テレワーク環境の整備を完全ガイド!快適になるアイテムや部屋のレイアウトも紹介

テレワーク環境の整備を完全ガイド!快適になるアイテムや部屋のレイアウトも紹介

コロナ禍を経て、テレワークを導入する企業が増えています。

在宅で働くことで、通勤時間が短くなるなど便利な反面、「自宅でのテレワークだとなかなか集中できない……」「家のダイニングテーブルで仕事をすると疲れやすい気がする」といった悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、自宅のテレワーク環境を整備するポイントを解説します。テレワークに適したレイアウトやアイテムも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

テレワークの環境に必要なツール・アイテム一覧

テレワークを行うために必要なツールやアイテムを一覧で紹介します。必須でないアイテムについても利用することでさらに利便性が上がるでしょう。

PC 必須
インターネット環境 必須
デスク・チェア 必須
照明・ライト 必須
Webカメラ 必須ではない
マイク 必須ではない
イヤホン・ヘッドセット 必須ではない
Web会議ツール 必須
コミュニケーションツール 必須
クラウドツール・グループウェア 必須
パーテーション 必須ではない
ゲーミングチェア 必須ではない
昇降式デスク 必須ではない
サイドテーブル 必須ではない
モニターアーム 必須ではない
クッション・フットレスト 必須ではない

テレワークとは

テレワークとは、「Tele(離れて)」と「Work(仕事)」を組み合わせた造語で、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方をいいます。テレワークは、在宅勤務・モバイル勤務・サテライトオフィス勤務の4種類に分けられます。

在宅勤務は、会社のオフィスに出社せずに自宅で仕事をする働き方です。移動に時間を費やす必要がないので、時間や体力を消耗せずにすぐに仕事に取り掛かることができます。

モバイル勤務は、移動中の車や電車の車内、カフェなどのさまざまな場所で作業をすることです。また国内外を旅行しながらするテレワークは「ワーケーション」といわれる場合もあります。サテライトオフィス勤務は、企業のオフィスとは別の場所にあるシェアオフィスやコワーキングスペースで働くことをいいます。

在宅勤務であれば、自宅を自分にとって最適な環境に整備することで仕事がしやすくなるでしょう。

テレワークの環境整備が大切な理由

テレワークをする際は、環境を整備することが大切です。在宅勤務の場合、生活スペースが視界に入ることでオン・オフの切り替えが難しくなり、集中力が途切れやすくなってしまう可能性があります。

自分のワークスペースを確保し、できる限りオフィスと同様の業務環境を整えるようにしましょう。必要なアイテムやツールを揃えておくことで、業務を円滑におこなうことが可能になります。

テレワークに必要なインターネット環境とパソコン

テレワークをおこなううえで、インターネット環境の整備は必要不可欠です。

インターネット環境を個人で準備する場合、主に光回線と無線回線の2種類から選択することになります。それぞれ異なる特徴があるため、自分の業務に合ったインターネット環境を整えてください。

光回線の特徴

  • 通信速度が速く安定性が高い
  • 通信量の制限がない
  • 初期工事が必要
  • 無線回線よりも月額料金が高め

無線回線の特徴

  • 持ち運びができる
  • 契約から数日で利用可能
  • 通信状況が不安定になることがある
  • 使用状況により速度制限がかかる

パソコンが会社から貸与されない場合、自分で購入する必要があります。会社から指定されているパソコンを用意するとよいでしょう。

またパソコンには、デスクトップパソコン、ノートパソコン、一体型パソコンの3つのタイプがありますが、仕事をするうえで必要なスペックや持ち運びの有無などを考慮して検討してみてください。

テレワークに求められる作業環境

オフィスと自宅とでは環境が大きく異なります。快適に在宅勤務をおこなうためには、心身に不必要なストレスがかからないようにすることが大切です。これまで自宅でくつろぐために使用していたダイニングテーブルや椅子は仕事で使われることが想定されておらず、パソコン作業には向いていない可能性があります。

厚生労働省からも、テレワークの適切な導入や実施に必要な環境整備に関するガイドライン*1ガイドラインが提示されています。テレワークでは、業務に直結するPCやその周辺アイテムだけでなく、スペースづくりも大切です。自宅の環境をオフィスと近づけられるように、環境を整備しましょう。

テレワークに適した部屋

テレワークに適した部屋の特徴を紹介します。広さや室温が適度な状態になっていることが理想です。

  • 空気の入れ換えをおこなうこと
  • 冷暖房、通風などを利用し作業に適した温度・湿度に調整をすること
  • 室温は18℃~28℃、相対湿度は40%~70%が理想
  • 作業等を行うのに十分なスペースが確保されている
  • 設備の占める容積を除き、10 ㎥以上のスペースとする
  • 転倒することがないよう整理整頓されている

