転職活動を始める際や活動中に「転職にベストな時期はあるの?」と悩む人も多いでしょう。転職に有利な時期があるならば、事前に把握して転職活動のスケジュールを立てたいと思うかもしれません。
転職に有利な時期は「年齢」や「勤続年数・退職金」などを踏まえて、年単位で見極められます。また、月によっても求人数や競争率に差があるため、最も重視する要素に合わせて転職活動の時期を決めましょう。
本記事では、転職におすすめの時期を年単位や月単位で紹介します。記事を参考に、自分がいつ転職すべきかを検討してみてください。
転職におすすめの時期を年単位で考えるポイント
転職におすすめの時期を年単位で考えるときは「現在の年齢」と「勤続年数と退職金」に着目しましょう。本章では、転職のタイミングを年単位で考えるときのポイントを解説します。
現在の年齢
年齢をもとに転職すべき時期を検討すれば、より有利な時期が分かりやすくなります。
例えば、20代の場合、経験よりポテンシャルが重視されることが多いため、未経験で異業種転職を目指すなら一般的には20代前半がおすすめといえます。一方、30代や40代の場合は、経験やスキル、専門性が重要視されます。年収・ポジションアップを目指す人は、今の仕事の専門性を高め、ある程度キャリアを積んだ30代~40代での転職もおすすめです。
年齢によって求められるスキルや経験に差があることを把握し、自分の希望に合ったタイミングでの転職を検討しましょう。
勤続年数と退職金
転職の時期を考えるときは、勤続年数と退職金の金額も考慮しましょう。
退職金制度がある企業で働いている場合、一般的には勤続年数が長いほど退職金の額も増えます。短期間での転職を繰り返すと、退職金が受け取れない、もしくは金額が低くなるリスクもあるでしょう。
退職金は転職先へ入社するまでの生活防衛資金として活用できます。経済面での不安を減らして退職するためにも、転職のタイミングを見極めることが大切です。
転職におすすめの時期を月単位で紹介
転職市場では、月によって求人の種類や競争率が変動することがあります。具体的なおすすめの月は以下のとおりです。
1年のうち、特に転職におすすめの時期を把握し、有利な条件で転職できるよう逆算して行動を起こしましょう。
中途採用の求人が増え始めるのは、1〜3月と7〜9月
1〜3月と7〜9月は、中途採用の求人が増える傾向にあります。
1〜3月は、多くの企業で新年度に向けた採用活動が活発になり、中途採用向けの求人も多く出される時期です。また7〜9月は、夏のボーナス後に退職者が増えることや、下半期に向けた人員補充として求人が増加する傾向があります。
求人が多い時期に転職活動を行えば、希望する職種やポジションの募集を見つけやすくなります。応募先の選択肢を多く持ちたい人は、求人が増える1〜3月、または7〜9月の時期を狙いましょう。
ライバルが少ないのは、4〜5月、12月
4〜5月と12月は、1年の中でも比較的転職希望者が少ない時期です。この時期に転職活動をすることで、内定獲得の可能性を高められるでしょう。
4〜5月は多くの企業で年度始めであり、新入社員の入社直後という点からも、採用活動が落ち着く傾向があります。また、12月は年末年始の休暇を控えていることから、転職活動を進める求職者が減りやすい時期です。
ライバルが少ない時期は求人数は落ち着くものの、競争率が低いのがメリットです。効率的に内定を獲得したいなら、ライバルが少ない4〜5月、または12月の転職活動がおすすめです。
第二新卒なら4月
第二新卒として転職を検討しているなら、4月がおすすめです。第二新卒とは一般的に、新卒入社後2〜3年以内に転職する人を指します。教育コストを下げるため、新卒が入社する4月のタイミングに合わせて、第二新卒の求人も1〜3月頃から増える傾向があります。
厚生労働省の調査結果では、転職活動を始めてから直前の勤め先を離職するまでの期間は「1ヶ月以上3ヶ月未満」が28.8%*1と、最も多い結果になっています。第二新卒として転職したいなら、4月入社を目指して1〜3月頃から転職活動を始めるのがよいでしょう。
ベストなタイミングを見極めるポイント
自分がどの時期に転職すべきかを見極めるなら、以下の3つのポイントに注目しましょう。
本章を参考に、自分が転職すべきベストなタイミングが何月なのかを考えてみてください。
業務が忙しいなら、GWなど長期休暇を利用する
普段の業務が忙しく転職活動との両立が難しいなら、GWや年末年始などの長期休暇を利用するのがおすすめです。
長期休暇であればまとまった時間が確保しやすいため、書類作成や選考対策などの準備を丁寧に進められます。また、普段の仕事に支障を出さず転職活動を進められるのもメリットです。
ただし、GWや年末年始などは、採用を実施している企業側も休暇に入っている可能性が高く、選考結果などの連絡が滞ることもあります。テンポ良く転職活動を進めたい場合は、あらかじめ応募先企業の休暇スケジュールを確認してから行動しましょう。
賞与をもらってから退職したいなら、賞与時期から逆算する
今いる会社で賞与を受け取ってから退職したい場合、支給要件を確認し、逆算して転職活動を進めましょう。
会社によっては、支給時期や支払い対象となる社員の在籍期間などの要件が就業規則で細かく定められていることもあります。
例えば、以下の支給要件が就業規則で決められている場合、賞与を受け取るには前年10月〜今年3月に勤務実績があり、支給日である7月25日よりもあとに退職する必要があります。この場合、転職活動は遅くても5月頃から始め、8月以降に転職先へ入社できるよう進める必要があるでしょう。
