今や私たちの生活にすっかり溶け込んでいるSNS。SNSを利用する企業やサービスが増えていることから、SNSマーケティングの需要は高まっているといえます。それに伴い、SNSマーケティングに関する資格取得を目指す人も増えてきたのではないでしょうか。
本記事では、SNSマーケティングに関する資格や検定についてまとめました。資格の難易度やおすすめの勉強法、仕事へのつなげ方も解説しているので「興味はあるけど何をすれば良いのかわからない」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは、InstagramやX(旧Twitter)などのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を活用するマーケティング手法のことです。SNSを通して商品やサービスのプロモーションを行ったり、ユーザーとコミュニケーションを取ったりすることで、ファンの獲得や認知拡大、売り上げ向上などを目指します。
SNSの利用者数は年々増加傾向にあることから、企業もマーケティングの手段としてSNSを活用するようになりました。それに伴い、SNSマーケティングの需要は急速に高まっているのです。
SNSマーケティングを行うことによるメリット
ユーザーと直接コミュニケーションが取れることは、SNSマーケティングの特徴でありメリットでもあります。広告のような一方的な発信だけでなく、リアクションやコメントを通して近い距離でやりとりが可能です。ユーザーの声を聞ける絶好の機会となるでしょう。
SNSを通してリアルタイムでコミュニケーションを取ることで親しみを持ってもらいやすくなるため、ファンを増やすためにも効果的です。ファンとなったユーザーが情報を拡散したり口コミを書いたりすると、その投稿がほかのユーザーの目に留まり、高い費用対効果が見込める可能性もあります。
SNSマーケティング関連の資格取得は意味ない?メリットはある?
SNSマーケティングを仕事にするために、資格は必須ではありません。何より必要なのは、実務に通用する知識やスキルです。そのため「資格取得は意味がない」という声を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
しかし、資格取得のために勉強することで、SNSマーケティングに必要な知識の定着が期待できます。また、資格を持っているとスキルや知識の証明になることも。たとえば、SNSエキスパート検定に合格すれば、認定ロゴが利用できます。
未経験からSNSマーケティング職に就く方にとって、資格取得は就職・転職のアピールポイントになり得るのです。
SNSマーケティング関連の資格一覧
最近ではSNSマーケティングの注目度が上がり、資格試験の種類も増えています。SNSマーケティング関連の資格を取得したい方に向けて、おすすめの資格一覧をまとめました。
資格名 | 特徴 | 受験方法 | 受験資格 | 受験料(税込) | 出題範囲 | 合格基準 |
---|---|---|---|---|---|---|
1. SNSマーケティング検定 | SNSを扱うすべての職種向けに 基礎知識を問う検定試験。 これからSNSマーケティングを 学びたい方が学習の足掛かり として受けやすい。 |
オンライン受検 | 誰でも受検可能 | 7,000円 | ・デジタルマーケティングの基礎知識 ・SNSの媒体特性に関する知識 ・SNSマーケティングに関する知識 ・プロジェクトマネジメントに関する知識 |
得点率70%以上 |
2. 初級SNSマネージャー | SNSの基礎知識の習得を目指した カリキュラムが魅力。 指定の講座を受講後、検定の 受験が認められる。 学習から検定までのプロセスを 効率的に済ませたい方に向いている。 |
オンライン受験 | 指定の講座を受講した方 | 33,000円 ※テキスト料、受講料、 受験料を含む |
・SNS運用とは ・戦略立案 ・ X ・TikTok ・そのほかのSNS ・SNSの広告運用 ・キャンペーンとインフルエンサー活用 ・レポートの作成と活用方法 |
非公開 |
3. SNSエキスパート検定 | 企業のSNS担当者に必要な知識の 習得を目的としている。 初級・上級・チーフと3つの 難易度を設けており、段階的に レベルアップ可能。 |
オンライン受検 | 指定の講座を受講完了した方 | 11,000円 ※テキスト料、受講料、 検定料を含む |
第1章 SNSの基礎知識 第2章 企業・団体のSNS活用の基礎 第3章 SNS活用のステップ 第4章 SNS活用の実践 |