テレワークに適した照明・ライト

手元が暗いと作業がしづらいです。適度な明るさがある環境に整えましょう。

  • 作業の支障がない十分な明るさにすること
  • 机上は照度 300 ルクス以上

テレワークに適したデスク

テーブルの広さや高さだけではなく、テーブル下の空間も重要です。体格にあったデスクを選びましょう。

  • 必要なものが配置できる広さがある
  • 作業中に脚が窮屈でない空間がある
  • 体型にあった高さ・または高さの調整ができる

テレワークに適したチェア

デスクだけではなく、チェア選びも重要です。高さや傾きなども含めて、利便性の高いものがおすすめです。

  • 安定している
  • 移動が簡単にできる
  • 高さを調整できる
  • 傾きが調整できる背もたれがある
  • 肘掛けがある

テレワークに適したPC

PC選びも作業の快適性に影響します。モニターやキーボード、マウスなど使いやすいものを選びましょう。

  • 輝度やコントラストが調整できる
  • キーボードとディスプレイは分離して位置を調整できる
  • 操作しやすいマウスを使う

テレワークで使われるITツール

テレワークは出社が必要なくさまざまなメリットがある反面、社員同士のコミュニケーションが取りにくくなる可能性があります。また情報漏えいのリスクが高まったり、テレワークをする社員の勤怠管理が難しくなったりと、デメリットがあるのも事実です。

テレワーク向けのITツールを活用することで、これらを解決することができます。テレワークで扱われるツールについて紹介します。

Web会議ツール

Web会議ツールを使えば、自宅にいてもお互いの顔を見ながらミーティングをおこなうことができます。文字だけでは伝えにくいことや資料を提示しながらプレゼンすることもできるので、よりスムーズにコミュニケーションをとることができるでしょう。社内のミーティングだけではなく、クライアントとの打ち合わせや面接などでも使えるツールです。

ただし、Web会議システムは通信が安定しないこともあるため、映像や音声が途切れてしまう可能性があります。Web会議ツールを使う方は、自宅のインターネット環境もチェックしましょう。主なWeb会議ツールには、ZoomやMicrosoft Teams、Skype、Google Meet、BIZMEE、Wherebyなどがあります。

コミュニケーションツール

テレワークでは顔を合わせて話すことが難しくなるため、スムーズにコミュニケーションをとるための工夫が不可欠です。コミュニケーションツールがあれば、個人同士やチーム内でテキストや画像、スタンプなどを使い、手軽にやりとりをすることができます。

コミュニケーションツールがあれば、チームメンバー全員が同じチャットルームで会話をすることができ、通知が届くため見逃す心配も減ります。メールのように長文を打つ必要はなく、聞きたいことや伝えたいことをサクッとまとめて手軽に送ることができます。

ビジネスの場で使われている主なコミュニケーションツールには、SlackやChatwork、Qast、LINE WORKSなどがあります。

クラウドツール・グループウェア

資料やデータをインターネット上で管理するなど、テレワーク向けのクラウドツールを利用している企業は多くあります。クラウドツールはインターネットに接続できる環境があればすぐに利用できるため、外勤先や自宅など、どこからでもアクセスすることが可能です。

またグループウェアは、企業などの組織内のメンバーがスケジュールやタスク、業務に用いる資料や書類、あるいはアイデアやノウハウを共有するためのシステムです。スケジュール、掲示板、回覧板、ファイル共有、電子メール、さらにはワークフローや会議室の設備予約といったツールが含まれるパッケージとして提供されていることもあります。

クラウドツールとグループウェアにはさまざまなものがありますが、Google ドライブ、サイボウズ Office、Microsoft 365などが使われることが一般的です。

テレワークのオンライン会議で重宝する機器

カメラやマイクが搭載されているパソコンやタブレットがあれば、テレワークでオンライン会議をすることが可能です。

とはいえ、「音声が途切れてうまく聞き取ってもらえない」「映像がカクカクして会議がスムーズに進まない」といったトラブルが発生することも少なくありません。そこで、テレワークのオンライン会議をする際に役立つ機器を紹介します。

カメラ

カメラがついていないパソコンを使用する方や、内蔵カメラの画質が気になる方は、Webカメラを用意するのがおすすめです。モニターに引っ掛けて固定するタイプであれば、スペースを取らずに設置できます。

