グラフィックデザイナーの資格おすすめ7選!必要なスキルや勉強方法も紹介

グラフィックデザイナーに必要な知識を体系的に学びたいなら、関連資格の受験をおすすめします。基礎知識を問う資格から実践的なスキルが試される検定まで、グラフィックデザイナーに関連する資格はさまざまです。そのため、どの資格を受験するべきか悩む人も多いのではないでしょうか。

本記事では、グラフィックデザイナーにおすすめの資格を7つ厳選しました。また、グラフィックデザイナーに必要なスキルや勉強方法についても解説します。グラフィックデザイナーとしてスキルアップしたい、未経験から目指したい方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。

グラフィックデザイナーとは?

グラフィックデザイナーとは?

グラフィックデザイナーとは、主に広告や宣伝で使用するデザインの制作をする人のことです。たとえば、商品のパッケージデザインや雑誌の表紙など、商品やサービスを消費者に訴求する際のクリエイティブ制作が主な仕事内容としてあげられます。

グラフィックデザイナーとして働くには、広告代理店やデザイン事務所、広告制作会社などに所属するのが一般的です。ほかにも、広告・宣伝に関連する部署である広報部や商品開発部などに所属することもあります。

ちなみに、Web媒体を主戦場とするデザイナーを「Webデザイナー」といい、紙媒体を主体としたデザイン制作を担うデザイナーを「グラフィックデザイナー」と呼ぶことも。グラフィックデザイナーは、デザイナーのなかでも活躍の幅が広い特徴があります。

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グラフィックデザイナーに必要なスキル

グラフィックデザイナーになるために必要なスキルは、主に以下の4つです。

  1. デザインの基礎知識
  2. カラーセオリーと配色のスキル
  3. デザインツールの操作スキル
  4. デザインに必要な創造力やアート感覚

グラフィックデザイナーには、いうまでもなくデザインの基礎知識が必要です。レイアウトの基本原則やタイポグラフィといった文字を美しく見せるための知識、配色の基本など、習得しておきたい知識は幅広くあります。

また、デザイン知識を活かしてイメージをクリエイティブに落とし込むスキルも必要です。そのためには、創造力に加えてデザインツールの操作スキルが必須となります。たとえば、画像の編集に優れたPhotoshopや、ロゴやイラストなどのデザインに向いているIllustratorなど、制作物によって使用するツールはさまざまです。

グラフィックデザイナーとして、「何を制作したいのか」がイメージできると、身につけるべきスキルがより明確になるでしょう。

グラフィックデザイナーの仕事に役立つおすすめ資格7選

グラフィックデザイナーに必要なスキルを身につける方法として、関連資格の取得をは有効です。資格試験では、該当分野における知識を体系的に身につけられます。デザイン関連の資格には、実技試験を含むものもあり、実践的なスキルの習得まで目指せるメリットも。

ここでは、グラフィックデザイナーの仕事に役立つおすすめの資格を7つに厳選して解説します。

資格名受験費用試験時間受験環境合格基準
Illustrator®クリエイター能力検定・エキスパート:8,800円
・スタンダード:7,800円
【エキスパート】
第1部:50分
第2部:90分

【スタンダード】
第1部:40分
第2部:90分

会場受験【エキスパート】
知識問題・実技問題の得点率65%以上、
かつ実践問題の得点率70%以上

【スタンダード】
実技問題の得点率65%以上、
かつ実践問題の得点率70%以上

Photoshop®クリエイター能力検定・エキスパート:8,800円
・スタンダード:7,800円
【エキスパート】
第1部:50分
第2部:90分

【スタンダード】
第1部:40分
第2部:90分

会場受験【エキスパート】
知識問題・実技問題の得点率65%以上、
かつ実践問題の得点率70%以上

【スタンダード】
実技問題の得点率65%以上、
かつ実践問題の得点率70%以上

アドビ認定プロフェッショナル一般価格:10,780円
学割価格: 8,580円
各50分会場試験(CTB方式)非公開
DTPエキスパート認証試験DTPエキスパート・マイスター:21,000円
DTPエキスパート:15,000円
学科試験:120分
実技試験:指定なし
学科試験:会場受験(CBT)
実技試験:自宅受験
【学科試験】
「DTP」「色」「印刷技術」「情報システム」
「コミュニケーションと印刷ビジネス」の
5つのカテゴリーのすべてにおいて
得点率65%以上

