商品やサービスなどの販促活動には、マーケティング戦略が必要です。マーケティングスキルは現場での実践によって身に付いていくものですが、理論や手法の基礎知識は本やスクールなどでも学べます。しかし、「マーケティング戦略について学びたいけど、たくさんの本があって選べない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこで、本記事ではマーケティング戦略の勉強におすすめの本14冊を、以下の4つの視点から紹介します。
ぜひ、マーケティングに関する本選びの参考にしてみてください。
マーケティング戦略の基礎を学べる初心者向けの本
マーケティング戦略の基礎を学べる、初心者におすすめの本を紹介します。
『マーケター1年目の教科書』著:栗原 康太, 黒澤 友貴
長年にわたり、数多くのマーケターと意見交換やプロジェクトを進めてきた著者は、優秀なマーケターには共通した思考と行動パターンがあることを導き出しました。成果を出しているマーケターが持つ行動パターンを、誰でも再現できるよう体系化させたのが本書です。
マーケティングの全体像を知りたいマーケターから、知識はあるが具体的な業務への当てはめ方がわからないといったマーケターといった、マーケティング1年目の方におすすめの内容となっています。
『ドリルを売るには穴を売れ』著:佐藤 義典
モノを売るすべてのひとに向けたマーケティングの入門書として知られる本書は、10万部を突破するロングセラー書です。「商品を得るには、顧客にとっての『価値』から考えよ」という切り口から、売り方の基本について解説されています。
マーケティングの理論について、ベネフィット・ターゲティング・差別化・4Pの流れに沿って解説されているため、マーケティング戦略初心者にとっても理解しやすい内容です。また、新人マーケッターが閉店寸前のレストランを復活させるというサブストーリーも展開されているため、楽しみながら学びが深められる一冊となっています。
『僕らはSNSでモノを買う』著:飯髙 悠太
本書は、SNSマーケティングにおける「UGC(ユージーシー)」と「ULSSAS(ウルサス)」をキーワードに解説しています。SNSとの関わりが密接な現代において、従来のマーケティングフレームワークでは届きにくいメッセージを届けるための方法が紹介されています。
UGCとはユーザーが作ったコンテンツを指し、ULSSASとはUGCからモノが売れるまでの流れを指す造語です。著者は、SNSマーケティングにおいてモノが売れる仕組みを作るには、この2つのキーワードを押さえることがポイントと述べています。SNSマーケティングに携わる人は必見の内容といえるでしょう。
『世界一わかりやすいマーケティングの教科書』著:宮永博史
「マーケティングの基本は、まず(自分の意見を聞いてもらえるように、あるいは提案が社内で通過するように)社内・社外の関係者とのコミュニケーションから」というビジネスの基本的部分からはじまる、マーケティングの入門書として知られています。
マーケティング初学者に理解しやすいよう、専門用語や専門手法を扱った表現は控えられており、あくまでもマーケティングの基本的な考え方や流れを掴めるよう工夫されているのが特徴です。これからマーケティングに携わる人にもおすすめの一冊といえます。
マーケティング戦略に関する理解を深められる本
マーケティング戦略に関する理解を深めたい方向けに、おすすめの本を紹介します。
『コトラーのマーケティング5.0』著:フィリップ・コトラー
本書は、マーケティングの神様とも呼ばれるフィリップ・コトラー氏が提唱する「マーケティング5.0」について解説した書籍です。製品販売が中心の「マーケティング1.0」、消費者志向の「マーケティング2.0」などを経て、ビックデータやAIといった最新テクノロジーを応用する時代にマッチしたマーケティング理論が示されています。
急速にデジタル化が進む現代において、デジタル空間とリアル社会、そのいずれもで顧客体験の満足度を上げるための具体的なノウハウが詰め込まれています。
『なぜ「戦略」で差がつくのか。』著:音部 大輔
