MOS資格とは?合格率や難易度、取得メリットや勉強法まで徹底解説!

MOS資格とは?合格率や難易度、取得メリットや勉強法まで徹底解説!

MOS(Microsoft Office Specialist)資格は、就職や転職でパソコンスキルのアピールに役立つ資格です。WordやExcelなどの実務スキルが問われるため、取得できれば業務の効率化にもつながります。

しかし、「MOS資格って難易度は高いの?」「どうやって勉強したらいいの?」と気になる方も多いでしょう。そこで、本記事ではMOS資格の概要や合格率、取得するメリット、効率的な勉強方法まで徹底解説します。

MOS(Microsoft Office Specialist)資格とは

MOS(Microsoft Office Specialist)資格とは

ここでは、MOS(Microsoft Office Specialist)資格の概要について以下にまとめました。

それぞれ詳しく解説するのでぜひ参考にしてください。

マイクロソフト社が認定する国際的な資格

MOS(Microsoft Office Specialist)資格は、マイクロソフト社が公式に認定するMicrosoft Officeアプリケーションの操作スキルを証明する国際資格です。WordExcelなどの操作スキルは、就職・転職活動で証明するのが難しいですが、MOSを取得することで客観的にスキルを証明できるというメリットがあります。

資格取得に向けた学習の中でアプリケーションの操作方法を学べるため、業務の効率化やビジネススキル向上を目指す人にとって有益な資格です。

対象となるOfficeアプリケーション

MOS資格は、Microsoft Officeの以下のアプリケーションを対象としています。

  • Word(文書作成ソフト)
  • Excel(表計算ソフト)
  • PowerPoint(プレゼンテーション ソフト)
  • Outlook(電子メール・情報管理ソフト)
  • Access(データベース管理ソフト)

また、Microsoft Office製品は、バージョンごとに新機能が追加されたり改良されたりしているため、MOSはバージョンごとに試験があります。

一般レベルと上級(エキスパート)レベルの違い

MOS資格のWord・Excel・Access試験には、一般レベル(アソシエイト)と上級(エキスパート)レベルの2種類があります。一般レベルは基本的な操作スキルを問う試験で、初心者でも合格を狙いやすいでしょう。

一方、上級レベルはほかのアプリケーションからのデータ取り込みやマクロ機能を扱うスキルなど、高度なスキルが求められます。はじめから上級(エキスパート)レベルを受験することも可能なので、自身のレベルに合わせて、どちらからチャレンジするか選択しましょう。

MOS試験の概要

ここでは、MOS試験の概要を紹介します。

概要 詳細
試験会場 全国一斉試験:全国30前後の試験会場
随時試験:全国約1,500の試験会場
試験日時 全国一斉試験:毎月1~2回
随時試験:ほぼ毎日実施
受験料 一般レベル:10,780円(税込)
上級(エキスパート)レベル:12,980円(税込)
※2025年5月より料金改定、学割価格あり
出題形式 マルチプロジェクト形式
出題範囲 アプリケーションやレベルごとに異なる(詳しくは公式サイト参照)
受験資格 特になし(未成年の方は、保護者の同意を得たうえで申込みが必要)
有効期限 なし
受験者数 累計520万人以上(2024年12月31日時点)
合格率 非公開
難易度 一般レベル:基本的な操作スキル上級(エキスパート)レベル:難易度の高い操作スキルを要す

受験を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

試験会場・試験日時・受験料

MOS試験は全国一斉試験の場合、月1~2回の開催ですが、随時試験では全国の試験会場でほぼ毎日試験を受けることが可能です。試験会場によって実施スケジュールが異なるため、受験前に確認しましょう。

また、受験料はレベルごとに異なり、一般レベルは一般価格10,780円、学割価格は8,580円。上級レベル(エキスパート)の一般価格は12,980円、学割価格は10,780円となっています。

なお、2025年5月1日から受験料が改定され、一般レベルの一般価格は12,980円、学割価格は9,680円。上級(エキスパート)レベルの一般価格は変更なし、学割価格は9,690円へ変更となっています。

出題形式・出題範囲

MOS試験の出題形式は、実際にアプリケーションを操作して解答するマルチプロジェクト形式です。試験は1科目ごとに受験が可能。たとえば、Excel365の一般レベル、上級(エキスパート)レベルの出題範囲は以下のとおりです。

