Webデザインを副業にして収入アップを目指したいと思っていても、「Webデザイナーを副業にするのはやめとけ」といった声もあり、挑戦に踏み出せない人もいるのではないでしょうか。
そこで当記事では、Webデザイナーの副業を「やめとけ」と言われる理由や将来性・メリットなどを現実的な視点から解説します。さらに、未経験から副業に挑戦した人の成功事例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
Webデザイナーの副業が「やめとけ」と言われる理由7選!
Webデザイナーの副業は、なぜ「やめとけ」と言われるのでしょうか。その主な理由として、以下の7つが挙げられます。
それぞれの理由を紐解いていきます。
1.Webデザイン未経験者には案件獲得が難しい
Webデザインの副業案件は豊富にあるものの、実績がない未経験者の場合、案件獲得の難易度は上がるでしょう。Webデザインの仕事を依頼するクライアントは、「信頼できる人」に発注したいと考えています。そのため、制作実績やポートフォリオがない未経験者には不安要素があり、発注する決め手に欠けると考えられます。
また、学習コストが低く初心者が参入しやすい分、ライバルも多いのが現状です。
2.単価が低い副業案件も多い
Webデザイナー向けの副業案件では、単価の低い案件も多く見られます。依頼内容にもよりますが、単発など小規模なプロジェクトは単価も低い傾向です。以下は、Webデザインの副業案件の受発注によく使用されるクラウドソーシングサイトを参考に、案件相場をまとめたものです。
仕事内容 | 案件相場 |
---|---|
記事や動画のサムネイル作成 | 1,000円〜5,000円 |
広告用バナー作成 | 5,000円〜10,000円 |
ロゴ作成 | 30,000円〜50,000円 |
LP制作 | 30,000円〜50,000円 |
Webサイト制作(デザイン+コーディング) | 50,000円〜200,000円 |
とくにサムネイル作成やバナー作成は単価が低いケースが多いうえ、単発での依頼も多いでしょう。
3.クライアントの要望に振り回される
Webデザインの副業を「やめとけ」と言われる理由として、クライアントに振り回されてしまうケースが挙げられます。内製化せず社外の副業人材に依頼する企業では、予算がなく人手が足りない、もしくは社内にデザインの知見をもった人がいないといった事情を抱えている場合があります。
すると、「明日までに納品してください」とタイトなスケジュールで依頼されたり、何度も修正を依頼されたり、報酬と見合わない作業を求められてしまうこともあるようです。
4.継続して案件を受注する必要がある
副業収入を安定させるには、継続して案件を受注する必要があります。Webデザインの副業案件は「デザインが完成したら納品して終了」という単発または短期的な依頼が少なくありません。
リピートや長期的な案件を獲得できない限り、業務と並行して常に案件を探し続けなければ稼げない点は、Webデザイナーを副業にする大変さやデメリットの一つといえるでしょう。
5.AIの台頭
AIの進化によって、簡単な作業であれば、AIで代替可能になってきている現実があります。たとえば、ChatGPTやGeminiなど画像生成の精度は日に日にアップデートしており、簡単なデザインであれば十分代替できます。そのため、今後はより一層、Youtubeサムネイル作成やSNS投稿画像など、簡単なデザインの副業案件が減る可能性は十分に考えられます。
6.本業との両立が難しい
Webデザイナーの副業は「やめとけ」と言われる背景として、本業との両立の難しさが挙げられます。Webデザインの仕事では、決められた期限までに仕上げて成果物を納品する必要があります。そのため、想像以上に時間に追われてしまうケースは少なくありません。
とくに平日はフルタイムで働いている会社員の場合、副業の作業時間は早朝や夜間、休日に限られるため、スケジュールのやりくりが負担になることもあるでしょう。
7.スキルのアップデートが必要
Webデザイナーの仕事は本業・副業にかかわらず、「一度、学んだらOK」ではなく、常にスキルをアップデートし続ける必要があります。Webデザインに関わる考え方や知識はもちろんのこと、使用ソフトがアップデートされたり新たなツールがリリースされたりするからです。
