「女性の起業にはどんなものがある?」
「実際に成功した女性起業家ってどんな人?」
このような疑問をもつ、女性の方はいるのではないでしょうか?
起業アイデアが思いつかないときは、「世の中のニーズ」と「自分がやりたいこと」は何かを考えてみましょう。両方が合致したとき、起業のアイデアにつながります。
本記事では、起業アイデアの例と、実際の女性起業家を紹介します。
女性の起業アイデアの出し方のヒント7選
ここでは、起業アイデアを出すために活用できる7つのヒントを紹介します。アイデアが思い浮かばないという方は、ぜひ参考にしてください。
- 自分自身の問題やニーズを考える
- 周りの人にニーズをヒアリングする
- トレンドに注目する
- ニッチな市場を探す
- 海外のビジネスを調査する
- 自分の好きなことや得意なことから考える
- 既存のサービスの改善点を考える
それぞれ、解説します。
自分自身の問題やニーズを考える
自分の問題やニーズを考えると、起業アイデアが思い浮かんでくることがあります。
世の中のビジネスの多くは、誰かの悩みを解決することで成り立っています。たとえば、家事代行サービスは、家事の手助けがほしい人へ向けたビジネスです。
起業アイデアを出すときには、自己分析をします。自分の好き嫌いや得意不得意を書き出して、何か起業アイデアになるものがないか考えてみましょう。頭で考えるのではなく、紙などに書き出して「見える化」することが大切です。
周りの人にニーズをヒアリングする
起業したいけれどアイデアがないという方は、周りの人の悩みをヒアリングしてみましょう。
起業と聞くと、何か特別なことをしなければいけないと思うかもしれません。しかし、根本にあるのは「人の悩みを解決するビジネス」です。
自分にとって良いと思った起業アイデアも、世の中からニーズがなければビジネスとしての成立が難しくなります。世の中で必要とされているものを探し出すために、人々が不便に感じていることを調査しましょう。
トレンドに注目する
時代のトレンドから、起業アイデアが生まれることがあります。
たとえば、コロナ禍で世の中に浸透したのが、オンライン系のビジネスです。人と会わなくても円滑にコミュニケーションが取れる「Zoom」や「Chatwork」など、オンラインビジネスツールが一気に普及しました。
トレンドは、人々の需要が高まったときに発生します。トレンドに敏感に反応してアイデアとして取り入れることができれば、競合が少ない段階で需要のあるビジネスを創ることができるでしょう。
ニッチな市場を探す
ニッチな市場とは、狭く規模が小さい市場のことを指します。隙間市場とも呼ばれ、ニーズが限定されている市場です。
大企業が大多数の人に向けて売るビジネスではなく、あえて小さい規模で特定のターゲットに向けてビジネスを行います。まだ目がつけられていない狭いマーケットなので、競合が少ないのがメリットです。
しかし、事業の参入が少ない市場は、成功事例が不足しているデメリットがあります。本当に需要のある市場なのか、見極めるようにしましょう。
市場は狭くても、特定のターゲットにサービスを気に入ってもらえれば、競合がいない中で認知度や利益を上げることができるでしょう。
海外のビジネスを調査する
海外にはあるが日本にないビジネスを、調査してみましょう。日本でまだ普及していないビジネスを海外からもってくることで、競合が少ない市場で起業できるかもしれません。
すでに海外で成功しているビジネスなら、日本国内でも成功する可能性があります。たとえば、Uber Eatsは2016年に日本国内でのサービスをスタートさせましたが、元々はアメリカで普及していたサービスです。
海外も含めてビジネスを調査することで、日本のビジネスモデルからは思い浮かばないアイデアが出るでしょう。
自分の好きなことや得意なことから考える
自分の「好き」や「得意」なことから、起業アイデアを考えてみましょう。
- 昔から好きで続けていること
- 人より少し得意なこと
このように、今までの経験から自分の強みを分析します。たとえば、「美容がずっと好きで、スキンケア知識が豊富」という強みがあれば、美容系のアフィリエイターとして起業を目指すこともできるでしょう。
起業は、「自分の好きなこと」と「世の中のニーズ」どちらも兼ね備えることで、成功しやすくなります。逆をいえば、ビジネスは長期的に続けていく必要があるので、「嫌い」や、「苦手」なことで起業すると継続が難しくなるといえるでしょう。
既存のサービスの改善点を考える
既存のサービスと自分のアイデアを掛け合わせると、新しいビジネスを作るヒントになります。たとえば、「寿司店」にエンターテイメント性、利便性を掛け合わせたのが「回転寿司」です。
