AIツールを活用しデザイナーを目指す方の中には、「AIデザイナーはどんな仕事をするの?」と思う方はいるでしょう。
また、現在デザイナーとして活動している方は「AIデザイナーが増えると仕事をAIに奪われるのでは?」と不安を抱くこともあるのではないでしょうか。
そこで、本記事ではAIデザイナーの仕事内容、デザイナーの将来性、AIデザイナーになる方法を解説。また、AIデザイナーに必要なスキルとその習得方法も紹介します。
AIデザイナーに関する知識を深めるため、ぜひ最後までチェックしてみてください。
AIデザイナーとは?従来のデザイナーとの違い
AIデザイナーとは、生成AIを活用しデザインする仕事のことです。従来のグラフィックデザイナーやUI/UXデザイナーなどは自身の知識とスキルのみで仕事をするのに対し、AIデザイナーは生成AIを用いてデザインします。
一般的に従来のデザイナーは時間をかけてデザイン案を生み出しますが、AIデザイナーの場合はAIにアイデアを生成させるため、短時間で複数のデザイン案を出せます。つまり、AIデザイナーは従来のデザイナーと比べて効率的にデザイン作業を進めやすいといえるでしょう。
ただし、AIを使えば誰でも簡単にデザイナーとして活躍できるわけではありません。その理由は以下の記事で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

AIによってデザイナーの仕事は奪われる?
AIデザイナーの誕生により、従来のデザイナーは「仕事をAIに奪われる?」と不安を抱くこともあるでしょう。結論から述べると、完全に仕事を奪われる可能性は低いです。
生成AIによるデザインは不完全な場合があり、人間が手を加えて完成させる必要があるケースは多いと考えられます。また、データ分析やニーズ調査などをAIに任せることで、デザイナーがよりクリエイティブな作業に注力できる環境になるとも予測できます。
業務の役割分担が進む可能性はありますが、AIを相棒と捉え共存することでデザイナーの仕事は将来性のあるものになるでしょう。
AIデザイナーの具体的な仕事内容
AIデザイナーの仕事内容は、以下のように多岐にわたります。
それぞれをチェックし、AIデザイナーに関する知識を深めてみてください。
コンセプト設計
コンセプト設計は、AIデザイナーの仕事の1つです。ターゲット層や提供する商品・サービスの価値などをAIに伝え、コンセプト案を生成します。
また、競合のコンセプトのリストアップをAIに依頼し、それをもとに差別化を図ることも可能です。さらに、AIが生成したコンセプトをもとにマーケティングやブランディングの方向性を提案してもらう使い方もできます。
プロンプト設計
AIデザイナーは、プロンプト設計を担います。プロンプトとは、AIにデザイン生成の指示を出すための文章のことです。
ニーズに合ったデザインを生成させるためには、ターゲット層、ブランドイメージ、構図などを具体的に伝える必要があります。プロンプト設計の際は、イメージを明確に言語化するスキルが欠かせません。
AIツールを使用したデザイン生成
AIツールを活用したデザイン生成の実行は、AIデザイナーの主要な仕事です。バナーデザイン、ロゴ、Webサイトの完成予想図など、さまざまなものをデザインします。
デザインの流れは、まずプロンプトに具体的な指示を入力し、AIにデザインを生成させます。一度の指示で完璧なデザインが生成されない場合は、生成されたデザインに対し複数回の修正依頼を出します。
AI生成デザインのブラッシュアップ
AIデザイナーは、AIが生成したデザインのブラッシュアップを担当します。AIが生成したデザインに対し修正依頼を出したり、生成されたアイデアをベースに自分でデザインしたりします。
AIが生成するデザインは、一見すると完璧でも細部に手直しが必要なケースが多い点は押さえておきましょう。何度も修正依頼を出しても理想通りのデザインにならない場合は、自分の手で修正を加える必要があります。
企画・UX設計・クライアント提案
AIデザイナーは、企画やクライアント提案といった工程を担う場合があります。AIに企画案を生成させたり、クライアントの課題やニーズをもとに具体的な施策を提案させたりします。
また、AIを活用したUX(ユーザーエクスペリエンス)設計も重要な仕事の1つです。ターゲット層の特徴やニーズなどをAIに分析させることで効率的なUX設計を可能にし、ユーザーにとって価値ある体験を提供することを目指します。
データ分析を活かしたデザイン戦略策定
AIによるデータ分析をもとにしたデザイン戦略の策定は、AIデザイナーの仕事内容に含まれます。ニーズ、市場の動向、競合の特徴などをAIツールで分析し、効果的なデザイン戦略を練ります。
AIデザイナーの仕事は、自動生成されるデザインをそのまま納品したり、少し手を加えたりするだけではありません。膨大なデータの収集や分析など、従来は時間がかかっていた業務を効率的に進める役割も担います。

