ファシリテーターとは?【実例あり】役割・スキルやコツ、司会との違いを解説

ファシリテーターとは?【実例あり】役割・スキルやコツ、司会との違いを解説
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フリーランスWeb編集・コンテンツディレクター兼たまにライター。 略歴は、アパレル→事務職を経てWebデザインをスクールで学んだのち、SHElikesと出会いWeb制作会社でマーケOLしてみたり。結果、書くことが天職だと思い込み、副業ライター道を歩んでいる。次なる野望は絵描きになること。思い込むのは自由です。

会議や商談などで進行を務めるファシリテーター。複数人が話し合う場を回し、結論を導き出す重要な役割です。上手くファシリテーションができる人は、ビジネスの場で頼れる存在となるでしょう。

今回はファシリテーターの役割や必要なスキルをご紹介します。後半では、実例を通したファシリテーションのコツも解説しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。

ファシリテーターとは

ファシリテーターとは、簡単にいうと会議などで話をゴールまで導く進行役のことです。

会議や商談などの話し合いの場で、参加者にコミュニケーションや発言を促したり中立に立って意見をまとめたりして、話し合いをよりよい結論へ導く役割を担います。

参加者の意見を平等に引き出しながら、円滑に話が進むように話し合いを組み立てる必要があるため、コミュニケーション力や論理的思考力が求められます。

ファシリテーターと司会の違い

ファシリテーターと混同されやすい司会との違いも確認しておきましょう。司会は、話し合いや複数人が集まる場において、予定通りに進行できるようアナウンスや時間管理を行う人のことです。話し合いの場において、意見を引き出し結論まで導くことが目的であるファシリテーターに対し、司会は段取りに沿って問題なく会を進めることが目的となります。

スムーズに会を進行させることが司会の役割、参加者へ発言を促し考えをまとめることがファシリテーターの役割と区別し理解しておくとよいでしょう。

ファシリテーターの役割

話し合いの場において、ファシリテーターには以下の4つの役割があります。

  • ゴールを明確にする
  • 意見を交わしやすい雰囲気を作る
  • 合意形成に向けてアイデアや発言をまとめる
  • 適切な時間管理する

ファシリテーターは、さまざまなことを考慮しながら進行をしなければなりません。一つずつ解説していきます。

ゴールを明確にする

ファシリテーターの役割としてまずおさえておきたいのが、話し合いのゴールを明確にすることです。話し合いを通してよりよい結論を導き出すためには、初めに話し合いのゴールを設定し、参加者全員がそのゴールを共通認識として持った状態で議論をすることが大切です。

たとえば研修を実施する場合、参加者がゴールを理解したうえで進められるとより効果的でしょう。また、ミーティングの際にも同じく、参加者が共通のゴールを認識していることでより本質的な話し合いができるはずです。

ゴールを明確にして進めることで、参加者同士が同じ方向を向くことができ、精度の高い議論ができるようになるでしょう。

意見を交わしやすい雰囲気を作る

参加者が話しやすい雰囲気を作ることもファシリテーターの役割です。まず、話し合いの本題に入る前にはアイスブレイクを取り入れ、場を温めることに努めましょう。本題に入ってからは、発言者の話を頷きながら傾聴する姿勢を見せるなど、些細な行動から雰囲気作りを行います。

たとえば、ブレインストーミング(ブレスト)を行う際にはアイデアがたくさん出るような場を作ることが大切です。しかし、参加者の中には「こんな意見を言っても大丈夫だろうか」と遠慮してしまい、意見を伝えることにハードルがあると感じる人もいるでしょう。意見を交わしやすい雰囲気作りをすることで、参加者全員が意見を出しやすくなり、納得のいく話し合いができるはずです。

合意形成に向けてアイデアや発言をまとめる

参加者同士で活発に意見が交わされるのはよいことですが、意見が出ただけでは話し合いを終わらせることはできません。そこでファシリテーターが、参加者から出たアイデアや発言をまとめ、話し合いの最終的な結論に向けて整理をしていきます。

