デジタルコンテンツを提供する際、「Webサイトとアプリのどちらで開発するのがいいんだろう」と判断に迷うことがあるかもしれません。Webサイトとアプリはそれぞれ異なる特徴を持っているため、違いを理解しどちらを選択するか検討する必要があります。
この記事では、Webサイトとアプリの違い、それぞれの特徴やメリット・デメリット、使い分け方を簡単に解説します。また、アプリの中でも違いがわかりにくいネイティブアプリとWebアプリの違いもわかりやすく紹介します。
Webサイトとアプリの違い
Webサイトとアプリの違いを、以下の3点から紹介します。
これらの特徴が、Webサイトとアプリを使い分けるポイントとなるため、正しく理解しておくことが重要です。
ダウンロード・インストールの有無
Webサイトには、Webブラウザを通じてアクセスできるため、ダウンロードやインストールは不要です。一方、アプリは通常、デバイスにダウンロードしてインストールしなければ利用できません。
そのため、Webサイトはデバイスの容量を取らないというメリットがありますが、インターネットに接続できる環境でなければ使用できないという点がデメリットです。アプリは一度インストールすればアクセスしやすく、オフラインでも機能を利用できるというメリットがあります。
機能性
Webサイトは情報提供に適しており、高度な機能の提供は難しくなっています。また、オフラインでのページ読み込みはできません。
一方アプリは、カメラやGPSなどデバイスの機能と連携しやすく、高度な機能を提供することが可能です。そのため、複雑な操作や多様な機能を提供したい場合は、アプリを選択するのがよいでしょう。
通信速度
Webサイトを読み込むにはインターネットへの接続が必要なため、通信環境が悪いとスムーズに利用できない場合があります。一方、アプリは多くの場合、コンテンツの更新時以外はインターネットへの接続なしに機能が使えるため、通信状況に左右されにくいといえます。
特に、重いデータのやり取りやリアルタイムな処理が必要な場合、アプリの方が快適に利用できるでしょう。
そもそも「Webサイト」と「アプリ」とは?特徴を紹介
そもそも「Webサイト」と「アプリ」はどのようなものなのか、それぞれの定義と特徴を紹介します。
Webサイトとは?
Webサイトとは、インターネット上でアクセス可能なWebページの集合体です。ユーザーは、Webブラウザを通じてWebサイトにアクセスし、情報を閲覧したりサービスを利用したりできます。
プラットフォームに依存せず、どのデバイスからでもアクセスできるのがWebサイトの特徴です。また、更新が比較的容易で、常に最新の情報を提供できるという特徴もあります。
アプリとは?
アプリは、特定の目的のために開発されたソフトウェアで、「ネイティブアプリ」と「Webアプリ」の2種類があります。
ネイティブアプリ
ネイティブアプリは、特定のオペレーティングシステム(iOS、Androidなど)用に開発されたアプリケーションです。デバイスにインストールして使用します。高いパフォーマンスと豊富な機能を提供できる点がメリットですが、各プラットフォーム向けに別々の開発が必要となり開発コストが高くなる点はデメリットといえます。
Webアプリ
Webアプリは、Webブラウザを通じて利用するアプリケーションです。ネイティブアプリのような豊富な機能は提供できませんが、プラットフォームに依存せず、更新が容易というメリットがあります。
近年は、プログレッシブウェブアプリ (PWA)という技術もあり、オフラインでの機能提供やプッシュ通知など、ネイティブアプリに近い機能を実現することも可能になっています。
Webサイトとアプリのメリット・デメリット
Webサイトとアプリのメリット・デメリットをまとめると以下のとおりです。
項目 | Webサイト | アプリ |
---|---|---|
メリット | ・ダウンロード不要 ・更新が容易 ・どのデバイスでも利用可能 |
・高機能 ・デバイスと連携が容易 ・オフラインでも利用可能 |
デメリット | ・機能に制限がある ・常時インターネット環境に接続が必要 |
・ダウンロードが必要 ・デバイスのストレージ容量を消費する |
どちらにもメリット・デメリットが存在するため、提供目的やターゲットに合わせて選択しましょう。
Webサイトとアプリどちらがおすすめ?使い分け方のポイント
Webサイトとアプリどちらを選択すべきか迷う際は、以下のポイントで判断しましょう。
提供の目的やターゲットユーザーに応じて、慎重に判断する必要があります。
目的を明確にする
サービス提供の目的を明確にすることが、Webサイトとアプリを選択する指針になります。情報提供が主な目的であれば、Webサイトを選択するのがよいでしょう。SEO対策も可能なため、検索エンジンを経由して幅広いユーザーにリーチできます。
一方、ユーザーと密なやり取りを行いたい場合や高度な機能を提供したい場合は、アプリが適しています。
ターゲット・獲得したいユーザー属性を見極める
ターゲットユーザーがデジタル技術にどれだけ精通しているかも考慮しましょう。若い世代のユーザーは、アプリの利用に抵抗がない傾向があります。一方シニア世代には、アクセスの容易なWebサイトの方が受け入れられやすい傾向があります。
また、ユーザーの利用頻度も考慮しましょう。頻繁な利用が想定されるサービスはアプリにすることで、ユーザーの利便性が向上します。
ユーザーとどのようにコミュニケーションを取りたいか
ユーザーとどのようにコミュニケーションが取りたいかも、Webサイトとアプリを選択する重要な指針になります。
リアルタイムでの通知やパーソナライズされたメッセージを送りたい場合は、アプリが適しています。たとえば、SNSアプリではほかのユーザーの投稿をリアルタイムで表示させることが可能です。
一方、同じ情報を多くのユーザーに提供したい場合はWebサイトを選択するのがよいでしょう。リアルタイムに情報を配信する必要がなければ、Webサイトとは別にニュースレターやメールでパーソナライズした情報を発信するという手段があります。
Webサイトとアプリの併用
それぞれのメリットを活かすため、Webサイトとアプリを併用するという選択もあります。たとえば、情報提供や新規ユーザーの獲得にはWebサイトを利用し、既存ユーザーをターゲットとした高度な機能の提供にはアプリを活用するといった方法があります。
併用する場合、Webサイトとアプリの両方の開発が必要なため、コストはかかりますが、相乗効果によりコスト以上の効果を得られる可能性もあります。
目的やターゲットによってWebサイトとアプリを使い分けよう!
デジタル戦略の成功には、Webサイトとアプリの違いを理解し、適切に使い分けるのが重要です。プロジェクトの目的やターゲットユーザーを考慮し、どちらを利用すべきか慎重に検討しましょう。
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