グラフィックデザイナーの資格おすすめ7選!勉強方法や必要なスキルも紹介

グラフィックデザイナーの資格おすすめ7選!勉強方法や必要なスキルも紹介

グラフィックデザイナーに必要な知識を体系的に学ぶなら、関連資格を学ぶことをおすすめします。とはいえ、基礎知識を問う資格から実践的なスキルが試される検定まで、グラフィックデザイナーに関連する資格はさまざまです。そのため、どの資格を受験するべきか悩む人も多いのではないでしょうか。

本記事では、グラフィックデザイナーにおすすめの資格を7つ厳選しました。グラフィックデザイナーに必要なスキルや資格の勉強方法も解説します。「グラフィックデザイナーとしてスキルアップしたい」「未経験から目指したい」と考えている方は、ぜひ最後までチェックしてください。

グラフィックデザイナーとは?

グラフィックデザイナーとは、主に広告や宣伝で使用するデザインの制作をする人のこと。パッケージや雑誌の表紙、ポスターなど、商品やサービスを消費者に訴求する際のクリエイティブ制作が主な仕事です。

グラフィックデザイナーとして働くには、広告代理店やデザイン事務所、制作会社などに所属するのが一般的といえます。広告・宣伝に関わる広報部や商品開発部などに所属するケースもあるでしょう。

特に現代ではビジネスにおけるデザイン需要も高く、紙媒体だけでなく、Webデザインの知識やスキルが求められるケースが増えています。デザインの基礎知識はもちろん、情報の伝わりやすさや機能性も考慮した論理的な思考力も不可欠な仕事です。

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グラフィックデザイナーの仕事に役立つおすすめ資格7選

グラフィックデザイナーに必要なスキルを身につける方法として、関連資格の取得がおすすめです。資格試験では、該当分野における知識を体系的に身につけられます。

デザイン関連の資格には実技試験を含むものもあり、実践的なスキルの習得まで目指せるのもメリットです。ここでは、グラフィックデザイナーの仕事に役立つおすすめの資格を7つ厳選して紹介します。

資格名 主催団体 受験料(税込) 試験形式 試験時間 合格基準
Illustrator®クリエイター能力検定 株式会社サーティファイ スタンダード:7,800円
エキスパート:8,800円
CBT形式(在宅・会場) スタンダード:【第1部】40分【第2部】90分
エキスパート:【第1部】50分【第2部】90分
【スタンダード】実技問題の得点率65%以上で、かつ実践問題の得点率70%以上
【エキスパート】知識・実技問題の得点率65%以上で、かつ実践問題の得点率70%以上
Photoshop®クリエイター能力検定 株式会社サーティファイ スタンダード:7,800円
エキスパート:8,800円
CBT形式(在宅・会場) スタンダード:【第1部】40分【第2部】90分
エキスパート:【第1部】50分【第2部】90分
【スタンダード】実技問題の得点率65%以上で、かつ実践問題の得点率70%以上
【エキスパート】知識・実技問題の得点率65%以上で、かつ実践問題の得点率70%以上
アドビ認定プロフェッショナル アドビ株式会社 【1科目あたり】
一般:12,980円
学割:9,680円
CBT形式(会場) 50分 非公開
DTPエキスパート認証試験 公益社団法人 日本印刷技術協会(JAGAT) DTPエキスパート・マイスター:23,000円
DTPエキスパート:16,000円
アップグレード:10,000円
CBT形式(会場) 120分 全体の正答率が80%以上で、かつ各分野で規定の正答率を満たしていること
色彩検定 公益社団法人 色彩検定協会 1級:15,000円
2級:10,000円
3級:7,000円
UC級:6,000円
マークシート方式(会場)
※1級2次のみ一部記述あり
1級:【1次】80分【2次】90分
2級:70分
3級:60分
UC級:60分
満点の70%前後(問題の難易度により変動)
JIDAデザイン検定 公益社団法人 日本インダストリアルデザイン協会(JIDA) 一般:11,000円
学割:8,800円
CBT形式(会場) 1・2級:90分 1級:正答した得点70点以上
2級:正答した得点60点以上
CGクリエイター検定 公益財団法人 画像情報教育振興協会(CG-ARTS) ベーシック:5,600円
エキスパート:6,700円
マークシート方式(会場) ベーシック:60分
エキスパート:80分
100点満点中70点以上(問題の難易度により変動する場合あり)

