コーチングで起業するための方法 – 失敗しないためのポイントや適性も解説

コーチングで起業するための方法 - 失敗しないためのポイントや適性も解説
ABOUT ME
ライター 大竹菜々子
高校3年生で脚本家としてデビュー。2018年5月、脚本を担当した映画『猫カフェ』及び『チャットレディのキセキ』が公開される。 慶應義塾大学法学部進学後は、「トラベル Watch」「グルメ Watch」(株式会社インプレス)にてライター・編集者としての活動を開始した。 現在に至るまで、「レスポンス」(株式会社イード)や「ビギナーズ」 (株式会社マーケットエンタープライズ)などで取材記事やSEO記事作成を手掛けている。 なお 2022 年からは、オウンドメディア立ち上げに関わるなど、メディアプロデューサーとしても活動している。JAPAN MENSA会員。
エディター 古澤 椋子
鹿児島大学大学院水産学研究科修了。水産系社団法人にて、水産に関わる調査研究、行政との折衝などを経験したのち、水産系ベンチャーにて、広報を担当。2023年からフリーライターとして活動を始め、主にエンタメ系の記事を執筆。SHElikesでキャリア、マインド共に変化した経験から、SHEsharesのライターを務める。

コーチングは、クライアントと対話を通して気付きを与え、目標達成をサポートするものです。最近では、企業でも目標達成の可能性をより高めるために、コーチングを活用することもあります。

クライアントが成長していく瞬間に立ち会うことができるので、やりがいを強く感じられる職業の1つといえるでしょう。実際にコーチングを体験することで、「コーチングの仕事に携わってみたい!」と感じた方もいるのではないでしょうか。

この記事では、コーチングで起業する方法やメリット、必要なスキルなどについて解説します。

コーチングで起業するための方法

コーチングは人の人生に大きく影響を及ぼすことになります。「仕事にするなら資格が必要なの?」「起業するにはどんなスキルが必要?」と気になる方もいるでしょう。

起業と聞くと「なんだか難しそう」と考えてしまいがちですが、実はコーチングで起業するために必要な資格はありません。起業するにあたって特別な資格を要さないため、コーチングで起業すること自体は難しくないでしょう。ですが、専門性や信頼を獲得して長く活躍するためには、さまざまなスキルの習得やセッションの経験が必要になります。

コーチングで起業をするステップ

それでは、コーチングで起業をするために必要なステップを1つひとつみていきましょう。

  • コーチングに必要なスキルを身につける
  • 集客をする
  • 副業として始める

コーチングに必要なスキルを身につける

コーチングにおいて「傾聴」「承認」「質問」の3つは欠かせないスキルです。

「傾聴」は単純に相手の話を聞くだけでなく、相手の立場に立って共感し、理解しながら積極的かつ丁寧に相手の話に耳を傾けることです。次に「承認」とは、クライアントの成長や変化を確認し、相手の存在を認めていると伝えるスキルを指します。3つ目の「質問」とは、失敗の要因や問題点は何であるかの気付きをクライアントに与えるためのスキルをいいます。

これらのスキルを身につけることで、相手の話を丁寧に聴き、成長や変化を一緒に確認したうえでクライアント自身が失敗の要因や問題点に気付くことが可能です。クライアントと適切なコミュニケーションを図り、問題解決や目標達成をサポートしていきましょう。

集客をする

ビジネスにおいて、集客は非常に重要なステップです。サービスを周知し利用してもらうには、コーチングそのものとは全く異なる技術が求められます。コーチングに限らず、起業する際に必要なポイントの1つといえるでしょう。

集客する際は、オンラインとオフラインの方法をうまく使い分けましょう。オンラインでの集客方法としては、SNSやブログ、Web広告、YouTube、スキルマーケットサイトなどが挙げられます。オフラインの集客方法は、友人や知り合いに体験してもらったり、異業種交流会やコミュニティオフ会などで営業したりする方法が代表なものです。また、自らセミナーや説明会を開催するという方法もあります。オフラインでの集客方法はオンライン集客に比べて顔を合わせてコミュニケーションをとることができるぶん、信頼を得やすいのが特徴です。

