近年、SNSを活用したマーケティングに注目が集まっており、企業でもSNS運用のスキルが求められるようになっています。そのため、SNSマーケティングの知識を身につけておくことは、キャリアアップや転職の場面で大きなアドバンテージになるかもしれません。
SNSマーケティングに関する資格は複数ありますが、なかでも「SNSマーケティング検定」は未経験からでも受検しやすく、実務で役立つ知識を体系的に学べる点が特徴です。
そこで本記事では、SNSマーケティング検定の概要やメリット、勉強方法、試験の詳細をわかりやすく解説します。SNSマーケティングに興味がある方は、ぜひ最後までお読みください。

SNSマーケティング検定とは?

SNSマーケティング検定は、SNSを活用したビジネススキルを証明するための民間資格です。「株式会社サーティファイ」というビジネス能力、技能に関する認定試験を開発する企業が主催しており、2023年2月にスタートしました。試験では、各SNSの特徴や投稿設計、広告運用、データ分析、戦略立案など幅広い分野が問われます。
全40問の択一式で構成され、所要時間は80分。リモート形式に対応しており、自宅や勤務先からの受験も可能です。SNS運用に自信を持ちたい方や、発揮できるスキルを増やしたい方は、まずはこの検定で実力を形にしていきましょう。
SNSマーケティング検定が注目されている理由
SNSマーケティングは、今や企業の成長戦略に欠かせない存在です。SNSの利用者数が年々増加し、情報発信や顧客との接点としての役割が拡大していることが背景として挙げられます。
令和6年版情報通信白書によると、日本のソーシャルメディア利用者数は2022年に1億人を超えており、今後も増えていくと予想されています*1。そのため、SNSが人々にもたらす影響力の大きさは無視できないでしょう。
こうした状況から、SNSマーケティングの知識と実践力を持つ人材が求められているのです。検定を通じてスキルを証明できれば、企業からの信頼を得やすくなり、自身の市場価値を高めることにもつながるでしょう。
【2025年最新】SNSマーケティング検定の試験詳細
ここでは、SNSマーケティング検定の試験詳細に関して2025年最新の情報をまとめました。これから受検する方や受検を検討中の方は、今後の参考にしてみてください。
実施概要・出題範囲
SNSマーケティング検定で出題される分野は、以下の通りです。
- デジタルマーケティングの基礎知識
- SNSの媒体特性
- 投稿作成
- 広告・キャンペーン
- ユーザコミュニケーション
- プロジェクトマネジメント
- 事例問題
SNSマーケティング検定の主な目的は、SNSを使ったデジタルマーケティングの基本知識や方法といったスキルの有無を評価することです。試験問題は全40問で構成され、すべて4択形式。前半は基礎知識を問う基本問題、後半は実務に即した事例問題が出題されます。合格するためには、70%以上の得点が必要です。
試験名 | SNSマーケティング検定 |
---|---|
試験形式 | Webテスト |
試験日 | 【第5回】2025年5月25日(日) 【第6回】2025年7月27日(日) |
申込期間 | 【第5回】2025年3月11日~2025年5月18日 【第6回】2025年5月13日~2025年7月20日 |
受験料 | 7,000円(税込) |
受験資格 | なし |
試験日・試験会場
現在確定している公開試験日は、以下の通りです。
- 第5回:2025年5月25日(日)
- 第6回:2025年7月27日(日)
試験ごとに申込期間が設定されています。なお、申込の際はサーティファイが提供しているサイト「資格受付ONLINE」のアカウント登録が必要です。
SNSマーケティング検定はリモート形式の試験であり、決まった試験場所はありません。自宅や会社で受験できます。試験日の午前10時から12時の間の好きなタイミングで受験をスタートし、そこから80分で試験終了となります。
SNSマーケティング検定の難易度・合格率
SNSマーケティング検定の難易度は「中程度」、合格率はおよそ70%前後とされています。決して簡単な試験ではありませんが、基礎からしっかりと対策をすれば未経験からでも十分に合格可能です。
合格するには、前述した試験範囲を網羅的に学習するよう心がけると良いでしょう。特に2024年度以降は実践的な設問が増えています。公式テキストや問題集を活用して試験対策をするとともに、実際にSNSを運用してみるなど、知識を実務に生かしながらスキルを習得するのがおすすめです。
