「カメラマンやフォトグラファーに転職したいけれど、志望動機で何をアピールすればよいのか分からない」と悩む方は多いのではないでしょうか。
一口にカメラマンと言っても、その業務内容は多岐にわたり、求められる能力や人材像も企業によって異なります。
本記事ではカメラマンの志望動機に盛り込むべき内容や、具体的な志望動機の例文、志望動機を魅力的に書くコツなどについて解説します。NG例も紹介するので、志望動機の書き方に迷う方はぜひ参考にしてください。
カメラマン(フォトグラファー)の志望動機を書く前に確認・準備しておくこと
カメラマン(フォトグラファー)の志望動機を書く前に、以下の点を確認しておきましょう。
それぞれについて解説します。
カメラマン(フォトグラファー)の仕事内容
カメラマンは主にクライアントから依頼された写真を撮りますが、撮影対象は人物や商品、風景、建築物など、業種や案件によりさまざまです。
機材や道具の管理に加え、撮影時の進行管理を担うことも少なくありません。さらに撮影後の写真の編集や、場合によっては動画の撮影を依頼されることもあります。
単に「写真を撮る仕事」と認識するのではなく、自身が応募する企業でカメラマンがどのような作業を行うのか、リサーチのうえイメージを固めておくことが大切です。
カメラマンを募集している企業の種類
カメラマンを求める業種はさまざまです。例えば以下のような企業が挙げられるでしょう。
- メディア関連企業(テレビ局、出版社、新聞社など)
- 広告代理店・マーケティング関連会社
- ブライダル関連企業(結婚式場など)
- Eコマース関連企業
- 観光業(旅行代理店、観光施設など)
- アパレルブランド
- 不動産関連企業
- エンターテインメント企業(ゲーム製作会社など)
- 飲食業(レストラン、フードデリバリー企業など)
- 官公庁・地方自治体
- 写真事務所
- フォトスタジオ運営企業
同じカメラマンという職種でも、企業によって撮影する写真の種類や性質は異なります。
カメラマンを志望する人は、自身が挑戦したい分野や、スキルを活かせる企業がどこなのか、しっかりと見定めておく必要があるでしょう。
カメラマンの必須スキル
カメラマンに必要なスキルとして、主に以下のような項目が挙げられます。
- 写真撮影技術
- 写真編集技術
- クリエイティブな視点
- 忍耐力・精神力・体力
- コミュニケーションスキル
- 撮影対象分野への専門知識
カメラマンに必要なのは撮影スキルだけではありません。レタッチや背景処理などの編集スキルや、魅力的な写真を撮るためのクリエイティブな視点なども持ち併せている必要があります。
またクライアントの要望を適切に汲み取るためのコミュニケーション能力や、撮影対象分野への専門知識も求められるでしょう。
ポートフォリオ
ポートフォリオはカメラマンにとって、自身のスキルや経験を表現する、名刺のような存在です。カメラマンの求人へ応募する場合は、過去に撮影した写真や携わったプロジェクトなどをまとめたポートフォリオの提出が必須のケースがほとんどでしょう。
提出の仕方は「Web形式」や「紙の持ち込み用のブック」などさまざまで、必要に応じて内容を最適化します。
プロとしての実績がない、または経験が浅い場合においても、自身の目指したい方向性や意欲を、ポートフォリオを通してアピールすることが重要です。
カメラマン(フォトグラファー)の志望動機の書き方!押さえるべきポイントを紹介
カメラマン(フォトグラファー)の志望動機では、必要な情報を盛り込み自身の強みをアピールすることが大切です。
ここでは、志望動機を作成するにあたって、押さえておくべき以下のポイントについて紹介します。
それぞれ詳しく解説します。
志望動機の基本構成と文字数の目安
志望動機では、読み手にとってわかりやすく読みやすい文章を意識することが大切です。
文字数は具体的な指定がない限り、300字程度が適切でしょう。短すぎると必要な情報が盛り込みきれず、長すぎても何を伝えたいのか不明瞭になってしまいます。PREP法の構成などを用いて、具体的かつ説得力のある志望動機を作成しましょう。
書き方の例として、まずその職種・企業を志望するその理由を述べてから、次に経験やスキルなど具体的なエピソードを挙げ、最後に入社後のビジョンや貢献意欲を強調するといった流れがおすすめです。
応募先企業で働きたい理由を明確にする
カメラマンの志望動機を書く際は、「応募先企業だからこそ活躍できる理由」をはっきり示しましょう。カメラマンになりたい理由はもちろん必要ですが、それだけでは「ほかの企業でもよいのでは?」と思われてしまう可能性があります。
「貴社のプロジェクトだからこそ自身の〇〇スキルが活かせます」など、応募先企業でなければならない理由を含めると、志望動機がより具体性を帯びます。
カメラマンとしての自身の強みを具体的にアピールする
志望動機では、カメラマンとしての自身のスキルや強みが、どのように業務に活かせるかを具体的にアピールしましょう。
