「未経験からの転職は難しい」と耳にして、不安を感じている人も多いのではないでしょうか。しかし、未経験者歓迎の求人が増えているというデータもあり、異なる業界・職種への挑戦は決して無謀な選択ではありません。
本記事では、未経験からでも転職が成功しやすいおすすめの業界・職種に加え、未経験転職を成功に導くためのコツ、そして年代別の未経験転職成功のポイントを紹介します。また、未経験からの転職を成功させたい人におすすめのサービスも紹介しますので、新たなキャリアを切り拓くための参考にしてください。
未経験の転職は難しい?
未経験からの転職は難しいと感じるかもしれませんが、企業の人材不足や採用スタンスの変化によって、実は多くのチャンスが生まれています。ここでは、未経験からの転職の実情について解説します。
未経験可の求人は増加しておりチャンスあり!
株式会社リクルートの調査によると、未経験歓迎の求人は大幅に増加しているとのこと。リクルートエージェントの求人のうち、「求人のタイトル」「仕事の概要」「必要な経験・能力等」に「未経験」という単語が含まれている求人は、2023年度には2018年度の約3.26倍に増加しています。*1
企業は人材不足を背景に、経験よりも将来性やポテンシャルを重視して未経験者を積極採用するケースが増えています。「経験がないから無理」と尻込みする必要はなく、未経験からでも新たな業界・職種へ挑戦できるチャンスは広がっています。
専門スキルや経験が必要な職種・業界は難しいケースも
未経験者を歓迎する求人は増えているとはいえ、専門スキルや実務経験を必須とする職種・業界では、未経験からの転職ハードルは高い場合があります。たとえば、プログラマーやコンサルタント、管理職クラスのポジションなどは即戦力となる経験や実績が求められる傾向があり、未経験からの転職は難易度が高いでしょう。
それでも本当に目指したい業界や職種があるなら、スクールや研修でスキルを身につけたり、副業や現職で関連業務に携わったりしながら徐々に経験を積めば、転職を実現できる可能性はあります。長期的な視点を持って、着実に準備を進めていくことが大切です。
未経験転職が成功しやすい業界・職種
初めての分野への挑戦は難しいのではと不安になるかもしれませんが、未経験者を積極的に受け入れている業界・職種を選べば、転職成功の可能性はアップします。ここでは、中途採用市場でも未経験者を積極的に受け入れているおすすめの業界・職種を5つ紹介します。
それぞれの特徴や求められるスキルを理解したうえで、自分に合った選択肢を探してみましょう。
IT・Web業界
IT・Web業界は、未経験からの転職希望者に比較的門戸が広くなっています。業界全体で慢性的な人材不足が続いているという背景から、ポテンシャル採用や育成前提での採用を行う企業が多いことがその要因。専門的なスキルは必要ですが、独学やスクールで基礎を身につければ、実務未経験でも採用されるケースがあります。
たとえば、オンライン講座でWebマーケティングやWebデザインを学んでからマーケターやデザイナーへ転身する事例も珍しくありません。研修制度を整えて初心者を育成する企業も多いため、意欲次第でチャンスを掴める業界といえるでしょう。

介護・福祉・医療業界
介護・福祉業界や一部の医療業界では、未経験者を積極的に採用する動きが広がっています。高齢化の進行に伴う人材不足を背景に、未経験者の育成に力を入れる企業が増えているのです。
たとえば、介護助手や看護助手、ホームヘルパー、受付スタッフなど、資格や専門知識がなくてもチャレンジできる職種もあります。入社後に研修を受けたり資格取得支援を受けたりしながら、ゼロからキャリアをスタートできる環境が整っている職場も。
現場では利用者と接する機会が多く、細やかな気配りや円滑なコミュニケーション力があれば、未経験でも挑戦しやすい業界といえます。
接客・販売業
飲食店や小売店などの接客・販売業も未経験から挑戦しやすい職種のひとつです。接客業ではマニュアルや研修が整備されていることが多く、入社後に商品知識や接客スキルを学べる仕組みがあるため未経験でも安心です。
飲食店での接客やコンビニでの販売といったアルバイトを行ったことがあれば、一定の経験があると評価して貰える場合も。人と話すことが好き、人を笑顔にする仕事に就きたいという方はやりがいを感じやすいでしょう。
営業職
営業職も、異なる職種から挑戦しやすい職種の一つです。商品や業界の知識は入社後の研修で習得できるため、営業職への適正がある人材を未経験でも採用する企業もあります。具体的には、コミュニケーション能力や提案力、粘り強さなどがあれば、前職が何かに関わらず営業職として活躍できるでしょう。
また、まずは営業職に就き折衝力やプレゼンテーションスキルを磨けば、企画やマーケティングなどほかの職種へのキャリアチェンジにつながる場合も。実務を通じて多彩なスキルを身につけられる点は、未経験から挑戦する価値が高いといえるでしょう。
事務職
事務職は人気職種ですが、未経験からチャレンジできる職種の一つです。たとえば、一般事務・営業事務は、未経験から応募できる求人が常に一定数あります。とくにWordやExcelの基本操作などのパソコンスキルがあれば、業界未経験でも事務スタッフとして採用される可能性があります。
また、人気の経理事務や総務事務でも、簿記資格取得予定者や関連知識がある未経験者を育成前提で採用する企業も。「縁の下の力持ち」タイプでサポート業務が得意な人には向いている職種です。