【実技試験】
「制作コンセプト書」「デザイン/レイアウト」
「文字/組版」「画像/色」「印刷適性」
において、すべての項目で一定の
水準を満たした場合

色彩検定3級:7,000円
2級:10,000円
1級:15,000円(※1次免除者も同じ)
UC級:6,000円
3級:60分
2級:70分
1級:1次試験80分、2次試験90分
UC級:60分
会場受検3級:200点満点中140点前後
2級:200点満点中140点前後
1級:200点満点中140点前後
UC級:200点満点中160点前後
※ただし、問題の難易度により多少変動あり
プロダクトデザイン検定学生会員、準会員、一般学生:8,800円
正会員、賛助会員、一般社会人:11,000円
※受検費用に加えて登録料8,800円が必要
90分会場受験(CTB方式)2級:70点以上
1級:60点以上
CGクリエイター検定ベーシック:5,600円
エキスパート:6,700円
ベーシック:60分
エキスパート:80分
会場受験非公開

Illustrator®クリエイター能力検定

Illustrator®クリエイター能力検定は、Illustratorを使用したデザイン制作能力を測る検定です。検定合格に向けて勉強すると、llustratorの基本操作から、指示書に基づいたデザイン制作スキルまで幅広いスキルを身につけられます。

検定はエキスパートとスタンダードの2つのレベルで構成されており、基本から応用までスキルにあわせた受験が可能です。Illustratorを使用したクリエイティブ制作スキルを身につけたい方におすすめの検定といえます。

受検費用(税込)・エキスパート:8,800円
・スタンダード:7,800円
試験時間【エキスパート】
第1部:50分
第2部:90分

【スタンダード】
第1部:40分
第2部:90分

受験環境会場受験
合格基準【エキスパート】
知識問題・実技問題の得点率65%以上、
かつ実践問題の得点率70%以上

【スタンダード】
実技問題の得点率65%以上、
かつ実践問題の得点率70%以上

Photoshop®クリエイター能力検定

Photoshop®クリエイター能力検定は、Photoshopを使用したグラフィックコンテンツの制作能力を測る検定です。検定では、画像編集ツールであるPhotoshopを使用したクリエイティブ制作を行います。

実技試験に加えて知識問題の出題もあるため、デザインの基礎知識の習得も必須です。Photoshopの操作方法を習得したい方や、ツール操作とデザイン知識の両方を総合的に学びたい方におすすめの検定といえます。

受検費用(税込)・エキスパート:8,800円
・スタンダード:7,800円
試験時間【エキスパート】
第1部:50分
第2部:90分

【スタンダード】
第1部:40分
第2部:90分

受験環境会場受験
合格基準【エキスパート】
知識問題・実技問題の得点率65%以上、
かつ実践問題の得点率70%以上

【スタンダード】
実技問題の得点率65%以上、
かつ実践問題の得点率70%以上

アドビ認定プロフェッショナル

アドビ認定プロフェッショナルは、Adobe社が提供するデザインツールの操作スキルを測る資格試験です。試験科目はアプリケーションごとに独立しています。

試験科目はPhotoshop、Illustrator、Premiere Proの3つあり、以下のように2科目あわせて受験すると複合的なスキルの証明になるでしょう。

  1. Adobe Certified Professional in Visual Design:Photoshop + Illustrator
  2. Adobe Certified Professional in Video Design:Photoshop + Premiere Pro

(1)の組み合わせで受験すると、前述したPhotoshop とIllustratorの両方のスキル証明に繋がります。Adobe社のツールはデザインの現場で使用される主要ツールのため、現場で生きる実践スキルを取得したい方におすすめの試験です。

受験費用(税込)一般価格:10,780円
学割価格: 8,580円
試験時間各50分
受験環境会場試験(CTB方式)
合格基準非公開

DTPエキスパート認証試験

DTPエキスパート認証試験は、印刷物のクリエイティブ制作に欠かせないDTPの知識を問う資格試験です。DTPとは「Desk Top Publishing(デスクトップ パブリッシング)」の略であり、パソコン上で印刷物のデータ制作を行うことを指します。

グラフィックデザイナーは紙媒体のデザイン業務も担うため、DTPの知識やスキルを身につけておくと安心です。グラフィックデザイナーとして、幅広いクリエイティブの制作に携わりたい方におすすめの資格試験といえます。

受験費用(税込)DTPエキスパート・マイスター:21,000円
DTPエキスパート:15,000円
試験時間学科試験:120分
実技試験:指定なし
受験環境学科試験:会場受験(CBT)
実技試験:自宅受験
合格基準【学科試験】
「DTP」「色」「印刷技術」「情報システム」
「コミュニケーションと印刷ビジネス」の
5つのカテゴリーのすべてにおいて
得点率65%以上

