「Webデザイナーになりたい」と思っても、未経験からどのように始めたらいいのか不安に感じている人も多いでしょう。
Webデザインは専門知識とスキルが求められる一方、正しい学習方法とステップを踏めば、未経験からでも着実に目指せる職種です。
今回の記事では、未経験からWebデザイナーになるために必要なスキルや学習方法、具体的なステップを解説します。Webデザイナーとしての第一歩を踏み出したい人は、ぜひ参考にしてください。
Webデザイナーとはどのような仕事?
Webデザイナーになるためには、まず仕事の内容を理解することが大切です。
Webデザイナーとは、Webサイトやアプリのデザインを手掛け、ユーザーにとって使いやすく見やすいレイアウトやインターフェースを創り出す専門職です。
まずは、Webデザインの目的やデザイナーの仕事内容を説明しますので、理解を深めていきましょう。
Webデザイナーの年収や将来性まで知りたい人は、ぜひ次の記事もご覧ください。
そもそもWebデザインの目的とは
Webデザインは、単にウェブサイトを「かわいく」「かっこよく」するためだけのものではありません。サイトを訪れた方の心をつかみ、必要な情報をスムーズに届けることが大切な目的です。
たとえば、お気に入りのカフェのWebサイトを思い浮かべてみてください。
メニューはすぐに見つかりますか?
予約はしやすいですか?
素敵な写真で雰囲気が伝わってきますか?
このように、見た目の美しさと使いやすさの両方を兼ね備えることが、Webデザインの真の目的といえます。
Webデザイナーの仕事内容とWebサイト制作フロー
Webデザイナーの具体的な仕事内容や、Webサイトがどのようなフローで制作されるのかを紹介します。Web制作のプロセス全体像がつかむためにも、ぜひ参考にしてください。
- ヒアリング・要件定義
- まずはお客様のお話をじっくりと伺うところからスタートします。 「どんなサイトにしたいか」「誰に見てもらいたいか」「何を伝えたいか」など、大切なポイントを一つひとつ確認していきます。この段階でしっかりとお客様の想いを理解することが、素敵なサイトづくりの第一歩です。
- ワイヤーフレーム(情報設計)
- 家を建てる時の設計図のように、サイトの骨格となる設計を行います。 どこにどんな情報を配置するか、ナビゲーションはどうするか、など使いやすさを重視した設計が求められる大切なプロセスです。
- デザインカンプ(ビジュアルデザイン)
- 実際の見た目のデザインを作成する、クリエイティブな工程です。 色使いやフォント、写真やイラストの配置など、サイトの印象を左右する重要な作業を行います。 お客様のブランドイメージや要望を大切にしながら、魅力的なデザインを作り上げていくやりがいのある作業ともいえます。
- コーディング
- デザインを実際のWebサイトとして機能させるために、HTMLやCSSなどのプログラミング言語を使って組み立てていきます。スマートフォンでも見やすいレスポンシブデザインの実装も、この段階で行います。
- 公開
- 最終チェックを行い、Webサイトを世界に向けて公開します。ここがゴールではなく、公開後の反応を見ながら改善を重ねていくことも大切な仕事の一つです。
Webデザイナーの勉強をはじめる際には、この流れを念頭に置いておくと実際の仕事のイメージもつきやすくなるでしょう。
WebデザイナーとUI/UXデザイナーの違い
似ているようで少し異なる、WebデザイナーとUI/UXデザイナーについて解説します。
Webデザイナーは、主にサイトの見た目のデザインや基本的な使いやすさを担当します。一方、UI/UXデザイナーは、より深くユーザー体験に着目し、サイトの使い心地や導線設計を専門的に考えることが主な役割です。
たとえば、ECサイトでいえば、Webデザイナーは商品が魅力的に見えるデザインを考え、UI/UXデザイナーは「カートに入れる」から「購入完了」までの流れをスムーズにする、といった具合です。
UI/UXデザイナーについては、次の記事でより詳しく紹介しているので、気になる人はぜひご覧ください。
Webデザイナーの働き方
Webデザイナーの働き方は、とても自由度が高いのが特徴です。制作会社に所属する従業員として働くほか、フリーランスとして活動したり、在宅でリモートワークを行ったりすることも可能です。
また、時間の使い方も比較的フレキシブル。クリエイティブな仕事だからこそ、ライフスタイルに合わせた働き方を選べるのも魅力の一つですね。
デザインの知識やスキルは、日々の練習で着実に身についていきます。まずは興味のある分野から少しずつ始めてみるのはいかがでしょうか?