前述の通り、カメラマンに求められるスキルは多岐に渡ります。撮影技術や写真編集に関する技術だけでなく、撮影現場をまとめるマネジメントスキルや、クライアントの思いを汲み取るコミュニケーションスキルなども強みになる要素です。
自分の強みと応募先企業への貢献度を表現できれば、ほかの応募者との差別化が図れるでしょう。
入社後にどう活躍できるか将来像を伝える
志望動機の最後には、応募先企業で自身がどのようなキャリアを歩みたいのかも含めるとよいでしょう。
「現場経験を積み、貴社ブランドの世界観を表現できるチームリーダーを目指したい」「貴社で映像編集のスキルをさらに磨き、クリエイティブディレクションにも携わりたい」など、具体性のある将来像を伝えるのがおすすめです。
入社後のビジョンを伝えることは、貢献意欲の高さや、長期的な就業の意志を企業側へ伝えることにもつながります。
カメラマン(フォトグラファー)の志望動機の書き方【経験者の例文】
ここでは、カメラマン(フォトグラファー)経験者向けの志望動機の例文と書き方のポイントを紹介します。
カメラマンとしての就業経験がある場合は、実績を志望動機に含めることが重要です。その際、単に経験やスキルを列挙するだけでなく、それが応募先企業で「どう活かせるか」という視点も忘れてはいけません。
具体例を見ていきましょう。
経験者向け:ブライダルカメラマンの志望動機の例文
私は、「宝物の一瞬を最高の品質で記録する」という貴社の理念に深く共感し、貴社のブライダルカメラマンを志望いたしました。
私は学生時代より写真撮影に熱中し、地域のフォトコンテストで金賞を受けるなど、評価をいただききました。一眼レフを使用した人物・風景撮影のほか、デジタルカメラでの撮影や、被写体に合わせた写真の編集技術なども学んでおります。
前職ではECサイトの商品撮影の業務を経験し、商品の魅力を利用者に的確に伝えるべく、製品の使用シーンや購入者の思いを考慮した撮影業務に注力いたしました。
このような経験を最大限活かし、貴社が目指す、利用者の喜びに寄り添った撮影と高い品質の維持、両者を実現できるよう尽力してまいります。
ポイント解説
写真撮影にまつわる実績や、他企業でのカメラマンとしての就業経験がある場合、その旨を明確に記載しましょう。業種や撮影する対象が異なる場合でも、撮影スキルの習熟度や撮影に込める思いなどはアピール材料になります。
そのほか、自身の経験がどのように企業理念の実現に活かせるか、どういったカメラマン像を描いているかといった点を盛り込むと、「この企業だからこそ働きたい」という思いが伝わりやすいでしょう。
経験者向け:ECサイト運営企業への志望動機の例文
私は貴社の「購買体験を豊かに」という理念の具現化に貢献したく、貴社のECサイトカメラマンを志望いたしました。
〇〇専門学校放送技術科卒業後、物件撮影フォトグラファーのアルバイトとして、賃貸物件情報サイトや不動産会社のWebサイトに掲載される物件の内外観の撮影業務を経験いたしました。一眼レフを使用した撮影のほか、Webサイトへの画像アップロード作業、画像の編集なども対応できます。
前職では物件の情報が利用者へ正しく伝わるよう、正確性を重視した撮影にこだわってまいりました。そこで習得した技術を活かし、貴社の扱う商品の特性が正確かつ魅力的に顧客に伝わるよう、撮影業務に尽力してまいります。
将来的には〇〇ブランドの商品画像だけでなく、動画や3Dコンテンツなど、ブランドの価値や世界感を伝えるクリエイティブコンテンツの総合的な制作に携わりたいと考えております。
ポイント解説
学生やアルバイトなど、カメラマンの経験が浅い場合でも、習得した技術や、担当した業務、こだわったポイントなどは志望動機に含めましょう。そのうえで、そのスキルが応募先企業でどう活かせるか、どのように貢献できるかをアピールすると効果的です。
入社後のビジョンや目標も加えることで、入社への意欲や長期的な就業の意志が示せるでしょう。
カメラマン(フォトグラファー)の志望動機の書き方【未経験者の例文】
次に、未経験からカメラマンへの転職を目指す人向けの志望動機の例文と書き方のポイントを紹介します。
プロとしての経験がない場合は、「なぜカメラマンになりたいのか」「写真を通して伝えたいことや実現したいこと」「カメラマンとして活かせるスキル・学んでいること」などを明確に伝えることが大切です。
具体例を見ていきましょう。
未経験者向け:スタジオカメラマンの志望動機の例文
私は写真を通して、人々の喜びや思い出を形として残すことに強く興味を持ち、貴社を志望いたしました。
これまで趣味で風景や人物の写真撮影を行い、SNSへのアップや、地域の写真展への出品など、積極的に活動してまいりました。現在は一眼レフを使用した撮影技術の向上のために勉強中で、写真の編集技術や動画撮影なども独学で学んでおります。
撮影において何よりも重視しているのは、その写真が鑑賞者にとって「思い出を振り返る大切な存在」となるよう意識することです。それは貴社が社是としている、被写体の方の思いを汲むという考え方に結びつくものだと感じております。
ぜひ貴社にて人物撮影のスキルや構図に関する知識など、実務に関する研鑽を深め、「色褪せない思い出をいつまでも」という企業理念の実現に尽力したいと考えています。
