転職活動において、面接時の服装や身だしなみは非常に重要です。
しかし、「スーツが無難？」「カジュアルでも大丈夫？」「髪型はどうすればいいのかわからない」など、具体的なポイントに悩む人も多いでしょう。
本記事では、転職面接における服装や身だしなみについて、スーツの選び方から自由な服装の注意点などをお伝えします。
自信を持って面接に臨むためにも、ぜひ参考にしてください。
転職面接の服装について面接担当者が見ているポイント
転職の面接では、面接担当者は服装を通じて、ビジネスパーソンとしての適応力やマナーをみています。
古くからある大手企業ではスーツが基本ですが、ベンチャーやスタートアップなどではカジュアルな服装も受け入れられるケースもあります。
そのため、企業文化に合った服装を選ぶことで、適応力はアピールできます。
そして、清潔感も重要です。シャツやブラウスはシワのない状態にし、靴はきれいに磨き、髪型や爪も整えましょう。結果として、面接担当者にきちんとした印象を与えられます。
転職面接の服装は何が正解？
転職の面接において、服装は第一印象を決定づける重要な要素です。
希望する企業にマッチした服装選びは、適応力をアピールする絶好の機会です。ここでは、4つのポイントを紹介します。
業種・職種や企業の社風に合わせる
面接時の服装は、業種や職種、企業の社風に合わせることが大切です。
たとえば、金融業界ではフォーマルなスーツが求められることが多く、IT業界やクリエイティブ職では、ビジネスカジュアルを推奨しているケースもあります。
そのため、企業の公式サイトやSNSをチェックして、社風にマッチする服装を選びましょう。
大前提として清潔感があることが大事
どんな服装であっても、清潔感は必須です。
シャツやブラウスはアイロンがけをしてシワのない状態にし、靴はきちんと磨きましょう。ほかにも、髪型や爪の手入れも忘れずに行い、全体として清潔感を保つことが重要です。
清潔感のある身だしなみは、面接担当者に信頼感や好印象を与えてくれます。
統一感のあるコーディネートにする
服装に統一感を持たせることも大切です。
色やデザインがバラバラだと、全体の印象が散漫になります。そのため、スーツの色やネクタイ、靴やアクセサリーなど、各アイテムを調和させて統一感のあるコーディネートを意識しましょう。面接担当者に洗練された印象を与えることができます。
体のサイズに合ったものを選ぶ
服装選びでは、体のサイズに合ったものを選ぶことが基本です。大きすぎる服はだらしなく見え、小さすぎる服は窮屈な印象を与えてしまいます。
適切なサイズの服装は、きちんと感を演出できます。そのため、スーツやシャツなどは、しっかり試着をして、自分の体のサイズにフィットしたものを選びましょう。
転職面接の服装の例
転職面接で好印象を与えるためには、適切な服装と身だしなみが重要です。
続いては、男性と女性の具体的な服装の例を紹介し、それぞれのポイントを解説します。
ぜひ、面接にふさわしい服装選びの参考にしてください。
男性の服装・身だしなみの例
転職の面接において、服装と身だしなみは第一印象を大きく左右するのは冒頭でお伝えしたとおりです。まずは、男性が何をチェックすれば良いか、次のポイントについて説明します。
- スーツ
- スーツ以外のジャケット・ボトム
- ネクタイ
- シャツ
- ベルト
- 靴
- 靴下
- 鞄
- 腕時計・アクセサリー
- 髪型
- メイク・香水・柔軟剤
スーツ
男性の基本は無地のダークスーツです。
黒やネイビー、グレーが無難で、シングルブレストのジャケットが一般的でしょう。また、ジャケットとパンツのサイズが自分に合っているか確認し、清潔感を保つことも重要です。スーツがしっかりとフィットしていることで、洗練された印象を与えます。
スーツ以外のジャケット・ボトム
ベンチャーやスタートアップのような企業では、ジャケットとチノパンの組み合わせもおすすめです。そのうえで、落ち着いた色のジャケットがおすすめです。たとえば、ネイビーのブレザーとベージュのチノパンは、カジュアルながらもきちんと感を演出します。
ネクタイ