得点率90%以上 |
SNSマーケティングに関わる資格は、レベルや学習範囲によってさまざまな種類があります。目的に合わせて受験する資格試験を決めることが重要です。それぞれ詳しく解説します。
1. SNSマーケティング検定
SNSマーケティング検定とは、ビジネスでSNSを活用する職種を対象とした検定試験のことです。企業のSNS担当者はもちろん、WebデザイナーやWebディレクターなど幅広い職種を対象としています。
試験で問われるのは、SNSマーケティングの基礎知識や各SNSの特徴、マネジメントに必要な基本知識などです。合格率は非公開ですが、難易度はそれほど高くないようなので、これからSNSマーケティングを学びたい方におすすめの検定といえるでしょう。
主催団体 | ビジネス能力検定 サーティファイ |
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受検方法 | オンライン受検 |
受検資格 | 誰でも受検可能 |
受検料(税込) | 7,000円 |
出題範囲 | ・デジタルマーケティングの基礎知識 ・SNSの媒体特性に関する知識 ・SNSマーケティングに関する知識 ・プロジェクトマネジメントに関する知識 |
合格基準 | 得点率70%以上 |
公式サイトURL | https://www.sikaku.gr.jp/sns/ |
2. 初級SNSマネージャー
初級SNSマネージャーは、SNSの基礎知識の習得を目的とした講座の受講・検定の受検を通して認定される称号です。企業のSNS担当者に必要な知識を体系的に学べるカリキュラムとなっています。
初心者向けのため、難易度はそれほど高くありません。さらにスキルアップしたい方には、上級SNSマネージャー・チーフSNSマネージャーの受験もおすすめです。SNSマーケティングの知識を段階的に身につけたい方におすすめの資格試験といえます。
主催団体 | ウェブ解析士協会 |
---|---|
受験方法 | オンライン受験 |
受験資格 | 指定の講座を受講した方 |
受験料(税込) | 33,000円 ※テキスト料、受講料、受験料を含む |
出題範囲 | ・SNS運用とは ・戦略立案 ・ X ・TikTok ・そのほかのSNS ・SNSの広告運用 ・キャンペーンとインフルエンサー活用 ・レポートの作成と活用方法 |
合格基準 | 非公開 |
公式サイトURL | https://snsmanager.jp/elementary |
3. SNSエキスパート検定
SNSエキスパート検定は、SNS運用の知識や方法を習得するための検定プログラムです。初級・上級と2段階で構成されています。合格後は「SNSエキスパート」に認定され、認定ロゴの使用が認められるので、客観的なスキルの証明に役立つでしょう。
SNSエキスパート検定では、基礎から実践まで幅広い知識が問われるため、合格すればアピールポイントになりやすいです。取得した資格を就職・転職などに役立てたい方におすすめといえます。
主催団体 | 一般社団法人 SNSエキスパート協会 |
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受検方法 | オンライン受検 |
受検資格 | 指定の講座を受講完了した方 |
受検料(税込) | 11,000円 ※テキスト料、受講料、検定料を含む |
出題範囲 | 【初級】 第1章 SNSの基礎知識 第2章 企業・団体のSNS活用の基礎 第3章 SNS活用のステップ 第4章 SNS活用の実践 |
合格基準 | 得点率90%以上 |
公式サイトURL | https://www.snsexpert.jp/sns-expert/ |
SNSマーケティングで必要になるスキル
SNSマーケティングを行うには、主に次の3つのスキルが欠かせません。
それぞれ詳しく解説します。
情報収集力
SNSは情報の移り変わりが目まぐるしいため、トレンドのキャッチアップが欠かせません。各SNSで注目されているものやユーザーの好みなど、最新情報を収集する癖を身につけておきましょう。
たとえば、普段からSNSを活用してユーザーの投稿を観察していれば、ニーズを上手く捉えた投稿が作成できるかもしれません。常にアンテナを張り、求められるものを形にすることを意識してみてください。
分析力
SNSを使いこなすために必要なのは、トレンドやセンスだけではありません。現状を分析し、ロジカルに組み立てる力が必要です。SNSマーケティングでは、閲覧数やリアクション数、シェア率などを活用しながらアカウントの現状や発信した内容を分析します。
