「転職に有利な時期って本当にあるの?」「今すぐ動くべき?それとも少し待ったほうがいい?」といった悩みを抱えている方は少なくありません。求人が増える時期やライバルが少ないタイミングを知っておくことで、転職活動をよりスムーズに、かつ納得感のある形で進められます。
そこで本記事では、1年の中で転職におすすめの時期を月単位で解説します。年代別の注意点やポイント、転職活動に関するよくある質問もまとめました。自分にとって最適なタイミングを見つけるヒントとして、ぜひ最後までお読みください。
転職におすすめの時期はいつ?月単位で解説

転職市場では、月によって求人の種類や競争率が変動することがあります。具体的に転職におすすめの月は以下のとおりです。
1年中で特に転職におすすめの時期を把握し、有利な条件で転職できるよう逆算して行動を起こしましょう。それぞれ詳しく解説します。
中途採用の求人が増え始めるのは1〜3月と7〜9月
1〜3月と7〜9月は、中途採用の求人が増える傾向にあります。1〜3月は、多くの企業で4月入社に向けた採用活動が活発になり、中途採用向けの求人も多く出される時期です。7〜9月は、夏のボーナス後に退職者が増えることや、10月入社に合わせた人員補充として求人が増加する傾向があります。
求人が多い時期に転職活動を行えば、希望する職種やポジションの募集を見つけやすくなるでしょう。応募先の選択肢を多く持ちたい人は、求人が増える1〜3月、または7〜9月の時期を狙って転職活動を始めてみてください。
ライバルが少ないのは4〜5月、12月
4〜5月と12月は、1年の中でも比較的転職希望者が少ない時期です。4〜5月は多くの企業で年度始めであり、新入社員の入社直後という点からも、採用活動が落ち着く傾向があります。また、12月は年末年始の休暇を控えていることから、転職活動を進める求職者が減りやすい時期です。
ライバルが少ない時期は求人数は落ち着くものの、競争率が低い点で転職活動を優位に進められるかもしれません。効率的に内定を獲得したいなら、ライバルが少ない4〜5月、または12月の転職活動がおすすめです。
第二新卒なら4月
第二新卒として転職を検討しているなら、4月がおすすめです。第二新卒とは一般的に、新卒入社後2〜3年以内に転職する人のこと。各企業では教育コストを下げるため、新卒が入社する4月のタイミングに合わせて、第二新卒の求人も1〜3月頃から増える傾向があります。
厚生労働省の調査によると、転職活動を始めてから直前の勤め先を離職するまでの期間は「1ヶ月以上3ヶ月未満」が28.8%*1と、最も多く推移しているようです。第二新卒として転職したいなら、4月入社を目指して1〜3月頃から転職活動を始めるのが良いでしょう。

【年代別】転職におすすめの時期とポイント
転職活動では、自分の年代やキャリアステージに合ったタイミングや進め方を意識することが大切です。企業側が求めるスキルや経験、選考で重視されるポイントは年代によって異なるため、「今の自分にとって動きやすい時期」を知っておくと、転職成功の確率がぐっと高まるでしょう。
ここでは、入社して3年未満の若手層から、20代・30代・40代それぞれの年代に応じたおすすめの転職時期や押さえておきたいポイントを紹介します。自身の状況に当てはめながら、転職活動の進め方を考える際の参考にしてみてください。
入社して3年未満の転職
入社して間もない20代前半〜半ばは、「第二新卒」としての転職市場での需要が高い時期です。企業側はポテンシャルや柔軟性を重視しており、未経験職種へのチャレンジやキャリアの方向転換がしやすいのも特徴の一つ。
特に「仕事内容がイメージと違った」「社風が合わない」と感じている場合、無理に続けるより早めに動くことで選択肢が広がるかもしれません。入社して3年未満の転職では、これまでの経験から生かせる強みや、応募先で挑戦したいことを前向きに伝えることが重要です。
20代の転職
20代は転職におすすめの時期ともいえる年代です。第二新卒と同じくポテンシャルを重視する企業が多いため、新しい業界や職種へのチャレンジがしやすいといえます。特に25歳頃までは未経験からのキャリアチェンジにも適したタイミングとされており、キャリアアップや収入アップを目指して行動を起こす人も少なくありません。
ただし、20代は選択肢が広い分「なんとなく転職」になりやすい時期でもあります。将来のキャリアプランを意識しつつ、転職で実現したいことや優先したい条件を整理したうえで活動を進めましょう。

30代の転職
30代は転職のタイミングを意識しておきたい年代です。企業からは即戦力としての活躍が期待されるため、これまで培った経験やスキルをどう生かせるかが重要になります。特に35歳頃までを目安とする求人も多く、今後のキャリアプランを見据えて早めに行動を起こすのがおすすめです。
また、30代は結婚や育児などのライフイベントとも重なる時期のため、プライベートとのバランスも考えたキャリア設計が必要になります。新たな環境に柔軟に適応する姿勢を持ち、学び直す意識も大切にしましょう。

