことです。登録後は、ASPが提携している商品やサービスを紹介することで収益を得られるようになります。
ただし、フォロワーに紹介した商品・サービスを購入・利用してもらうには、信頼関係を構築することが大切です。そのため、普段からフォロワーにとって有益な情報を普段から発信するようにしましょう。
3.企業案件
企業案件とは、企業の商品やサービスをSNSでPRし、その対価として報酬を得る方法です。企業からPRを依頼されるためには、フォロワー数はもちろん、エンゲージメント率(投稿に対するいいねやコメントの割合)も重要視されます。
いわゆるインフルエンサーとなり、企業から継続的な依頼をもらうことができれば、安定した収益を得ることが可能です。また、コラボ商品の開発を依頼されるケースもあるので、普段から好きなものや興味があるものを発信してみるとよいでしょう。
4.商品・サービス販売
SNSで自分の商品やサービスを販売することで収益を得る方法もあります。フォロワーを増やすことで、自作のグッズやオンライン講座、デジタルコンテンツなどを販売しやすくなります。
販売する際には、ECプラットフォーム(BASEやSTORESなど)を利用すると比較的簡単にショップを開設できます。Instagramのショップ機能などと連動して、スムーズに商品をPRすることも可能です。
5.SNS運用代行
SNS運用代行は、企業や個人に代わってSNSを運用し、その対価として報酬を得る方法です。必要なスキルとしては、マーケティングスキルやリサーチ力、セールスライティングスキルなどが挙げられます。
ターゲット層やブランドイメージに合った戦略や企画の提案、実際の投稿から効果検証までを担えるようになると、運用代行を請け負いやすくなります。継続契約も結びやすいので、長期的に安定した収入を得ることも可能でしょう。

人気SNSプラットフォーム独自の収益化機能
人気のあるSNSには、独自の収益化機能が続々と導入されています。
これらの機能を活用すると収益を得やすくなるため、各SNSプラットフォームの最新情報は、こまめにチェックしておきましょう。
Instagramの収益化機能
Instagramでは、クリエイター向けの収益化機能が次々と導入されています。たとえば、月額料金を設定して登録者限定のコンテンツを配信できる「サブスクリプション機能」があります。活用すれば、毎月安定した収入を得ることが可能です。
さらに、投稿したコンテンツの閲覧数に応じて報酬が発生する制度も一部で開始されています(現在日本ではMeta社から招待がきたアカウントのみ利用可能)*3。常に最新情報をチェックして、利用可能になった際にすぐ活用できるよう準備しておくとよいでしょう。
YouTubeの収益化機能
YouTubeでは、広告収入が最も一般的な収益化手段です。チャンネル登録者数と総再生時間の条件をクリアすれば、動画内に広告を表示させて収入を得られます。
さらに、メンバーシップ機能やライブ配信でのスーパーチャットなど、ファンから直接利用料や投げ銭を受け取れる仕組みも充実しています。ショート動画向けの収益化機能も拡大しており、短尺動画メインでも収入を得られるでしょう。

X(旧Twitter)の収益化機能
X(旧Twitter)では、「クリエイター収益配分プログラム」や「クリエイターサブスクリプション」といった収益化機能がリリースされています*4。これらを活用すれば、コンテンツを有料で配信したり、ファンのサポートを受けながら収益を生み出すことが可能です。
また、フォロワー数やエンゲージメント率が高いアカウントであれば、企業からプロモーションツイートの依頼が来ることもあります。日頃からユーザーの興味を引く投稿を続けることで、案件獲得のチャンスを広げられるでしょう。

TikTokの収益化機能
TikTokでは、「Creator Rewards Program」に参加して動画の再生回数に応じた報酬を得る方法や、ライブ配信時に「ギフト(投げ銭)」を受け取る方法があります*5。
また、企業案件として、商品PRやブランドタイアップを依頼されるケースも増えています。コスメやファッションなどのトレンドがあるジャンルで発信をしていると、バズをきっかけに一気に露出が増え、案件を依頼されるかもしれません。

