データ分析の仕事とは?10の職種や将来性について解説

データ分析の仕事とは?10の職種や将来性について解説
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ライター shin
航空系の会社に勤務した後、フリーランスとしての活動を開始。現在は主にWebメディアに携わりつつ海外を転々としている。

データの活用が重要視されている昨今では、データ分析の仕事に興味がある方もいるでしょう。しかし、以下のように思うこともあるのではないでしょうか。

「データ分析の具体的な仕事内容は?」
「データ分析に関わる職業が知りたい」

そこで、本記事ではデータ分析の仕事内容や必要な知識とスキルを解説。また、データ分析に関わる職業を10種類紹介します。

データ分析の仕事について詳しく知りたい方やデータ分析を仕事にしたい方は、最後までチェックしてみてください。

データ分析の仕事とは?

データ分析とは、収集した情報を整理、加工、取捨選択して分析することで、ビジネスの意思決定や課題の解決、新商品・新サービスの開発などをサポートする仕事です。データ分析を行うと数値や統計データなどに基づく合理的な意思決定が可能になるうえ、新たなビジネスチャンスの発見にもつながる可能性があります。

インターネットやSNSの普及に伴って扱うデータ量が増加した昨今では、データの分析と適切な活用は重要だといえます。顧客分析や課題の根本的な解決、今後の経営計画の策定などをするためには、データが必要不可欠です。データ分析の仕事は、今後も需要が見込まれるでしょう。

ちなみに、以下の記事ではデータ分析について詳しく解説しているので、チェックしてみてください。

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データ分析に関わる職種10種

ここでは、データ分析に関わる職種を紹介します。以下の10種類は、仕事でデータ分析を担うケースがあるでしょう。

それぞれの職種を詳しく説明します。

1.データサイエンティスト

データサイエンティストとは、膨大なデータのなかから有益な情報を収集して分析することでビジネスに役立てる職種です。データ分析の企画立案やデータの収集と解析、レポート作成、施策の提案など、さまざまな業務を担います。

求められる知識やスキルは幅広く、情報処理スキルや分析ツールを扱うスキル、AIや統計学、情報科学などに関する知識、論理的思考力などを身につける必要があります。前述の通りデータを有効活用できる人材はこれからのビジネスに必要不可欠なので、データサイエンティストは将来性のある職種だといえるでしょう。

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2.データアナリスト

データアナリストとは、自社やクライアントが抱える課題の解決を目的として、データ分析と解決策の提案をする職種です。データサイエンティストと混同されることもありますが、データサイエンティストはより高度なデータ分析を担うのに対し、データアナリストはデータの分析結果をもとに解決策を見出すことが求められます。

データアナリストになるためには、統計学の知識や分析ツールを活用するスキル、マーケティングスキル、論理的思考力などが欠かせません。加えて、AIやIoTのような最先端テクノロジーに関する知識も身につけておく必要があるでしょう。

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3.AI・IT技術者

AIやIT技術者も、仕事でデータ分析に関わります。AIエンジニアは機械学習やディープラーニングなどのアルゴリズムの研究にあたり膨大なデータを用いるため、データ分析の知識やスキルが求められるでしょう。

IT技術者は、データベースやクラウドの基盤などの選定やデータパイプライン(複数のソースからデータを収集・分析し、理解しやすい形で提示するために使用するプロセスとツールのこと)の設計などを担います。また、ビッグデータを活用するための環境構築も業務の1つです。IT技術者も、仕事でデータ分析を担う場合があるといえます。

4.クオンツ

クオンツとは「Quantitative(数量的、定量的)」から派生した言葉で、金融や証券業界における数理分析の専門家のことです。数学的な手法でさまざまな市場や企業の業績を分析したり、金融商品や投資戦略を考案したりします。

企業の業績推移や株価データなどあらゆる情報を用いて分析するため、データ分析の知識やスキルは必要不可欠です。加えて、数学や金融工学、経済学などの知識も求められます。