特定のターゲットに向けて、既存のサービスを提供する方法もあります。たとえば、「朝」にターゲットを絞った「朝専用缶コーヒー」です。すでにある「コーヒー」を「朝専用」と唄うことで、早朝から働くビジネスマンに支持されました。
1から起業アイデアを考えるよりも、既存サービスを参考にすることで、需要のあるビジネスを創り出すことができるでしょう。
女性におすすめの起業アイデア例6つ
女性ならではの視点が、起業アイデアに役立てられることもあるでしょう。起業アイデアの例は、以下6つです。
- オンラインショップの開設
- キャリアカウンセリング
- 美容系サロン
- アフィリエイター
- 代行系ビジネス
- Webデザイナー
それぞれ、解説します。
オンラインショップの開設
オンラインショップは、実店舗を持たずに販売でき、ネット通販(EC)とも呼ばれます。ニーズのある商品をオンラインで販売して、収益化する方法です。
オンラインショップの種類には、主に以下の例があります。
- セレクトショップ
- ハンドメイドショップ
セレクトショップは、買い付けや仕入れた商品を販売する方法です。ハンドメイドショップは、たとえば自作のアクセサリーなど、自分で作った商品を販売します。
オンラインショップは、自分の好きなものに携わりながら、起業できるのが魅力です。販売アイテムには、ファッション、アクセサリー、家具など、幅広いジャンルがあります。
キャリアカウンセリング
キャリアカウンセリングは、顧客に最適な職業選択やキャリア支援をする仕事で、顧客のキャリア相談にのるカウンセラーとして起業します。
人の話を聞いてアドバイスをする仕事なので、コミュニケーション能力が高い人に向いている仕事といえるでしょう。対面・オンライン問わず起業できるのもメリットです。
キャリアカウンセラーとして働くために、資格は求められません。しかし、「キャリアコンサルタント」は、平成28年4月より国家資格*1となっています。混同しないように、注意が必要です。
美容系サロン
美容系サロンは、専門スキルを活かしたビジネスです。具体的には、以下のような例があります。
- ヘアスタイリスト
- ネイリスト
- エステティシャン
美容系サロンに関わる仕事では、顧客の美容をサポートします。感謝の言葉を直接もらうことができるので、やりがいも感じやすいでしょう。しかし、仕事のための用具を揃える費用がかかることもあるので、初期コストは念頭におく必要があります。
アフィリエイター
アフィリエイターは、インターネットで広告を出して収入を得ます。個人ブログやSNS運用を通じて集客するので、ライティングスキルやSNSマーケティングのスキルが求められます。
クリック課金型、成果報酬型など、アフィリエイトにも種類があります。ユーザーが成果地点に達したときに、初めて報酬が発生する仕組みです。ブログ開設費以外は、初期費用をかけずに始められるビジネスなので、ひとり起業でもリスクは高くないと考えられます。
ブログやSNSへの流入に時間がかかることもあるので、収益が発生するまでコツコツと努力が必要です。
代行系ビジネス
主な代行系ビジネスには、家事代行サービスがあります。資格の有無も問わず、開業届を提出してすぐにひとり起業できます。
サービス内容は、たとえば掃除・洗濯・料理・片付けの代行などがあります。家事が得意な人にとって、スキルを活かせるビジネスの機会といえるでしょう。
WebやSNS発信を通してオンライン集客も可能ですが、家事代行の際は客先に出向くため、対面でのコミュニケーション能力も必要とされます。
競合サービスとの差別化をするために、以下の資格を取得する方法もあります。
- 家事代行アドバイザー*2
- 家事代行サービス認証*3
資格がなくても開業できますが、顧客からの信頼度を上げるために資格を取得するのもよいでしょう。
Webデザイナー
Webデザイナーは、女性に人気のひとり起業スタイルです。調査によると、Webデザイナーの男女比としては女性が59%を占めています。*4
主に、Webサイトや広告用バナーのデザインを作ります。デザインの仕事は、ビジュアルにこだわりのある女性にとって、魅力的な職業といえるかもしれません。
Webデザイナーは、デザイン力、コーティングスキル、コミュニケーション能力、営業力といった幅広い知識やスキルが求められます。たとえば、Webデザイナーの基本スキルとして、PhotoShopやIllustratorなどデザインツールの操作が必要となります。
成功した女性起業家の事例から学ぼう!