【実技試験】
「制作コンセプト書」「デザイン/レイアウト」
「文字/組版」「画像/色」「印刷適性」に
おいて、すべての項目で一定の
水準を満たした場合

色彩検定

色彩検定は、色の基本知識や配色ルールなど色に関する知識を問う検定です。試験の難易度は、3〜1級と階級ごとに難しくなります。配色ルールに加えて、ビジネスやファッションなど使用シーンに応じた実践的な知識も習得可能です。

デザインをするうえで、色彩に関する知識は切っても切り離せない分野といえます。理論を学ぶことで、感覚に頼らない配色選びができるようになるでしょう。デザインで必須の知識である配色について、理論的に学びたい方におすすめの検定です。

受検費用(税込)3級:7,000円
2級:10,000円
1級:15,000円(※1次免除者も同じ)
UC級:6,000円
試験時間3級:60分
2級:70分
1級:1次試験80分、2次試験90分
UC級:60分
受験環境会場受検
合格基準3級:200点満点中140点前後
2級:200点満点中140点前後
1級:200点満点中140点前後
UC級:200点満点中160点前後
※ただし、問題の難易度により多少変動あり

プロダクトデザイン検定

プロダクトデザイン検定(JIDAデザイン検定)は、商品開発やプロダクトデザインに関する知識を問う検定です。2級では、日常で役立つデザインの基礎知識が問われます。1級においては、商品開発に欠かせないプロダクトデザインの実践レベルまでが試験範囲です。

検定合格を目指して勉強すれば、商品パッケージや訴求用の広告制作などに携わる際に必要な知識を習得できます。プロダクト周りのクリエイティブ制作を担うグラフィックデザイナーになりたい方におすすめの検定です。

受検費用(税込)学生会員、準会員、一般学生:8,800円
正会員、賛助会員、一般社会人:11,000円
※受検費用に加えて登録料8,800円が必要
試験時間90分
受験環境会場受験(CTB方式)
合格基準2級:70点以上
1級:60点以上

CGクリエイター検定

CGクリエイター検定は、CGを使用したデザインに関する知識を問う検定です。デザインの基礎知識から2DCGや3DCGの制作方法まで、検定合格を目指して勉強するとCG制作に必要な知識を身につけられるでしょう。

WebやITの発展に伴い、動画・映像制作の需要は伸びると予想されています。グラフィックデザイナーとして紙媒体の制作に慣れてきたら、映像制作のスキルを身につけておくと活躍の場が広がるかもしれません。CGクリエイター検定は、動画・映像制作のデザイン知識を身につけたい方におすすめです。

受検費用(税込)ベーシック:5,600円
エキスパート:6,700円
試験時間ベーシック:60分
エキスパート:80分
受検環境会場受検
合格基準非公開

グラフィックデザイナーの仕事に役立つ資格を取得する3つのメリット

グラフィックデザイナーを目指すにあたり、資格取得をすることには以下のようなメリットがあります。

WebやSNSでは「グラフィックデザイナーに資格はいるのか?」と疑問の声も見かけます。資格取得は必須ではありませんが、メリットもあるのです。ここでは、3つのメリットについて詳しく見ていきましょう。

作業効率がアップする

資格取得を通してスキルを身につけると、作業効率アップが見込めるメリットがあります。たとえば、ツール操作スキルの測定がある資格試験の合格を目指すと、操作に慣れてスピードアップできるでしょう。

グラフィックデザイナーとして制作に携わると、ひとつの制作物ができあがるまでに多くの工程があるとわかります。特に、アウトプットの工程は多くの時間を要するものです。ツールの操作スピードがアップすれば、作業効率が改善されるでしょう。

知識やスキルを身につけることができる

資格取得を目指す過程で、グラフィックデザイナーに必要な知識やスキルが身につくこともメリットのひとつです。資格試験では出題範囲と合格基準が決まっていることが多く、対象分野における知識やスキルを体系的に学べます。

未経験から学習を始める方はもちろん、実務経験がある方も資格取得による知識の習得は有効です。実務ではどうしても使用するスキルの習得のみにとどまります。資格取得を通して、現場で学びきれない知識やスキルを学べるメリットがあるのです。

就職や転職に有利になる可能性がある

資格を取得すると、就職や転職で有利に働くことがあります。資格に合格すると、対象分野における知識が一定以上あることを客観的に証明できるからです。採用側はデザイナーのスキルレベルを重視する傾向にあります。これまで作成した制作物をポートフォリオにまとめて提出することも多いです。

実務経験者なら実績をデザインで見せられますが、未経験の場合は実績作りが難しいと感じる方も多いでしょう。資格を取得すれば、制作物以外の方法でスキルの証明が可能です。就職・転職時のアピールポイントとして、資格は役立つでしょう。