特に会議では、初めに設定したゴールと照らし合わせ、結論を導き出す必要があります。そのためにファシリテーターは中立の立場で意見を整理し、論理的に話をまとめましょう。

適切な時間管理をする

会議や商談では時間が限られている場合がほとんどです。時間管理をしながら進行をしていくことも、ファシリテーターの役割です。発言が一部の参加者に偏りすぎていないかを考慮しながら、平等に意見を交わせるように時間を配分していくことが大切です。

また、一度の話し合いで結論まで至らないと予想される場合は、今回の話し合いで決めなければならないことを事前に洗い出し、優先度の高い議題から順に結論を出せるように時間配分をしましょう。

ファシリテーターに必要なスキル

では、ファシリテーターとして十分に役割を果たすには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。

  • 傾聴力・コミュニケーションスキル
  • 論理的思考力
  • 交渉力・質問力
  • 時間の管理スキル

具体的には、以上の4つのスキルが必要です。順番に見ていきましょう。

傾聴力・コミュニケーションスキル

参加者が意見を交わしやすい雰囲気を作るためには、傾聴力やコミュニケーションスキルが必要です。リラックスして話し合いが進められるよう、アイスブレイクはもちろん本題に入ってからも適度にコミュニケーションを交えながら参加者を巻き込んでいくスキルが求められます。

また、参加者の発言をさえぎることなく、最後までしっかり耳を傾けたり、意見を否定することなく尊重したりする姿勢も必要です。

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論理的思考力

参加者の意見をまとめて結論を導き出す役割であるファシリテーターには、論理的思考力も欠かせません。意見が活発に出れば出るほど、議題が目的から逸れてしまうこともあるでしょう。また、数あるアイデアから納得のいく結論に落とし込まなければなりません。

そこで、ファシリテーターが目的に立ち返りながら必要な情報を見抜き、筋道を立てて議論を進めることで、円滑に話し合いを進められるでしょう。

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交渉力・質問力

質のよい話し合いを行うためには、ただ意見を引き出すだけではなく、そこからさらに必要な内容を深掘りしていくとよいでしょう。そのために、交渉力や質問力も必要です。

参加者から意見が出た際は、「なぜそう思ったのか」「そのためには何が必要か」など、さらに一歩踏み込んで質問をしてみましょう。さらなる問いを投げかけることで、より本質的な議論を進めることができたり、1人では思いつかなかった新しいアイデアを生み出したりできるはずです。

時間の管理スキル

限られた時間で有意義な話し合いを行うには、時間管理のスキルも必要です。時間内でやるべきことを把握し、スムーズに進行ができるようにスケジュールを組み立てながら話を進めましょう。

また、一つの議題に時間を割きすぎてしまうことや、発言者に偏りが出てしまうことがないようにコントロールすることもファシリテーターの重要な役割です。参加者が納得のいく話し合いができるように、時間調節をしながら議論を進めたり、参加者に発言を求めたりするようにしましょう。

ファシリテーションが上手い人の共通点やコツ

ファシリテーションは、会議やミーティングなどの話し合いの場で進行をすることを意味します。ファシリテーションが上手い人には、以下のような共通点があります。

  • 場のコントロールに長けている
  • アイデアを提示できる
  • 中立な立場で接する
  • あくまで黒子に徹する

実際にファシリテーションをする際には、各項目を意識して取り組めるとよいでしょう。

場のコントロールに長けている

ファシリテーションが上手い人は、場のコントロールに長けています。時間の管理や雰囲気作りなど、話し合いの場が円滑に進むよう、あらゆる方向に配慮しながら舵を切ることができるとよいでしょう。

さまざまな意見を持つ人が参加するような話し合いで、場をコントロールできるファシリテーターがいると、参加者も安心してその場に参加し議論を進められるのではないでしょうか。