Webデザインを取り巻く技術は日々進化しているため、最新のトレンドやツールを習得し続ける姿勢が求められます。

稼げない?Webデザイナーの副業で陥りがちなパターン
Webデザイナー職は副業におすすめと言われる反面、「やめとけ」と言う声も耳にします。ここでは、Webデザイナーの副業で陥りがちな3つのパターンを紹介します。
注意すべき点や現実に起こり得るケースを把握しておくことでリスクを回避できる可能性が高まるため、事前にしっかり目を通しておきましょう。
時給換算すると数百円程度になってしまう
未経験からWebデザインの副業にトライした場合、想定外に時間がかかってしまい時給換算すると数百円だったというパターンが散見されます。Webデザインの仕事は、成果物を納品することで報酬を得られます。そのため、「制作に時間がかかる割に稼げなかった」といった、実際の労力に対価が見合わない場合があるのです。
まだ実績がないうちは、安価な案件を引き受けることも多いでしょう。初心者のうちは、お金をもらいながら実務経験を積む期間と捉えるのも手です。単価と作業時間を意識しつつスキルと実績を積み上げ、プロとしての市場価値を高めていくことが単価アップへの近道といえます。
デザイン作業だけでは終わらない
Webデザイナーは「デザインだけをやる仕事」と想像していたのに、実際にはデザイン業務以外に工数が発生し戸惑ったという声も聞かれます。案件によっては、ワイヤーフレームの作成、画像・素材探し、コーディング、CMS入稿に加え、定期的なミーティングが含まれることもあります。
案件によって、担う範囲やかかる時間も変わってくるため、あとで後悔しないためにも仕事内容はしっかり確認しておきましょう。
フィードバックにメンタルが削られてしまう
クライアントにデザインを提出した後、何度も修正依頼がきたり、強い言葉でダメ出しを受けたりし、自信を喪失してしまったという例もあります。
このパターンを回避するためには、クライアントとの取り決めの際に、デザインの進め方や方向性、修正回数などを具体的に確認し、認識の齟齬をなくしておくことが不可欠です。また、「頑張ろう」という前向きな気持ちが落ちてしまわないように、相性の良いクライアントを見つけることも大切です。
副業Webデザイナーの将来性・メリット
ここからは、副業Webデザイナーのメリットや将来性について4つのポイントを見ていきましょう。
Webデザインの知識や経験は他の職種でも役立てられたり、ゆくゆくはフリーランスとして独立する道も目指せたりなど魅力がたくさんあります。
Webデザインスキルは汎用性がある
Webデザイナーのスキルは汎用性が高く、さまざまな分野で活かすことができます。Webデザインの仕事は、単に「見た目をつくる・整える」だけではありません。どのような構成にするとユーザーの目を引くのか、どこに導線があると売上につながるのか、どう配置すると効果的なのかなど、デザイン観点で見る分析力やマーケティング力は以下のように役立ちます。
活かせる職種 | 活用例 |
---|---|
Webマーケティング | UI/UXを念頭においた施策を考えられる |
広報・PR | プレスリリースやイベント告知のビジュアルを自ら制作できる |
企画・営業 | ビジュアルから説得力のある企画書や提案資料を作成できる |
IT人材の需要が高まっている
近年、デジタル化の加速により、IT人材の需要はますます高まっています。経済産業省の調査によると、2030年時点では最大で約79万人もの規模でIT人材が不足する*1とされているほどです。大幅なIT人材不足から、今後もWebデザイナーを含むITスキルを持つ人材は、業界を問わず幅広く求められることが予想されます。
ただし、「将来性が見込める=すぐに稼げる」ではない点は、理解しておく必要があります。Webデザイナーには、ニーズを汲み、継続して学び実績を積むなど、徐々にスキルアップしていく姿勢が求められます。
働き方の選択肢が増える
Webデザイナーは、パソコンとインターネット環境さえあれば在宅やリモートでも働ける職種です。場所に縛られないことで、自分のライフスタイルに合わせて働き方を調整できる点は大きなメリットでしょう。拠点に関わらず、全国または海外で仕事をすることも可能です。
また、Webデザインスキルを磨けば、フリーランスや個人事業主として独立も視野に入れられるでしょう。副業を通じて手に職をつけることによって、多様な働き方が選択できるようになります。
