独立と起業の違いとは?独立するための準備や方法についても解説

独立と起業の違いとは?独立するための準備や方法についても解説
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ライター TaekoYamasaki
同志社大学経済学部卒業。在学中はマネジメントを学ぶために、カフェで時間帯責任者を努める。卒業後はインテリアや家具の販売・接客や店舗管理を担当。働くなかでキャリアを見つめ直し、SHElikesに入会。現在はSEOライターとして、SHEを含め5社と契約をしながら、フリーランスのライターとして活動中。
エディター 工藤 梨央
監修者 板山 翔
平成28年に日本初のオンライン専門の税理士事務所を開業。塾講師歴7年、大手WEBメディアで連載を持つなどの異色の経歴を持つ。5人以下の小さな会社の経営者へ向けて、様々なメディアで情報を発信しており、YouTubeチャンネル「税理士ショウの超わかりやすいビジネスQ&A」は動画9本で登録者1,000人を超えるなど急成長している。

働き方の選択肢の1つに独立や起業があります。組織に属さず事業を運営する独立・起業は、同じような意味合いで使用される場面が多く、違いについて知らない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、独立や起業に興味を持つ方に向けて、両者の違いについて解説。また、どちらの方法を実践する場合にも欠かせない、準備方法や事業開始までの流れ、失敗しないポイントもあわせて説明します。独立・起業について理解を深めるためにも、ぜひ参考にしてみてください。

独立と起業の違いとは?

独立と起業は同じような場面で使用する言葉であり、事業を始めたい方にとって違いがあるのか気になる人もいるのではないでしょうか。ここでは、独立と起業の違いについて解説します。

独立とは?

独立とは、ビジネスシーンにおいて「所属していた組織から離れて自分ひとりの力で生計を立てること」を指します。会社員から個人事業主になる、サービスを立ち上げるなど、独立の方法はさまざまでしょう。起業との違いは、言葉のニュアンスにあります。

独立というとき、ニュアンスとして「会社員から個人事業主になる」ときに使用されるケースが多いです。一方で、起業は「事業を起こす」という意味合いから、法人登記する場合も含まれます。

下記の記事では、独立の手段としてフリーランスになる場合におすすめの仕事7選を紹介しています。フリーランスの仕事事情なども知れるため、独立する前の事前知識としてぜひ参考にしてみてください。

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起業とは?

起業とは「新しく事業を起こすこと」を指します。事業を始めるにはいくつかのスタイルがありますが、一般的には法人として会社を始めることを「起業」と定義する場合が多いです。よく比較される言葉として「個人事業主」があります。

個人事業主とは、個人で事業を営んでいる「人」のことです。税務上の区分として税務署に開業届を提出すると、個人事業主として活動できるようになります。起業のスタイルの1つではあるものの、独立の場合に使用されることも。

事業を起こすことを指す「起業」について、関連する言葉との違いや具体的な手順等は下記の記事で解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

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独立の準備に必要なこととは?

会社を退職して独立したいと考えたとき、大きな決断を伴います。独立は生計を立てるための手段であり、事業によって収入を得る必要があるからです。そのため、独立するまでに入念な準備を進めることをおすすめします。ここでは、独立の準備に必要な3つのことを見ていきましょう。

独立をしたい理由などを考え、自己分析する

まずは、独立したい理由や経緯などを整理し、自己分析をしましょう。独立したい理由が明確になれば、後悔なく前に進む決断がしやすいです。また自己分析をあわせて行うことで、どのような事業で独立するべきか方向性が見えてきます。

会社員として就業する職種と同じように、独立にも得意や不得意があります。自分にとってどのような事業だと成果につなげやすいのか?といった視点で独立の計画を立てるとよいでしょう。そのためにも、独立理由の言語化と自己分析を怠らずに行いましょう。

独立後の事業内容を計画する

独立の理由が明確になったら、次に事業内容を計画しましょう。会社に所属するのと違い、独立する場合は営む事業を自分で選択し、立ち上げる必要があります。自己分析などからヒントを得て、事業内容を計画してみましょう。