ユーザーが気になっているものは何か、どこを伸ばせばより良くなるのかを客観的に分析し、次に生かしましょう。発信して終わりではなく、分析と改善を続けることが大切です。
コミュニケーション力
コミュニケーション力もSNSマーケティングに欠かせないスキルです。クライアントとのやりとりはもちろん、ユーザーとのコミュニケーションでも生かせます。具体的なシーンとしては、ユーザーのコメントに対する返信や、SNS上に投稿された口コミへのリアクションなどが考えられるでしょう。
直接やりとりをすることでユーザーとの距離が縮まり、ファン獲得に繋がることも。コミュニケーション力を身につけておくと、多方面で生かせるのでおすすめです。
SNSマーケティングの勉強方法
SNSマーケティングを学ぶには、いくつか方法があります。ここではSNSマーケティングスキルを習得するための勉強方法を3つまとめました。
これらは資格取得に向けた勉強にも活用できるものです。勉強を始めるときの参考にしてみてください。
独学でスキルを習得する
独学でSNSマーケティングを学ぶなら、参考書や学習サイトなどを活用して知識の習得を進める方法があります。知識をインプットしたら、実際にアカウントを作って実践してみるのがおすすめです。
自分のアカウントを運用していく際は、手本となるアカウントを参考にするのも良いかもしれません。他のアカウントがどんな発信をしていて、どんな投稿が伸びているのかを分析し、自分のアカウントを運用する際に生かしてみてください。
セミナーに参加する
SNSマーケティングに関するセミナーを活用するのも有効です。SNSマーケティングの基礎知識を学べるものから各SNSの具体的な運用方法を学べるものまでさまざま。セミナーや講師によって内容が異なるので、必要なスキルや学びたい知識に合ったセミナーを選ぶと良いでしょう。
セミナーを活用するメリットは、本や動画で学ぶよりもリアルタイムの情報をコンパクトに学べることです。最新の施策を知りたい人や、基礎知識に加えて新たな情報を得たい人にはぴったりな勉強方法といえます。
スクールを活用する
最近では、SNSマーケティングが学べるスクールが増えています。スクールでは、学習目的に合わせてカリキュラムが組まれているケースが多いです。必要なスキルを効率的かつ網羅的に身につけられるメリットがあります。
たとえば、女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)のSNSマーケティングコースでは、SNSマーケティングの基礎知識や媒体ごとの運用方法が学習可能です。他のコースでは、投稿作成に欠かせないデザインや動画編集といったクリエイティブスキルも学べます。SNS運用に必要なスキルをまとめて学びたい方は、ぜひ一度無料体験レッスンに参加してみてください。
SNSマーケティングスキルを活用した職種
SNSマーケティングのスキルを生かせる仕事はたくさんあります。ここでは、代表的な4職種を紹介するので、スキル習得後のイメージを持つ際の参考にしてみてください。
SNSマーケティングスキルを活用した職種 | 主な仕事内容 |
---|---|
SNSマーケター | 企業や個人のSNS運用全般を担当。 投稿作成やユーザーとのやりとりなど、 SNSの運用目的に合わせた実務を担う。 |
SNSコンサルタント | SNSアカウントの戦略立案や運用計画など、 プロ目線でコンサルティングを行う。 |
SNS広告運用者 | SNS上に出稿する広告の運用を担当する。 ターゲットの選定や広告の内容などを決め、 データの分析をもとに広告の効果を高める。 |
SNSライター | SNSの投稿に欠かせない文章の執筆を 担当する。投稿文や動画の台本など、 文章が必要な場面で活躍。 |
SNSマーケター
SNSマーケターとは、名前の通りSNSを使ってマーケティング活動を行う仕事です。アカウントの目的に沿った投稿作成や、ユーザーからのコメントへのリアクションなど、SNSアカウントの運用全般を担当します。データ分析や企画立案、タッグを組むインフルエンサーの選定や交渉を担当することも。
SNSマーケターとして働くには、企業のSNSマーケティング職に就く方法のほか、SNS運用代行として個人で業務を請け負う方法があります。副業やフリーランスとして企業・個人のSNS運用を担う場合は、専門性の高さを客観的に証明するために資格が役立つかもしれません。
SNSコンサルタント