ネクタイはシンプルなデザインを選びましょう。無地や控えめなストライプ柄が適しており、色はスーツとコーディネートすることが大切です。濃いブルーやグレーのネクタイは、多くのスーツに合わせやすく、落ち着いた印象を与えます。
シャツ
白や淡いブルーのシャツが無難です。しっかりとアイロンがけをし、シワのない状態を保ちましょう。ボタンダウンシャツはカジュアルな印象を与えるため、一般的には避けた方が無難です。また、ジャケットの下に着る場合は、襟羽開きが70〜90度前後のレギュラーカラーのシャツがおすすめです。
ベルト
ベルトは靴と色を合わせることがポイントです。黒や茶色の革製のベルトが一般的で、シンプルなデザインを選びましょう。ベルトのバックルも派手すぎないものを選ぶことで、全体のコーディネートに統一感を持たせられます。
靴
革靴はビジネスパーソンの基本です。おすすめは黒やダークブラウンのレースアップシューズです。特に、黒色の革靴はフォーマルな場面でも使われるため、転職活動にぴったりです。
また、黒の革靴であれば、転職活動が終わった後も冠婚葬祭などで活躍するのでおすすめです。しっかりと磨いて、面接当日は清潔な状態を保ちましょう。
靴下
靴下はスーツや靴に合わせた色を選びましょう。椅子に座った時にズボンの裾が少し上がって、靴と裾の間の靴下が見えます。そのため、丈はふくらはぎより長いものを選び、黒や濃い色の無地の靴下が良いでしょう。
スーツに合わせた色とはいえ、厚手生地のカジュアルな靴下は違和感を与えるのでできれば控えてください。
鞄
書類が入るサイズのビジネスバッグを選びましょう。黒や茶色の革製バッグが一般的で、シンプルなデザインが好まれます。
また、面接時には鞄を床に置く機会がとても多くあります。。その際、床に置いて鞄がくしゃっと倒れてしまってはだらしない印象を与えかねません。
そのため、鞄は床に置いても倒れてしまわず、しっかりと自立するものを選びましょう。
腕時計・アクセサリー
腕時計はシンプルなデザインを選び、派手なアクセサリーは避けましょう。カジュアルな腕時計や派手な色のスポーツウォッチは相応しくありません。そのため、金属バンドや革バンドの時計が一般的です。できればデジタルよりもアナログが良いでしょう。
また、転職活動の面接では、基本的にはピアスやネックレスといったアクセサリーは身に付けていかないのがマナーです。そのため、結婚指輪以外のアクセサリーは外してください。
髪型
髪型は清潔感を重視しましょう。第一印象がいちばん良いとされる髪型は、清潔感があり表情がしっかりわかるツーブロックという意見もあるほどです。
ツーブロックまではいかなくても、短めに整え、前髪が目にかからないようにしましょう。そのため、整髪料は控えめに使い、自然なスタイルを意識してください。どんな髪型が良いか悩んでいる方は行きつけの美容院で相談するのもおすすめです。
メイク・香水・柔軟剤
男性も軽いメイクが許される場合がありますが、ナチュラルに仕上げましょう。日焼け止めにくわえて肌に合った自然なファンデーションを選び、薄く均等に塗ることがポイントです。
また、基本的に香水は使用しない方が無難ですが、美容業界であればOKなケースもあります。あわせて、柔軟剤も香りが強すぎないものを選ぶのが賢明です。衣類が柔らかくなる程度に適度に使用し、過度に香りが残らないようにしましょう。
女性の服装・身だしなみの例
続いては、女性の面接に適した具体的な服装と身だしなみの例を紹介します。
- スーツ
- スーツ以外のジャケット・ボトム・ワンピース
- シャツ・インナー
- 靴
- ストッキング
- 鞄
- 腕時計・アクセサリー
- 髪型
- メイク・ネイル・香水・柔軟剤
プライベートとのメリハリをつけ、しっかりビジネスパーソンとしてのマナーをアピールしましょう。
スーツ
女性のスーツはパンツスーツやスカートとのセットアップが基本です。黒やネイビー、グレーなど落ち着いた色を選び、ジャケットのサイズが合っているか確認しましょう。スーツが体にフィットしていることで、きちんとした印象を与えられます。
スーツ以外のジャケット・ボトム・ワンピース