検定合格に向けて着実にスキルを積み上げたい方は、早めに学習計画を立てて取り組んでいきましょう。
SNSマーケティング検定のメリット
SNSマーケティング検定を取得するメリットは、以下の3つです。
それぞれ確認していきましょう。
スキルを客観的に証明できる
資格を取得するメリットのひとつ目は、スキルを客観的に証明できることです。SNSマーケティング検定に合格すれば、SNSマーケティングにまつわる基本知識とスキルを持っていることが証明できます。
特にマーケティングは成果につながるまでに時間がかかる傾向にあり、実力を示しにくいことも。資格を取得していると意見やアドバイスの説得力が付き、周囲からの信頼が得られやすくなるかもしれません。習得したスキルを証明できる手段が欲しい方は、SNSマーケティング検定を受検すると良いでしょう。
面接試験や転職活動を有利に進められる
SNSマーケティングにまつわる仕事に就くにあたり、資格は必須ではありません。しかし、SNSマーケティング検定の取得によりスキルを証明できれば、面接試験や転職活動を有利に進められるでしょう。
需要の高まりから、SNSは企業のマーケティングの手段として欠かせないものになっており、デジタルスキルを持つ人材は重宝される傾向にあります。「マーケティングに携わる仕事がしたい」「未経験からマーケティング部門に異動したい」など、これからSNSを仕事にしたい方は、SNSマーケティング検定の取得がおすすめです。
SNSマーケティングを体系的に学べる
SNSマーケティング検定合格に向けた学習を通して、SNSマーケティングを体系的に学べるのもメリットのひとつです。たとえば、実際にSNSマーケティングの業務に携わっていたとしても、業務に関わりのない分野は必要性が薄いので勉強する機会がないケースもあるでしょう。
一方、検定合格に向けて勉強する過程では、各SNSの特徴からマネジメント業務に生きる知識まで幅広く習得可能です。「プレイヤーからリーダーポジションにキャリアアップしたい」といった場合にも生かせます。「SNSについて正しい知識を網羅的に学びたい」「体系的に学び直したい」という人にとっても有益な検定なのです。
SNSマーケティング検定のおすすめ勉強方法は?
サーティファイによると、SNSマーケティング検定の合格までに必要な勉強時間の目安は45時間とされています。あくまで目安ではありますが、まとまった学習時間の確保が必要なのは明確です。ここでは効率良く勉強を進めたい方に向けて、おすすめの勉強方法を3つ紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
公式テキストと問題集を活用する
SNSマーケティング検定は、サーティファイが提供している公式問題集が用意されています。公式問題集である『SNSマーケティング検定 問題集』はサーティファイ公式サイトから購入可能です。書籍版とデジタル版のどちらかを選べます。
また、サーティファイ認定の公式テキスト『SNSマーケティング検定 公式テキスト【電子書籍】』もあり、ECサイトで購入可能です。どれも試験に向けた勉強が効率的にできる参考書のため、活用して損はないでしょう。
過去問を解く
過去問を繰り返し解くことで、出題傾向や頻出テーマを把握しやすくなります。特に時間配分や設問の形式に慣れる点でも、過去問の活用は効果的です。実際の試験では、基礎知識に加えて応用的な内容も問われます。
そのため、単なる暗記にとどまらず「なぜその選択肢が正しいのか」を意識しながら取り組むと、より理解が深まるでしょう。本番前に数回分の過去問にチャレンジし、理解度を客観的に確認して試験に備えることをおすすめします。
スクールを活用する
スクールでは、学習目的に合わせてカリキュラムが組まれているケースが多いです。必要なスキルを効率的かつ網羅的に身につけられるメリットがあります。たとえば、オンラインキャリアスクールSHElikes(シーライクス)のSNSマーケティングコースでは、SNSマーケティングの基礎知識や媒体ごとの運用方法が学習可能です。
ほかにも、投稿作成に欠かせないデザインやSNSに特化した動画制作といったクリエイティブスキルも学べます。基礎知識から実践力まで一貫して学べるオンライン完結のスクールです。SNS運用に必要なスキルをまとめて学びたい方は、ぜひ無料体験レッスンに参加してみてください。

その他にとっておきたいSNSマーケティングの資格
SNSマーケティング検定のほかにも、SNSマーケティングのスキルを証明できる資格があります。代表的な資格を3つピックアップしました。