グラフィックデザイナーの仕事に役立つ資格の勉強方法

グラフィックデザイナーの仕事で活かせる資格を取得するにあたり、以下の3つの勉強方法が有効といえます。

一般的に資格取得を目指す場合、知識の吸収をメインとするイメージが強いかもしれません。しかし、グラフィックデザイナーの仕事に役立つ資格の多くは、実技試験を含みます。コツを押さえた学習が重要です。ここでは、3つの勉強方法について詳しく解説します。

実際に手を動かす

独学でもスクールを活用する場合でも、実際に手を動かすことを心がけましょう。特にツール操作スキルを測定する資格試験では、実技試験でクリエイティブ制作を含む場合があります。実際に手を動かす時間を設け、実践レベルのスキルを身につけるよう意識してみてください。

また、知識を問う試験を受ける場合も、手を動かす時間を作ることは重要です。知識を実務で活かすイメージをもつためにも、実際にデザインする、ツール操作に慣れるなど目的に合わせて手を動かすようにしましょう。

参考書や問題集を使用する

独学で資格取得を目指すなら、参考書や問題集を使用した勉強がおすすめです。資格によっては公式テキストや公式問題集を販売しているものもあります。テキストが試験範囲となる場合は、書籍での勉強が資格合格の近道となることもあるでしょう。

該当の参考書や問題集は、資格試験の公式サイトで案内されていることが多いです。独学での学習を検討中の方は、一度公式サイトから対象のテキストがあるか確認してみると良いでしょう。

スクールや専門学校に通う

独学での学習が不安な方は、スクールや専門学校に通うのも方法のひとつです。独学よりも費用がかかりますが、カリキュラムに沿った学習で効率的にスキル習得を目指せます。特に未経験の場合、デザインの基礎知識からツール操作まで網羅的に学ぶとなると、独学に限界を感じることも少なくありません。

スクールによっては講師に質問できるところもあり、疑問点の解消もスムーズになります。ひとりでの学習が心配な方や効率良く資格を取得したい方は、スクールや専門学校に通う方法も視野に入れてみると良いでしょう。

未経験からグラフィックデザイナーになるには?

グラフィックデザイナーのなり方には、資格取得を通した知識・スキルの習得以外にもさまざまあります。特に未経験から目指す場合は、資格取得に加えてデザイン制作の実務経験を積む必要があるでしょう。

グラフィックデザイナーに必要なスキル」で紹介したスキルをある程度習得したら、実践経験を積むよう心がけてください。たとえば、架空の商品パッケージを制作する、案件で制作物を納品するなど、実績作りにチャレンジすると採用活動時に制作物ベースでスキルの証明ができます。

未経験で知識習得から実績作りまで取り組むには、時間も労力も必要です。効率的に学びたいなら、キャリアスクールの活用をおすすめします。SHElikesでは、デザインの基礎知識からグラフィックデザイン、ツール操作まで網羅的に学習可能です。お仕事チャレンジの機会を活用すればスクール内で実績が積めるメリットも。

気になる方は一度体験レッスンに参加してみてはいかがでしょうか。

グラフィックデザイナーとして活躍するなら資格取得に加えてスキル習得が重要!

グラフィックデザイナーの仕事に役立つ資格は多種多様です。なかでも、実技試験が実施される資格の取得を目指すと、実践的なスキルの習得が期待できます。グラフィックデザイナーとして活躍するなら、ツール操作スキルやデザイン制作の実践スキルが何より欠かせません。資格取得に加えて、実践的なスキルの習得も視野に入れましょう。

グラフィックデザイナーに必要なデザインスキルは、スクールを活用すると効率的に学べます。オンラインキャリアスクールSHElikesなら、グラフィックデザインコースを含むデザインに関するコースを幅広く受講可能です。

コース受講を通してクリエイティブ制作の経験ができるほか、現場で活躍するデザイナーに疑問点を質問できるもくもく会も活用できます。グラフィックデザインやデザインの基礎知識について体系的に学びたい方は、ぜひ一度無料体験レッスンに参加してみてはいかがでしょうか。

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ライター TaekoYamasaki
同志社大学経済学部卒業。在学中はマネジメントを学ぶために、カフェで時間帯責任者を努める。卒業後はインテリアや家具の販売・接客や店舗管理を担当。働くなかでキャリアを見つめ直し、SHElikesに入会。現在はSEOライターとして、SHEを含め5社と契約をしながら、フリーランスのライターとして活動中。
エディター 工藤 梨央

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。