データサイエンティストになるには?未経験者が目指す方法や必須スキルを紹介

データサイエンティストになるには?未経験者が目指す方法や必須スキルを紹介
ABOUT ME
ライター 木村さき
新卒で求人広告代理店に就職したのち、結婚を機に退職して夫の地元に転居。そこで金融関係の企業に転職し、顧客対応部門のサブリーダーとしてメンバーの育成に携わる。現在は0歳児を育てながら、子どもを寝かしつけた後にwebライターとして活動中。
エディター 古澤 椋子
鹿児島大学大学院水産学研究科修了。水産系社団法人にて、水産に関わる調査研究、行政との折衝などを経験したのち、水産系ベンチャーにて、広報を担当。2023年からフリーライターとして活動を始め、主にエンタメ系の記事を執筆。SHElikesでキャリア、マインド共に変化した経験から、SHEsharesのライターを務める。

データサイエンティストとは、統計学やプログラミング言語などを使って膨大なデータを分析し、会社経営や社会問題における意思決定を支援する仕事です。

企業の競争力を高めたり、課題発見や解決策の提案ができたりするため、さまざまな業界でデータサイエンティストの需要が増しているといえます。

本記事では、データサイエンティストのなり方を解説します。データサイエンティストを目指すうえで必要なスキルや知識、また仕事の将来性についても解説しているので、データサイエンティストになりたい方はぜひ参考にしてみてください。

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データサイエンティストになるには?

データサイエンティストになるには、知識やスキルを習得したうえで就職する必要があります。具体的には、以下のような方法です。

  • 大学など専門学部で学んでから就職
  • エンジニア職を経て転職
  • マーケターやデータアナリスト職を経て転職

データサイエンティストのなり方を把握することで、今後のキャリアプランを立てやすいでしょう。ここでは1つずつ解説していきます。

大学など専門学部で学んでから就職

近年、データサイエンティストの仕事が注目されていることから、データサイエンスを学べる大学や専門学校が開設されています。専門性の高い知識を学習するなかで実践的なスキルが身につきやすく、データサイエンスを体系的に学べる方法です。

同じ大学や専門学部を受講する学生と一緒に学ぶことで、コミュニケーションスキルの向上や、学習に対するモチベーションが維持しやすいメリットもあるでしょう。

また、実務経験がない新卒採用はポテンシャルで判断される傾向があるので、データサイエンティストの仕事に就職するチャンスが巡ってきやすいといえます。

エンジニア職を経て転職

エンジニア職で実務経験を積んでから、データサイエンティストへ転職する方法もあります。なぜならデータエンジニアやITエンジニアは、データサイエンティストに近い仕事といえるからです。

たとえばプログラミング言語の知識やスキルは、データサイエンティストの仕事にも活かせます。また、コンピュータがルールやパターンを学習して予測や最適化を行う「機械学習」の使用経験などは、転職活動で評価されやすいポイントになるでしょう。専門的な実務経験があるため、即戦力としての活躍が期待できます。

マーケターやデータアナリスト職を経て転職

マーケターやデータアナリスト職の仕事である市場調査やデータ分析は、データサイエンティストの業務でも行われます。データをビジネスに活用するといった共通点があるため、マーケターやデータアナリスト職の実務経験がデータサイエンティストの業務に役立つでしょう。

たとえばビッグデータを活用してマーケティング戦略を策定したり、財務状況や経営状況から業界の動向を予測したりすることです。

企業によっては、マーケターやデータアナリストがデータサイエンスに関する業務を担っています。データサイエンティストに必要なスキルや知識の一部を身につけているため、キャリアパスを検討しやすいでしょう。

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データサイエンティストに必要なスキル・知識

膨大なデータを正確に分析して活用するデータサイエンティストには、以下のようなスキルと知識が必要です。

  • データ分析・統計学の知識
  • データベース・分析ツールの使用スキル
  • プログラミングスキル

データサイエンティストを目指す方は、習得するべきスキルや知識を確認しておきましょう。

データ分析・統計学の知識

データサイエンティストにとって、データ分析スキルや統計学の知識は必要不可欠です。調査などによって割り出された数字の並びから、規則性や関連性を明確にします。データ分布や因果関係が明らかになれば、仮説の検証や解決策の提案につながるでしょう。