1. Illustrator®クリエイター能力検定

Illustrator®クリエイター能力検定は、Illustratorを使用したデザイン制作能力を測る検定です。DTPファイルやWebデザインパーツの作成、指示に従い作品を作り上げる表現力など、コンテンツ制作に関するスキルを測定・評価します。

検定合格に向けて勉強すると、llustratorの基本操作から本格的なデザイン制作まで幅広いスキルを身につけられるでしょう。検定は「スタンダード」と「エキスパート」の2つのレベルで構成されており、基本から応用までスキルに合わせて受験が可能です。Illustratorを使用したクリエイティブ制作スキルを身につけたい方におすすめの検定といえます。

資格名 Illustrator®クリエイター能力検定
主催団体 株式会社サーティファイ
受験料(税込) スタンダード:7,800円
エキスパート:8,800円
試験形式 CBT形式(在宅・会場)
試験時間 スタンダード:【第1部】40分【第2部】90分
エキスパート:【第1部】50分【第2部】90分
合格基準 【スタンダード】実技問題の得点率65%以上で、かつ実践問題の得点率70%以上
【エキスパート】知識・実技問題の得点率65%以上で、かつ実践問題の得点率70%以上

2. Photoshop®クリエイター能力検定

Photoshop®クリエイター能力検定は、Photoshopを使用したグラフィックコンテンツの制作能力を測る検定です。画像の加工・編集力は、グラフィックデザイナーにとって不可欠であり、この資格を取得することで、実践的な画像編集スキルを証明できます。

検定では、知識問題だけでなく実技試験もあるため、デザインの基本知識の習得が必須です。Photoshopを扱えるようになりたい方や、ツール操作とデザイン知識の両方を総合的に学びたい方におすすめの検定といえます。

資格名 Photoshop®クリエイター能力検定
主催団体 株式会社サーティファイ
受験料(税込) スタンダード:7,800円
エキスパート:8,800円
試験形式 CBT形式(在宅・会場)
試験時間 スタンダード:【第1部】40分【第2部】90分
エキスパート:【第1部】50分【第2部】90分
合格基準 【スタンダード】実技問題の得点率65%以上で、かつ実践問題の得点率70%以上
【エキスパート】知識・実技問題の得点率65%以上で、かつ実践問題の得点率70%以上

3. アドビ認定プロフェッショナル

アドビ認定プロフェッショナルは、アドビ社が公式に認定する国際的な資格です。IllustratorやPhotoshop、Premiere Proなど、アプリケーションごとに試験が分かれており、各ソフトの専門的な知識とスキルを証明できます。3つの試験科目があるので、組み合わせて受験すれば複合的なスキルの証明になるでしょう。

Adobe社のツールはデザインの現場で使用される主要ツールのため、現場で生きる実践スキルを取得したい方におすすめの試験です。また、世界共通基準の資格であるため、グローバルな活躍を目指す方にもぴったりといえます。

資格名 アドビ認定プロフェッショナル
主催団体 アドビ株式会社
受験料(税込) 【1科目あたり】
一般:12,980円
学割:9,680円
試験形式 CBT形式(会場)
試験時間 50分
合格基準 非公開

4. DTPエキスパート認証試験

DTPエキスパート認証試験は、印刷物のクリエイティブ制作に欠かせないDTPの知識を問う資格試験です。DTPとは「Desk Top Publishing(デスクトップ パブリッシング)」の略であり、パソコン上で印刷物のデータ制作を行うことを指します。

グラフィックデザイナーは紙媒体のデザイン業務を担当することが多いため、DTPの知識やスキルを身につけておくと安心です。特に印刷会社や出版業界への就職・転職を目指す場合に有利に働く資格といえるでしょう。

資格名 DTPエキスパート認証試験
主催団体 公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)
受験料(税込) DTPエキスパート・マイスター:23,000円
DTPエキスパート:16,000円
アップグレード:10,000円
試験形式 CBT形式(会場)
試験時間 120分
合格基準 全体の正答率が80%以上で、かつ各分野で規定の正答率を満たしていること

5. 色彩検定

色彩検定は、色に関する幅広い知識や技能を問う検定試験です。試験のレベルは、3〜1級に分かれています。また、2018年からUC(色のユニバーサルデザイン)級が新設され、色の判別が難しい人に配慮した色使いも学べるようになりました。

