デザイン思考の研修を行う会社10選!研修内容や費用を紹介

デザイン思考の研修を行う会社10選!研修内容や費用を紹介

デザイン思考(Design Thinking)は、デザイナーやクリエイターが利用してきた問題解決のアプローチ方法です。しかし近年では、ビジネスにおけるイノベーションの手法として、あらゆる業界でデザイン思考に注目が集まっています。

本記事では、デザイン思考の基礎から実践までを習得できる研修の内容を解説します。また、外部の専門機関に研修を委託するメリットと、おすすめの研修会社を紹介するので、デザイン思考を組織に浸透させたい方の参考になれば幸いです。

デザイン思考とは?

デザイン思考は、デザイナーやクリエイターが実践してきた、ユーザー中心の問題解決プロセスです。従来の製品開発は、マーケット調査に基づく仮説検証型のアプローチが主流でした。しかし、市場環境が目まぐるしく変化する中で適応が難しくなり、着目されたのがデザイン思考です。

デザイン思考では、ユーザーの本当のニーズを深く理解することから始まります。そして創造性を発揮してアイデアを生み出し、試行錯誤を重ねながらソリューションを具現化していきます。この思考法は、製品やサービスの新規開発はもちろん、既存サービスをブラッシュアップする際にも大きな力を発揮します。

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デザイン思考の研修の内容

デザイン思考を身につけるには、研修会社によるデザイン思考研修を活用するのがおすすめです。デザイン思考の研修では、主に次の4つの内容を学びます。

順に見ていきましょう。

デザイン思考の意味の理解

デザイン思考の研修では、デザイン思考の基本的な考え方や背景、意義を学びます。従来の仮説検証型の問題解決プロセスとの相違点は何か、なぜデザイン思考が重要視されているのかを理解することで、デザイン思考に対する理解を深めます。

デザイン思考のフレームワーク

次に、デザイン思考のプロセスである、「共感・問題定義・概念化(創造)・プロトタイプ・テスト」の5つのステップを学びます。各ステップの役割を学び、汎用的なフレームワークを習得します。

デザイン思考の活用事例を知る

企業や団体がデザイン思考を活用して成功したケーススタディを学びます。具体的な活用事例を知ることで、デザイン思考をビジネス課題にどう活用できるのか、イメージを膨らませることが可能です。

デザイン思考の実践

デザイン思考のプロセスを実践形式で学びます。グループ形式で与えられたテーマに対し、フレームワークの手順に沿って進めます。テストの段階では研修の受講者同士や研修講師に対してプレゼンを行い、フィードバックを受けて改善を試みます。課題に取り組むことで、理論だけでなく実践的なスキルが身につくでしょう。

デザイン思考の研修を外部へ依頼するメリット

デザイン思考は、不確実性の高いVUCA時代で経営を続けていくために必要不可欠なスキルです。外部の専門機関にデザイン思考の研修を依頼することには、以下のようなメリットがあります。

順に見ていきましょう。

市場動向やトレンドを把握できる

デザイン思考は日々進化を続けており、外部の専門家はトレンドや最新事例などの情報を豊富に保有しています。研修を通じて、最新のデザイン思考のトレンドを習得できれば、自社での活用に役立てられるのがメリットです。

集中的に学習できる

社内研修では、業務と並行しながらの学習となるため、デザイン思考に集中して時間を割くことが難しい場合があります。外部研修では、一定期間デザイン思考に専念できるため、確実に知識とスキルを身につけることが可能です。

デザイン思考の研修ができる会社

デザイン思考研修やセミナーを提供する研修会社は多数存在します。ここでは代表的な10の研修会社と研修内容、費用をご紹介するので、自社にあった講座を選ぶ際の参考にしてみてください。

富士通ラーニング

富士通ラーニングメディアでは、「FUJITSU Digital Business College」という中長期型の研修を提供しています。デジタルビジネスを推進する人材を輩出すべく、デジタル戦略やデザイン思考、AI・Analytics、Securityの4つのコースを提供。2009年からデザイン思考研修を開始したパイオニアであり、富士通グループのさまざまな事業から抽出したノウハウを学べます。

費用は、研修コースや受講人数により変動しますが、中長期実践型コースは200万円前後となっています。

株式会社インソース

株式会社インソースは、年間76万人が受講する大手研修会社です。インソースのデザイン思考研修ではデザイン思考の概要や5つのプロセス、実践によるプロトタイプ作成、講師によるフィードバックまで基本事項が網羅された内容となっています。

研修は標準的なカリキュラムに加え、受講企業の抱える実際の課題をベースに構成。研修終了後も、インソースのファシリテーターによるフォローアップが提供されます。費用は会員価格が28,500円、非会員が30,500円で、公式サイト内で日時を選択して申し込みが可能です。

日本プロジェクトソリューションズ株式会社

日本プロジェクトソリューションズでは「速習型デザイン思考研修」を提供しています。対面型とeラーニング型の2タイプを提供しており、研修は2日間に分けて実施する内容です。大手旅行会社の執行役員や大手メーカーを歴任した実績豊富な専任講師などが担当し、デザイン思考のプロセスを「1.問題提議」「2.価値考察」「3.ソリューション」の3つのステップに絞ってわかりやすく解説するのが特徴です。

費用は非公開で、要問合せとなります。

ケイ.イー.シー.株式会社(KEC教育グループ)