一般レベル 上級(エキスパート)レベル
出題範囲 ワークシートやブックの管理
セルやセル範囲のデータの管理
テーブルとテーブルのデータの管理
数式や関数を使用した演算の実行
グラフの管理
ブックのオプションと設定の管理
データの管理、書式設定
高度な機能を使用した数式およびマクロの設定
高度な機能を使用したグラフやテーブルの管理

アプリケーションやレベルごと出題範囲が異なるため、詳しくは公式サイト参照してください。

受験資格・有効期限

MOS資格に受験資格はなく、年齢や職業を問わず誰でも受験可能です。そのため、学生から社会人、シニア層まで幅広い人がスキル証明のために取得しています。また、MOS資格には有効期限が設定されていません。

ただし、Microsoft Officeのバージョンごとに試験が実施されるため、最新バージョンのスキルを証明したい場合は、新バージョンが出た際に試験を受け直す必要があります。どのバージョンのものを取得すればよいか迷う場合は、基本的に最新バージョンの試験を選ぶのがよいでしょう。

受験者数・合格率・難易度

MOS試験の累計受験者数は520万人以上(2024年12月31日時点)*1と非常に人気のある資格です。合格率は非公開ですが、一般レベルで約80%程度、上級レベルで約60%といわれています。

また、一般レベルはビジネスの現場でよく使用される基本操作を中心に出題されるため、初心者でも取り組みやすい難易度といえるでしょう。一方、上級(エキスパート)レベルは、組織内の文書管理やデータ集計、グループワークで利用する機能など、アプリケーションを利用してさらに生産性の高い業務を行うための高難度のスキルが求められる試験です。

MOS資格を取得するメリット

MOS資格を取得することには、次のようなメリットがあります。

それぞれ詳しく解説します。

パソコンスキルを客観的に証明できる

MOS資格を取得することで、パソコンスキルを客観的に証明できるのが大きなメリットです。就職・転職の選考書類上や面接で、パソコンスキルが高いことを証明するのはなかなか難しいですが、MOS資格を取得していれば、客観的にスキルレベルを証明できます。

Microsoft Office製品は、社会人なら必ず一度は使用するといっていいほど多くの企業で使用されており、操作スキルを身につけて無駄にはならないでしょう。

スキルアップで業務効率向上につながる

MOS資格を取得することで、WordやExcelなどの操作スキルが向上し、業務をよりスムーズに進められるようになります。たとえば、Excelの関数やマクロを活用すれば、手作業で行っていた業務を自動化でき、作業時間の短縮が可能です。

また、Wordでもさまざまな機能を活用して文書作成ができるようになり、資料作成の質向上につながります。こうしたスキルアップによって日々の業務効率が上がり、余裕を持ってほかの業務に取り組めるようになるでしょう。

転職やキャリアアップに役立つ

MOS資格は、転職やキャリアアップを目指す際の強みになります。たとえば、事務職ではExcelやWordで資料作成をする、企画職ではPowerPointを用いてプレゼンテーション資料を作成するなど、さまざまな職種でMicrosoft Officeアプリケーションを使う場面があります。

そのため、資格を持っていることで、転職時のアピール材料になるでしょう。また、現在の職場でもスキルを活かして業務効率を上げれば、評価の向上や昇進のチャンスにつながります。

グローバルな資格として通用する

Microsoft Officeは世界中の企業で使用されているため、MOS資格を取得しておけば、日本国内だけでなく海外での就職や転職時にもアピールポイントとなるでしょう外資系企業や海外展開をしている企業でも、通用する資格といえます。

MOS資格の勉強方法

MOS資格を取得するには、自分に合った勉強方法を選ぶことが重要です。ここでは、MOS資格の勉強方法について解説します。

自分に合った勉強方法を選び、効率的な学習に役立ててください。

テキスト・問題集で独学で学ぶ

MOS資格は、市販のテキストや問題集を活用して独学で学ぶことも可能です。試験範囲に沿った公式テキストや、実際の試験形式に近い問題集を活用すれば、試験の流れや出題傾向を把握しながら効率的に学習できます。

独学は、Microsoft Officeアプリケーションの基本操作にある程度自信がある人や、自分のペースで学習したい人におすすめの方法です。模擬試験を繰り返し解けば、試験本番の時間配分や問題の傾向に慣れてくるでしょう。

対策講座を受講して学ぶ

独学に不安がある人や、短期間で確実に合格を目指したい人は、MOS対策講座を受講するのも効果的です。公式サイトでは、全国のMOS試験会場の中で対策講座を実施している会場を検索することができます。パソコンスクールやオンライン講座で、試験に特化したカリキュラムが提供されていることもあります。