40代の転職
40代は現職でのキャリアが確立し、今後の働き方やライフプランを見直すのに適した時期です。転職市場ではマネジメント経験や専門性が求められる年代でもあり、自身の強みをどう生かすかが成功の鍵となります。
もし未経験分野への挑戦を考える場合は、早めに行動するのがおすすめです。年齢が上がるほど求められるスキルや役割が明確になるため、希望するキャリアに向けて準備を進めましょう。待遇や条件にこだわりすぎず、柔軟な姿勢で求人を見極めることも大切です。

転職のベストタイミングを見極めるポイント
自分がどの時期に転職すべきかを見極めるなら、以下の3つのポイントに注目しましょう。
本章を参考に、自分が転職すべきベストなタイミングが何月なのかを考えてみてください。
業務が忙しいなら、GWなど長期休暇を利用する
普段の業務が忙しい人は、GWや年末年始などの長期休暇を利用するのがおすすめです。まとまった時間が確保しやすいため、書類作成や選考対策などの準備を丁寧に進められます。仕事に支障を来さず転職活動を進められるのもメリットです。
ただし、GWや年末年始などは、採用を実施している企業側も休暇に入っている可能性が高く、選考結果などの連絡が滞ることも。テンポ良く転職活動を進めたい場合は、あらかじめ応募先企業の休暇スケジュールを確認してから行動しましょう。
賞与をもらってから退職したいなら、賞与時期から逆算する
今いる会社で賞与を受け取ってから退職したい場合、支給要件を確認し、逆算して転職活動を進めるのがおすすめです。会社によっては、支給時期や支払い対象となる社員の在籍期間などの要件が就業規則で細かく定められていることも。
たとえば、以下の支給要件が就業規則で決められている場合、賞与を受け取るには前年10月〜今年3月に勤務実績があり、支給日である7月25日よりもあとに退職する必要があります。
<例>
支給要件:賞与の査定期間に勤務している実績があること、支給日時点で在籍していること
査定期間:前年10月~今年3月支給日:7月25日(休日の場合は前営業日)
この場合、転職活動は遅くても5月頃から始め、8月以降に転職先へ入社できるよう進める必要があるでしょう。要件を事前に確認せず転職してしまうと、賞与の支給対象外になったり、満額受け取れなかったりする可能性もあるため注意してください。
体調面に配慮しつつ転職活動をしたいなら、春か秋
転職活動中は心身に大きな負担がかかり、ストレスを抱えやすくなります。体調面に配慮しつつ転職活動をしたいなら、気候が穏やかで過ごしやすい春や秋に行動を起こすのがおすすめです。
特に暑さや寒さの厳しい夏・冬は体調を崩しやすく、体調不良を理由に選考スケジュールを変更せざるを得ないケースもあるかもしれません。普段から体調を崩しやすい人や、頑張り過ぎて無理をしてしまう人は、春か秋の転職活動を検討しましょう。