色彩検定では学習をとおして、配色ルールに加えて、インテリアやファッションなど使用シーンに応じた実践的な知識も習得可能です。デザインにおいて配色は非常に重要であり、色彩理論を体系的に学ぶことで、より説得力のあるデザインを生み出せるでしょう。

資格名 色彩検定
主催団体 公益社団法人色彩検定協会
受験料(税込) 1級:15,000円
2級:10,000円
3級:7,000円
UC級:6,000円
試験形式 マークシート方式(会場)
※一部記述・実技がある級もあり
試験時間 1級:【1次】80分【2次】90分
2級:70分
3級:60分
UC級:60分
合格基準 満点の70%前後(問題の難易度により変動)

6. JIDAデザイン検定

JIDAデザイン検定は、商品開発やプロダクトデザインに関する知識を問う検定です。2級では日常で役立つデザインの基礎知識が、1級では商品開発に欠かせないプロダクトデザインの実践レベルまでが問われます。グラフィックデザインとは少し領域が異なりますが、商品開発全体の流れを理解することは、パッケージデザインなどを手がける際に有効です。

商品の形状や素材、機能性を理解したうえでパッケージをデザインすることで、より魅力的かつ効果的なデザイン提案ができるでしょう。プロダクト周りのクリエイティブ制作を担うグラフィックデザイナーになりたい方に、おすすめの検定です。

資格名 JIDAデザイン検定
主催団体 公益社団法人日本インダストリアルデザイン協会(JIDA)
受験料(税込) 一般:11,000円
学割:8,800円
試験形式 CBT形式(会場)
試験時間 1・2級:90分
合格基準 1級:正答した得点70点以上
2級:正答した得点60点以上

7. CGクリエイター検定

CGクリエイター検定は、3DCGや映像制作に関する知識とスキルを評価する検定試験です。デザインの基礎知識から2DCGや3DCGの制作方法まで、必要な知識を身につけられます。

検定では、デザインの表現手法を学ぶ「ベーシック」と、より専門的な制作スキルを問う「エキスパート」の2つのレベルがあります。Webサイトや広告で動画やアニメーションが多く活用されている現代において、CGスキルを持つことができれば、グラフィックデザイナーとして活躍の場を大きく広げられるでしょう。

資格名 CGクリエイター検定
主催団体 公益財団法人画像情報教育振興協会(CG-ARTS)
受験料(税込) ベーシック:5,600円
エキスパート:6,700円
試験形式 マークシート方式(会場)
試験時間 ベーシック:60分
エキスパート:80分
合格基準 100点満点中70点以上(問題の難易度により変動する場合あり)

グラフィックデザイナー関連の資格を取得するメリット

「グラフィックデザイナーに資格は必須ではない」という声もありますが、資格取得には多くのメリットがあります。

それぞれのメリットについて、詳しく解説します。「資格取得は意味がないのでは?」と考えている方は、どのような利点があるのか見ていきましょう

作業効率がアップする

資格取得を通してスキルを身につければ、作業効率アップが見込めます。ツール操作スキルの測定がある資格試験の学習を進めることで、操作に慣れて作業スピードの向上が期待できるでしょう。

また、資格の勉強を進めるなかでIllustratorのショートカットキーや、PhotoshopのAI画像生成機能を学べれば、これまで時間をかけていた作業を大幅に短縮できる可能性もあります。

知識やスキルを身につけることができる

グラフィックデザイナーに必要な知識やスキルが身につくことも、資格取得をするメリットです。資格試験では、その分野で求められる知識やスキルが網羅的に出題されるように設計されています。そのため、対象分野における知識やスキルを体系的に学べるでしょう。

また、未経験から学習を始める方はもちろん、実務経験がある方も資格取得による知識の習得は有効です。資格の勉強を通じて、デザインの歴史や色彩理論など、独学では見落としがちな領域まで幅広く知識を深められます。

就職や転職に有利になる可能性がある

資格を取得すると、就職や転職で有利に働くことがあります。特に有効なのが、未経験からグラフィックデザイナーになる場合です。基本的に採用担当者は、応募者のスキルレベルを重視する傾向にあります。そのため、これまで作成した制作物をまとめたポートフォリオの提出を求められることも。

実務経験者なら実績をポートフォリオで見せられますが、未経験の場合は「実績を出すのが難しい」と感じる方も多いでしょう。資格を取得すれば、制作物がなくてもスキルの証明が可能です。