5.統計モデラー

統計モデラーとは、統計モデリングをする職種です。統計モデリングとはデータに対して数理モデルを当てはめて推論を行う考え方のことで、収集したデータを統計の視点で抽象化し、データの背景にある事象を説明します。例としては、野球におけるセイバーメトリクス(データを統計学的な見地から客観的に分析し、選手の評価や戦略を考える分析手法)などが挙げられます。

統計モデラーは収集したデータを統計学の観点から分析するため、データ分析の知識やスキルが必要です。ちなみに、統計モデリングには「線形回帰モデル」「階層ベイズモデル」などさまざまな種類があり、それぞれの特徴や利点の把握が求められます。

6.証券アナリスト

証券アナリストは、株式のような金融商品の投資を検討しているクライアントに対して助言やサービスを行う職種です。企業や産業に関するさまざまな情報を取得・分析することで将来のリターンやリスクを予測し、投資する価値があるかどうか評価します。

クライアントに対して有益な情報を提供したり適切な資産運用のアドバイスをしたりするためには、企業や市場などに関するデータの収集と分析を定期的に行う必要があるでしょう。証券や財務、経済などさまざまな分野で精度の高い分析ができれば、証券アナリストとして活躍できる可能性は高まります。

7.機械学習エンジニア

機械学習エンジニアは、機械学習アルゴリズムの実装や開発などを担います。機械学習とは、AIに膨大なデータを読み込ませて学習させ、データのルールやパターン、特徴などを発見する手法です。機械学習エンジニアになるためには、データ分析やプログラミングの知識とスキルが求められます。

機械学習エンジニアの業務では、機械学習アルゴリズムがデータを正しく読み込めるよう不正な値や表記のゆれなどを修正したり、データベースを効率的に扱ったりします。そのため、データ分析を深く理解しておくことが必要でしょう。

8.リサーチャー

リサーチャーは、マーケティングに必要なリサーチを行う職種です。アンケートやインタビュー、インターネットなどさまざまな手法でデータを収集し、分析します。新商品や新サービスの開発・販売には市場調査が欠かせないため、マーケティングを行ううえでリサーチャーは重要な役割を担うといえるでしょう。

また、データをもとに「売上が好調の要因は何か」「売上が伸びない原因は何か」などを分析するのもリサーチャーの仕事です。マーケティング職のなかでも、特にデータ分析の知識とスキルが求められるといえるでしょう。

9.企画者

企画者は、新商品や新サービス、新しいビジネスアイデアなどの企画と提案をします。市場に受け入れられて多くの消費者のニーズを満たす企画を生み出すためには、データの収集と分析が必要不可欠です。企画者として活躍するためには、データ分析の知識とスキルが求められます。

リサーチャーと企画者は似ていますが、リサーチャーはデータの収集と分析の比重が大きいのに対し、企画者はその名の通りアイデアの企画と提案をします。そのため、データ分析スキルに加えて論理的思考力やプレゼンテーションスキルなども必要だといえるでしょう。

10.マーケター

マーケターとはマーケティング業務を担当する人のことで、商品やサービスを売るための仕組み作りをします。消費者が必要としている商品やサービスを開発・販促し、消費者のニーズを満たすのがマーケターの仕事です。

マーケティング業務では、市場調査を通じて商品やサービスの企画と開発に必要な情報を収集し、データ分析をします。商品やサービスの販促をしたあとはデータ分析を通じて目標通りの結果が出ているか確認し、必要に応じて改善策を講じます。マーケターとして活躍するためには、データを適切に扱うスキルが必要です。

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データ分析の仕事に必要なスキルや知識

データ分析の仕事に必要なスキルと知識は、以下の3つが挙げられます。

それぞれを詳しく説明します。

論理的思考力

データの収集や分析を行う際は、論理的思考力が求められます。たとえば、データを収集するときは「そもそも、なぜデータ分析を行うのか」「データを集める目的は何か」「どのような結果が求められているか」などを論理的に考える必要があります。収集したデータを分析するときは「因果関係を把握する」「分析結果をもとに仮説を立て、検証する」などが求められるため、ロジカルシンキングは欠かせません。