副業として始める

コーチングを受ける立場から考えてみると、より専門性が高く技術力のある人にお願いしたい人は多いでしょう。集客につなげるという意味でも、スキルアップや実績づくりは欠かせません。

コーチングは、副業としてスタートすることで着実に成功へと近づきやすいビジネスです。まずは本業を続けつつ、スモールステップですきま時間にコーチングの仕事を受けることで、コツコツと実績を作っていくとよいでしょう。

本業と同じくらい安定した収入が得られるようになり、継続的な集客の目処が立ってきたら、コーチングを本業とするとよいでしょう。

コーチングを提供するまでの主な流れ

コーチングを仕事にするための大まかなステップはわかってきたでしょうか。ここからはより具体的に、コーチングをサービスとして提供する際の主な流れを解説していきます。

見込み客に認知してもらう

集客を成功させるためには、まず見込み客に認知してもらわなければなりません。見込み客には、自分のコーチングを受けて課題を解決してほしいと思う人が含まれるでしょう。そのような見込み客が目にするSNSなどで自身がおこなっているコーチングについてうまく訴求することができれば、集客につながります。見込み客に情報を届けるための手段としてはじめやすいものとしては、ウェブサイトの作成やSNS運用、Web広告、コミュニティへの参加があります。特にSNSは無料で始められるため、コストをかけずに認知してもらうことができるでしょう。

無料セッションをおこなう

コーチングを受けてみたいと思っていても、具体的なイメージが湧かず、なかなか最初の1歩が踏み出せない見込み客もいるでしょう。

そんなとき、無料セッションを提供すれば、自身のコーチングを知ってくれた人の背中を押すことが可能です。無料で提供するため直接的な収入にはなりませんが、サービスの一部を体験してもらうことで安心感や信頼を得ることができ、長期的にコーチングを受けてもらえる可能性が高まります。WebサイトやWeb広告、SNSなどを見て自身のサービスを知ってくれた人に無料のセッションを提供することで、効果的な集客が可能です。 

本格的にコーチングを開始する

無料セッションでコーチングの内容を体験してもらい、クライアントの獲得に成功したら、本格的にコーチングをはじめます。顧客を獲得した後は、より満足度の高いサービスが提供できるよう、コーチングフローに沿ってコーチングをおこなっていきましょう。具体的には、現状の把握、目標や理想の確認、問題点の洗い出しをしていきます。また、コーチングを継続して受けてもらうために何をしたらよいかを考えていく必要もあります。クライアントが問題や目標達成に向けた道筋を立てて、アクションプランを作成しましょう。

サービスを提供しつつ、自分自身のコーチングの技術についても定期的に振り返って確認する必要があります。クライアントの成長を見届けつつ自身のスキルアップも図ることができれば、サービスにもより磨きがかかるでしょう。

コーチング起業のメリット

ここまで、コーチングでの起業について必要なスキルや、コーチングを始める際のステップについて解説しました。コーチングで起業して働くことについて、何となくイメージが湧いてきたのではないでしょうか。

ここからは、実際にコーチングで起業することを考えたときにのメリットを紹介していきます。

時間の調整がしやすい

コーチング起業は、就労時間や働く場所を自分で自由に決められるため、時間の調整がしやすいのが特徴です。もちろんクライアントとの時間の調整は必要ですが、ある程度の枠は自分で設定することができます。朝早めの時間や夜間など、自身やクライアントの都合のよい時間に仕事をすることが可能になれば、収入やサービスの満足度を最大化させることができるでしょう。

また、「会社に通勤すると育児や趣味に時間を使えない……」という悩みを抱えている方も、コーチングを仕事にすることでプライベートを大切にしながら仕事を続けられる可能性が生まれます。家族の転勤や介護が必要になった場合も、自分の仕事を続けられるかもしれません。