ちなみに統計学とデータサイエンスは混同して認識されることがありますが、それぞれ異なる学問です。データサイエンスとは、データから有益な情報を抽出して組織の意思決定や行動指針の策定に活用することです。

一方で統計学は、情報を整理して解釈する学問を指します。つまり、統計学はデータサイエンスの情報分析プロセスにおける手段の1つです。

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データベース・分析ツールの使用スキル

データサイエンティストは、収集したデータの蓄積や解析、加工や可視化のために、データベースや分析ツールを使用することもあります。

ちなみにデータベースとは、コンピュータ内で管理されたデータの集合体のことです。データベースの操作言語である「SQL」の知識や、「Tableau」、「Microsoft Power BI」といった分析ツールの使用スキルは、データサイエンティストの仕事に役立ちます。

使用できるデータベースや分析ツールの種類を増やすことで、さまざまなジャンルのデータを扱いやすくなり、データサイエンティストとしての市場価値を高められるでしょう。

プログラミングスキル

データサイエンティストがデータを取り扱う際に、プログラミング言語を用いることがあります。プログラミングスキルによって、データの収集や分析から最適化までのフェーズをスムーズに行えるでしょう。

データサイエンティストの仕事で主に使われるプログラミング言語は「Python(パイソン)」と「R」です。「Python」はプログラミングでよく使用される機能をまとめた「ライブラリ」が豊富に搭載されており、汎用性が高い言語といえます。「R」は統計データを分析したり、グラフを作成してデータを可視化したりするのに用いられます。

データの解析やデータによる動向の予測などを行うには、両方の言語を習得しておく必要があるでしょう。

ビジネススキル

データサイエンティストには、社会人に求められるビジネススキルが必要です。ビジネススキルは、企業の課題発見や事業戦略の立案に役立ちます。たとえば、コミュニケーションスキルやマーケティングの知識、プレゼンテーションスキルや文書作成スキルなどです。

収集したデータからビジネスに活用できるデータを抽出し、クライアントや関係者に分かりやすく伝達するには、ビジネススキルが必要です。ビジネススキルを身につけるには、プロジェクトに積極的に参加したり、社会人経験を積むなかで習得したりする方法があるでしょう。

論理的思考力

データサイエンティストの仕事では、論理的思考力が求められます。問題を整理しながら筋道を立てて考えることで、矛盾がなく正確な結論を導き出せるでしょう。

たとえば収集したデータを整理して課題を発見し、仮説と検証を繰り返しながら解決策を出すには、論理的な考え方が必要です。

直感や感覚ではなく論理的な思考で導き出した結論には説得力があるため、論理的思考力を身につければ、クライアントや関係者に納得してもらえる説明ができるようになるでしょう。

データサイエンティストにおすすめの資格

データサイエンティストは資格がなくても目指せる仕事です。しかし、業務に関連する資格の取得は、専門的な知識やスキルを持っていることの客観的な証明になります。データサイエンティストの仕事には、以下の資格がおすすめです。

  • データサイエンティスト検定
  • 情報処理技術者試験
  • 統計検定
  • OSS-DB技術者認定試験
  • ORACLE MASTER
  • Python3エンジニア認定基礎試験
  • G検定
  • E資格

統計学や情報処理などに関する資格の取得により、分析能力やツールの操作スキル、ITリテラシーを保有していることをアピールできます。各資格の特徴や詳細は、以下の記事を参考にしてみてください。

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データサイエンティストになりたい方へ!未経験から目指す方法

データサイエンティストは、未経験からでも挑戦できる仕事です。未経験からデータサイエンティストになるには、以下のようなキャリアパスがあります。

  • 社内公募の利用
  • IT業界で経験を積む
  • 書籍・学習サイトで独学
  • スクールの活用

業務をするうえで幅広い知識や専門性の高いスキルが必要になることから、未経験でデータサイエンティストになるのは非常に難しいといえます。場合によっては時間やコストがかかるため、自身に合う手段でデータサイエンティストを目指しましょう。

社内公募の利用

特定の部署が人材不足に悩んでいる場合や新しい部署を開設する場合などに、異動希望者を募る企業もあります。社内公募制度のメリットは、試験や審査に合格することで転職をすることなくデータサイエンティストの仕事に就けることです。