転職時期を考えるうえで考慮したい点
転職は、ライフプランや資金に関わる重要なイベントといえます。後悔のない選択をするためにも、以下4つのポイントを押さえたうえで転職時期を検討するのがおすすめです。
それぞれ詳しく解説します。
年末調整や税金の納付方法
年末調整は通常、12月末時点で在籍している従業員が対象です。もし年内に退職した場合は、前職の企業では年末調整が行われず、転職先で対応する形になります*2。
通常転職先では11月頃から年末調整の準備が進むため、11月〜12月に入社すると年末調整が間に合わず、自身で確定申告が必要になるケースも。転職時期を選ぶ際はこうした手続き面も考慮し、源泉徴収票などの必要な書類を早めに揃えておくとスムーズです。
住宅ローン
住宅ローンの審査では、年収だけでなく勤続年数も重視されます*3。転職直後は勤続期間が短いため、住宅ローンの審査に通りづらくなるケースも珍しくありません。融資実行前に転職すると、申込時の条件と異なると判断され審査が取り消されるリスクも。
もし住宅購入を予定しているなら、ローンの融資が実行された後に転職時期を調整すると安心です。事前に金融機関の融資条件を確認し、計画的にスケジュールを立てましょう。
育児休暇
育児休暇には産休と育休がありますが、産休には取得条件はありません。転職直後であっても取得可能ですし、むしろ産後休暇を取得させないことは違法になります*4。一方、育休は企業ごとに条件が異なり、勤続年数1年未満の社員を対象外とするケースもあるようです。
出産や育児を予定している場合、現職で育児休暇を取得し、落ち着いてから転職活動を行うほうが安心といえます。転職先での制度や取得条件も事前に確認し、自身のライフプランに合ったタイミングで転職の準備を進めましょう。
結婚など、その他ライフイベント
結婚や引っ越し、介護、資格取得など、人生の大きなライフイベントが控えている場合は、転職時期を慎重に検討する必要があります。特に環境や生活スタイルが変わるタイミングは、仕事への影響も大きいため、安定して働ける状況を整えてから転職活動を進めるのがおすすめです。
転職後すぐに休暇や時短勤務が必要になると、自身のライフスタイルの変化に加えて、職場にも負担をかけかねません。ライフイベントとのバランスを考え、余裕を持ったスケジュールを意識しましょう。
転職の時期に関するよくある質問
転職時期に関する疑問は、置かれている状況によりさまざまでしょう。ここでは、転職の時期に関するよくある質問をまとめました。疑問点の解消にお役立てください。
- 業界や職種によって有利な転職の時期はある?
- 転職にかかる期間はどのくらいと見積もっておくべき?
- 転職すべきでない時期はある?
- 退職の意思はいつ伝えれば良い?
- 年内に結婚予定です。転職と結婚どちらを先にすべき?
- 転職は出産前と出産後、どちらが良い?
業界や職種によって有利な転職の時期はある?
業界や職種によって採用が活発になる時期は異なります。たとえば教育業界は新年度に向けて1〜2月、外資系は年末にかけて、旅行業界は繁忙期前の6月や10月に採用が増える傾向にあるようです。希望する業界の動きを把握し、求人が増える時期を見計らって行動すると選択肢が広がるでしょう。
転職にかかる期間はどのくらいと見積もっておくべき?
一般的に転職活動には平均で約3ヶ月かかるといわれています。自己分析や企業研究、書類作成、面接対策などの準備にも一定の時間が必要です。経験が浅い場合はさらに余裕を持ったスケジュールを組むと安心でしょう。

転職すべきでない時期はある?
たとえば在職中の企業の繁忙期は、転職活動との両立が難しくなると予想されます。面接日程の調整がしづらくなったり、円満退職が難航することも考えられるでしょう。状況を見極め、負担の少ない時期を選んで行動するのが得策です。
退職の意思はいつ伝えれば良い?
退職の意思は、引き継ぎや職場への影響を考慮して1〜2ヶ月前に伝えるのが一般的です。法律上は14日前の申し出でも可能ですが*5、就業規則で「1ヶ月前まで」などと定めている企業も多いため、あわせて確認しましょう。
年内に結婚予定です。転職と結婚どちらを先にすべき?
一概にどちらが良いとは言い切れませんが、その場合は結婚後に転職活動を始めるのがおすすめです。結婚準備と転職を同時に進めると負担が大きくなりやすく、新しい職場に慣れるまでのストレスも増える可能性も。
また、企業に在籍していれば、結婚祝い金や新婚旅行のための休暇も活用できるかもしれません。
転職は出産前と出産後、どちらが良い?
出産予定がある場合は、出産後に転職活動を始めるのが望ましいといえます。出産前に転職すると、すぐに休暇取得が必要となり選考が不利になる可能性があります。また新しい職場で十分な実績を積めないまま休業に入ると、復帰時の負担も大きくなりやすいです。現職で産休・育休を取得し、生活リズムや育児環境が整ったタイミングで転職を検討しましょう。

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接客業から1年で憧れのWebディレクターに|sakiさん
sakiさんは、SHElikesに入会してから約1年で、自動車設備工場のカスタマーフロント(接客業)から、憧れのWebディレクターへ転職しています。
sakiさんがSHElikesに入会したのは、新卒で入社して4か月後。自分にしかできないクリエイティブな仕事に憧れがあったけれど当時在籍していた会社では実現できないと考え、転職を決意します。1年後の転職を見据え、Webデザインやディレクション、マーケティングスキルを習得し、無事転職に成功しました。

大学職員から“好き”を活かした企画職に転職|ちーこさん
大学の広報業務にやりがいを感じていたものの、数年後の異動を控え、キャリアに悩んでいたちーこさん。「広報関連の仕事を本格的にやりたい!」と考えていたところ、SHElikesに出会い、Webデザインコースをはじめとした複数のコースを受講します。
他にも掛け合わせのスキルとしてライティング、ブランディングなども学び、ブランディング関連企業の企画職への転職に成功しました。


転職に有利な時期を把握して計画的に行動しよう
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※出典
*1:厚生労働省|「令和2年転職者実態調査の概況」P20より
*2:国税庁「No.2674 中途就職者の年末調整」より
*3:国土交通省「令和5年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」より
*4:厚生労働省「労働基準法における母性保護規制」より
*5:法令検索「民法 第六百二十七条 期間の定めのない雇用の解約の申入れ」より