それぞれの概要をチェックしていきましょう。
初級SNSマネージャー
SNSマネージャーは、企業のSNS運用から危機管理までを一貫して担える人材を育成することを目的とした資格です。初級、上級、チーフと3つのレベルを設けており、初級SNSマネージャーでは各SNSの特性や基礎知識を学びます。
申込み後に届くテキストを中心に、試験合格に向けて学習を進めるのが一般的です。テキストに加えて、オンライン授業に参加できるのも魅力の一つ。受講後、オンライン試験を受けて合格すれば、認定書が授与されます。テキストを確認しながら受験できるので、未経験者でも受験のハードルが低い試験といえるでしょう。
SNSエキスパート検定
SNSエキスパート検定は、SNS運用の知識を証明する資格です。企業の広報担当者やSNSマーケティング担当者を対象として、初級と上級の2つの難易度が設けられています。初級SNSエキスパート検定では、SNS活用に必要な概念や考え方などの基礎知識を中心に習得可能です。
初級SNSエキスパート検定講座を受講したうえで選択式の試験を受け、90%以上の正答率を達成すると合格になります。上級SNSエキスパート検定を受検する場合は、2日間の集中講義を受け、記述式の試験で80%以上の正答率が必要です。
マーケティング検定
マーケティング検定は、内閣府が認定するマーケティング能力を測る試験です。1〜3級の3つのレベルが設けられています。3級と2級には受検資格はありませんが、1級はマーケティング検定2級に合格していることが受検条件となり、難易度も高めです。
これからマーケティングに携わる人は、基礎知識が学べる3級からスキルアップしていくとよいでしょう。ちなみに試験はパソコン上で行われるCBT方式となっており、全国各地にあるテストセンターを選んで受検できます。


SNSマーケティング検定に関するよくある質問
最後に、SNSマーケティング検定に関してよくある質問を4つまとめました。疑問点の解消にお役立てください。
SNSマーケティング検定は国家資格?
SNSマーケティング検定は国家資格ではなく、サーティファイが運営する「民間資格」です。公的な資格ではないものの、SNSを活用したマーケティングの知識と実務スキルを体系的に学べる点が評価されています。SNS関連の業務で信頼性を高めたい方は、まずこの資格から取得を目指してみてください。
SNSマーケティング検定に合格するために必要な勉強時間は?
合格に必要な勉強時間は、一般的に45時間前後とされています。SNS運用の経験がある方は実務で学んでいる分、勉強時間を短縮できるかもしれません。一方、未経験者はまとまった時間を確保し、基礎から勉強するのが得策でしょう。
SNSマーケティング検定を取得したら履歴書に書けますか?
SNSマーケティング検定は、履歴書に記載可能な民間資格です。SNSを活用したマーケティングの知識や実務力を証明できるため、関連職種へのアピールにもなります。特に広報・販促・Web業界を志望する方は、スキルの裏付けとして記載しておくと評価につながりやすくなるでしょう。
SNSマーケターに資格は必須ですか?
SNSマーケターになるために資格は必須ではありませんが、業務には幅広い知識と実践力が求められます。特に未経験からの転職を目指す場合は、スキルを証明する手段として資格が有効です。実力を客観的に伝えたい方は、検定取得をひとつのステップにしても良いかもしれません。
SNSマーケティング検定でスキルを証明しよう
SNSマーケティング検定は、SNSを活用したビジネススキルを証明できる民間資格です。合格率は約70%とされており、基礎から学べば未経験者でも十分に合格が目指せます。スキルの証明や転職・副業でのアピール材料としても有効です。今後のキャリアに生かせる有益な資格といえるでしょう。
ただし、SNSマーケティングの分野で活躍するためには、知識だけでなく実践力も欠かせません。より実務に役立つスキルを身につけたい方には、スクールの活用もおすすめです。たとえば、オンラインキャリアスクールSHElikesでは、SNSマーケティングコースを含む全45以上の職種スキルが学べます。
SNSマーケティングの基礎知識はもちろん、投稿作成に必要なデザインや動画編集などのクリエイティブスキルも掛け合わせて習得可能です。未経験からでも体系的に実務に生かせるスキルが学べる点が魅力といえます。
興味がある方は、一度無料体験レッスンに参加してみてはいかがでしょうか。
※出典
*1:令和6年版 情報通信白書 第II部|「第7 節 ICTサービス及びコンテンツ・アプリケーションサービス市場の動向」より