ポイント解説
カメラマンとしての就業経験がない場合でも、自身の写真撮影への思いや、応募先企業へ興味を持った理由などを記載することが大切です。また、これまでの活動や、学んでいる技術などは積極的に含めましょう。
未経験の場合でも、応募先の企業研究を行い、理念・コンセプトへの共感や、積極的に業務に携わる意志を示せれば、採用担当者に熱意が伝わるはずです。
未経験者向け:広告カメラマンの志望動機の例文
私は貴社の、チームで協働し最高品質のクリエイティブを提供するというビジョンに惹かれ、広告カメラマンを志望いたしました。
4年ほど前から一眼レフを使用した写真撮影に興味を持ち、家族や友人を撮影したアルバムを制作するなど、趣味として写真撮影を開始いたしました。その後、構図やアングルなどの表現技術、写真のレタッチ技術の習得など、被写体の魅力を最大限に引き出すための学習を深めてまいりました。
前職では営業を担当し、他部署と協働しながらプロジェクトを遂行するなど、メンバーとのコミュニケーションを重要視してまいりました。そのため、貴社でもマーケティングチームやデザインチームと連携しながら、統一感のあるコンテンツ制作に尽力できると考えます。
貴社にて人物撮影や商品撮影、ロケーション撮影など多様な撮影業務に携わりながら、新しい技術も習得し、将来的には幅広い広告コンテンツの制作に挑戦していきたいと考えております。
ポイント解説
広告代理店やデザイン会社などの商業写真を撮影するカメラマンは、商品や人物など、さまざまな被写体を撮影します。その際、動画撮影や画像編集ソフトの操作など写真撮影以外に学んでいる技術があれば、同時にアピールすると効果的です。
またカメラマンの業務では、撮影スキル以外の能力が重視されることもあります。特にコミュニケーション能力は、共同作業でコンテンツを制作していくうえで必要とされるスキルです。
異業種であっても、前職での経験や身につけた能力が有利に働くこともあるので、自身の強みは志望動機に盛り込むようにしましょう。
カメラマン(フォトグラファー)の志望動機のNG例
カメラマン(フォトグラファー)の志望動機として、以下のような内容は避けるべきです。
- 写真への個人的な興味に終始する
- 特定の業務・条件ばかりを希望する
- 応募先企業・業種への調査不足が露呈している
- 過度な自己主張
写真に対する個人的な思いや、理想像ばかりを記載するのはNGです。こだわりが強すぎたり、業務内容に対して条件を付けるような内容も避けましょう。また、カメラマンの業務はチームで遂行することも多いため、協調性に欠ける印象は与えるべきではありません。
自身の経験やスキルはアピールしつつも、それが「応募先企業でどう活かせるか」という点に絡めて作成することが重要です。
カメラマンの志望動機を魅力的に書くコツ
ここでは、採用担当者の印象に残りやすい、カメラマンの志望動機を作成するコツを解説します。自身の熱意が伝わり、かつ企業からも「この人を採用したい」と思ってもらえるような志望動機を書くために、以下のコツを押さえておきましょう。
それぞれを順に解説します。
徹底した企業研究
志望動機を作成する前に、応募先企業について詳しく調査しておきましょう。企業理念や組織の展望、サービスや商品のコンセプトなどを把握しておくことで、応募先企業が望む「カメラマン像」と合致した志望動機が作成できます。
志望動機で重要なのは、自身のスキルや経験を説明しつつ、自身の能力がいかに応募先企業で活かせるかを具体的に示すことです。
自己分析・棚卸し
志望動機で自身の強みをアピールするためには、自己分析とこれまでのキャリア・スキルの棚卸しを行うとよいでしょう。
「目指したいのはどのような姿か」「どういった場面でどんな能力が発揮できるか」など、自己理解を深めることで、志望動機にも得意分野やキャリアビジョンが反映しやすくなります。
またこれまでに得たスキルや、仕事に臨むうえで大事にしている事柄を明確にすることで、自分の強みを自信をもって志望動機に記載できるようになります。
キャリアビジョンの明確化
志望動機では、入社したいという思いだけでなく、転職先での具体的な目標達成の意志を示すことが大切です。
「入社後さらに能力を磨き、どのような業務を担いたいのか」「最終的にどういったポジションを目指すのか」といったキャリアビジョンを明確にしておくことで、より具体性のある志望動機が作成できるでしょう。
また志望動機にキャリアビジョンを含めることで、長期的な就業への意志や、継続的な成長意欲を示すことができます。
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カメラマンの志望動機で自身の強みをアピールしよう
カメラマンの志望動機には、自身の強みや経験だけでなく、応募先企業を選んだ理由や、目指したい将来像を含めることが重要です。効果的な志望動機の書き方を理解し、自身を最大限にアピールしましょう。
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