Webカメラを選ぶ際のポイントは、画素数・解像度・フレームレートの3点です。画素数と解像度は画像の鮮明さを、フレームレートは動きの滑らかさを表します。

ウェブ会議での使用を想定した場合、解像度は720p~(HD)、画素数は約100万画素~、フレームレートは30fps~のものを選ぶとよいでしょう。

マイク

オンライン会議で多いのが、「声が小さい」「雑音が混じって聞き取りづらい」という音声のトラブルです。

パソコンに内蔵されているマイクでは、顔を近づけすぎてしまったり、声と同時に周囲の生活音が入ってしまったりと、音声の品質が不安定になることもあるようです。オンラインでの会議やプレゼンをする機会が多い方は、個別でマイクを用意すると良いでしょう。

おすすめなのは、一方向からの音を捉えることを得意とする単一指向性のマイクです。ノイズキャンセリング性能があれば雑音をカットしてくれて、相手に自分の声をクリアに届けてくれます。

イヤホン・ヘッドセット

パソコンのスピーカーから音を出して会話をすると、マイクがその音を拾ってしまう場合があります。声が反響して聞こえづらくなったり、聞き間違いがおこったりすることもあります。

また、自宅以外の場所でテレワークを行う場合、会議の内容が漏えいすることを防ぐために、オンライン会議をおこなう際はイヤホンやヘッドセットを使って音声を出力するようにしましょう。

Bluetooth対応のヘッドセットは、連続通話時間5時間程度が一般的です。オンライン会議が長時間続いたり、連続で会議に参加したりすることが多い方は、ワイヤレスではないものを選択しましょう。

テレワークが快適になるアイテム・ツール

最近では、テレワークをより快適にするためのさまざまなアイテムが登場しています。ここからは、テレワーク環境であると便利なアイテムをみていきましょう。

パーテーション

部屋の広さやレイアウトの関係から、ワークスペースと生活スペースを分けるのが難しい場合もあります。そんなときは、パーテーションを活用することで視覚的に生活スペースを遮断でき、業務に集中しやすくなります。卓上スタンドタイプのパーテーションもあるため、「できるだけ部屋に大きな家具を増やしたくない!」という方におすすめです。

軽量で装着が簡単なパーテーションや、複数の段階に高さを調整できるパーテーションなど、バリエーションも豊富です。オンライン会議の際は、自宅の写り込みを防ぐための背景として活用することもできますね。

ゲーミングチェア

テレワークを快適にするためには、自分に合ったチェアが不可欠です。ゲーミングチェアは、長時間ゲームをするために設計された椅子です。プロゲーマーは1日10時間以上デスクに向かうこともあります。プロゲーマーの利用を想定して作られたゲーミングチェアは、長時間のデスクワークが求められるテレワークにもぴったりといえるでしょう。最近では、オフィスにゲーミングチェアが導入されるケースもあるようです。

昇降式デスク

その日の気分によってテレワークの環境を変えたい場合は、昇降式デスクを使用してみるのも1つの方法です。

近年では立って仕事をするスタイルも人気を集めていますが、昇降式デスクであれば、座り仕事と立ち仕事を気分によって変えられます。仕事中の姿勢を変えることでリフレッシュできるというメリットがあります。

なお昇降式デスクのなかにも、手動で昇降させるレバー・ハンドル式やガス圧式、電動式などいくつかのタイプがあります。電動式昇降型デスクのには高さを保存するメモリ機能が搭載されているものもあり、自分に適切なデスクの高さをワンタッチで再現することが可能です。

サイドテーブル

デスクが狭くて仕事がしにくい場合は、サイドテーブルを活用しましょう。メインで使っているパソコンのほかにも、タブレットやスマートフォン、資料、ちょっとした飲み物など、仕事中すぐに手が届く範囲に置いておきたいアイテムは意外と多いです。今あるデスクにサイドテーブルを1つ追加するだけでも、テレワーク環境がぐっと快適になります。

コンパクトながら縦長スリム形状で広々とつかえる「ロングサイドテーブル」や、ドリンクホルダー&収納カゴ付きの「エナジーワゴン」など、好みに合わせて選びましょう。

モニターアーム

パソコン作業を続けすぎて、首や腰を痛めてしまった経験がある方もいるのではないでしょうか。モニターアームがあると、ディスプレイの角度や位置を自由に調整して作業しやすい環境を作ることができます。

デスクにディスプレイを直置きすると、画面が低すぎる場合が多いので、モニターアームを活用して最適な高さに設置しましょう。ガス圧式タイプであれば、気軽に高さの微調整ができます。

また購入する際には、「VESA規格」に対応しているかを確認しましょう。VESA規格とは、アームの装着に使用するネジ穴の位置を定めた国際基準です。規格に対応していない場合、ディスプレイにアームを装着できない可能性があるため注意しましょう。