難易度の高い未経験転職を成功させるコツ
未経験からの転職は、挑戦する前向きな気持ちがあっても、準備が不十分だとうまくいかないことも。ここからは、難易度の高い未経験転職を成功するための具体的な対策ポイントやコツを紹介します。
- 業界・職種・企業の研究を徹底する
- 自己分析とスキルの棚卸しを行う
- 転職の軸を明確にする
- キャリアプランを明確にする
- 今までのスキル・経験が生きる仕事を選ぶ
- 選考対策を念入りに行う
- 転職エージェントを活用する
それぞれの実施方法を理解し、自信を持って選考に臨めるようにしましょう。
業界・職種・企業の研究を徹底する
まずは、志望する業界や職種、企業について徹底的にリサーチしましょう。とくに未経験分野の場合は、その業界特有の用語やトレンドを把握しておくと、選考で熱意や志望度の高さをアピールできます。
具体的には、企業の公式サイトやSNS、業界関連のニュース記事や専門誌、業界レポート、四季報などを活用しましょう。また、可能であれば実際にその職種で働いている人に話を聞いたり、SNSやコミュニティで現場の声を集めたりすると、志望動機の説得力を高められます。
自己分析とスキルの棚卸しを行う
転職活動を始める前に、自己分析とスキルの棚卸しをしっかり行いましょう。未経験の仕事に挑戦する場合でも、これまでの経験で培った強みやスキルから生かせるものが必ずあります。まず自分の経歴を書き出し、どんな業務を経験し何を学んだか整理しましょう。「前職で培った顧客対応力」「アルバイトで身につけた段取り力」など、どのような些細なものでも構いません。
同時に自分の弱みや課題も洗い出します。弱みについては、克服するために努力していることもセットで考えておくのがおすすめです。自分を客観視して言語化して伝えられるようになって初めて、応募先企業にアピールできる下地ができるので、この工程は必ず行いましょう。

転職の軸を明確にする
自分が転職で実現したいことや譲れない条件といった「転職の軸」を明確にすることも重要です。たとえば「将来長く働くための専門スキルを身につけたい」「育児と両立できる職場環境で働きたい」など、人それぞれ譲れないポイントがあるはず。
それを言語化して優先順位をつけることで、応募企業の選定や面接での志望動機に一貫性が生まれます。とくに未経験転職では、面接官に「なぜ異なる業界・職種に?」と聞かれる場面が多いですが、転職の軸がしっかり定まっていればブレない回答ができるでしょう。自分が何を実現したくて転職するのか、紙に書き出すなどして整理してみてください。
キャリアプランを明確にする
未経験から新たな道に飛び込む前に、中長期的なキャリアプランも描いておきましょう。5年後、10年後に自分がどう成長していたいかを考えることで、今選ぶべき道が見えてきます。たとえば「3年後にはリーダーポジションに就きたい」「育児期は時短勤務で、その後フルタイム復帰したい」など人生設計と絡めた目標を設定しましょう。
ゴールを意識して行動する人は、面接でも前向きで計画性がある印象を与えます。企業側も「この人を採用したら長期的に成長してくれそうだ」と安心するでしょう。未経験のスタートでも、将来のビジョンを語ることができれば志望動機や自己PRの説得力が格段に上がります。


