カスタマージャーニー分析とは?目的や具体的な手順、コツも解説

カスタマージャーニー分析とは?
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ライター 梨乃
自分と同じように働き方に悩む女性を応援したいという想いから、SHElikesキャリアプランナー・ライターとして活動中|←保育園栄養士←販売員
エディター Kakuhata Kyosuke
同志社大学 生命医科学部医情報学科卒。在学中、基礎科学や生体情報の取得・制御、プログラミングについて学ぶ。大学院進学後Pythonデータ解析や生体化学を学んだあとライター業を開始。現在はフリーランスとして活動し、キャリア領域のメディアを中心にSEO記事を編集・執筆している。

カスタマージャーニー分析は、マーケティングに有効な分析方法です。顧客が商品・サービスを購入したりリピートしたりするまでの体験を旅に見立て、行動や感情を分析していきます。

この記事では、カスタマージャーニー分析の目的や手順、効果を発揮するためのコツ、分析に役立つツールなどを解説します。

「カスタマージャーニー分析を実施したい」「手順ややり方が分からない」という方はぜひ参考にしてください。

カスタマージャーニー分析とは?

「カスタマージャーニー分析」とは、カスタマージャーニーマップを作成し、各プロセスの顧客の行動や思考・感情を明らかにすることを指します。「カスタマージャーニー」とは直訳すると「顧客の旅」で、顧客が商品やサービスを認知・購入・リピートするといった一連の体験を旅(ジャーニー)に例えたマーケティング用語です。

カスタマージャーニーを時系列に可視化したものを「カスタマージャーニーマップ」といい、UXデザインを設計する上で重要な役割を果たします。ちなみに、UXデザインとは「User experience Design」を略したもので、顧客が商品・サービスを通して得られる体験をデザインすることを指します。

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カスタマージャーニー分析を実行する目的

カスタマージャーニー分析を実行する目的は、主に以下のとおりです。

  • タッチポイントの強化
  • 多様化する消費行動への適応
  • スピーディな施策の効果検証・改善

ひとつずつ詳しく説明していきます。

タッチポイントの強化

カスタマージャーニー分析を実行する目的のひとつは、タッチポイントの強化です。タッチポイントとは「商品・サービスと顧客の接点」のことで、SNS・Web広告・CM・店舗など、顧客が商品・サービスと関わる場と購入に至るまでの思考・プロセスを指します。

カスタマージャーニー分析は、顧客が商品・サービスの認知から購入・リピートまでの行動・感情を一気通貫して分析できます。分析情報から各タッチポイントの課題を明確にすれば、顧客体験がより良くなる改善策を練りやすくなるでしょう。タッチポイントが改善されると、ブランドイメージの向上や利用継続率アップなどさまざまなメリットを得られます。

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多様化する消費行動への適応

近年、顧客の消費行動は多様化しており、顧客行動の把握が困難となっています。デジタル化が進む前は、テレビや新聞などアナログ媒体といわれるものが主なタッチポイントとなっていました。一方で近年、SNSやオウンドメディア、口コミサイトなどさまざまなデジタル媒体が活用されています。

情報を集める手段が増えるにつれ、顧客の購買行動モデルも多様化していくでしょう。そんな現代において企業が顧客に選ばれるには、一人ひとりのニーズに刺さる戦略を模索し、良質な顧客体験を柔軟に提供しなければなりません。カスタマージャーニー分析によって顧客の行動・感情を深く理解することで、「個」への柔軟なアプローチが可能となるのです。

スピーディな施策の効果検証・改善

カスタマージャーニー分析を行うことで、施策の効果検証や改善をスピーディーに行うことができます。カスタマージャーニーマップ作成によって顧客の行動パターンを言語化できます。これにより、各タッチポイントにおける課題が明確となり、フェーズごとの具体的な改善策を練りやすくなるのです。

また、カスタマージャーニー分析は顧客の行動や思考を可視化して共有できます。社内全体で顧客についての共通認識をもつことは、企業活動における行動指針となり得るため、意思決定がスピーディになるという利点もあります。

カスタマージャーニー分析の手順5ステップ

実際にどのような手順で分析を行っていくと良いのでしょうか。カスタマージャーニー分析の手順を5ステップに分けて解説します。

  1. ペルソナの設定・確認
  2. 目的の明確化
  3. 分析手法やツールの選定
  4. データ収集
  5. 仮説検証

それぞれ順に説明します。

1.ペルソナの設定・確認

「ペルソナ」は、「ターゲット」よりも具体的にその人の興味・関心・悩みなどを設定した人物像のことです。

ターゲットは性別、年代、職業といった属性をカテゴリ分けしたグループを指します。一方、ペルソナはその人の価値観や考え方まで想像できるくらい詳細に設定された架空の人物像を指します。

ペルソナの設定項目の例として以下のものがあげられます。

  • 名前
  • 年齢
  • 性別
  • 出身地、居住地
  • 家族構成
  • 生活スタイル
  • 価値観
  • 仕事内容
  • 夢や悩み
  • 利用しているWebサイトやSNS

BtoBやBtoCなどのビジネスモデル、商品・サービスのターゲットによって設定すべき項目は異なります。具体的な設定項目は、社内外にヒアリングして決定するとより精度が高まるでしょう。