SNS収益化をはじめる5ステップ
SNSの収益化を実現するには、以下の5つのステップに沿って進めていきましょう。
それぞれのステップについて、具体的に解説していきます。
1.運用するSNSプラットフォームを選ぶ
まずは、自分の得意分野やターゲットに合ったプラットフォームを選びましょう。たとえば、20代女性向けに美容コンテンツを発信するなら、若年層の利用者が多く、視覚的な訴求がしやすいYouTubeやTikTokが適している傾向にあります。
はじめから1つに絞らず、複数のSNSを運用して、相性の良いプラットフォームを見極めるのもよいでしょう。
2.アカウント設計
次に、どのようなコンセプトでアカウントを運用するかを決めます。たとえば、化粧品を紹介するアカウントでも「成分から科学的に化粧品を紹介するアカウント」「最新コスメを辛口でレビューするアカウント」など、コンセプトが異なれば自ずと投稿内容も変わってきます。
発信するテーマだけでなく、他アカウントとの差別化ポイントや、ブランディングについても考えましょう。
3.アカウント開設とプロフィール設定
アカウント設計が固まったら、SNSアカウントを開設します。SNSユーザーは、アイコンやプロフィール文を見てそのアカウントをフォローするか判断する場合が多いため、慎重に考えましょう。
アイコンは、第一印象に残りやすい写真やイラストで、一目でどのような発信をするアカウントかわかるものにすることをおすすめします。また、プロフィール文では「フォローするとどのような情報が得られるのか」を端的に伝えることがポイントです。
すでに複数のSNSアカウントがある場合は、それらのアカウント情報もプロフィールに掲載すると、あわせてフォローしてもらえる可能性が高まります。
4.コンテンツ企画と発信
収益化を目指すうえで、コンテンツの継続的な企画と発信は欠かせません。定期的に投稿をして、フォロワーとコミュニケーションを取ることで、エンゲージメントが高まりやすくなります。
たとえばInstagramでは、コメントへの返信やストーリーズ、ライブ配信などをうまく活用してエンゲージメントを高めると、投稿がフォロワー以外にも露出されやすくなると言われています。
5.収益化条件達成と申請
最後に、各SNSで定められた収益化の条件(フォロワー数・再生回数・視聴時間など)を満たしたら、収益化プログラムへの申請を行います。
申請後もプラットフォームのガイドラインに従い、定期的にコンテンツを更新し続けることが大切です。アカウントの信頼性が高まれば、フォロワーや広告主からの評価が上がり、安定した収益獲得につながるでしょう。
SNS収益化成功のコツ
SNSでの収益化を成功させるには、いくつかのコツがあります。
ここでは、特に心がけるべき4つのコツを詳しく解説します。
収益化しやすいジャンルを選ぶ
SNS収益化成功のコツは、収益化しやすいジャンルを選ぶことです。たとえば、美容・健康や転職・ビジネス関連のコンテンツは、一定の需要があり、収益化につながりやすいです。
ただし、そのぶん競合も多いので、自分ならではの視点や専門性を盛り込み、差別化を図る必要があります。
定期的な質の高い投稿を続ける
SNSで収益化するには、継続的に質の高い投稿を続けることが重要です。投稿の間隔が空いたり、同じような内容ばかり発信したりしていると、フォロワーが飽きて離れてしまう可能性があります。
週に数回を目安に、役立つ情報や面白い企画を投稿して、フォロワーとのコミュニケーションをしっかり取るようにしましょう。そうすることで、エンゲージメントを高い状態に保ちやすくなります。
トレンドを押さえた投稿をする
SNSでは、トレンドを意識した投稿が拡散されやすい傾向があります。たとえば、急上昇中のハッシュタグを使うだけでも露出が増えるため、こまめにトレンドをチェックしておくとよいでしょう。
ただし、トレンドを追いかけすぎてアカウントの方向性とズレた投稿をすると、フォロワーが離れてしまう可能性があるため注意しましょう。

