世界を動かす、ひとりの熱量。「NEXT FOUNDERS 2024」最終ピッチ会 イベントレポート

「NEXT FOUNDERS」は、女性の可能性を広げ、社会に新たな価値を生み出す起業家輩出プロジェクトです。12月22日には厳しい審査を通過した10名のファイナリストが東京・青山の最終ピッチ会場に集結し、各人の事業について熱くプレゼンしました。今回は未来を創る女性起業家たちの舞台の様子をご紹介します。

女性起業家輩出プロジェクト「NEXT FOUNDERS」とは

SHEでは、「一人一人が自分にしかない価値を発揮し熱狂して生きる世の中をつくる」という会社理念のもと、これまでも女性向けキャリアスクール「SHElikes(シーライクス)」にて「起業コース」のリリースや、2022年には活躍する女性リーダーが集まったカンファレンスイベント「INNOVETIVE WOMAN’S SUMMIT」の開催など、女性に自分らしい人生を築くための選択肢として「起業」を考えてもらえる取り組みを、スキル面とマインド面の両軸で実施してきました。

「NEXT FOUNDERS」は、2023年に女性起業家の輩出を促進すべく、SHE株式会社とポーラ・オルビスホールディングスが協業で立ち上げたプロジェクトです。初開催となった2023年は、このプロジェクトを通して36名中12名が起業。2回目の開催となる今年はSHElikes受講生以外の方でも参加可能なピッチコンテストとしてアップデートし、起業を志す女性たちに実践的なトレーニングやメンタリングの機会を提供しました。

本プロジェクトは8月に始動し、総エントリー数160件から選ばれた33組のNEXT FOUNDERS2期生が10月にキックオフしました。現役起業家の特別セッションで事業の方向性や課題を明確にし、プロによるピッチ指導で効果的なプレゼンテーションスキルを習得するなど、約3ヶ月の充実したプログラムを実施。参加者たちは自身のビジネスアイデアを仮説検証しながらブラッシュアップし、11月の中間審査を経て最終審査に進むファイナリストが選抜されました。成果を最大限に披露するべくギリギリまで準備を重ね、10名のファイナリストが最終ピッチに挑みました。

最終ピッチの様子をレポート

今回のイベントは、2024年7月にポーラ青山ビルディング内に開設されたばかりのインキュベーション施設「Overlap」で開催されました。最終ピッチ参加者全員にOverlapの1年間利用権が贈呈されています。

開会のあいさつ

イベントの幕開けには、SHE代表の福田とポーラ・オルビスホールディングスCVC担当の岸裕一郎氏が登壇。「女性起業家年間100名輩出」と「女性起業家輩出コミュニティ日本No.1」を目標とし、女性にとって起業を当たり前の選択肢にするというプロジェクトのビジョンを強調しました。そして、総勢5名の審査員より次世代を担う起業家たちの挑戦を激励し、ピッチコンテストへの期待が一気に高まりました。

ファイナリスト10名による発表がスタート

熱気あふれる会場で、ファイナリスト10名が順番にステージに登壇。緊張が入り混じる最高潮のボルテージの中、趣向を凝らしたスライドで自らのビジネスアイデアをプレゼンしました。

構想を進めている段階やビジネスパートナーを見つけ特許出願中など、ファイナリストたちのフェーズはさまざま。内容も、絵本と対話で子どもの世界を広げるオンラインレッスン、健康に配慮したクラフト飲料ブランド事業、つくり手と飲み手を繋ぐ焼酎ブランドなど、多岐にわたるアイデアが次々と発表され、観客や審査員、そして一緒に走り抜いてきた仲間も皆が真剣な眼差しで聴き入ります。

どのピッチも事業の背景やターゲット、今後の展開や市場における見込み利益について具体的な説明が盛り込まれておりハイレベルなコンテストとなりました。詳細な事業アイデアについては、プレスリリースをご覧ください。

第一期生による起業トークセッション

約1時間のピッチタイムがあっという間に過ぎると、会場ではスペシャルセッションが行われました。NEXT FOUNDERS1期生の林聖子さんと、三村萌さんのトークの中ではライフイベントと起業の両立についての具体的な経験が共有されると、観客も思わず首を縦に振り共感。

