Webデザイナーに欠かせないのが、自分のスキルや強みをアピールできるポートフォリオです。しかし、「ポートフォリオってどうやって作ればいいか分からない」「未経験でも魅力的な作品は作れる?」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、Webデザイナー向けポートフォリオの作り方やスクール受講生・卒業生のポートフォリオ例、制作時のコツなどを詳しく紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
Webデザイナーのポートフォリオの重要性
Webデザイナーにとって、自身のスキルを客観的に証明するポートフォリオは欠かせません。どのようなデザインが得意で、どのようなスキルを持っているのかを、一目で伝えるための重要なツールです。履歴書や職務経歴書だけでは伝わりにくい「デザイン力」や「思考力」を、具体的な作品を通じてアピールしましょう。
自分の得意なデザインテイストや制作の方向性を事前に共有できるため、企業との相性を見極めやすくなります。入社後のミスマッチを防ぐことにもつながるので、作っておいて損はないです。

3ステップで完成!Webデザイナー向けポートフォリオの作り方
Webデザイナーのポートフォリオの作り方は、次のとおりです。
それぞれのステップについて詳しく紹介します。
STEP1【準備編】情報を整理する
ポートフォリオを作る前に、情報を整理することが重要です。「何のために作るのか」という目的と、「誰に見てもらいたいのか」というターゲットを明確にしましょう。たとえば、転職活動用なのか、副業やフリーランス案件の獲得を目的とするのかによって、盛り込む内容や伝え方は大きく変わってきます。
次に、これまでの制作実績を振り返り、自分の得意分野や強みを棚卸ししましょう。そのうえで、ポートフォリオに掲載する作品を選びます。実績が多い場合はすべてを載せるのではなく、クオリティの高いものを厳選するのがポイントです。
STEP2【制作編】 ポートフォリオに必須の項目をまとめる
情報を整理したら、次はポートフォリオに必須の項目をまとめましょう。必須で掲載すべき項目は以下のとおりです。
項目 | ポイント |
---|---|
自己紹介 | 簡単な経歴や得意分野を記載し、人柄が伝わるようにする。 |
コンセプト | ポートフォリオを通して伝えたいビジョンや自分の強みを明確に示す。 |
実績・作品紹介 | 制作目的や工夫した点を具体的に説明し、スキルや思考力を伝える。 |
スキルレベル | 使用できるツールと習熟度を星の数やグラフで視覚的に示す。 |
連絡先・SNSアカウント | メールやSNSを明記し、すぐ連絡が取れる状態にしておく。 |
「実績・作品紹介」と「スキルレベル」は、採用担当者が特に注目するポイントです。自分の強みを客観的かつ魅力的に伝えるためにも、情報を丁寧に整理し、分かりやすい構成にすることを心がけましょう。
STEP3【応用編】採用担当者の心を掴む工夫をする
ポートフォリオでは、ただ作品を並べるだけでなく、採用担当者の心を掴む工夫を加えることが大切です。たとえば、以下のポイントを具体的に記載すると良いでしょう。
- 制作物の意図や制作プロセスの言語化
- 担当範囲(デザインのみ、コーディングまで含むなど)
- 制作期間
- 工夫した点やこだわったポイント
- 公開後の実績や成果(PV数・CVRなど)
こうした情報を加えることで、制作物の背景や仕事への姿勢が伝わり、他の応募者との差別化につながります。ちなみに、ポートフォリオはWebサイトとして公開するのがおすすめです。URLを送るだけで簡単に見てもらうことができます。
Webデザイナーのポートフォリオ例
ここからは、Webデザイナーのポートフォリオ例を5つ紹介します。
未経験から作成し、仕事につながった実績のあるポートフォリオなので、ぜひ参考にしてください。
LPデザイナーのmeguさん
LPデザイナーのmeguさんのポートフォリオは、柔らかい雰囲気のトップ画像が印象的で、初めて依頼するクライアントにも安心感を与えるデザインです。知りたい情報が簡潔に整理されているため、スムーズに内容を理解しやすくなっています。
meguさんのポートフォリオはこちら
フリーランスWebデザイナーのKOTOさん
フリーランスWebデザイナーのKOTOさんのポートフォリオは、背景のトーンやフォントなど細かい部分も含め、全体の世界観が統一されています。ナビゲーションもシンプルで、ユーザーにとってストレスのない導線設計がなされているのが特徴です。
KOTOさんのポートフォリオはこちら
フリーランスWebデザイナーのまゆこさん
フリーランスWebデザイナーのまゆこさんのポートフォリオは、掲載されている作品数が多く、これまでの幅広い実績や対応力の高さが伝わります。全体の世界観が丁寧に作り込まれており、デザイン力の高さが効果的にアピールされているのが特徴です。
まゆこさんのポートフォリオはこちら
フリーランスWebデザイナーのみやびさん
フリーランスWebデザイナーのみやびさんのポートフォリオは、Webデザイナーになる前の経歴や実績が丁寧に紹介されており、人柄が伝わる内容にまとまっています。好印象を与えるポートレート写真が掲載されているので、初めて依頼する人にも安心感を与えるでしょう。
みやびさんのポートフォリオはこちら
フリーランスWebデザイナーのあかりさん
フリーランスWebデザイナーのあかりさんのポートフォリオは、目を引くキャッチコピーから横書きの目次へと続く構成で、自然と引き込まれるデザインになっています。また、強みが明確に記載されているため、どのような依頼に対応できるのかイメージしやすいのも魅力です。
あかりさんのポートフォリオはこちら
上記ポートフォリオを作成した5名の方は、いずれも未経験からWebデザイナーとして活躍しています。Webデザインを始めたばかりの方にとって、完成度の高いポートフォリオを作るのは簡単ではありません。
しかし、女性向けキャリアスクールのSHElikes(シーライクス)であれば、実践的なカリキュラムやプロからの丁寧なフィードバックを通じて、未経験でもクオリティの高いポートフォリオを作成することができます。
一体どんなスクールなのか知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。