エンゲージメントを重視する
フォロワーとの交流を深めることで、SNSのアルゴリズムにプラスに働き、投稿が多くの人の目に留まりやすくなります。たとえば、クイズ形式の投稿で意見を募ったり、ライブ配信中に質問を受けたりすると、ユーザーの参加意欲が高まりやすいでしょう。
エンゲージメントが高くなれば、フォロワーのあなたのアカウントに対する信頼も向上し、商品紹介や新サービスの告知をした際に成果が出やすくなるのもメリットです。
SNS収益化の注意点
SNS収益化を目指して運用する際には、注意すべき点がいくつかあります。
あらかじめ、これらの注意点を把握しておき、収益化におけるリスクを回避しましょう。
詐欺・悪質商法に注意する
SNS収益化を目指す際には、詐欺や悪徳商法には十分注意しましょう。実際に、「短期間でフォロワーを一気に増やせる」などとうたって高額な商材を売りつけられたり、PRをしたら報酬を支払うと約束されていたのに支払われなかったりするケースがあります。
こうした被害を防ぐためには、商材販売元の評判や口コミ、PRの契約内容などをしっかり確認して、安易に甘い言葉を信じないようにしましょう。
フォロワーの信頼を損なわないようにする
フォロワーの信頼を損なうような投稿や行為は避けましょう。SNSでの収益化を優先するあまり、投稿のたびに商品をPRしたり、バズを狙うために他者を傷つけるような発言をしたりすると、フォロワーの信頼を失う恐れがあります。
まずはフォロワーとの良好な関係を築くことを最優先に考え、誠実なコミュニケーションやコンテンツ制作を心がけましょう。
プラットフォームの規約を守る
各SNSの独自のルールやガイドラインは、しっかり守りましょう。たとえば、著作権の取り扱いや禁止行為に関するルールをきちんと守らないと、アカウント停止などの処分を受ける可能性もあります。
そのため、事前にプラットフォームの規約を確認しておき、不明点があれば都度チェックしながら運用することが大切です。
フォロワーの購入はしない
早く収益化を実現したいからといって、フォロワーを購入するのは避けましょう。フォロワーの購入は規約違反であるうえに、購入したフォロワーはアクティブでないため、エンゲージメントが下がってしまいます。
地道に質の高いコンテンツを発信し、フォロワーとの関係を少しずつ深めていくほうが、長期的には安定した収益につながります。
SNS収益化についてよくある質問
最後に、SNS収益化についてよくある質問に回答していきます。
これからSNS収益化にチャレンジしたいと考えている方は、ぜひチェックしてください。
どのSNSが一番収益化しやすい?
収益化しやすいSNSは、発信者の得意分野やターゲットなどによって異なります。もしどのSNSが自分にあっているかわからない場合は、さまざまなSNSを活用してみて、反応が良いものを選ぶことをおすすめします。
また、SNSで収益化するには、継続的な発信が不可欠です。そのため、発信を続けやすいプラットフォームを選ぶことも、成功への近道と言えます。
収益化に必要なフォロワー数は?
フォロワー数の目安は、利用するプラットフォームや収益化の方法によって異なります。たとえば、YouTubeで広告収入を得るには1,000人以上のチャンネル登録者が必要ですが、アフィリエイトや商品販売の場合は大量のフォロワーがいなくても収益化が可能です。
大切なのは「質の高いフォロワーをいかに集めるか」です。普段からフォロワーとのコミュニケーションを積極的に行い、信頼を築いておくことが重要になります。
収益化するのに費用はかかる?
基本的にSNSアカウントの開設や投稿には費用はかかりません。ただし、カメラや動画編集ソフトを使用する場合には、それらを購入する費用がかかります。
また、コンテンツやサービスを販売する場合は、ECプラットフォームの使用料が発生することもあるため、事前に調べておきましょう。
顔出ししないと収益化できない?
収益化のために、顔出しは必須ではありません。ただし、属人性の高い情報を発信するアカウントの場合は、顔出しすることで信頼度が高くなり収益化しやすくなる場合もあります。
しかし、コンテンツの質が高ければ、顔出しをしなくても収益を得られます。たとえば、イラストやキャラクターを使ったり、顔を映さずに動画に出演したりといった方法をとることも可能です。
SNS収益化は自分に合った方法で継続することがカギ
SNS収益化には、広告収入やアフィリエイトなど、さまざまな方法があります。成功のポイントは、自分の得意分野やターゲットに合ったSNSを選び、継続的にユーザーの役に立つコンテンツを発信し続けることです。
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※参考
*1:TikTokヘルプセンター | Creator Rewards Programより
*2:YouTube ヘルプ|YouTube で収益を得るにはより
*3:Instagram for Creators|ボーナスで収益を獲得より
*4:Xヘルプ|Xにおけるクリエイターの収益化に関する規定より
*5:TikTok ヘルプセンター|報酬の仕組みより