自己成長を期待できる

コーチングではクライアントの問題解決や目標達成のためのサポートを行うなかで、自分自身も成長できる場面が多くあります。技術やスキルなどのテクニック面を磨くことができるのはもちろん、あらゆる人の価値観に触れることで、自分自身の考え方や目標達成への意識を同時に高めることができるでしょう。

クライアントの成長を間近で見守ることで、コーチングの仕事に対する達成感も得られるため自己肯定感を高める効果も期待できます。

スモールスタートしやすい

コーチング起業は、スモールスタートしやすいビジネスモデルの1つです。他のビジネスに比べて開業資金がほとんどかからず、自分自身のスキルとスマホやパソコンさえあれば始められます。

例えば飲食店のようなビジネスでは、店舗を契約して毎月家賃を支払ったり、食材を仕入れたりする必要があり、多くの経費がかかります。このように、経費が多くかかるほど維持することが難しく、途中で諦めざるを得なくなってしまうケースもあるでしょう。ですが、コーチングでの起業は必要な初期投資が少なく、さらに副業としてスタートすることで、リスクを最小限に抑えることができるといえます。

コーチング起業のデメリット

コーチングでの起業にはさまざまなメリットがありますが、デメリットもあります。事前に確認しておきましょう。

収入が得られない可能性がある

コーチングをはじめ、会社に所属することなく仕事に挑戦する場合、自由度の高い働き方ができる点は大きなメリットといえます。ですが、軌道に乗るまでは、安定して収入を得られない可能性があります。

どのような事業でも、立ち上げたばかりのころは何よりも集客に苦戦する人が少なくありません。

そこで、コーチングでの起業や独立を検討している方は、コーチングそのものに必要なスキルを身につけるのに加え、どのようにクライアントを獲得するかも考えてみてください。スモールスタートしやすいのがコーチング起業のよい点なので、副業として始めて独立を目指していくのがおすすめです。

営業活動が必要

コーチングで起業する際は、継続的に収入を得られるよう営業活動に力を入れなければなりません。まずは自分のコーチングの特徴を理解して、強みが伝えられる宣伝方法に取り組みましょう。例えばSNSやYouTube、Web広告を活用したり、起業家のコミュニティに参加して積極的に知り合いを作ったりと、自分を売り込んでいくことがおすすめです。

積極的に行動していると、思わぬところからクライアントになってくれる人が現れることもあります。コーチングのスキルにしっかりと磨きをかけ、有意義な時間を提供できるよう努めましょう。

コーチング起業に向いている人の特徴

たしかに、コーチング起業はスキルを身につければ始めやすい仕事ではありますが、常に勉強や成長をする必要があります。そう考えると、「どんな性格や特徴の人がコーチング起業に向いているんだろう……」と疑問が湧く方もいるのではないでしょうか。

そこで、コーチング起業に向いている人の特徴を紹介します。あくまでも傾向なので、自分の思わぬ特性がクライアントとマッチする可能性もあります。当てはまるものがあるかどうか、参考までに確認してみてください。

コミュニケーション能力が高い

人の話を聞くのが好きだったり、人の気持ちによく気づくことができたりと、コミュニケーション能力が高い人はコーチング起業に向いているといえるでしょう。

コーチングの目的は、クライアントの目標達成をサポートすることです。クライアントの性格もさまざまですので、1人ひとりについてどのように向き合えばよいのかを常に考え、相手の価値観を尊重しながら対話をしていくことを心がけましょう。クライアントが否定されたと感じるような伝え方をしてしまったり、いくら正しいと思ってもアドバイスを押しつけたりしてしまうことは、コーチングにおいて好ましくありません。コミュニケーション能力の本質的な意味を深く考え、クライアントと信頼関係を築きましょう。

クライアントの考え方を否定するのではなく、より目標達成に近づくための道へと一緒に歩むことができれば、信頼されるコーチになれます。

共感性や洞察力がある

コーチングでは、クライアントと信頼関係を築き双方向の対話をおこなうことが重要です。クライアントの課題や悩みに共感することができれば、よりクライアントに寄り添った対応が可能になります。