【Webデザイナー必見】ポートフォリオ作成のコツ
ポートフォリオ作成のコツは、以下の7つです。
それぞれ詳しく解説します。
読み手の視点を意識した構成
Webデザイナーに限らず、ポートフォリオを作成する際は読み手の視点を意識することが大切です。自分が伝えたいことを一方的にまとめるのではなく、「採用担当者は何を知りたいのか」「どのような情報を求めているのか」といった視点で内容を整理しましょう。
特に、ポートフォリオを開いた際に最初に目に入るメインビジュアルは第一印象を大きく左右するため、デザインや情報の配置に工夫が必要です。短時間で魅力や強みが伝わるよう、丁寧に設計してください。
目的・ターゲットの明確化
ポートフォリオを作成するときは、「目的」と「ターゲット」を明確にすることが重要です。たとえば、副業やフリーランスとして案件を獲得することが目的であれば、即戦力としてのスキルや実績をアピールする構成が適しています。
目的やターゲットをはっきりさせることで、内容に一貫性が生まれ、伝えたいことがブレずに届きやすくなります。採用後や案件受注後のミスマッチも防げるでしょう。
作品の選定
ポートフォリオに掲載する作品の数は、10〜15点程度が適切です。あまりに多く掲載しすぎると、あなたの強みや実力が伝わりにくくなる可能性があります。作品を選ぶ際は、自分の得意なテイストや、応募先企業や案件の方向性と親和性の高いものを優先的に選びましょう。
自信のある作品や最近手がけたものに加えて、PV数・CV数・リピート率などの数値で実績を示せる作品を掲載すると、事業への貢献度が明確になり、より説得力のあるポートフォリオになります。
制作物の意図・プロセスの言語化
ポートフォリオに完成した作品だけを掲載するのでは少し不十分です。大切なのは、そこに至るまでの考え方やプロセスを伝えること。「なぜこのデザインにしたのか」「どんな目的で制作したのか」といった意図や、制作過程での工夫・課題・解決策を言語化しましょう。
また、担当範囲や制作期間もあわせて記載すると、実務におけるスキルや役割が具体的に伝わります。こうした情報を加え、単なる作品集ではなく、「仕事の進め方が伝わるポートフォリオ」に仕上げてください。
自身の強みを印象付ける
ポートフォリオは、自分の強みをしっかりと印象付けるためのツールです。得意なジャンルやスキル、自信のある制作実績を戦略的に盛り込みましょう。たとえば「UI設計が得意」「配色センスに自信がある」といった強みを活かした作品を掲載し、その成果も添えると説得力が増します。
また、ポートフォリオ全体を通してテイストや表現スタイルに統一感を持たせることで、印象に残りやすくなります。見る側が「あのデザインが得意な人」と覚えてくれるような構成を目指しましょう。