論理的思考力を習得するには、常に因果関係を考える姿勢を意識したり、客観的な視点で物事を考えたりするとよいでしょう。「現状の課題とその原因を適切に捉えられているか」「固定観念や思い込みで物事を判断していないか」のような考え方を身につけると、論理的思考力を鍛えられます。

データの活用スキル

データの活用スキルも、データ分析の仕事をするにあたって欠かせません。なぜなら、データ分析はあくまで課題解決や新商品・新サービスの開発などを実現させるための手段であり、データ分析自体は目的ではないからです。

前述の通り、データ分析の仕事では収集した情報を分析することでビジネスの意思決定や課題の解決、新商品・新サービスの開発などをサポートすることが求められます。データ分析力とデータの活用スキルは、セットで身につけることが大切です。

コミュニケーション能力

データ分析の仕事では、コミュニケーション能力も求められます。なぜなら、クライアントの課題を把握するためのヒアリングやチームメンバーとの意思疎通、分析結果の報告、データ分析に基づく解決策や新事業のプレゼンテーションなど、データ分析の仕事をするうえで社内外のさまざまな人と関わる機会があるからです。

データ分析の仕事と聞くと、一人で黙々とデータ収集や分析を行うイメージを抱くかもしれません。しかし、傾聴力や協調性、自分の考えを分かりやすく相手に伝える力なども欠かせないことは押さえておいてください。

データ分析を仕事にする職種に将来性はある?

「データ分析の仕事に将来性はある?」と不安を抱く方もいるでしょう。結論からいうと、データ分析の仕事は今後も需要があるといえます。理由は、以下の2つです。

  • これからのビジネスにはデータの分析と活用が求められる
  • データを適切に扱える人材の需要拡大が見込まれる

SNSやインターネットなどの普及によりデータ量が膨大となった昨今では、ビジネスにおけるデータの分析と活用の重要度は高まっています。データを適切に扱えれば、合理的な意思決定ができたり、課題解決の可能性が高まったりするでしょう。また、AIのような最先端テクノロジーやデジタル化への対応にもデータの活用が求められます。

上記のような状況から、データを適切に扱える人材の需要は今後も見込まれるといえます。事実、データ分析スキルを持つ人材の育成は国が進めており、たとえば総務省は「データサイエンス・オンライン講座」というデータ分析に関する講座を実施していました*1

以上のことから、データ分析に関わる職種に将来性はあると考えられます。

データ分析スキルを身につけて、データ分析に関わる仕事をしよう

データ分析の仕事では、収集した情報を分析することでビジネスにおける合理的な意思決定や新商品・新サービスの開発などをサポートします。インターネットやSNSの普及により扱うデータ量が膨大になった昨今では、データの分析と適切な活用ができる人材の需要が見込まれるでしょう。

データ分析に関わる職種は、データサイエンティストやデータアナリスト、リサーチャー、マーケターなどさまざまです。本記事で紹介した10種類の職業やデータ分析の仕事に必要な知識とスキルをチェックして、データ分析に関わる仕事を目指してみてください。

ちなみに、女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)は全45以上の豊富な職種スキルが定額・学び放題*で、データの収集と分析に必要な基礎知識を習得できる「データ分析コース」があります。ほかにも、マーケティングや広告運用、Excel活用、広報・PRなどデータ分析と相性のよいスキルの学習もできるため、複数のスキルを掛け合わせて身につけることで市場価値を高められるでしょう。

無料体験レッスンを実施しているので、ぜひ参加を検討してみてはいかがでしょうか。

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※スタンダードプランの場合

※出典
*1:総務省「データサイエンス・オンライン講座の受講者募集開始―「社会人のためのデータサイエンス入門」のリニューアル開講―」より

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。