事業内容を計画する際に押さえておくべきポイントは、下記の4つです。

  • サービス内容を明確にする
  • 同業他社を分析する
  • ビジネスモデルを考える
  • 目標数値を定める

収支が好調な同業他社がいる場合は、どのようなビジネスモデルで収益を得ているのかを知るのがポイントです。先に事業の道筋を歩んでいる競合を参考に、自身の事業内容を綿密に考えていきましょう。

独立後の収支の考え方を確認しておく

独立前後で考え方を変える必要があるのが収支に関してです。会社員の場合、給料として手元に入るお金は、すべてプライベートを含む生活費として使用できます。会社が税金などを天引きしているためです。

一方で、独立した場合、売上から経費を支払い、残額が利益になります。生活費に加えて未来を見据えた投資や事業資金などにもお金を回す必要があり、独立後はお金の使い道が多くなるのです。このように、独立後の収支は多角的な視点から考えなければならず、独立前から収支の考え方を確認しておくことが求められます。

独立できるおすすめの方法とは?

独立したいときにどのような手段を選ぶべきか迷う方も多いのではないでしょうか。ここでは、独立できるおすすめの方法を3つ紹介します。独立の手段としてぜひ参考にしてみてください。

自分で事業を立ち上げて、独立する

1つ目は、自分で事業を立ち上げて独立する方法です。思い切ってやってみたいことを事業として叶えるのもいいでしょう。初めて経験する業種を選んだ場合、リスクはつきものです。そのため、小さく始められるかどうかを検討するのをおすすめします。

事業で見込まれる収益は予想しにくく、軌道に乗るまでは初期費用を工面できないことも。生活が苦しくなるほどのリスクを背負うと、せっかく独立しても継続が難しくなってしまいます。無理なく始めるためにも、まずは小さく始められる業種を選択するのがおすすめです。

現在の仕事や知識を活かして独立する

2つ目は、現在の仕事や知識を活かして独立する方法です。これまでに培ったノウハウやスキルを土台として、事業を展開できるか考えてみましょう。趣味や経験、資格など自分の強みから事業のアイデアを考えると始めやすいのでおすすめです。

たとえば、コンサルの経験を活かして悩みを解決するサービスを展開する、デザインスキルを活かしてWebサイト制作を受注するなど、今あるスキルを活かして独立する方法を考えてみましょう。

フランチャイズを活用して、独立する

3つ目は、フランチャイズを活用して独立する方法です。企業へロイヤリティを支払う代わりに、販売・経営のノウハウや店舗運営に必要なサービスが活用できます。ゼロから事業を立ち上げずに済む点でも、独立しやすい方法の1つといえるでしょう。

フランチャイズは、飲食店などの店舗ビジネスを行う場合に利用しやすい方法として挙げられます。有名企業のブランド力を活かして効率的に事業が始められる点がメリットです。

起業するまでの流れ

実際に独立・起業するとなったときには、下記の4つの手順で事業を開始します。

  1. 起業アイデアを考える
  2. 事業計画を作成する
  3. 起業形態を決める
  4. 最終準備と事業開始

それぞれの工程でやるべきことを見ていきましょう。

起業アイデアを考える

まずは起業アイデアを考えましょう。起業は事業を起こして初めて成り立つものです。そのため、どのような事業で収益を得ていくのか考えるところから始まります。これまでの経験や得意分野、事業の拠点となる土地の特色など、アイデアのタネはたくさんあるでしょう。

「起業したいけどアイデアがない」と悩みを抱える方に向けて、下記の記事では起業アイデアの出し方について解説しています。ヒントを得る際の参考にしてみてください。

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事業計画を作成する

起業アイデアが固まったら、形にするべく事業計画を作成しましょう。事業計画を作成するにあたり、押さえておくべきポイントは下記の2つです。

  • 事業によって達成したい目標を掲げる
  • 目標達成までに課題となる点を洗い出す

事業の見通しを立てるために、1年後、3年後、5年後……と中長期的な目標を設定しましょう。未来を見据えた事業計画を立てることで、事業が軌道に乗るまでがイメージしやすくなります。そして、目標達成に向けて何が課題になるのか考えましょう。事業資金が足りないのか、需要が見込めないのかなど、起業に向けてやるべきことが見えてきます。

