転職理由が「キャリアアップ」はNG?伝え方のコツや例文を紹介

転職理由が「キャリアアップ」はNG?伝え方のコツや例文を紹介
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ライター AIKI
看護学校卒業後、看護師として大学病院から在宅領域までを経験。医療に従事する中で言葉の重みや尊さ・可能性を感じ、言葉で人に寄り添いたいと思いライターを志す。その最中にSHEに出会い、SHEの掲げる理念に強く共感する。現在は複業フリーランスとして、SHElikesキャリアプランナー、SHEsharesライター、看護師の活動を行っている。

転職理由のなかで多く聞かれる理由の一つがキャリアアップです。キャリアアップを理由に転職する場合、伝え方を誤るとマイナスな印象を与えてしまうことがあります。本記事では、

「キャリアアップが望めない」
「スキルアップできるかわからない」

と悩み転職を検討されている方に向け、採用担当者へポジティブな印象を与え、熱意が伝わる伝え方のコツをご紹介していきます。ぜひ最後までご覧ください。

転職理由が「キャリアアップ」はマイナスな印象を与えるのか

キャリアアップという言葉は、向上心があり熱意に満ちた言葉の印象を持ちます。しかし、転職理由とする場合は伝え方に注意が必要です。その理由は、内容の一貫性がなかったり曖昧であったりすると、面接官にとってマイナスな印象を与えてしまう可能性があるからです。

面接官は、キャリアアップという言葉の背景に、どのような経歴や思いがあるのかについて知りたいと考えています。内容に一貫性を持たせることで、キャリアアップに対する信憑性をアピールすることが可能です。

キャリアアップを転職理由にしたい場合、具体的なキャリアアップによる展望やきっかけなどを十分に用意しておくと、プラスな印象を与えられるでしょう。

そもそもキャリアアップとは 

キャリアアップとは「今よりもさらに、特定の分野に対する専門知識を身につけ、能力の向上や経歴を高める」という意味で、以下の3つのタイプに分けられます。

  1. 社内でのキャリアアップ
  2. 同職種で転職しキャリアアップ
  3. 異職種へ異動・転職しキャリアアップ

どのようなキャリアビジョンを描くかによって、キャリアアップのタイプが異なります。ご自身がお持ちの知識やスキルを活かし、どのようなジャンルの職種にチャレンジしていきたいのかについて考えていくことが重要です。

キャリアチェンジやスキルアップとの違い 

キャリアアップという言葉と似た言葉として「キャリアチェンジ」や「スキルアップ」という言葉があります。

  • キャリアチェンジ
    未経験の業界や職種へ転職すること。職場や経歴など、個人を取り巻く周辺環境の変化。
  • スキルアップ
    経験や学習を通して能力を向上させること。個人の仕事に対するスキルが向上。

個人のスキルが向上するのか、環境や経歴が向上するのかの違いとして認識すると良いでしょう。

面接官はなぜ転職理由を聞くのか

転職のための面接の場合、必ず転職理由について聞かれるでしょう。面接官が転職理由を尋ねる大きな理由は、採用後に短期離職する可能性がないか、自社にふさわしい人材かどうかを見極めるためです。

転職理由を尋ねる意図についてくわしく解説していきます。

キャリアアップの目的を自社で達成できるか確認するため 

面接官が転職理由を聞く一つに、就職希望者のキャリアアップ目的が自社で達成できる内容か確認するため、という理由があります。

転職理由がキャリアアップの場合、キャリアアップの目的が自社で達成できなくては意味がありません。採用後に「思っていた内容と違った」ということがあっては雇用を定着させることは難しいでしょう。

こうしたミスマッチによる早期離職を防ぐために、転職理由を確認しているといえます。

仕事に対するモチベーションの源を確認するため 

転職理由を語るなかで、仕事に対するモチベーションをアピールする方も多いでしょう。モチベーションは大切なアピールポイントになりますが、さらに面接官が知りたいのは、モチベーションを維持・向上させるための源がどこにあるかという点です。