講座によっては講師による直接指導を受けられる場合もあるため、独学では理解しにくい操作方法を学べるでしょう。特に初心者やアプリケーションの操作に慣れていない人は、講座の受講がおすすめです。

学習支援サイトを活用して学ぶ

近年では、MOS資格対策の学習支援サイトや動画コンテンツを活用して学ぶ方法も充実しています。たとえば、MOSに関連するスキルチェックができる「アオテンストア」、Officeアプリケーションの基本操作に関するコンテンツやWindows操作に関するQ&A掲示板が充実した「moug(モーグ)」などがあります。

また、実際の試験形式で学習できるサイトを使用すれば、あらかじめ試験形式に慣れておくことも可能。無料登録すれば利用できるサイトもあるため、登録して試しに使用してみるとよいでしょう。

MOS資格に関するよくある質問

ここでは、MOS資格に関するよくある質問をまとめました。

MOS資格の取得に向けて参考にしてください。

MOS資格はどのバージョンを取得するのがいい?

迷ったら、最新のバージョンを取得するのがよいでしょう。企業では、基本的に最新バージョンが使われることが多いためです。もし、自身のパソコンに古いバージョンしかインストールされておらず、資格を取得することを最優先と考える場合は、古いバージョンで学習し取得してもよいでしょう。

MOS資格は独学でも取得できる?

MOS資格は独学でも取得可能です。公式テキストや問題集を活用し、試験範囲に沿った操作を繰り返し学習すれば独学でも合格を目指せるでしょう。

また、オンライン学習サイトやYouTubeの学習動画などを活用すれば、独学でも効率的に学習できます。ただし、パソコンの基本操作に不安がある人は、独学で学ぶのは難易度が高い可能性があるため、講座やスクールの受講を検討してもよいでしょう。

MOS資格は「恥ずかしい、役に立たない」と聞いたけど本当?

MOS資格は「恥ずかしい」「役に立たない」という声を聞くことがあるかもしれませんが、それは以下のような理由があるためと考えられます。

  • 国家資格ではないことから軽視されている
  • Microsoft Officeアプリケーションを普段から使用していて、資格の必要性を感じていない人もいる

Microsoft Officeアプリケーションは資格を持っていなくても使用できるため、資格を取得する必要はないと判断する人もいるでしょう。しかし、MOSはマイクロソフト社が認定する国際的な資格であり、就職・転職でスキルを証明できたり、業務効率向上につながったりする有用な資格です。

MOS資格に合格するにはどのくらい勉強時間が必要?

学習時間は個人のスキルによりますが、初心者なら1日に2〜3時間程度の勉強時間で1ヶ月程度で取得できるといわれています。アプリケーションの操作に慣れている人が上級(エキスパート)レベルを取得するなら、1日2~3時間程度の学習を2週間程度で取得できるでしょう。

MOS資格の対策をするのにパソコンは必須?

MOS資格では、実際にアプリケーションを操作する問題が出題されるため、パソコンでの学習が必須です。特に、試験と同じバージョンのアプリケーションがインストールされているパソコンなら、本番と同様の環境で学習できます。

もし、自宅にパソコンがないという場合には、パソコンを貸し出してくれるスクールなどで学ぶのがよいでしょう。

MOS資格の取得には効率的な学習が重要!

MOS資格の取得には効率的な学習が重要!

本記事では、MOS資格の概要やメリット、勉強方法まで詳しく解説しました。MOS資格を取得すると、パソコンスキルを客観的に証明でき、社内評価や転職時のアピールポイントになるでしょう。

MOS資格は初心者からでも合格を目指せる資格ですが、初心者や独学での学習に自信のない人は、スクールや学習サイトを活用するのがおすすめです。

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※出典
*1:Microsoft Office Specialist|試験に関するデータより

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ライター AIKI
看護学校卒業後、看護師として大学病院から在宅領域までを経験。医療に従事する中で言葉の重みや尊さ・可能性を感じ、言葉で人に寄り添いたいと思いライターを志す。その最中にSHEに出会い、SHEの掲げる理念に強く共感する。現在は複業フリーランスとして、SHElikesキャリアプランナー、SHEsharesライター、看護師の活動を行っている。
エディター wami
企業でプロジェクトマネージャーとして働きながら、副業ライターとして活動中|ECサイトディレクター⇒UXデザイナー⇒プロジェクトマネージャー|主にIT系・Webマーケティング系・転職系の記事を執筆

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