アイデアを提示できる

参加者の意見をまとめることや話し合いの場作りをすることも大切ですが、加えて自分のアイデアを提示できるとよいファシリテーションができるでしょう。

話し合いが進まないときには、それまでに出た意見をもとに自分のアイデアを提示してみることで前に進めるかもしれません。また、なかなか意見が出ないときには、きっかけになりそうな問いを投げかけると、意見が出やすくなります。

ファシリテーターはあくまで話し合いをサポートする立場ではありますが、必要に応じてアイデアを提示できるとより円滑に話を進められます。

中立な立場で接する

ファシリテーターは、参加者に中立な立場で接しながら場を回さなければなりません。参加者全員が納得のいく話し合いと結論の提示ができるよう、自分の意見や参加者との関係性を持ち込まずに話の流れを整理していく必要があります。

よいファシリテーションを行うためには、全体を俯瞰しながら冷静に話し合いを進めていけるとよいでしょう。

あくまで黒子に徹する

ファシリテーターは率先して参加者とコミュニケーションを取ったり、場をコントロールしたりと参加者から頼られる存在ではあるものの、話し合いの主役ではないことを念頭に置いておきましょう。

ファシリテーターの役割は、場を円滑に進め質のよい議論ができるようにサポートをすることです。そのため、縁の下の力持ち的な存在であることを意識するのがコツだといえます。

【実例】SHElikesのファシリテーターが意識しているポイント

女性向けキャリアスクールSHElikesでは無料体験レッスンを開催しており、その際にファシリテーターを担う人が意識している以下のポイントを実務の観点からお伝えします。

  • 柔らかい表情・声のトーンを意識する
  • 参加ハードルを下げる環境を作る
  • 客観的視点を交えながら情報を伝える

それぞれのポイントを順に説明します。

柔らかい表情・声のトーンを意識する

初めて参加する場合、どのような人が集まるのかわからず不安を感じる人もいるでしょう。そのため、柔らかい表情や声のトーンを心がけリラックスして参加できる雰囲気作りを行います。

第一印象がその後のイメージを左右すると言っても過言ではないため、はじめのあいさつは特に大切です。参加者へ寄り添う言葉をかけながら、無料体験レッスンの案内や自己紹介を進めます。

参加ハードルを下げる環境を作る

話を聞くだけではなく参加した実感が得られると、参加者にとってより充実した時間になるでしょう。そのため、無料体験レッスンの中ではチャットで簡単に答えられるクイズを行い、参加者とコミュニケーションを取るようにしています。

誰でも取り組めるワークを用意することで、参加ハードルを下げ、参加者を巻き込みながら進行をしています。

客観的視点を交えながら情報を伝える

客観的な視点を交えて情報を伝えることも意識しているポイントです。参加者にはSHElikesの説明に加えて、キャリアの動向や外部調査による情報もお伝えしています。

必要な情報を提示しながら進めることで、安心して自分のキャリアと向き合える場の提供を心がけています。

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ファシリテーターになるには

最後に、ファシリテーターになる方法をお伝えします。具体的には、以下の3つの方法があげられます。

  • 書籍で学ぶ
  • 資格講座・研修を受講する
  • 実践経験を積む

最近では、書籍が出版されていたり、資格講座や研修が開催されていたりと、ファシリテーションを学ぶための場やコンテンツは増えています。まずは土台固めとして、これらを活用して基礎知識を身につけるのがおすすめです。

そして、ファシリテーションスキルを磨くための一番の方法は実践経験を積むことです。たとえば、所属している組織やコミュニティでファシリテーションとして手を挙げてみるのはいかがでしょうか。

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ファシリテーターのスキルはビジネスでも役立つ!

ファシリテーションは、コミュニケーション力や論理的思考力、質問力などさまざまなスキルから成り立つものです。そしてファシリテーターに必要なこれらのスキルは、ビジネスでも役立つスキルばかりです。

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※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。