モチベーションの源を確認することで、就職希望者の仕事やキャリアアップへの熱意の度合いを見ているといえるでしょう。

応募時の情報と一貫性があるか確認するため 

応募時の情報と面接時の内容に一貫性があるかどうかも大切な確認ポイントです。情報に一貫性がないと「本当の転職理由はほかにあるのではないか」などと、疑われてしまいます。

面接官は、就職希望者が現在の会社を退職する理由と志望動機が一貫したものかどうか確認したいという意図を持っています。面接官に信頼性や説得力をアピールするため、必ず内容には一貫性を持たせ、整合性を意識することが重要です。

転職理由をキャリアアップにする際のコツ

キャリアアップを転職理由にした場合に、面接官がどのようなポイントを確認しているのかについてご紹介してきました。ここからは、キャリアアップを転職理由にする際に、マイナスな印象を与えずに伝えるコツをご紹介していきます。

「キャリアアップ」が目的であることをストレートに伝えない 

キャリアアップを目的とした転職理由の場合、「キャリアアップのため」とだけをストレートに耐えると、「どの程度真剣に考えているのかわからない」と受け取られてしまうかもしれません。

面接官はキャリアアップの背景や理由を知りたいと考えているため、あまりにもストレートに伝えてしまうと、信憑性が下がりネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。たとえば、

「転職したのちは、〇〇の経験を活かし、〇〇のようになりたい/〇〇の仕事をしていきたい」

などと、キャリアアップしたい理由を具体的な表現を用いて伝えると、面接官にわかりやすく伝えることができるでしょう。

ネガティブな退職理由はポジティブな内容に変換する 

転職する理由のなかには、ネガティブな理由もあるかもしれません。しかし、ネガティブな理由を正直に伝えるのは望ましくありません。どうしても伝えたい内容がある場合は、ネガティブな内容をポジティブな言葉に変換するようにしましょう。たとえば、職場の人間関係が合わないなどの理由の場合、

「チームワークを意識して、よりコミュニケーションの取れる環境で働きたい」

などと言い換えることができます。

面接官に、採用後も同様の理由で退職されてしまうのではないかと思われることのないよう、ネガティブな内容はポジティブな言葉で言い換えると良い印象を与えられるでしょう。

キャリアプランを具体的に考えておく 

キャリアアップを目的とするなら、ご自身のキャリアプランを具体的に伝えられるよう明確にしておく必要があります。キャリアプランが綿密で具体的であるほど、内容に説得力を持たせることができるでしょう。たとえば、

「転職から〇年後には〇〇の仕事をしたい/〇〇のポジションに就きたい」

など、具体的なキャリアプランを伝えると、面接官に思いや熱意をアピールすることができます。

面接で伝える内容には一貫性を持たせる 

面接で伝える内容には一貫性も持たせ、信頼性や誠実さをアピールすることが大切です。面接で伝える内容と応募時の内容に一貫性がないと、面接官は曖昧な印象を受け不信感を抱いてしまうかもしれません。

また、面接には就職希望者の転職理由を確認する以前に、人柄を見るという目的もあります。たとえば、履歴書の内容と面接内容が異なっていたり、面接全体を通して発言がブレていたりすると、誤った印象が伝わってしまいマイナスなイメージになってしまうでしょう。

一貫性のある面接にするコツは、ご自身がアピールしたい内容の軸を一つ決めることです。すると、さまざまな質疑応答の場でも内容がブレにくくなり、一貫した説得力のある面接にすることが可能です。

応募先で活かせる自分のスキルや経験を明確にする 

キャリアアップを転職理由にする場合、ご自身のスキルや経験のなかで、どのような部分が応募先の企業に活かせるかを明確にすることが大切です。たとえば、応募先の企業に営業経験をアピールしたい場合、