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2.目的の明確化

カスタマージャーニー分析において、目的を明確にすることは大切です。売上拡大やブランドイメージの向上など、企業によって達成すべき目的は異なります。

たとえば「商品・サービスの購入」や、「リピート・利用継続」「友人・知人への紹介と購入」など、認知から購入・リピートまでの数値改善を目的とすることも考えられます。ほかにも「SNSのフォロワー数を増やす」「会員登録をしてもらう」「アンケートに回答してもらう」などを目的にする場合もあるでしょう。

「カスタマージャーニー分析を実行することによってどのような目的を達成したいのか」を明らかにすることで、作成するカスタマージャーニーマップの枠組みや目的を達成するまでの期間設定も明確になってきます。

3.分析手法やツールの選定

ペルソナと目的を設定したら、目的に応じた分析手法を決定します。また、より効率的に分析を進めるためにツールを活用することも検討すると良いでしょう。分析手法には、Webアンケートに回答してもらうネットリサーチ、買い物に同行し観察する顧客観察調査、Webページのアクセス履歴などを収集するデータ分析などがあります。それぞれのメリットデメリットを考慮し、分析手法やツールを選定しましょう。

4.データ収集

次に、顧客データを収集します。顧客の行動や思考・感情を明らかにするためには、想像や憶測ではなく、事実ベースのデータを集める必要があります。行動に関するデータには「商品の購入率・リピート率」「Webサイト上でアクセスの多いページ・離脱の多いページ」などがあります。思考や感情に関するデータは、たとえば「お客さまアンケートを実施する」「満足度調査を行う」「カスタマーサポートのお客様との会話」などから収集できます。

5.仮説検証

顧客がなぜその行動をとったのか、タッチポイント毎に思考や感情を整理していきます。

たとえば、「顧客が自社の商品を選んだのは、他社と比べて低価格・高品質という信頼感があるから→信頼感を持つに至ったのは、過去の良い購入経験や周囲の推薦が背景にあったから。」というように仮説を立てます。

さらに実際に顧客にアンケートやインタビューを行い、仮説に大きなズレはないかを検証し、得られた情報をもとにより具体的なアクションに落とし込みます。その後も仮説・検証・実行を繰り返すことでカスタマージャーニー分析の効果は高められるでしょう。

カスタマージャーニー分析の効果を発揮するためのコツ

カスタマージャーニー分析を効果的に実施するためにはコツがあります。カスタマージャーニーマップを活用する際のポイントや分析の注意点を解説します。

事実ベース・顧客視点で考察する

カスタマージャーニー分析を効果的に実施するためには、事実に基づいた顧客視点で考えることが重要です。そのためにカスタマージャーニーマップを作成する際は、データやアンケートなどから実際の顧客の行動や思考・感情を反映させるようにします。分析をする側が「こうであってほしい」という理想や、「きっとこうであるはずだ」といった決めつけを無意識に反映させないように注意しましょう。

行動・感情の変化から改善のヒントを得る

カスタマージャーニーマップを作成したら、全体を俯瞰し行動や感情の変化を確認していきます。ネガティブな行動や感情が表れているポイントは、顧客体験を損なっている部分です。商品やサービスの購買率の低下や解約に繋がりやすいので、優先的に改善していく必要があるでしょう。反対にポジティブな行動や感情が表れているポイントは、さらに強化することで商品・サービスの強みになる可能性があります。

複数の分析方法を試す

カスタマージャーニー分析は顧客の行動や思考・感情を分析する上で有効な方法ですが、マーケティングにおいて万能な方法ではありません。たとえば、顧客も気づいていないような真のニーズを発見するには、インサイト解析などの別の分析方法が必要になります。そのため、マーケティングを行う際はカスタマージャーニー分析だけに頼らず、複数の分析方法を試すことがおすすめです。

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他社の事例を参考にする

他社のカスタマージャーニー分析の事例を参考にすることも、より効果的な分析を行う上で有効な方法です。他社の具体的な施策や、カスタマージャーニーマップの活用方法などを確認することで、新たな視点や気づきを得られます。自社の商品やサービスによって分析に取り入れるべき内容は異なるため、自社と近い業種の企業事例を参考にブラッシュアップすると良いでしょう。

カスタマージャーニー分析に役立つツールは?

いざカスタマージャーニー分析を実施しようと思っても、「データ収集に時間がかかりすぎる」「どのようにマップを作成したら良いか分からない」と悩む人もいるのではないでしょうか。より効率的に分析を進めるために、ツールを利用することがおすすめです。

たとえば顧客のWeb上での行動を把握できるツールや、カスタマージャーニーマップを作成できるツールなど様々なものがあります。無料で利用できるものもあるので、目的や用途に合わせて適切なツールを選びましょう。

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カスタマージャーニー分析で顧客視点のマーケティングを実践しよう

ここまで、カスタマージャーニー分析とは何か、目的や手順について解説してきました。

カスタマージャーニー分析は、顧客の行動・感情を「点」ではなく「線」で把握でき、顧客視点でマーケティングを実践できる手法です。より効果的にマーケティングを実践したい方は、マーケティングに関する基礎知識を学ぶことがおすすめです。

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