Webデザイナーになるために必要な知識・スキル
未経験からWebデザイナーを目指す際、どのような知識やスキルが必要になるのかを知っておくと効率的に学習を進められます。
ここでは、Webデザイナーになるために必要なスキルを紹介します
ぜひ、必要な知識を事前に押さえて、スキル習得の参考にしてください。
1.デザインの基礎知識
Webデザイナーを目指すなら、まずは「デザインの基礎知識」を身に付けることが大切です。
色の組み合わせや配置のバランス、視線を引きつける要素の使い方など、基本的なデザインの原則を
理解することで、見る人にとって分かりやすく心地良いレイアウトが作れるようになります。
デザインの基礎は、Webサイトやアプリの印象を大きく左右する重要なスキルですので、ぜひ一歩ずつ学んでいきましょう。
2.情報設計スキル
情報設計は、ユーザーがWebサイトやアプリを利用しやすくするための重要なスキルです。
たとえば、どの情報をどこに配置するかを考え、ユーザーが迷わずに目的を達成できるよう工夫することが情報設計の役割です。
使いやすいデザインはただ見た目がきれいなだけではなく、わかりやすく、直感的に使えるよう設計されていることがポイント。
ユーザー目線で情報を配置する力を磨くことで、より良いデザインが実現します。
3.コーディングの基礎知識・スキル
Webデザインには、HTMLやCSS、JavaScriptといった「コーディングの基礎知識」が欠かせません。これらはWebページの構造や見た目を作るための技術で、デザインのアイデアを実際に形にするために必要です。
特にデザインと密接な関係があるCSSは、色やサイズ、配置など、デザインの細部を調整するために重要な役割を果たします。初心者の方も少しずつ触れながら、デザインの表現力を高めていきましょう。
そもそもコーディングが何なのかをしっかり理解したいという人は、次の記事がおすすめです。
4.デザインツールの操作スキル
Webデザインを仕事にするには、PhotoshopやFigma、Adobe XDなど、デザインツールの操作スキルが必要です。これらのツールを使いこなすことで、プロらしいデザインを効率よく作成できるようになります。
初心者の方も、まずは基本操作から始めて、徐々に便利な機能を使いこなしていくことで、表現の幅を広げることができるでしょう。
自分に合ったツールを見つけて、練習を重ねることが大切です。
Webデザインで使用するソフトやツールは多岐にわたります。詳しくは次の記事で紹介しているのであわせてご覧ください。
5.UI/UXの知識
Webデザインで「UI(ユーザーインターフェース)」「UX(ユーザー体験)」の知識を持つことはとても大切です。UIは見た目や操作性に関するもので、UXはそのデザインがユーザーに与える印象や体験の質を意味します。
ユーザーにとって使いやすく心地よいデザインにするためには、UI/UXの理解が欠かせません。サイトの目的や使い方を考え、訪問者にとって価値のある体験をデザインできると良いですね。
6.コミュニケーションスキル
Webデザインの現場では、クライアントやほかのデザイナー、エンジニアと連携しながら仕事を進めます。そのため、相手の意見を尊重しながら自分のアイデアを伝える「コミュニケーションスキル」が大切です。
わかりやすい説明や柔軟な対応ができると、仕事の進行がスムーズになります。Webデザイナーとして信頼を得るためにも、積極的にコミュニケーション力を磨きましょう。
コミュニケーションスキルに自信のない人でも高める方法はあります。ぜひ、次の記事を参考にしてください。
7.SEO・マーケティングの基礎知識
Webサイトの役割は、ただ情報を載せるだけではなく、できるだけ多くのユーザーに見てもらい、目的に応じた行動を促すことです。そのため、「SEO(検索エンジン最適化)」や「マーケティング」の基礎知識も持っておくと、より効果的なサイト設計ができます。
SEOとは、Googleなどの検索エンジンで自分のサイトが上位に表示されやすくするための工夫で、ユーザーが探している情報に合った構成やキーワード選定が重要です。また、マーケティングは集客や販売促進などの目的とし、効果的にユーザーへアプローチする手法です。デザイン段階からこうした知識を取り入れることで集客力やユーザー体験の向上に役立つため、幅広く学んでみてください。
8.サーバー周りや著作権に関する知識
Webデザインでは、サーバーの基本的な知識や著作権に関する理解も重要です。
サーバーの知識はサイトを公開する際に必要なスキルで、トラブルを防ぐためにも役立ちます。
また、画像やフォント、テキストなどには著作権があるため、許可なく使用することはできません。法的なトラブルを避けるために、著作権についてもしっかりと学んでおきましょう。安心してデザイン活動を続けるために、重要な知識を身につけましょう。
Webデザイナーへのなり方5ステップ!未経験から踏み出すロードマップ
未経験からWebデザイナーになるには、どのようなプロセスを踏めばよいのでしょうか。
ここでは、Webデザイナーへのなり方を5つのステップで紹介します。
Webデザイナーになりたい方は、第一歩を踏み出すロードマップとして、ぜひ参考にしてください。
1.デザインの基礎知識を習得する
Webデザイナーを目指す際にまず大切なのが「デザインの基礎知識」です。