スキルを磨けばキャリアアップにもつながる
Webデザインのスキルを磨き続け実績や知識が増えれば、より高単価な案件に挑戦できるようになります。副業からスタートして、本業にするべく転職したり、キャリアパスの選択肢を広げていけたりするメリットもあります。
たとえば、UI/UXデザイナーやWebディレクターへのステップアップも目指せるようになるでしょう。さらには、コーディングスキルを強化し開発側のフロントエンドエンジニアを目指す、導線設計やCV戦略の視点を磨きWebマーケターやコンテンツディレクターを目指すなど、経験を活かしてキャリアアップしていくルートは多岐にわたります。
Webデザイナーの副業で成功するためのロードマップ
Webデザイナーの副業で成功するために必要なのは、自信をもって仕事に臨むためのステップをきちんと踏むことです。未経験者がやみくもに案件に応募するだけではうまくいかない可能性があるため、まずは以下のロードマップを参考にしながら準備を進めていきましょう。
必要なスキルの身につけ方から案件獲得の流れまでを順に解説します。
1.効率的にWebデザインスキルを身につけるならスクール受講
はじめてWebデザインに挑戦する人や趣味で携わっている段階の人は、まずスクールを受講して基礎をしっかり身につけることをおすすめします。
女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)では、Webデザイン入門コースをはじめ、デザイン制作に関わる幅広いスキルの習得が目指せます。デザインカンプの作成やコーディングを基礎から学べるうえ、実技試験を交えてオリジナルサイトの制作にも挑戦できます。
講師に質問・相談できるサポート体制があるため、不明点を解消しながら効率的にスキルを磨けるのもスクール受講ならではのメリット。Photoshop・Illustrator・Figmaなどのツールの使い方から近年重要視されているUI/UXデザイン、副業案件数が豊富なWordPressの構築まで、Webデザイナーに必要なスキルを網羅的に学びたい方におすすめです。
副業Webデザイナーに必要なスキル
副業でWebデザイナーとして活躍するには、デザインセンスだけでなく実用的なスキルが欠かせません。Webデザイナーに必要となる、主なスキルは以下の通りです。
- 基本的なデザイン知識(配色・レイアウト・フォントなどデザインの基本原則)
- デザインツールの操作スキル(Photoshopなど)
- HTML/CSSのコーディングスキル
- レスポンシブ対応の知識(画面サイズごとに最適化する技術)
- WordPressを使用したWebサイト制作スキル
- Webマーケティングの基礎知識
- コミュニケーションスキル
加えて、副業だからこそ「限られた時間内で効率よく成果を出すスキル」もあると、本業との両立がしやすくなるでしょう。

2.とにかくアウトプットしスキルを磨く
Webデザインスキルは、知識をインプットするだけでは身につきません。大切なのは、とにかく手を動かして「アウトプット」すること。Webデザインの上達に有効なのは以下の方法です。
Webデザイン技術を磨く方法 | メリット |
---|---|
バナー・LP・サイトをトレース(模写) | ・デザインの基本原則を実践的に学べる ・デザインの細部まで観察する力が身につく ・デザインの引き出しが増える |
テーマを決めて架空サイトを作る | ・サイト設計力が身につく ・UI/UX的な視点が磨ける ・実務の流れを疑似体験できる |
SNSで作品を公開する | ・フィードバックがもらえる ・作品の露出と認知度向上 ・同業者と交流を深められる |
コンペに挑戦する (例:スクール内のコンペ形式の練習案件など) |
・提案力やプレゼン力が鍛えられる ・他者の作品から刺激を受けられる ・アイデアやデザインのヒントを得られる |
アウトプットの質を意識し、行動を積み重ねることで着実にスキルアップにつながっていきます。
3.ポートフォリオの作成
副業でWebデザイナーとして活躍するためには、自分が持っているデザインスキルを「可視化する」ことが大切です。そして、そのスキルを見える化してくれるのがポートフォリオ。まだ実績がない場合は、架空のバナーやサイトデザインで構わないので、自身のスキルを示せるポートフォリオを作成しましょう。