起業のアイデアが思い浮かばないときは、実際に起業した女性の例を参考にしてみましょう。起業を成功させた事例を知ることで、自分のアイデアが浮かんでくるかもしれません。
また、「成功」の定義は人それぞれです。本記事では、ビジョンを実現しながら、女性起業家として生き生きと働くことができていることを「成功」と定義しています。以下の事例を参考に、自分にとってどのような起業が理想か考えてみましょう。
「 営業からフォロワー2万人のインフルエンサー&起業家に」ささまるさん
営業の仕事をしていたささまるさんは、会社員時代から起業に憧れがあったそうです。起業をするためには「自己発信」が不可欠であると感じていました。
そこで、デザイン、マーケティング、ライティングなどのスキルを身につけるために「SHElikes」に入会したそうです。その中で「ブランディングコース」を見つけたことをきっかけに、自分の好きな「味噌汁」を軸に「腸活サロンHIMARI」という事業を創りました。
食に関する分野の既存サービスを分析して、まだ世の中にない価値と自分の得意なことを組み合わせてアイデアを生み出しました。
主婦として、育児との両立という壁にぶつかったときは、可能な範囲で子どもの寝る時間を決めるなどして自分の時間を作る努力をしたそうです。
「やりたい事がなかった地方勤務・子育て中の私が、ペットと飼い主のためのサービスで起業した道のり」ケーナさん
会社員として働いていたケーナさんが起業したきっかけは、育休に入って自分と向き合う時間ができたことです。
何かを作るのが好きだったケーナさんは、Webデザインに興味をもち「SHElikes」に入会します。初めは、Webデザイナーを目指していましたが、途中で「自分が本当にやりたいこと」を考えたときに、ペットの飼育放棄問題をどうにかしたいと思いついたそうです。
その後、ペットと飼い主のためのサービス「ペテトテ」という事業を創りました。主婦として育児や仕事の忙しさもあり、簡単な道ではなかったそうです。しかし、子どもが寝たときや家事の合間を活用して、スキル習得に励みました。
「副業起業でベビー服ブランドを立ち上げ!長年の夢を叶える最後の一歩となった、スキルと自信の身に付け方とは」後藤美緒さん
美緒さんは、大学生時代から起業に興味があったそうですが、実際に起業する勇気はなかなか出なかったそうです。出産を経て、「もっと楽に着せられるベビー服があればいいのに」と思ったのが、起業をするきっかけとなりました。
そして、ベビー服のブランドを立ち上げたいと考えていた頃に出会ったのが、「SHElikes」だそうです。Webサイトやパンフレットも自分で作れるようになるために、主婦として本業と子育ての合間にSHElikesを受講し、バナーやWebサイトを制作しました。
副業起業した理由は、本業も副業もどちらもやりたいことだったからだそうです。本業で収入を得ていると、副業で無理に利益を求める必要がないので、ブラン作りに真摯に取り組めたとのことでした。
女性がビジネスを成功に導くために抑えたいポイント
女性がビジネスを成功に導くためには、抑えたいポイントがあります。具体的には、以下の5つが例として挙げられます。
- 目標を明確化する
- 人とのつながりをつくる
- 知識やスキルを身につける
- 挑戦し続ける姿勢を持つ
- 健康的な生活習慣を身につける
それぞれ、解説します。
目標を明確化する
ビジネスを成功させるためには、具体的な目標を立てましょう。明確な目標設定には「SMARTの法則」が活用できます。
「SMARTの法則」とは、以下5つの頭文字から成り立っています。
- 具体的で(Specific)
- 測定しやすく(Measurable)
- 達成可能な(Achievable)