今までのスキル・経験が生きる仕事を選ぶ
未経験の分野に挑戦する際、ゼロから全く新しい分野に飛び込むよりも、これまでのスキルや経験が少しでも生かせるフィールドを選ぶほうが成功率が高くなります。たとえば、販売職から事務職への転職では「接客で培ったコミュニケーション能力」が生かせますし、主婦から介護職を目指す場合は「家族を支えてきた経験」がケア業務に役立つでしょう。
完全にゼロから新しい分野に挑戦するよりも、何らかの共通点がある分野を選ぶほうが企業にアピールしやすく、自身もスムーズに業務をキャッチアップできます。自分の強みを生かせる業界・職種を意識して、仕事探しをしてみてください。
選考対策を念入りに行う
未経験転職では、書類選考や面接の対策を通常以上に念入りに行う必要があります。まず履歴書・職務経歴書では、実務経験がないことを補うために志望動機や自己PRを具体的かつ熱意が伝わる内容に仕上げましょう。
企業研究で得た知識を踏まえ、「御社で○○に挑戦したい」「前職で培った△△を新しい環境で生かしたい」と明記すると説得力が増します。面接対策では、「異なる業界・職種への転職理由」や「未経験業務にどのように取り組むか」を質問される可能性が高いので、ポジティブで納得感のある回答を用意しておきましょう。
たとえば「未経験ですが○○の勉強を自主的に続けています」など前向きさと準備の努力を伝えるのが大切です。また、笑顔やハキハキとした受け答えなど印象を良くする受け答えの仕方を練習しておくことも大切です。


転職エージェントを活用する
「未経験転職は難しいのでは」と不安がある場合は、転職エージェントの活用も検討しましょう。プロのキャリアアドバイザーがあなたの希望や適性をヒアリングし、非公開求人を含むあなた向きの仕事を紹介してくれます。求人紹介はもちろん、履歴書や職務経歴書の添削、面接日程の調整代行まで充実したサポートを受けられます。
また、教育体制は充実しているか、実際に未経験からスタートしている社員がいるかといった企業内部の情報もエージェントから教えてもらえることも。転職エージェントを活用すれば、自分一人での転職活動では得られないアドバイスを受けられたり、思いもよらないキャリアの可能性に気づけたりするかもしれません。

【年代別】未経験の転職成功のためのポイント
同じ未経験転職でも、20代・30代・40代と年代が変われば企業側の期待値や転職活動の戦略も変わります。そこで次に、年代別の未経験転職成功のためのポイントを紹介します。
各年代ごとにどんな強みを打ち出せばよいのか、また注意点は何かを詳しく見ていきましょう。
20代の未経験転職
20代は、ほかの年代に比べて未経験転職の成功率が高い傾向にあります。たとえば、社会人経験はあるものの若く将来性がある「第二新卒」を、積極的に採用している企業も。
しかし、20代後半になると、基本的なビジネスマナーやコミュニケーション能力など、汎用的なスキルが備わっているかどうかが重視されます。20代の人は、自分の強みや将来の目標をしっかりとアピールし、「成長していく可能性が高い」と採用担当者に感じてもらえるようにすることが大切です。

30代の未経験転職
30代で未経験職種に挑戦する場合、20代よりも採用ハードルが高くなる傾向があります。これは、即戦力となる知識やスキルが求められるためです。30代の未経験転職では、前職で培ったスキルや実績を、新しい職場でどのように生かすのか、そして不足している部分をどう補うのかを伝えることが大切です。
たとえば、前職で複数の部署と協力してプロジェクトを成功させた実績があるなら、その経験をもとに「新しい職場でも異なるチームと連携し、目標を達成できる」といった具体的なアピールが効果的。こうしたこれまでの実績をアピールすれば、30代の未経験転職の成功率がアップします。

40代の未経験転職
40代での未経験転職は難易度が高く難しいといえますが、豊富な社会人経験やリーダーシップ、問題解決能力など、どのような職場でも生かせる強みをアピールすることが大切です。企業は40代の人材に対して、即戦力となるスキルや専門知識を求めるため、今までの仕事に近い業界や職種での転職を検討するのもよいでしょう。
資格取得や研修などを通じて、不足しているスキルを補うことも重要です。選考では、志望動機をしっかりと伝え、実績に基づいた自信と経験を示すことで、40代ならではの総合的なビジネススキルをアピールしましょう。

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※出典
*1:株式会社リクルート|「2024年度 転職市場の動向(1ページ目) 」