しかし社内公募は、希望者が殺到したり、実績や専門スキルがある人材に限定されたりする可能性が高いといえます。未経験者が社内公募を利用してデータサイエンティストになるには、あらかじめ専門スキルや知識を身につけて備えておくことが大切です。

IT業界で経験を積む

未経験の方には、IT業界の仕事に就職して実務経験を積んでからデータサイエンティストを目指す方法もおすすめです。仕事を通じて実務レベルのプログラミング言語やマーケティングの知識を身につけやすいでしょう。

たとえばSEやマーケターなどといった仕事がデータサイエンティストにつながりやすいといえます。未経験からデータサイエンティストを目指すなら、中長期的なキャリアプランを立てたうえで、関連する仕事の経験を積むことも検討しましょう。

書籍・学習サイトで独学

独学でデータサイエンティストになるには、書籍や学習サイトを活用しましょう。独学は、自分のペースで学習できることがメリットです。データサイエンスを全体的に学習するだけではなく、特定の分野に特化したコンテンツで苦手や興味に合わせた学習に取り組むのも良いでしょう。

たとえば学習サイトには、データ処理や統計の知識を学べる「データサイエンス・スクール/統計力向上サイト」や、初心者からAIスキルを身につけられる「Aidemy(アイデミー)」などがあります。

日々進化するIT関連の知識を独学で身につける場合は、書籍や学習サイトの情報が最新のものかどうかを確認しましょう。

スクールの活用

データサイエンスに関する講座が開設されているスクールで学習し、データサイエンティストに就職・転職をする方法もあります。スクールにはカリキュラムが組まれているため、データサイエンティストになるうえで必要なスキルや知識を効率的に習得できます。

オンラインスクールなら、ライフスタイルに合わせて学習できたり、大学や通学型のスクールよりも受講費用を抑えられたりするでしょう。

データサイエンティストの需要・将来性

AIの発展やビッグデータの普及によって、データサイエンティストの需要は高まっています。多くの企業で世の中に溢れる膨大な情報を整理して分析し、有益な情報を割り出すことの重要性が認知され始めています。

ただし、データの整理や分析といった作業は今後AIに代替される可能性があります。そのため、AIが苦手とされているコミュニケーションスキルや柔軟性を伸ばすことが大切です。

たとえば、相手の知識レベルや反応に合わせて分析結果を伝えたり、業界や企業の動向から柔軟に問題解決策や事業戦略を提案したりすることは、データサイエンティストの強みといえます。継続的にスキルアップや知識のアップデートをすることで、将来性のあるデータサイエンティストになれるでしょう。

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データサイエンティストを目指すうえでよくある質問

データサイエンティストを目指すうえで、就職しやすい学部や需要の高い業界が気になる人も多いでしょう。

数学的な知識が必要なデータサイエンティストは、理系学部出身の方が就職しやすい傾向があります。しかし、文系出身者でもデータサイエンティストになることは可能です。ただし、実務レベルのプログラミングスキルや高度なデータサイエンスの知識が求められるでしょう。

また、近年は業種に関わらず、さまざまな場面でデータサイエンティストが活躍しています。民間企業だけではなく行政からの需要もあるため、データサイエンティストは汎用性の高い仕事といえます。

データサイエンティストはつらい?やめとけと言われるのはなぜ

データサイエンティストの仕事について、「やめとけ」といった意見もあります。その理由には、幅広い知識を学び続ける必要があることや、責任やプレッシャーが重い仕事であることなどがあげられます。また、数学やプログラミング言語に苦手意識がある人にとっては、「つらい」と感じやすい仕事です。

裏を返せば、データの分析が好きな方や企業の経営に影響度が大きい仕事をしたい方にとっては、やりがいを感じて働ける仕事といえます。需要が高まっていることもあり、各方面での活躍を目指せるでしょう。

データサイエンティストになるには実践的なスキルと知識が必要

さまざまな業種で需要が高まっているデータサイエンティストは、市場価値が高い仕事といえます。未経験からデータサイエンティストになるには、プログラミングスキルやビジネススキル、データ分析スキルなどの習得が必要です。ライフスタイルに合う学習方法でデータサイエンティストを目指すなら、オンラインスクールを検討してみましょう。

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