クッション・フットレスト

テレワークでは移動を伴わずに長時間座って作業することが多く、背中や腰に負担がかかりやすいです。身体の不調は業務効率にも影響するため、負担を軽減させるような工夫が必要になります。

そこで取り入れたいアイテムがクッションです。衝撃吸収性に優れ身体にフィットしやすい低反発クッションや、弾力性と伸縮性に優れていて体圧を分散させやすいゲルクッション、中心に穴があって骨盤を内側に程よく圧迫するベーグルクッションなど、さまざまなタイプがあります。実際の使用感はクッションによって異なるので、実物を触って自分に合ったものを探すのがおすすめです。

フットレストは足と床の間に設置する厚みのあるクッションのことです。使用しているデスクの高さが変えられず、椅子の高さを調節したときに足と床の距離に違和感がある場合も、フットレストがあれば調節できます。高さが可変できるデスクの値段は通常のデスクよりも高価な傾向にあり手が出しにくいかもしれませんが、フットレストであれば比較的リーズナブルに購入できるでしょう。

テレワークにおすすめの部屋のレイアウト

テレワークに必要なアイテムを揃える前に、部屋のレイアウトに悩む方もいるのではないでしょうか。

デスクの設置場所で大切なのは、圧迫感と閉塞感を避けることです。テレワーク時におすすめのレイアウトを紹介します。

I型

I型は、デスクの正面を壁に向かって配置するレイアウトで、「壁付け型」と呼ばれることもあります。視界に余計なものが入らないため、業務に集中しやすいレイアウトです。

もっとも一般的な形のデスクで作ることが可能なレイアウトなので、ニーズにあったデスクを見つけやすく、予算に合わせて選ぶことができるでしょう。

窓に向かって配置し、自然光の明るさを確保することも可能です。日差しの向きによっては眩しさを感じることもありますが、ブラインドやレースカーテンを活用することで明るさを調整できます。

L型

L型は、部屋のコーナーを利用してデスクをL型に配置するレイアウトです。

L型になっているデスクを選ぶことで、作業スペースと収納スペースを広めに確保できる点が魅力です。ただし、デスク自体が場所を取るので、作業効率が上がる反面、設置できる場所が限られるという課題があります。

コンパクトなデスクを見つけられれば、限られたスペースを有効活用することもできるでしょう。

アイランド型

アイランド型は、四方のどの壁とも接することなくデスクを配置する方法です。あらゆる形状のデスクに対応でき、おしゃれな空間と開放感を演出しやすいためストレスなく仕事に取り組めます。

しかし、開放感があるだけに余計なものが視界に入りやすいです。生活スペースや仕事に関係ないものが目に入らないようにするなど、集中できるようデスクの向きを工夫しましょう。

テレワークの環境を整えて仕事を効率的に進めよう

この記事では、テレワークの環境を整備する際のポイントや必要なもの、生産性向上に役立つアイテムなどを紹介しました。

快適なテレワーク環境を整えるためには、自分に必要なアイテムを整理して集めることはもちろん、空間づくりも重要です。オフィスで仕事をする以上の成果を発揮できるように、テレワークの環境についてぜひ検討してみてください。

女性向けキャリアスクールのSHElikes(シーライクス)では、比較的テレワークがしやすい職種である、Web系スキルを幅広く身につけることができます。デザインやマーケティング、ライティングなどのスキルを身につけたい方は、ぜひ無料体験レッスンに参加してみてください。

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*1:厚生労働省「自宅等でテレワークを行う際の作業環境整備」より

ABOUT ME
ライター 大竹菜々子
高校3年生で脚本家としてデビュー。2018年5月、脚本を担当した映画『猫カフェ』及び『チャットレディのキセキ』が公開される。 慶應義塾大学法学部進学後は、「トラベル Watch」「グルメ Watch」(株式会社インプレス)にてライター・編集者としての活動を開始した。 現在に至るまで、「レスポンス」(株式会社イード)や「ビギナーズ」 (株式会社マーケットエンタープライズ)などで取材記事やSEO記事作成を手掛けている。 なお 2022 年からは、オウンドメディア立ち上げに関わるなど、メディアプロデューサーとしても活動している。JAPAN MENSA会員。
エディター 古澤 椋子
鹿児島大学大学院水産学研究科修了。水産系社団法人にて、水産に関わる調査研究、行政との折衝などを経験したのち、水産系ベンチャーにて、広報を担当。2023年からフリーライターとして活動を始め、主にエンタメ系の記事を執筆。SHElikesでキャリア、マインド共に変化した経験から、SHEsharesのライターを務める。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。