著者は、日産自動車や資生堂など、大手企業のマーケティング部門を指揮・育成してきた経営者。これまでの経験から、マーケティング戦略の力を最大化させるためには、「戦略」という言葉の曖昧さを理解することが重要だと述べています。
戦略の定義や戦略位含まれる構成要素など、「戦略」について徹底的に深掘りし、実践的な思考の道具として体得できる一冊です。マーケティング現場に関わらず、思考を整理するうえで参考になる内容となっているでしょう。
『戦略ごっこ―マーケティング以前の問題』著:芹澤 連
本書は、300以上の海外論文や実証研究に基づく「エビデンスベストマーケティング」の決定版として知られています。日々たくさんのマーケティングやブランディングノウハウで溢れるなか、本当に事業が成長するマーケティング戦略とは何か、という視点からエビデンスに基づき解説しているのが特徴です。
これまでビジネスやマーケティング現場において「当たり前」とされてきたケースを、真実に基づき見直していく、新たな切り口のマーケティング書です。
『サクッとわかる ビジネス教養 マーケティング』著:阿久津 聡
著者は、物価の上昇やAIによる技術革新など、複雑化するマーケットを舞台としたマーケティング現場において、「マーケティングとはいったい何か」という問いを持つことが成功の秘訣と述べています。
独自のビジュアル解説が中心となっているため、楽しみながら読めるのが本書の特徴。マーケティングマーケティング戦略の基礎知識はあるけれど、マーケティングの実際や構造的な理解をより深めたいという人におすすめです。
マーケティング戦略の実践的な内容を勉強できる本
マーケティング戦略の実践的な内容を理解したい方向けに、おすすめの本を紹介します。
『顧客起点マーケティング』 著:西口 一希
数々の大手企業でマーケティングに従事した著者は、事業を成長させるためには、1000人より1人の顧客について深く分析することと述べています。たった一人を分析する「顧客起点マーケティング」から、未購買客の顧客化、さらにはロイヤル顧客化するまでのアイデアが盛り込まれた一冊です。
顧客起点で考えることの重要性や具体的な方法について学べるため、マーケティング戦略の実践的内容について知りたい人におすすめといえます。
『デジタルマーケティングの定石』著:垣内 勇威
成果の出ない施策を繰り返す背景には、「デジタルマーケティングの定石」に対する理解度の低さが影響していると述べるのは、デジタルマーケティングへの知識に富む著者。3万にものぼるサイトの定量分析とユーザー行動観察の定性分析をベースに、エビデンスに基づく視点から最新のデジタルマーケティングを紐解きます。
最新テクノロジーやバズワードに翻弄されることなくパフォーマンスを最大化させるため、デジタルマーケティングの定石を理解できる内容となっています。
『The Art of Marketingマーケティングの技法』著:音部 大輔
本書は「日本マーケティング本大賞2022」にて大賞を受賞する名著。マーケティング活動の全体設計図である「パーセプションフロー®︎・モデル」に基づき、マーケティング活動全体を俯瞰し「全体最適」させるための具体的な技法が説かれています。
マーケティングの全体像を捉え管理することで、複雑化する環境下でのマーケティング活動を成功に導けるよう詳細に解説された本書。商品開発や広告施策など、マーケティング活動の一つひとつにつまづいているマーケターにおすすめの一冊です。
マーケティング戦略の事例から学べる本
マーケティング戦略の事例から学びたい方向けに、おすすめの本を紹介します。
『失敗から学ぶマーケティング ~売れないモノには理由がある』著:森 行生
本書では、売れない製品が生まれてしまう理由について、マーケティングの失敗パターンや成功確率を上げるマーケティング理論とともに解説しています。具体的な失敗パターンに対するノウハウに基づき体系化されています。
マーケティングコンサルタントの著者がこれまでに見てきた失敗例を、コラム形式で紹介しているのも見どころのひとつ。多様な事例に触れながらノウハウを獲得できる一冊です。
『事例で学ぶ BtoBマーケティングの戦略と実践』著:栗原 康太
Webを利用したインバウンドマーケティングへの大転換が起きているBtoB業界。著者は、BtoBマーケティングを成功に導くには、BtoCとの違いを理解し、業界の特徴を押さえたマーケティングノウハウの習得が必要と述べています。