AIデザイナーに求められるスキル
AIデザイナーに求められるスキルは、以下4つが挙げられます。
AIデザイナーとして活躍するため、これらのスキル習得を目指しましょう。
基礎的なデザインスキル
基礎的なデザインスキルは、AIデザイナーに必須です。意図通りのデザインをAIに生成させるためには、デザインに関する知識とスキルが求められます。また、生成されたデザインを修正する際にも、基礎的なデザインスキルが必要です。
デザインの4原則(近接・整列・反復・対比)や配色などの基礎知識を習得しておくと、AIデザイナーとして活躍できる可能性が高まります。また、「Canva」「Figma」などのデザインツールのスキル習得も、仕事の幅を広げるうえでおすすめです。
AIツールの活用スキル
AIデザイナーには、AIツールの活用スキルが不可欠です。ニーズに合ったデザインが生成されるよう、AIの特徴を理解し効果的なプロンプト設計を行う必要があります。
また、ツールごとの特徴の違いを把握し、自在に使い分けるスキルも必要です。詳しくは後述しますが、デザイン生成に適したAIツールは複数あるので、それぞれの特徴や強みを理解しておきましょう。
マーケティング・ビジネス視点
AIデザイナーの仕事には、マーケティングやビジネスの視点が不可欠です。優れたデザインは、ニーズやトレンドなどを深く分析することで実現します。加えて、デザイン完成後は認知度やブランド力などを高める必要があるので、マーケティングスキルが不可欠です。
また、プロジェクトの進捗管理や課題への対処などを適切に行うためには、ビジネススキルが求められます。さらに、企画やクライアント提案を担当する場合もあるので、プレゼンテーションスキルや論理的思考力なども習得する必要があります。
コミュニケーション能力
AIデザイナーは、AIを使って作業を行う一方で、高いコミュニケーション能力も求められます。ヒアリングを通じてクライアントのニーズや課題を引き出したり、チームで仕事をする場合はメンバーと協力し合ったりする必要があるので、他者との良好な関係の構築が必須です。
AIデザイナーの仕事は、AIツールを使い一人で完結するものではなく、他者と関わり合いながら理想的なデザインの完成を目指す共同作業であることを認識しておきましょう。
AIデザイナーになるためのステップ
AIデザイナーになるためには、以下のステップを踏むとよいでしょう。
各ステップをチェックし、AIデザイナーとしての活躍を目指しましょう。
1.デザインの基礎を学ぶ
まず、デザインの基礎を習得します。生成AIを活用する場合でも基本的なデザインスキルが求められるため、デザインの4原則、配色、フォント、レイアウトなどの学習が必要です。これらのスキルがなければ、AIが生成したデザインの良し悪しを判断したり、的確な修正指示を出したりすることができません。
また、デザインツールの基礎知識も習得しておきましょう。前述した「Canva」「Figma」のほか、「Photoshop」「Illustrator」なども使えるとデザイナーとしての可能性が広がります。
2.AIツールの基礎を学ぶ
次に、AIツールの基礎を学ぶことが、AIデザイナーとしての仕事を始める鍵となります。理想通りのデザインを生成させるためには、プロンプトを書くコツをつかむことが大切です。実際に手を動かしプロンプトを作成することで、「どう指示を出したらどのようなデザインが生成されるか」を理解できるでしょう。
また、複数あるAIツールそれぞれの特徴や強みを知ることも必要です。目的に応じて適切に使い分けられるよう、AIツールに関する知識も深めておきましょう。
3.AIツールを活用してポートフォリオを作成する
デザインとAIツールの基礎知識を習得したら、ポートフォリオを作成します。AIツールを活用し制作したデザインを、ポートフォリオに掲載しましょう。加えて、AIツールの具体的な活用方法やデザインの意図なども記載することで、クライアントや採用担当者などに興味を抱いてもらいやすくなります。
ちなみに、クライアントによってはAIの使用やAIによる成果物を禁止している場合があります。トラブル防止のため、AIツールを使用している旨をポートフォリオにはっきり記載するようにしてください。
4.実務経験を積む
ポートフォリオが完成したら、実務経験を積みます。生成AIを活用し、AIデザイナーとしての活動を始めましょう。
最初はクラウドソーシングを活用し、未経験可の案件に積極的にチャレンジするのがおすすめです。
複数の案件を受注し実績と経験を積み重ねることで、AIデザイナーとしての市場価値を高めていきます。経験と信頼が積み上がれば、より高単価や長期にわたる案件の獲得を目指すことができるでしょう。
デザイン生成に使用できるおすすめAIツール3選
AIデザイナーにおすすめのAIツールは、以下3つが挙げられます。
それぞれの特徴や強みを把握し、ニーズに合わせて使い分けてみてください。
Midjourney
Midjourneyは、テキストを入力するだけで魅力的な画像や動画を生成できるAIツールです。画像サイズや動画の解像度などを簡単な操作でカスタマイズできます。
プランは複数あり、月額10ドルから利用可能。生成された画像は、利用規約に従いどのプランでも、商用利用ができます。なお、Midjourneyの使用にあたって「Discord」というコミュニケーションツールが必要な点は押さえておいてください。
Adobe Firefly
Adobe Fireflyは、テキストから画像、動画、効果音などを生成できます。PhotoshopやIllustratorなど、Adobeが提供する他のツールと連携できるのがポイントです。
Adobe Fireflyが生成するデザインは、商用利用が可能。また、著作権や知的財産権を侵害するコンテンツを生成しないようトレーニングされています。「Firefly Free」というプランなら無料で利用できるので、お試し感覚で使い始められるでしょう。Adobe製品ユーザーにとっては、必須の生成AIツールといえます。
Dorik AI
Dorik AIは、コードを書かずにWebサイトを制作できるAIツールです。プロンプトに簡単な指示を入力するだけで、魅力的なWebサイトを生成してもらえます。
プラットフォームは英語ですが、Webサイトの生成は日本語で行うことが可能です。1か月プラン(29ドル/月〜)、12か月プラン(20.75ドル/月〜)、買い切り型(349ドル)の3つから選択でき、14日間の無料トライアルもあります(料金は変動の可能性があるため要確認)。AIデザイナーがWebサイト制作の仕事を効率的に進めるうえで有用なツールです。

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