初心者のポートフォリオ作成におすすめのツールは、ノーコードで作れるSTUDIO、シンプルさが売りのNotionやCanva、テンプレートが豊富なWixなどが挙げられます。また、操作スキルをアピールするためにWordPressで作成するのもよいでしょう。
4.実務経験を積み案件の幅を広げる
Webデザイナーとして副業で活躍するには、実務経験の積み上げが大切です。クラウドソーシングで初心者OKの案件を探す以外にも周囲や知人に声をかけ、積極的に実案件を請けていきましょう。
実績が増えれば、次第に「コーディング込みのLPデザイン」や「Webサイト全体の制作」など、より単価の高い仕事に挑戦できるようになります。さらに、デザインと掛け合わせられるスキルを磨き、「デザイン×SNS運用」「デザイン×ディレクション」など、対応領域を広げることも可能です。
また、副業として継続していくには、「〇〇のサイト改善も可能です」「次回のキャンペーンLPもご相談ください」など、次の仕事につなげる工夫や提案が重要です。
SHElikesを使って副業やフリーランスWebデザイナーとして活躍している事例
SHElikesで学んだ後、Webデザイナーとして活躍している2名の事例を紹介します。未経験からWebデザインスキルを身につけたロールモデルとして、ぜひ参考にしてみてください。
事務職から半年でキャリアチェンジ!未経験からIT業界へ転職&副業デザイナーを叶えるまで ちあきさん
新卒からブライダル業界で働きはじめ、その後、事務職に転職した ちあきさん。しかし、入社前の希望とは異なる業務に携わることになってしまったそう。当時のちあきさんは、スキルも意志もなくどうすることもできなかったと言います。「再度転職したいけれど、同じ繰り返しは避けたい」と思い、スキルを身につけるためSHElikesに入会。
平日は仕事終わり、休日は午前中を勉強時間にすると決めて、約4カ月で必要なコースの受講をほぼ完了。そこからは、SHElikesを通じてSNSバナー制作の案件に挑戦し、その実績をもとにポートフォリオを作成し転職活動へ。現在はECサイトの運営担当として働きながら、副業でデザインスキルを活かしたバナー制作やSNS運用の仕事にも励んでいるそうです。

紹介とリピートで仕事が途切れない!30代・未経験から9ヶ月でフリーランスWebデザイナー&カメラマンになるまでの道のり くみさん
飲食店向けの広告代理店を退職後、「キャリアを見据えて新しいスキルを身につけたい」と考えていた くみさん。SHElikesなら、興味のあったデザイン以外に趣味で経験していた写真撮影も学べると知り、入会を決意。Webデザインコースをメインに受講し、SHEが紹介する企業バナーコンペで実績も作り、なんと9ヶ月後には開業届を提出してフリーランスに。
SNS経由でデザイナーアシスタントの仕事を獲得したり、受講生と立ち上げたコミュニティでデザイン業務をしたりと、絶え間なく仕事の依頼をいただけるようになったと言います。Webデザイナーとして独立できたのは、SHElikesのコミュニティで人脈を広げられた点が大きかったとも語っています。

副業でWebデザイナーとして活躍できるチャンスはある!
Webデザイナーの副業は、高単価の案件獲得には一定のスキルや実績が必要だったり、慣れるまでは本業との両立に苦戦したりなど、「やめとけ」と言われる要因が少なからずあるのは事実です。しかし、IT人材不足が嘆かれる昨今、企業にとってWebデザイナーはまだまだ欠かせない存在。未経験であっても、基礎から着実にWebデザインスキルを身につけていけば、Webデザイナーとして副業で活躍できるチャンスは十分にあります。
「Webデザインを基礎から学びたい」「Webデザイナーになりたい」という人には、デザインスキルを幅広く学べる女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)がおすすめです。
デザインだけでなく、マーケティング・ライティング・プログラミングなどの全45以上の職種スキルが学び放題なため、キャリアの幅を広げたい人に最適です。気になる人は、ぜひ一度無料体験レッスンに参加してみてください。

※参考
*1:経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)」