これには、色彩の組み合わせやレイアウトのバランス、視線を誘導する配置の工夫などが含まれます。たとえば、カフェやレストランのメニューで写真の配置が美しく、おしゃれにまとまっていると、自然と料理もおいしそうに見えますよね。
Webデザインも同じで、ユーザーが使いやすく、見た目にも楽しさを感じるデザインに仕上げるには、基本を押さえることがとても重要です。初心者の方は身の回りのサイトや雑誌を観察しながら色やレイアウトの基本を学んでみると、実際のデザインに活かしやすくなりますよ。
2.コーディングの基礎を学ぶ
デザインをWebサイトとして実際に形にするには、コーディングの知識が必要になります。
最初は難しく感じるかもしれませんが、HTMLやCSSといったコーディングの基礎から少しずつ学んでいくと、デザインを自分の手で形にできる楽しさを味わえるようになります。
たとえば、CSSを使って、文字の色や大きさを自由に変えたり、画像のサイズを調整したりすることが可能です。Webデザイナーとして一歩踏み出したい方は、オンラインの基礎コースや初心者向けの書籍を参考に、少しずつ基礎を固めてみましょう。
3.必要なデザインツールの操作を習得する
PhotoshopやFigma、Adobe XDなどのデザインツールは、Webデザイナーにとって頼もしいパートナーです。これらのツールを使いこなせると、プロのデザイナーが作ったような素敵なデザインを効率よく仕上げることができるようになります。
たとえば、FigmaはWebデザイン業界でよく使われているツールで、チームとのコラボレーションも簡単です。Adobe XDは、アニメーションやインタラクティブな操作が可能なデザインが作れます。最初は基本的な操作や便利なショートカットを覚えるところから始め、少しずつ機能を使いこなしていきましょう。練習の場として、自分の好きなブランドやカフェのサイトを模写してみるのもおすすめです。
4.ポートフォリオの作成
ポートフォリオは、あなたのデザインスキルや個性を見せるための大切なツールです。
特に未経験でWebデザイナーを目指す場合、ポートフォリオは自分の成長や作品をアピールするための強力な武器になります。
練習で作成したサイトのデザインやロゴ、個人的なプロジェクトを掲載してみましょう。
ポートフォリオは、必ずしも完璧である必要はありません。むしろ「こんなことができる」「これに挑戦してみた」という姿勢が伝わる内容が大切です。自分らしさを出しながら、少しずつポートフォリオを充実させていきましょう
具体的なポートフォリオの作り方は次の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
5.未経験可の求人に応募・転職
いよいよ、学んだスキルを実務で試すために、未経験可のWebデザイナー求人に挑戦してみましょう。求人に応募する際は、学んできたことやWebデザイナーになりたい思いを志望動機にしっかりと記載することが大切です。
「日々勉強しているデザインスキルを活かして、貴社のプロジェクトに貢献したい」といった形で、あなたの努力や熱意が伝わると好印象です。また、面接や書類選考でスキルをアピールする際には、ポートフォリオを見てもらいながら「このデザインにはこういった意図があります」といった自分の考えや工夫を具体的に説明すると、実力がより伝わります。
経験が少なくても、その分成長意欲をしっかりアピールすることがポイントです。
採用担当に好印象を残し、成功する志望動機の書き方は次の記事でくわしく解説しています。例文も紹介しているので、ぜひ活用してください。
Webデザイナーになりたい方へ【効率的な学習方法】を紹介
Webデザインを学ぶ際、効率的な学習方法を取り入れることでスキル習得のスピードが格段にアップします。未経験の方におすすめの学習方法や、短期間で上達するための具体的なコツをご紹介します。無理なく効率的にWebデザイナーを目指したい方は必見です。
スクールで学ぶ
Webデザインスクールで学ぶことは、効率的なスキル習得に大変役立ちます。スクールには体系的なカリキュラムが用意されているため、何を学ぶべきか迷わず、無駄のない学習が可能です。また、講師からのフィードバックがあるため、独学では気づけない弱点の改善がスムーズに行えます。
特に、最短でスキルを身につけたい方や、確実なサポートが欲しい方にとっては大きなメリットです。学習の継続が不安な方も、スクールの環境を活用してモチベーションを保ちながら学べるでしょう。
SHElikes(シーライクス)が開催したイベントでは、入会前の女性たちのリアルな悩みや疑問に回答しています。ぜひ一度お読みください。似たような気持ちを抱いている仲間がいるかもしれません。
学んだことをアウトプットし実績をつくる
学んだ知識をアウトプットすることで、より理解が深まり、自分の実力を確認できます。
デザインの練習として簡単なWebページを作成してポートフォリオに追加したり、自分のブログやSNSに発信したりするのもおすすめです。
ポートフォリオは面接時のアピールにもなるため、実践を積み重ねて実績として残していくと良いでしょう。
未経験からWebデザイナーになりたい方によくある質問
Webデザイナーを目指す未経験者から寄せられる質問には、学習方法や転職の難易度、必要なツールなど多岐にわたります。
最後によくある質問をピックアップし、丁寧にお答えすることで未経験者の不安を解消します。
- Webデザイナーになるには資格が必要?