ケイ.イー.シー.株式会社は、座学だけでなく実際にデザイン思考のプロセスを体験するワークショップ形式を中心とした研修内容を提供しています。研修形式はオンラインで、デザイナー的思考を身につけて変化に対応できる力を養い、研修内で生み出したアイデアを持ち帰って実際のサービスに活かすことも可能です。

費用は非公開で、要問合せとなります。

リスキル(株式会社リスキル)

オンライン研修が充実しているリスキルでは、eラーニング動画講座のデザイン思考研修と、6時間かけて学ぶ一社研修のデザイン思考基礎研修を提供しています。デザイン思考研修のラインナップとして、発想力研修、企画力研修、ラテラルシンキング研修も並行して提供しており、関連性の高い分野をオンラインで効率的に学ぶことが可能です。
費用は非公開ですが、想定研修時間と概算人数の情報を送れば、明朗会計ですぐに見積り依頼が可能です。

JMAマネジメントスクール

JMAマネジメントスクールは、1942年の創立以来、企業の人材育成事業を続けている一般社団法人日本能率協会(JMA)が運営する研修団体です。人材開発・組織開発をテーマとした研修やセミナーを多数提供しており、デザイン思考入門セミナーでは新商品開発の担当者やDX推進をしたい方を対象に研修を行っています。研修の定員は20名で、一般公開された日程から選んで申し込みをします。

費用は、74,800円(税込)で、個人または法人申込が可能です。

株式会社グッドパッチ

ワークショップ形式のデザイン思考研修を多数開催するグッドパッチと、AI技術を企画・開発を得意とする株式会社AVILENが共同でデザイン思考活用講座を提供しています。グッドパッチの150社以上へのワークショップ研修の実績とノウハウ、AVILENのDX人材育成に向けたオンライン学習プラットフォームを活用した講座の提供により、全国各地でデザイン思考研修の受講が可能です。

受講費用は27,500円(税込)で、eラーニング形式の受講となります。

学校法人 産業能率大学総合研究所

学校法人 産業能率大学総合研究所では、製品・サービスの企画開発の担当者や、職場や仕事の刷新・イノベーション創出を担う方に向けて「デザイン思考入門」を提供しています。2か月間、全16時間の研修で、スタンフォード大学の方法論に則った東京工業大学エンジニアリングデザインプロジェクトの監修テキストを利用するのが特徴です。

テキスト・サブテキストの提供と、ワークの提出と講師による添削指導を受けられます。費用は16,500円(税込)です。

株式会社ノビテク

ノビテクは2001年からデザイン思考の研修を手掛けており、19年以上の経験と、500社以上の実績があります。全階層を対象としており、1日(8時間)で、チームによる問題発見や問題解決の方法論や実践方法を学びます。費用は非公開で、「(講師登壇料×日数)+(教材費×受講者数)」での計算となり、詳細は要問合せとなっています。

トレノケート株式会社

トレノケート株式会社では、「デザトレ(R) (デザイン思考ワークショップ)」という名称で、デザイン思考研修を提供しています。デザトレは、デザイン思考の発想法に基づいたアイデア創出について、講義・実践で学ぶことができ、既存ビジネスやサービスの改善に役立ちます。

また、「統合思考」と「転換思考」の2つを学び、共感力と創造力を重点的に身につけられる点が特徴です。日本を代表する大手企業を多数支援してきた実績があり、特にビジネスモデル分野では高い評価を得ています。費用は非公開で、要問合せとなっています。

デザイン思考の研修を行う会社を選ぶときのポイント

デザイン思考の研修を外部の会社に依頼する際は、自社のニーズにあった事業者を選ぶことが大切です。研修の質や内容は会社によってばらつきがあるため、次のポイントを確認して検討を進めましょう。

実績や経験を確認する

研修会社の実績や、講師の経歴などを入念にチェックしましょう。デザイン思考の研修をいつから提供しているのか、どのような規模・業種の会社に研修を提供してきたのか、研修講師の経歴や強みなど、多角的に情報収集をするのがポイントです。

研修内容や講師の紹介だけでなく、過去に受講した方からの評判も確認できると、信憑性が高まるでしょう。

柔軟にカスタマイズできるか

個人向けのワークショップ形式ではなく、集団研修の形式が可能かどうかを確認しましょう。個人向けのワークショップ形式では集団への浸透が難しいため、一定の人数に対して効率良く研修できる体制があることが望ましいです。

また、研修の受講者数や受講形態について、柔軟にカスタマイズできる研修会社が理想的です。パッケージ化された研修を提供しているのか、自社の要望にあわせて研修形式や内容の変更が可能かを確認してみてください。

自社にあったデザイン思考研修を選ぼう

市場変化が激しい昨今では、従来の仮説検証型のプロセスに加えて、デザイン思考でビジネス課題にアプローチする方法が有効です。さまざまなタイプのデザイン思考研修が各社から提供されているので、予算や内容を見比べて、ご自身にあった研修を選んでみてください。

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ABOUT ME
ライター Satsuki Yokouchi
採用コンサルタント/HR専門の編集者・ライター/社労士アシスタントとして活動する複業フリーランス。パーソルキャリアで求人広告営業、人材系スタートアップにて子育て世代や外国籍向け人材事業を経験。生命保険営業やカフェ店長、Webディレクターなど、異業種の経験も豊富に持つ。
エディター 工藤 梨央

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。