ベネフィットを伝える
ポートフォリオでは、自分のスキルや実績をただ並べるだけでなく、それが採用後にどのような利益をもたらすのか、つまり「ベネフィット」を明確に伝えることが大切です。
たとえば「バナー制作が得意です」だけでなく、「商品の魅力を直感的に伝えるバナーでクリック率の向上に貢献できます」と伝えることで、より具体的に価値をイメージしてもらえます。採用後の未来を想像させる一言を添えることで、選ばれる確率が高まるでしょう。
著作権・情報漏えいに注意する
ポートフォリオに企業で担当した作品を掲載する際は、著作権や守秘義務にも注意する必要があります。たとえ自分が制作に関わった作品でも、著作権は所属企業にある場合がほとんどです。必ず事前に掲載許可を得るか、適切な引用ルールに従って掲載しましょう。
信頼関係を損なわないためにも、掲載できる範囲や内容について、企業側にしっかりと確認することをおすすめします。
Webデザイナーのポートフォリオ作成に活用できるサービス
ここでは、Webデザイナーのポートフォリオ作成に活用できる主なサービスを5つピックアップしました。
それぞれの特徴を詳しく紹介します。
Portfoliobox
Portfolioboxは、クリエイター向けに特化したポートフォリオ作成サービスです。テンプレートが豊富に用意されており、デザイン初心者でも簡単におしゃれで洗練されたサイトを作成できます。
ドラッグ&ドロップの直感的な操作で編集ができ、ジャンルごとの作品整理やスライドショー表示など、作品を魅力的に見せる機能が充実しているのも魅力。有料プランでは、独自ドメインの設定や請求書の送信などができるので、本格的に仕事に繋げたいフェーズの方にも適しています。
WordPress
WordPressは、世界中で利用されている高機能なCMS(コンテンツ管理システム)です。自由度の高いカスタマイズが魅力で、テーマやプラグインを活用することで、ギャラリー表示やアニメーションなどの機能も自由に追加できます。
思い通りのデザインに仕上げたい方にはおすすめですが、サーバーやドメインの準備、基本的な操作知識が必要なため、初心者にはややハードルが高めです。Webデザイン経験者や細部にこだわりたい方に向いています。
Ameba Ownd
Ameba Owndは、無料で使えるホームページ作成サービスです。テンプレートが豊富で操作もシンプルなため、初心者でも短時間でシンプルかつ美しいポートフォリオを作成できます。ブログ機能やSNSとの連携も簡単で、情報発信を強化したい方にもぴったりです。
スマートフォンからの編集にも対応しており、日常的な運用がしやすいのもポイント。ただし、デザインのカスタマイズ性はやや制限があるため、自由度を求める方には物足りなさを感じるかもしれません。
STUDIO
STUDIOは、日本発のノーコードWebサイト作成ツールです。テンプレートにとらわれない自由なレイアウト設計が魅力とされています。
レスポンシブデザインに標準対応しており、スマホやタブレットでも美しく表示されるのが魅力です。直感的なインターフェースにより、初めての方でも短時間で高品質なポートフォリオサイトを作成できるでしょう。
Adobe Portfolio
Adobe Portfolioは、Adobe Creative Cloudの利用者が無料で使えるポートフォリオ作成ツールです。PhotoshopやIllustratorとの連携がスムーズで、作品のアップロードや更新も簡単にできます。
統一感のあるプロフェッショナルなポートフォリオを短時間で構築できるのも魅力でしょう。操作はシンプルですが、完成度の高い見栄えに仕上がるため、Adobeツールを日常的に使用しているWebデザイナーに特におすすめのサービスです。
Webデザイナーのポートフォリオ作成に関するQ&A
最後に、Webデザイナーのポートフォリオ作成に関するQ&Aを5つまとめました。
- 紙のポートフォリオは必要?
- 掲載する作品の具体的な数は?
- まだ実績がない未経験者はどうすればいい?
- Webデザイン未経験者がポートフォリオ作成で重視すべきポイントは?
- ポートフォリオ完成後にすべきことは?
疑問がある場合は、ここで解消しておきましょう。
紙のポートフォリオは必要?
基本的に、Webデザイナーに紙のポートフォリオは必要ありません。ただし、対面での面接や商談、イベントなどでポートフォリオを直接見せる機会がある場合には、紙のポートフォリオを用意しておくと便利かもしれません。
掲載する作品の具体的な数は?
ポートフォリオに掲載する作品数は、10〜15点程度が適切とされています。あまり多すぎると強みがわかりにくくなり、少なすぎるとスキルや方向性が伝わりきらない可能性も。応募先の企業や案件の方向性に合った作品を優先し、自信作や最新作を厳選して掲載しましょう。
まだ実績がない未経験者はどうすればいい?
実務経験がなくても、自主制作した作品を掲載すればポートフォリオを作成できます。架空の企業やサービスを想定してWebデザインを行ったり、コンペに参加したりして、作品数を増やしていきましょう。


Webデザイン未経験者がポートフォリオ作成で重視すべきポイントは?
Webデザイン未経験者がポートフォリオを作成する際は、架空のテーマや設定をしっかり決めたうえで制作することが重要です。たとえば「ナチュラル志向のスキンケアブランドの公式サイト」や「地元開催の音楽イベントのロゴデザイン」など、具体的なコンセプトを設定しましょう。
そのうえで、「なぜこのデザインにしたのか」「誰に向けて作ったのか」といった制作意図やデザインの背景もあわせて記載すると、デザイン業務に対する姿勢や思考力が伝わりやすくなります。

ポートフォリオ完成後にすべきことは?
ポートフォリオが完成したら、まずは第三者(スクールの講師や転職エージェントなど)に見てもらい、フィードバックを受けると良いでしょう。また、一度作って終わりではなく、実績やスキルの成長に応じて定期的に更新することも大切です。
Webデザインの仕事をするなら、ポートフォリオにこだわろう
Webデザイナーのポートフォリオを作成する際は、読み手の視点を意識し、自分の強みを明確に伝えることが大切です。実際にwebデザイナーとして仕事を獲得したい・転職したいと考えているなら、クオリティを重視しましょう。
未経験からでも質の高いポートフォリオを作りたい方には、女性向けキャリアスクールのSHElikesがおすすめです。Webデザインの基礎から実践まで幅広く学ぶことができ、受講するなかでポートフォリオ制作にも取り組めます。
プロの講師からフィードバックを受けられるため、初心者でも安心してスキルを磨くことが可能です。記事の前半でも紹介したように、実際に未経験からスタートして仕事につながるポートフォリオを作成した受講生も多くいます。
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