<例>
支給要件:賞与の査定期間に勤務している実績があること、支給日時点で在籍していること
査定期間:前年10月~今年3月支給日:7月25日(休日の場合は前営業日)
要件を事前に確認せず転職してしまうと、賞与の支給対象外になったり、満額受け取れなかったりする可能性もあるため注意してください。
体調面に配慮しつつ転職活動をしたいなら、春か秋
体調面に配慮しつつ転職活動をしたいなら、気候が穏やかで過ごしやすい春や秋から行動を開始するとよいでしょう。
転職活動中は心身に大きな負担がかかり、ストレスを抱えやすくなります。特に暑さや寒さの厳しい夏・冬は体調を崩しやすく、体調不良を理由に選考スケジュールを変更せざるを得ないケースもあるかもしれません。
体調管理をしつつ、万全な状態で転職活動を進めるなら、比較的過ごしやすい気候である春や秋に転職活動を始めることをおすすめします。
時期別のメリット・デメリット
転職する場合、時期によってメリット・デメリットがあります。今回は4月・10月に転職する場合のメリット・デメリットについて詳しく解説するので、参考にしてください。
4月の場合
4月入社を狙って転職活動をする場合、転職先の選択肢を多く持てるのがメリットです。多くの企業では新年度が始まる4月に向けて採用活動を進めるため、求人が増える傾向があります。さらに4月は人事異動の直後で、転職先でも関係性が出来上がっていない場合が多いため、中途入社でも比較的早く馴染めるでしょう。
ただし、他の求職者も転職活動を積極的に行っている可能性があり、内定の競争率が高まる点はデメリットといえます。また、年度末から年度初めは繁忙期のケースも多く、転職活動と自分の仕事の両立が難しくなるかもしれません。4月入社を狙うなら、1月頃から転職活動を始めるなど、スケジュールに余裕を持って動きましょう。
10月の場合
10月は、多くの企業で上期から下期へ切り替わるタイミングです。4月同様に人事異動の時期であることから、中途採用の求人数が増加する傾向にあります。また、夏季に賞与の支給がある場合は、受け取ってから転職できるのもメリットです。
ただし、4月入社と同じく、転職活動をするライバルが多く競争率が高まる点はデメリットといえます。
また、9月後半にはシルバーウィークがあり、休暇に入る企業もあります。応募先とのやりとりが滞ったり、面接のスケジュール調整が難しくなったりするケースもあるでしょう。
10月入社を狙って転職活動をする場合は、事前に祝日や応募先企業の営業日を確認しておく必要があります。
転職に向けて必要な準備
転職活動を成功させるには、以下の3つについて準備することをおすすめします。
準備不足のまま転職活動を始めると、長期化やミスマッチの原因になります。納得のいく転職を叶えるためにも、本章を参考に準備を進めておきましょう。
自己分析
自己分析とは、自分の価値観や強み・弱み、経験、スキルなどを言語化し、整理しておくことです。転職によるミスマッチを防ぐためにも、自己分析で価値観や転職先選びの基準を明確にしておきましょう。
自己分析のやり方に迷ったときは、縦軸をモチベーションの高さ、横軸を時系列とした「モチベーショングラフ」を作成してみましょう。グラフをもとに、モチベーションが変動した時期に起こった出来事や、その時の心情を書き出します。モチベーショングラフを通して、自分が大事にしている価値観や強み・弱みが明確になるはずです。
自己分析を深め、自分自身の転職活動の軸となる考え方や価値観を決めておきましょう。
資格取得に向けた勉強
転職活動を有利に進めたい人は、資格取得に向けた勉強をしておくのがおすすめです。希望する業界や職種に応じた資格を転職前に取得しておけば、選考時に専門知識やスキルを証明できます。また、未経験の業界・職種であっても、熱意の高さをアピールする材料になるでしょう。
例えば未経験から不動産業界に転職したいなら「宅地建物取引士」、金融業界でキャリアアップの転職をしたいなら「証券アナリスト」などが挙げられます。
資格取得には一定の勉強時間を確保する必要があります。自分が目指す仕事や、今後のキャリアに必要な資格を選定し、計画的に勉強を進めましょう。
スキルアップ
転職の準備として、新しい知識やスキルを身につけておくのもよいでしょう。スキルアップをしてから転職活動を進めることで、選考時のアピールになるだけでなく、入社後も即戦力として活躍できる場が広がります。
特に以下のようなWeb関連のスキルは、転職後も現場で活かせる可能性が高いため、積極的に身につけることをおすすめします。
- Webデザイン・ライティングなどのクリエイティブスキル
- Web開発などのプログラミングスキル
- Excel・マクロ、ロジカルシンキングなどのビジネススキル
- 市場調査・分析などのマーケティングスキル など
自分の希望や適性に合うスキルを身につけ、有利に転職活動を進めましょう。
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転職に有利な時期を把握して計画的に行動しよう
転職にベストな時期は、自分の年齢や勤続年数・退職金など、さまざまな視点から見極める必要があります。月によっても転職におすすめの時期が変わるため、いつ転職すれば有利になるのか検討しておきましょう。
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※出典
*1:厚生労働省|令和2年転職者実態調査の概況(P20)