  • 顧客獲得数
  • 売上目標に対する達成度

など、数字で表現できる実績や経験をアピールできると、応募先企業でスキルを活かせる裏付けとなり効果的です。

転職理由がキャリアアップの場合の例文5つ

一般的な面接では、自己紹介→転職理由→志望動機→自己PR→逆質問の5つの流れで行われます。キャリアアップを理由に転職活動をする場合は、これまでご紹介してきたポイントを押さえて面接に望むことが大切です。

それでは、転職理由がキャリアアップの場合によく聞かれる5つの質問と回答の例文をご紹介します。

自己紹介 

自己紹介のシーンでは、経歴を軽く交えた自己紹介を行っていきます。たとえば、

「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。〇〇(氏名)と申します。株式会社〇〇で5年間営業を担当し、医療機器メーカーの営業として従事しております。3年連続エリア内での売上1位を獲得し、マネジメント業務にも携わるようになり、チームの業績目標の達成にも尽力してまいりました。本日はよろしくお願いいたします。」

などと、1〜3分ほどの短時間で、これまでの経験やスキルなどを端的に伝えることが大切です。

転職理由 

キャリアアップが転職理由である場合、面接官は転職理由が自社で達成できるものか、相性はどうか、などの点を確認したい背景があります。転職理由を尋ねられた場合の例文は、

「これまでは営業職として従事してきましたが、営業の仕事に携わるなかで、企業の課題解決に貢献していきたいと考えるようになりました。今後のキャリアビジョンとしては、これまで培ってきた営業のスキルを活かし、コンサルティングに携われる職種に就きたいと考え、転職を決意しました。」

など、具体的にイメージしやすいキャリアビジョンを伝えるようにしましょう。

志望動機 

志望動機を確認する背景には、応募への熱意やミスマッチによる早期離職のリスクがないか、また企業研究は十分に行えているか、という点があります。

「御社は、コンサルティングの実績として、数々の企業の経営管理をはじめとした諸問題を解決してこられました。これまでの営業経験のなかで、企業の課題に直面することが多くありましたが、コンサルトとして携わることでより業務改善を図れたであろう事例を多く経験してきました。これからは営業のみを行うのではなく、企業の課題と向き合い根本的部分からアプローチできるコンサルティングを行いたいと考え応募いたしました。」

このように、業界や企業に対する熱意をアピールし、具体的な事例をもとに今後のビジョンを伝えます。また、これまで抱いてきた義憤に対する解決策を事例として盛り込むと、面接官は具体的なイメージを持つことができるため、思いや熱意が伝わる内容となるでしょう。

自己 PR 

自己PRの際は、客観的に成果をイメージできる実績や経験の豊富さをイメージできる経験期間、また職務に対する経験値が伝わる知識やスキルを伝えるようにしましょう。自己PRでの例文は、

「法人営業の担当となった5年間のうち、エリア内での売上規模が最も大きいクライアントを3年間担当しました。顧客の潜在ニーズのくみ取りや分析、また顧客ニーズを分析するなかで感じた企業課題を解決していくことで、顧客内シェア1位を3年連続で獲得し売上に貢献してまいりました。」

このように、具体的なイメージが持てる情報を盛り込み、ご自身の経験や実績と就職希望先がマッチしていることをアピールすると、より効果的な自己PRとなるでしょう。

逆質問(面接官への質問)

逆質問では、入社意思の確認や、マッチ度合いを確認するための自発的な姿勢を確認しています。たとえば、

「入社後、担当させていただく仕事どのような業務があるのでしょうか」や「よろしければ、今後注力していく領域についてお教えください。」

など、相手が答えやすいように端的に質問していきましょう。積極性や自主性をアピールすることができ、入社後の未来を想像できるプラスな印象を与えることが可能です。

ポジティブな転職理由をアピールし、理想のキャリアアップを図ろう!

キャリアアップを転職理由とする場合に、押さえておきたい大切なポイントをご紹介してきました。しかし、キャリアアップをアピールする際に大切なのは、具体的なキャリアビジョンだけではありません。

面接官に適性や能力をアピールするためには、就職希望先で活用できる複数の知識やスキルを獲得しておくことも非常に大切です。

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