起業形態を決める

事業計画が作成できたら、次に起業形態を決めましょう。起業形態は個人事業主、株式会社、合同会社、合資会社、合名会社の5つあります。一般的には、前者3つ(個人事業主、株式会社、合同会社)から選ぶことが多く、実際に形態を検討するときの参考にしてもよいでしょう。

起業形態 特徴
個人事業主 企業や組織に雇用されず個人でビジネスを行う
株式会社 有限責任 株式を発行して資金調達ができる
合同会社 有限責任 出資した人全員が社員となり、共同経営を行う
合資会社 1人以上の無限責任社員と1人以上の有限責任社員で共同経営を行う
合名会社 1人以上の無限責任社員で経営を行う

※有限責任:経営者や株主の責任は出資額に限定される。
無限責任:企業の負債を個人の資産で全責任を負う。

起業形態を決めたら必要な手続きを進めましょう。下記の記事では起業に必要なものリストを解説しています。事前準備をするときには、ぜひ参考にしてみてください。

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最終準備と事業開始

最終準備として手続きや事業に必要な設備などを揃えます。また、いきなり事業を開始するのがリスクに感じる場合は、個人事業主として小さく始めるのも1つの手です。試験的に事業をスタートさせて軌道に乗ると見込めたら起業に踏み切るのもいいでしょう。

この記事では、起業するまでの流れを5つの工程に沿って解説しました。より具体的なステップを知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。

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独立・起業に失敗しないためのポイント

独立・起業は事業が軌道に乗るかどうか計画段階ではわからない点で不安に思う人もいるでしょう。事業が失敗しないためにも押さえておきたい3つのポイントを解説します。

プライベートや金銭面を踏まえて独立するタイミングを見極める

1つ目のポイントとして、プライベートや金銭面を踏まえて独立するタイミングを見極めることが挙げられます。会社員と違い独立・起業すると、仕事に費やす時間は自分でコントロールする必要があるでしょう。

ときにはプライベートを犠牲にして仕事に注力する期間が必要になることも。時間に余裕があるタイミングで独立・起業することで、事業に注力できる環境を整えましょう。また事業の収支状況によっては、必要以上に資金が必要になるかもしれません。そのため、必要な資金が十分に準備できたタイミングで独立・起業に踏み切りましょう。

小規模な事業から始める

2つ目のポイントとして、小規模な事業から始めることをおすすめします。新たに事業を立ち上げるとき、初期費用や固定費の準備は必須です。どちらも自分で用意する必要があり、費用がかさめばかさむほど負担になるでしょう。

事業で見込まれる収益は予想しにくく、最悪の場合は収支がマイナスになることも。生活が苦しくなるほどのリスクを背負うと、せっかく始めた起業も継続が難しくなってしまいます。無理なく始めるためにも、まずは小規模な事業から始めるのがおすすめです。

資金管理方法を定めておく

3つ目のポイントとして、資金管理方法を定めておくことをおすすめします。資金管理とは、事業で必要な資金を準備・管理することです。資金は運転資金と設備資金の2つに分けて考えます。

  • 運転資金:人件費など事業運営に必要な支払いに回す資金
  • 設備資金:建物や機会など備品の購入にあてる資金

事業計画とあわせて「いつどれくらい資金が必要なのか」「どこから資金を調達するのか」など、資金計画を立てておきましょう。下記の記事では、起業を成功させるために押さえておきたいポイントを解説しています。失敗しないポイントとあわせて、ぜひ参考にしてみてください。

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独立や起業を叶えるために必要な知識を習得しよう!

独立や起業を叶えるためには、入念な準備が必須です。会社員と違い、事業の責任は自分で追うことが求められ、事業計画書の作成など新たな知識を習得する必要があります。「独立や起業に向けて準備をしたいけど、何から始めたらいいかわからない」そんなときは、起業に必要な知識が学べるスクールを活用するのも1つの方法です。

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※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。