本書は、実際の企業例を参考にしたケーススタディをベースにしているため、現場のリアルな状況が理解しやすいよう工夫されているのが特徴です。
『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』著:森岡 毅
本書は、かつて右肩下がりだったUSJの業績をV字回復させた著者のノウハウが集約されたマーケティング入門書です。USJの業績を復活させた秘訣や、マーケティングにおいて大切な考え方についてわかりやすくまとめられています。
USJでの実例をベースに構成されており、マーケティングだけでなく経営的視点からも学びが深まると評判の、マーケティング初心者から上級者まで幅広い層に人気の一冊です。
マーケティング戦略について勉強できる本の選び方
ひと口にマーケティング戦略といっても、マーケティング手法や理論はさまざまです。そのため、マーケティング戦略にまつわる本を選ぶ際は、自社の目標にマッチした内容の本を選ぶことが重要といえるでしょう。また、実務において活用できる手法やアドバイスを含んでいるかどうかも押さえておくべきポイントです。
ここからは、マーケティング戦略について勉強できる本の具体的な選び方として、以下の4つについて紹介します。
ぜひ、本を選ぶ際の参考にしてみてください。
学びたいジャンルを明確にして選ぶ
マーケティング戦略を学ぶうえで、どのジャンルを学びたいのか明確にして本を選びましょう。自社の商品・サービス、またターゲットにマッチするマーケティング手法から、学びたいジャンルを定めることが大切です。
マーケティング手法にはさまざまなジャンルがあるため、やみくもに本を選ぶと知りたい内容が手に入らない可能性があります。実務で活かせるジャンルを明確にして、読むべき本を選ぶのがおすすめです。
最新の情報をインプットできるものを選ぶ
AIをはじめとした最新テクノロジーの影響が大きい現代において、デジタルマーケティングの知見が求められています。成果を上げるマーケッターになるには、日々マーケットの変化をキャッチし最新の情報をインプットする力が必要です。
時代によって変化していくのがマーケティング。数あるマーケティング戦略本を選ぶ際は、扱っているテーマや内容が最新の情報かどうかチェックするようにしましょう。
図・イラストの有無で選ぶ
マーケティングに関する本は、図やイラストの有無で選ぶのもおすすめです。マーケティング本には、文字だけでは理解しづらいような概念が多く扱われています。そのため、マーケティング初心者にとっては、スムーズに理解しにくいことがあるかもしれません。
また、図やイラストがあると、マーケティングフレームワークを視覚的に理解しやすくなるといったメリットもあります。本を選ぶ際は、読みやすく理解しやすい本を選ぶのが大切です。
現状の知識やスキルに合わせて選ぶ
これまで紹介したポイントに加え、現状の知識やスキルに合わせて選ぶことも大切なポイントです。現状に見合っていない知識レベルの本を選ぶと、今の自分にとって本当に必要な知識が得られない可能性があります。
マーケティングには多くのジャンルがあるため、必要となる知識やスキルもさまざまです。マーケティング本を選ぶ際は、自社の商品や目標のほか、現状の知識やスキルに合った本を選ぶと効果的に学ぶことができるでしょう。
マーケティング戦略におすすめの本を読んで知識を深めよう!
マーケティング戦略について勉強するには、本とあわせてセミナーやスクールでの勉強もおすすめです。セミナーやスクールは、最新のトレンドをベースにした内容となっているため、効率よく学べるでしょう。
女性向けオンラインキャリアスクールSHElikes(シーライクス)では、マーケティング戦略を学びたい人おすすめなWebマーケティングコースのほか、SNSマーケティングコースやコンテンツマーケティングコースをはじめとする全45以上の職種スキルが学び放題*となっています。
最新のマーケティング戦略を学んでいきたいとお考えの方は、ぜひ一度無料体験レッスンへ参加してみてはいかがでしょうか。
女性向けキャリアスクールSHElikes無料体験レッスンはこちら
*スタンダードプランの場合