- 関連がある(Relevant)
- 時間制約がある(Time-bound)
たとえば、起業において「人々を幸せにするサービスを作る」という抽象的な目標では、何を達成とするのか判断が難しいです。「毎月新規顧客を10人獲得する」のように、具体的な数字と期限を入れて目標を立ててみましょう。
期限のない目標は、1日でどこまで何を進めればよいのか分からず、モチベーションも上がりにくいです。達成期限を決めることで、「週、日ベースで何をすべきか」というタスクも明確にできるでしょう。
人とのつながりをつくる
起業において、人とのつながりは大切です。仕事の受注や依頼をするうえで、周りの人からのサポートを得ることができれば、事業は円滑に進みやすくなります。
たとえば、起業したばかりで新規顧客を獲得したい場合に、自分1人で顧客開拓をしなければと悩むことがあるかもしれません。しかし、その分野に詳しい知人がいれば、どのように事業を進めていけばよいかアドバイスをもらえるでしょう。
出会った人とコミュニケーションを取ることや、SNSを活用して自分と同じビジョンをもった人に声をかけることで、人とのつながりは生まれていきます。
知識やスキルを身につける
起業において、ビジネスの仕組みや事業内容について知識をもつことは重要です。
会社を立ち上げず、ひとり起業する場合でも「税金などお金関係の知識」「収益を計算する数値管理スキル」などが求められます。また、ビジネスを収益化するために、営業やマーケティングスキルがあると有利です。
知識やスキルを身につけるには、インターネットや本で情報収集をします。ビジネスに関する書籍や起業家の成功事例を読むことで、人々の悩みや自分のビジネスで活かせる知識のインプットができるでしょう。
挑戦し続ける姿勢を持つ
起業を成功させるには、失敗しても諦めずに挑戦し続けることが大切です。
自分のビジネスをもつと、さまざまな悩みを抱えることがあります。困難な状況にぶつかっても、現状を冷静に分析して改善できるポイントを見い出し、新たに挑戦するマインドが必要です。
たとえば、「顧客が思ったより少なく収益が伸びない」という悩みがあったとします。その場合、サービス、販売方法、ブランディングなどの要素を見直して、対策を打っていくなどします。
挑戦し続けることで、ビジネスをより良いものにすることができるでしょう。
健康的な生活習慣を身につける
起業することは、自分のビジネスをもつことです。周りから指示されなくても、自分で仕事のスケジュールを組むスキルが必要になります。
生活リズムが整っていないと、自己管理が疎かになる恐れがあります。計画通りに仕事を進めるのが難しくなり、提出期限に間に合わないなど、相手からの信頼を失ってしまう可能性も少なくありません。
健康的な生活習慣の例として、「毎日同じ時間に起きる」を意識すると、自律神経が安定します。交感神経と副交感神経のバランスが取れるようになることで、日中の集中力や夜の睡眠の質が上がりやすくなるでしょう。
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「自分の好き」と「世の中のニーズ」が合致したときに、起業アイデアは生まれます。自分の好きなこと、すでに世の中に出ているビジネスを掛け合わせながら、自分が理想とする働き方を考えてみましょう。
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※出典
*1:国家資格 キャリアコンサルタント試験 公式ウェブサイト | 国家資格 キャリアコンサルタント試験
*2:日本家事代行協会
*3:全国家事代行サービス協会
*4:マイナビAGENT「クリエイティブ系 デザイナー(WEB/モバイル)」内、「気になる“あの”比率」より