ベンチャーやスタートアップでは、ジャケットとスラックスやワンピースの組み合わせもおすすめです。とはいえ、派手な色は避けてシンプルなデザインを選びましょう。
たとえば、ベージュのジャケットに清潔感のあるワンピースを合わせると、エレガントな印象を与えられます。
シャツ・インナー
白や淡い色のブラウスやカットソーが無難です。シワのない状態を保ち、透けない素材を選びましょう。この際に、インナーは見えないように配慮することをお忘れなく。
特に、ブラウスはシンプルなデザインが好まれます。
また、首元までボタンをきっちり閉めると、就活生のように見えてしまいます。胸元が開き過ぎないように注意し、第一ボタンを開けておくぐらいがベターです。
靴
転職活動ではパンプスが一般的です。黒やベージュのシンプルなデザインで、ヒールの高さは3～5センチが適しています。色は黒が無難ですが、中途採用の場合、ネイビーやベージュ、グレーなどの落ち着いた色がおすすめです。
デザインに関しては、足の甲にストラップがついている程度であれば問題ありませんが、派手な装飾が施された靴は避けるべきです。また、オープントゥやサンダルなどの靴はNGです。
ストッキング
肌色のストッキングが基本です。ただし、光沢のあるものやラメが入ったものは華やかに見えるため、面接には適しません。清潔感のあるシンプルなストッキングを選びましょう。
また、ストッキングは電線してしまうことも加味して、予備を用意しておくと万が一のときも安心です。
鞄
スーツに合うデザインと色を選ぶことが大切です。黒や茶色のシンプルな革製バッグは、ほとんどのスーツにマッチします。また、バッグが傷んでいたり汚れていたりしないことも重要です。見た目がきれいで使用感が少ないバッグは、清潔感のある印象を保つことができます。そして、男性と同様、床においてもくしゃっとつぶれない自立した鞄を選びましょう。
腕時計・アクセサリー
腕時計はシンプルなデザインを選びましょう。アクセサリーもドロップイヤリングや大ぶりなネックレスなど、動きがあるタイプやカラフルなものは避けるのが賢明です。ネックレスやピアスなど身に付けるものは、控えめにすることで上品さを演出できます。
髪型
清潔感のある髪型を心がけましょう。ミディアムからロングの長さの場合はサイドの髪も含めてしっかりまとめると良い印象を与えられます。だらしなく見えないようにきちんとまとめましょう。
一方、ショートヘアの場合、サイドの髪を耳に掛けるダウンスタイルが面接で好印象を与えやすいでしょう。ただし、髪が耳にかからないように黒ピンなどでしっかり固定しましょう。ショートヘアはまとめにくく、形が崩れやすいので、特に注意が必要です。
メイク・ネイル・香水・柔軟剤
メイクはナチュラルに仕上げることが大切です。過度なメイクは避けるのが無難です。。ネイルも控えめに整え、派手なデザインやカラーは避けると良いでしょう。
香水はごく控えめに使用し、強い香りを避けることで周囲にも配慮できます。また、柔軟剤も香りが強すぎないものを選び、清潔感を保ちつつ自然な香りにするのがポイントです。
全体的に清潔感と自然な美しさを重視することで、面接で好印象を与えられます。
転職面接の服装【パターン別】注意点
「服装自由」と言われても、必ずしもスーツがNGというわけではありません。適切な私服が思い浮かばない場合は、スーツで面接に臨むのが無難です。
「服装自由」や「私服OK」と案内された場合でも、カジュアルすぎる普段着はビジネスマナーに欠けると見なされる可能性があります。そのため、ジャケットにパンツを合わせるなど、ビジネスシーンを意識した、適度なカジュアルさが望ましいでしょう。
ここでは、次のパターン別に解説します。
「カジュアルな服装でお越しください」の場合
「カジュアルな服装でお越しください」と指示された場合でも、ビジネスカジュアルを意識することが重要です。ジーンズやTシャツではなく、清潔感のあるシャツやポロシャツ、チノパンやスラックスを選びましょう。カジュアルでも、だらしない印象を与えないように心がけることで、適度なリラックス感ときちんと感を両立できます。