グラフィックデザイナーの仕事に役立つ資格の勉強方法

グラフィックデザイナーの仕事に役立つ資格を取得するためには、以下3つの勉強方法が有効です。

それぞれの勉強方法について、詳しく解説します。

実際に手を動かす

グラフィックデザイナーを目指すなら、実際に手を動かすことを心がけましょう。特にIllustratorやPhotoshopなどのソフトスキルを問う試験では、知識を詰め込むだけでは合格するのは難しいです。

実際にソフトを操作し、好きなデザインを模写したり、オリジナルの作品を制作したりして効率的にスキルを身につけてみてください。

参考書や問題集を使用する

独学で資格取得を目指すなら、参考書や問題集を使用した勉強がおすすめです。資格によっては公式テキストや公式問題集を販売しているものもあります。テキストが試験範囲となる場合は、それらを活用した勉強が資格合格の近道となるでしょう。

該当の参考書や問題集については、資格試験の公式サイトから確認できることが多いです。独学で学習しようと考えている方は、一度公式サイトから対象のテキストがあるか確認してみてください。

スクールや専門学校に通う

独学での学習に不安を感じる方や、短期間で効率的にスキルを習得したい方は、デザインを学べるスクールや専門学校に通うという選択肢もあります。独学よりも費用がかかりますが、カリキュラムに沿った学習で効率的にスキル習得を目指せます。

特に未経験の場合、デザインの基礎知識からツール操作まで網羅的に学ぶとなると、何から学べば良いかわからず悩むことも少なくありません。

スクールによってはプロの講師に質問できるところもあり、疑問点もスムーズに解消できるでしょう。ポートフォリオ制作のアドバイスや、求人紹介など、就職サポートが充実しているスクールもあるので、ぜひいろいろ調べてみてください。

【資格取得以外にも】未経験からグラフィックデザイナーになるには?

資格取得はスキルアップに効果的ですが、グラフィックデザイナーになるためには何よりも実践で活きるスキルを磨くことが重要です。また、未経験から目指す場合は、資格取得に加えてデザイン制作の実務経験を積む必要があるでしょう。

たとえば、自主制作の商品パッケージクリエイティブや、クラウドソーシングなどで獲得した案件の制作物をポートフォリオにまとめれば、初心者でも採用活動時に制作物ベースでスキルの証明ができます。具体的にどんな能力が求められやすいかについては、「グラフィックデザイナーに必要なスキル」で解説しているのであわせて参考にしてください。

グラフィックデザイナーに必要なスキル

グラフィックデザイナーに求められるスキルは以下のとおりです。自分に足りないスキルがあれば、それを補うことでグラフィックデザイナーに一歩近づけるでしょう。

  • デザインに関する知識
  • デザインソフトを扱うスキル
  • コミュニケーション能力
  • 発想力
  • 情報収集力
  • Webマーケティングの知識

特にグラフィックデザイナーとして働くうえで、デザインに関する知識やソフトスキルは必須です。また、クライアントの要望を聞き出すためのコミュニケーション力や、新しいアイデアを生み出す発想力、デザインのトレンドを掴む情報収集力も求められるでしょう。

さらに、SEOやUI/UXに関する知識といったWebマーケティングに関わる知識を持っていることで、紙以外のさまざまな媒体も担当できるデザイナーを目指せます。

グラフィックデザイナーとして活躍するなら資格取得に加えてスキル習得が重要!

グラフィックデザイナーとして活躍するには、資格取得に加え、実践的なスキル習得が重要です。しかし、「デザインスキルはどうしたら取得できる?」と悩む方もいるでしょう。そんな方は、キャリアスクールで学ぶ選択肢がおすすめです。

たとえば女性向けキャリアスクール「SHElikes(シーライクス)」なら、グラフィックデザインはもちろん、Webデザインやマーケティングなど、全45以上の職種スキルが定額で学べます。デザインに掛け合わせられるスキルもあわせて身につけられるので、グラフィックデザイナーとして活躍の場を大きく広げられるでしょう。

気になる方は、ぜひ一度無料体験レッスンに参加してみてください。

ABOUT ME
ライター TaekoYamasaki
同志社大学経済学部卒業。在学中はマネジメントを学ぶために、カフェで時間帯責任者を努める。卒業後はインテリアや家具の販売・接客や店舗管理を担当。働くなかでキャリアを見つめ直し、SHElikesに入会。現在はSEOライターとして、SHEを含め5社と契約をしながら、フリーランスのライターとして活動中。
エディター 工藤 梨央

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。