昨年のイベント以降の1期生の活躍が紹介されるとともに、今回1期生が2期生のピッチアドバイザーとしてサポートに取り組んだことにも称賛の声があがっていました。

結果発表

そしていよいよ結果発表。今日一番の緊張の瞬間です。審査は事業インパクト、アイデアの独自性、事業の実現可能性、応募者の熱意/しなやかさの全4項目の基準で行われました。最優秀賞には100万円、優秀賞には50万円の賞金がポーラ・オルビスホールディングスより贈呈されます。

NEXT FOUNDERS 2024の栄えある最優秀賞は、婚礼の誓いを新たな形で提案するリーガルテックアプリ「なぷしゃる」の黒平紗弓さんの手に。黒平さんは、日本における婚前契約の認知拡大を目指し、効率的なデジタルソリューションを提案。その深いテーマ性と市場性が高く評価されました。また、200回練習をしたという圧巻のプレゼンも審査員を魅了したようです。

「このアプリを通じて、多くのカップルがより良い関係を築ける手助けをしたいです。今回の賞金を年明けの起業資金にします。皆さんも『なぷしゃる』で婚前契約を明文化して愛の誓いにコミットしましょう!」と黒平さんは力強いメッセージを送りました。

続いて、優秀賞は介護視察コーディネート事業「100 Best Care Japan」の宗像このみさん へ贈られました。超高齢化社会に対するネガティブな見方が多い中で日本の強みを活かした国際的な展開を示しており、審査員から「社会課題を解決する革新的なアプローチで世界市場で日本が勝てるユニークなアイディア」として高評価を受けました。

宗像さんは「介護領域で質の高いサービスを提供している方々がプライドを持って働ける社会をつくりたいです!」と笑顔を見せました。

そして、熱意のこもったピッチに審査が難航したため急遽設けられた審査員特別賞は、新しい自然エネルギーの微生物発電を提案した山口直美さんが受賞。ディープテックやエネルギーのジェネレーションにおいて女性が力強く活躍することへの期待の言葉が審査員より贈られました。

審査員からのコメント

審査員は参加者全員の熱意に感動し、質の高いピッチばかりで受賞者選出は困難を極めたことにも言及。「どのプロジェクトも社会課題に独自の視点でアプローチしており、今後の発展が楽しみ」というコメントを寄せました。また、仲間やライバルのいるコミュニティの中で起業準備ができることの重要性も語られました。

SHE代表の福田も短期間でここまで完成度を高められるのは驚異的とし、「今回の受賞に限らず一人ひとりの熱量で世界を動かしていってください」とエールを送りました。

おわりに

受賞に至らなかった登壇者も含め、これからまた次の起業目標へ向けて歩み続けます。ファイナリストを始め、NEXT FOUNDERSエントリー者や当日オンラインで見守っていた視聴者は430名にも上り、SNS上では「#シーライクス」「#SHE起業」をつけた感想やメッセージが多数寄せられました。

▼ダイジェストムービーはこちらからご覧いただけます

NEXT FOUNDERSは、ただのコンテストではなく、女性起業家たちの成長を支えるプラットフォームです。NEXT FOUNDERSはこれからも多くの女性起業家の挑戦を後押し続けていきます。続報もSHElikes公式LINEで順次公開される予定ですので、引き続きお楽しみに。

SHEが運営する「SHElikes」は、45以上の職種が定額学び放題の女性向けキャリアスクールです。Webデザイン・Webマーケティング・ライティングなどパソコン一つで働けるデジタルスキルやクリエイティブスキルを学ぶことで、時間や場所にとらわれずに私らしいキャリアの実現を支援しています。

SHElikesの起業コースでは、起業に必要なスキルや知識を学ぶことができます。起業に挑戦したい方や少しでも憧れる気持ちがある方は、このイベントをきっかけに一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?

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ABOUT ME
ライター ヘルシーナースまちこ
インタビュー/取材/コピーライター。 看護師・公認心理師として現役を続けながら、人やものごとの魅力を伝える担い手としても活動中。企業様のコンテンツディレクションもお引き受けしています。
エディター 橋本 恵梨奈
フリーランス編集者・ライター | SHElikes卒業生 | ヘアケア商材を扱うECサイト運営会社で勤務後、独立 | ご自愛を基点に、心地よく生きる人を増やしたい🌿

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