「服装自由・あなたらしい服装でお越しください」の場合
「服装自由・あなたらしい服装でお越しください」という指示がある場合は、企業の文化や職種に合わせた服装を選ぶとよいでしょう。自分らしさを出しつつも、過度にカジュアルすぎないスタイルを心がけましょう。たとえば、シンプルなカジュアルスーツや、きれいめなジャケットとスラックスの組み合わせなどがおすすめです。
面接が夏の場合
夏の面接では、汗対策が重要です。服装に特に指定がない場合、夏でもジャケットを着用するのが一般的です。ただし、夏の暑さで面接に向かう道中に汗をかくことがあります。その状態で面接に臨むと、印象が悪くなりかねません。
したがって、移動中はジャケットを脱いでおくことで、到着時に汗じみに悩まされず、面接に臨むことができます。
面接が冬の場合
冬の面接では、コートの選び方も重要です。コートは面接会場に入る前に脱ぐようにし、面接中はスーツ姿で臨むことが基本です。コートはシンプルで上品なデザインを選び、清潔感を保つことが重要です。面接前にコートをしっかりとブラシで掃除し、ほこりや汚れがないか確認しましょう。
また、女性の場合、黒タイツは喪服を連想させるため着用は控えた方が賢明です。
Web面接の場合
Web面接では、画面越しに見える服装が重要です。上半身の服装をビジネスライクに整え、下半身は見えないからといってカジュアルすぎないようにしましょう。
また、背景やカメラの位置にも注意を払い、整った印象を与えるように心がけます。あわせて、照明や音声の確認も忘れずに行い、オンライン環境での自分の見え方や聞こえ方も配慮しましょう。
転職面接の服装でよくある質問
正しい服装選びは、面接の成功に大きく影響します。
最後に、転職の面接でよくある服装に関する質問に対してお答えします。
これらを事前にチェックし、自信を持って面接に臨みましょう。
中途採用の面接はスーツじゃないとだめ？
中途採用の面接では、スーツが必須とは限りませんが多くの場合はスーツが無難です。
業界や企業文化によって異なりますが、ビジネスシーンではスーツが一般的に求められがちです。そのため、スーツを選ぶことで安心感を与えられます。
ただし、ベンチャーやスタートアップ、クリエイティブな職種では、ビジネスカジュアルも許容される場合があります。企業の文化や面接の指示に応じて柔軟に対応しましょう。
服装の指定が特にない場合はどうすればいい？
服装の指定が特にない場合は、ビジネスカジュアルを選ぶのが無難です。たとえば、落ち着いた色合いのジャケットにスラックスやチノパンを組み合わせるスタイルがおすすめです。
全体的に清潔感があり、きちんとした印象を与える服装を心がけましょう。
転職面接ならリクルートスーツはNG？
転職の面接において、リクルートスーツ（就活スーツ）を着用すること自体は問題ありません。しかし、場合によってはあまりにもフォーマルすぎたり、頼りなく見えたりする可能性があります。特に中途採用の面接では、業界や企業の文化に合わせたビジネススーツやビジネスカジュアルの方が適していることが多いでしょう。
転職面接時の服装以外で気をつけることは？
転職面接では服装だけでなく、その他のマナーにも気をつける必要があります。
まず、面接時のあいさつは明るく、はっきりと行いましょう。言葉遣いも丁寧にし、面接官に対して敬意を示すことが重要です。姿勢は自然に正しく保ち、リラックスしながら話すことが、良い印象を与えるポイントです。
詳しくは次の記事でも紹介していますので、ぜひご覧ください。
転職面接では服装以外も気をつけよう
転職の面接では服装だけでなく全体的な印象が重要です。適切な服装を選ぶことで、企業に対して落ち着いたビジネスパーソンとしての姿勢を示せます。
そのため、スーツの選び方から、服装の指定がない場合の対処法、服装以外のマナーまで、しっかりと準備を整えましょう。今回の記事で紹介したポイントを押さえて、自信を持って面接に臨んでください。
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