SNSコンサルタントは、SNS運用のアドバイスやサポートをする仕事です。SNS運用の目的や課題を明確にしたうえで使用するプラットフォームを選定し、戦略立案や運用計画、施策の提案などを行います。企業や個人が、専門的な意見を求めてSNSコンサルタントにアドバイスを求めるケースは少なくありません。
SNSコンサルタントはSNSマーケターの業務と似ているため混同されることが多く、場合によっては業務範囲が重なる部分もあります。SNSマーケターは投稿や運用といった「実務面の代行」がメインであるのに対し、SNSコンサルタントは戦略や方針の選定など「コンサルティング業務」が中心だと認識しておきましょう。
SNS広告運用者
SNS広告とはその名の通り、SNS上で配信される広告のことです。SNS広告運用者は、広告を配信するSNSの選定や戦略立案、広告の入稿作業、分析や改善を行います。
通常SNS上で広告を出稿する際は、個人のデータや利用傾向などをもとに細かくターゲティングするものです。SNS広告運用者は定めたターゲットに向けて的確な広告を打ち出せるよう、SNSに関する幅広い知識や細やかな分析力が必要になります。SNS広告運用を学べる資格もあるので、それらの取得を目指すのも良いでしょう。
SNSライター
SNSライターは、投稿に必要な文章の執筆を担当します。たとえば、X(旧Twitter)の投稿文やInstagramのキャプションなどを考えたり、動画の台本を制作したりなど、その仕事内容はさまざまです。
SNSはユーザーと距離が近いぶん、発信した内容で気分を害する人がいないか、炎上の恐れがないかなど細かい気配りが欠かせません。SNSライターを目指すのであれば、炎上対策の知見やネットリテラシーもしっかり身につけておきましょう。
SNSマーケティングの資格に関するよくある質問
最後に、SNSマーケティングの資格についてよくある質問についてまとめました。これから資格取得を考えている人や「SNSマーケティングを仕事にしたい」と考えている人は確認してみてください。
- SNSマーケティングの資格を取得する費用はいくらですか?
- SNSマーケティングの資格を取得する期間はどれくらいですか?
- SNSマーケティングの資格を取得する際に注意すべき点は何ですか?
- SNSマーケティングの資格を取得すれば就職や転職に有利ですか?
SNSマーケティングの資格を取得する費用はいくらですか?
資格の種類によって差はありますが、検定料は数千円から数万円必要です。検定料が数万円する資格のなかには、指定の講座や教材費が料金に含まれている場合もあります。
検定によって学習範囲は異なるため、習得できるスキルやコンテンツを比べ、自分に合う資格を選ぶと良いでしょう。
SNSマーケティングの資格を取得する期間はどれくらいですか?
こちらも資格によって差がありますが、数週間から数ヶ月程度が一般的です。
初級クラスの資格では基礎知識の習得を目指すものが多いため、勉強時間は比較的少なく済むかもしれません。上級クラスになると実践が必要なものもあるため、より時間の確保が必要になるでしょう。
SNSマーケティングの資格を取得する際に注意すべき点は何ですか?
SNSは、情報の移り変わりが早い世界です。資格取得に向けて勉強をする際は、なるべく最新の情報や知識をインプットできるように心がけると良いでしょう。資格取得がゴールだと思わず、常に新しい情報を入手したり、トレンドを追ったりする姿勢も大切です。
SNSマーケティングの資格を取得すれば就職や転職に有利ですか?
SNSマーケティングの仕事をするために資格は必須ではありません。しかし、資格を取得していることが有利に働く可能性もあります。自ら勉強したこと、実務で使えるスキルがあることをアピールする材料として、資格があると説得力が増すからです。
ただし、就職や転職では即戦力が求められることが多いため、資格の取得と並行して実務経験が積めると良いでしょう。
SNSマーケティングには資格よりスキル&実践が必要!
SNSマーケティングを仕事にするために大切なのは、資格よりも実務に通用するスキルや実践力です。知識を習得しても、実務に生かせなければ宝の持ち腐れとなってしまいます。
SNSマーケティングの知識に加え、発信に必要なクリエイティブスキルを掛け合わせると、企画から形作りまで幅広く実践できるようになるのでおすすめです。女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)では、SNSマーケティングの知識に加えて、デザイン、ライティングなどのSNS運用に欠かせないスキルをオンラインで習得できます。
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