- 未経験からWebデザイナーになるのは「やめとけ」といわれるのはなぜ?
- WebデザイナーのパソコンはMac?Windows?スペックは?
- Webデザイナーになるのは独学では難しい?
Webデザイナーになるには資格が必要?
Webデザイナーになるために必須の資格はありませんが、スキルを証明するために役立つ資格はあります。たとえば「Webデザイン技能検定」や「Photoshopクリエイター能力認定試験」などがあり、勉強を通じて基礎知識を深めたい方にはおすすめです。資格がなくても実務スキルが重視される職種なので、ポートフォリオや実践力も大切にしましょう。
どんな資格がよいかわからないという人は、次の記事を参考にしてください。勉強方法も紹介しているので、効率的に自分の知識やスキルアップが目指せるでしょう。
未経験からWebデザイナーになるのは「やめとけ」といわれるのはなぜ?
未経験からWebデザイナーを目指すことに対して「やめといたほうがいい」といわれる理由はいくつかあります。
まず、競争が激しく、報酬が低くなりがちな点や収入が安定しにくいこと、長時間の作業が発生しやすいことがあげられます。Webデザイナーは比較的参入しやすい職種であるため、デザイナーの数が多くなり、どうしても競争が激しくなりやすいのです。
さらに、スキルや経験が不足していると受けられる仕事が限られ、自由にデザインできないこともあります。また、クライアントの要望をすべて反映しようとするあまり、思い通りのデザインができず、結果として収入や仕事の安定性に影響が出ることも「やめとけ」といわれる理由かもしれません。
それでも、Webデザイナーを目指すことには大きな価値があります。
確かな技術や知識があれば、競争力が激しい中でも多くの仕事に挑戦でき、少しずつキャリアの幅も広がっていくはずです。未経験からでも努力次第で自分らしいデザインができるようになり、満足感が得られる場面も多くなるでしょう。
WebデザイナーのパソコンはMac?Windows?スペックは?
Webデザイナーに適したパソコンは、MacでもWindowsでもかまいません。
スペックの選び方については以下のポイントを参考にすると良いでしょう。
CPU
WindowsならIntelの「Core i5」または「Core i7」、もしくはAMDの「Ryzen 5」や「Ryzen 7」以上が推奨されます。Macの場合、「Apple M1チップ」以降のCPUが適しています。
メモリ
Webデザインで使うソフトを快適に動かすには、16GBのメモリがあると安心です。これは画像編集やデザイン作業で標準的に求められるスペックです。
ストレージ
デザインデータを効率よく保存するために、512GB以上のSSDを備えたものがおすすめです。HDDよりSSDのほうが読み込み速度が速く、スムーズな作業が可能になります。
Webデザイナーは複数のツールやサイトを並行して使う場面が多いため、快適に作業できるようにある程度のスペックを備えたパソコンを選んでくださいね。
Webデザイナーになるのは独学では難しい?
独学でもWebデザイナーを目指すことは可能です。しかし、モチベーションの維持や疑問点を解決できる環境がないと難しく感じることもあるでしょう。
オンラインスクールや専門学校で、プロのサポートを得ながら学ぶ方法もあります。独学の時間とスクールのサポートを上手に使い分けて、自分にあった方法を探してみてください。
未経験からWebデザイナーになりたい人はスクールがおすすめ
Webデザイナーは未経験からでも挑戦できる職種ですが、学ぶべきスキルが幅広く、意欲と継続力が求められます。デザインやコーディング、ツール操作など基礎を一つずつ習得し、ポートフォリオを作成しながらスキルを積み重ねましょう。
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