また洞察力を有していれば、クライアントの小さな変化に気づきやすくなります。ふとした仕草や目線の動かし方から相手の心理状況を読み取ることも可能なため、より細かくクライアントの状況を分析することができるでしょう。些細な変化や違和感に気づきやすい人はコーチングに向いているといえます。

学習意欲がある

好奇心旺盛で学習意欲がある人も、コーチング起業に向いています。コーチングでは、クライアントに合わせてさまざまな角度からのサポートが必要です。クライアントの職業によっては、自分が触れてこなかった分野の知識や技術に対する理解が必要になる場面もあるでしょう。

自分の知らない分野や状況であってもクライアントに合わせて学習しようという姿勢があるかどうかは、コーチングの質に大きく関わってきます。

また起業をする際は、コーチングそのもの以外にも身につけなければならないスキルや技術がたくさんあります。集客、営業、経理まで1人で担うため、必要な作業をこなすための最低限のスキルは身につけなければなりません。

「常に学習し続けよう!」という意欲がある人はコーチング起業に向いているといえるでしょう。

自己成長を常に追求することができる

コーチング起業に向いている人の特徴としては、自己成長を常に追求できる点も挙げられます。

コーチングでは、クライアントが成長するにつれて、求められるサポートも変化し続けます。自身も自己成長を常に追求し、クライアントの悩みを解決に導けるようになれば、満足度の高いコーチングを提供することが可能になるでしょう。

自己成長を常に追求し続けることで、クライアントを長く支えることができるコーチを目指しましょう。

コーチング起業で失敗しないためのポイント

せっかくコーチングでの起業を目指すなら、失敗のリスクはできるだけ抑えたいものです。コーチング起業で失敗しないためのポイントについて紹介します。

感想や口コミを集める

自身で提供するコーチングについて自らプレゼンするよりも、実際に利用したクライアントからの客観的な感想や口コミがあれば、サービスのよさがより伝わります。実際にコーチングを受けた後のクライアントの変化やよかった点が具体的に伝われば、顧客獲得につながるでしょう。

このため、クライアントや無料セッションを受けてくれた人から感想や口コミを集めることがおすすめです。リアルな体験談を書いてもらうことができれば、利用してみたいと考えている方にコーチングをイメージしてもらうことができます。

営業や宣伝に感想や口コミをプラスすることで、より集客力を強化していきましょう。

集客の仕組みを作る

コーチングの仕事を続けていくためには、継続的に集客を行わなければなりません。自分でさまざまな場所に赴いて営業活動をすることも大切ですが、見込み客側から問い合わせが集まるようにうまく仕組み化することができれば、コーチングをはじめとするほかの業務に専念することができます。

集客を仕組み化するには、まずターゲットとなる層を見極め、効果的な集客メッセージを作成することが必要です。その後、購入ルートを設計し、広告やSNSを使用してWebサイトへのアクセスを促します。

ここで重要なのが、提供するコーチングについて、ターゲット層や競合などをしっかり分析することです。調査をおこなうことで、自身のコーチングの魅力を理解したうえで顧客にアピールすることが可能になります。定期的に集客の状況を分析しながら、最適な集客の方法を検討していきましょう。

不要な固定費は抑える

起業したビジネスを失敗させないために、不要な固定費を抑えるようにしましょう。特に売上が不安定なうちは、固定費を最小限にするようにしましょう。売上が少ない月でも、固定費が少なければ赤字を免れる可能性が高まります。

不要な固定費を抑えるためには、定期的な固定費の見直しが欠かせません。家計と同じように、何にどれくらいお金を使っているのかを常に把握しておくことで、無駄な出費を抑えることができるでしょう。安定してビジネスを進めていくために、経理や簿記の知識を身につけておくこともおすすめです。

コーチング起業であれば、必ずしも事務所を構える必要はありません。クライアントの家や勤務先に近いレンタルスペースを活用したりすることで、自宅以外の家賃や光熱費をかけずに活動することも可能です。うまく固定費を抑え、着実に事業を伸ばしていきましょう。

コーチング起業は自由な働き方を実現できる

コーチングで起業するために必要なことを解説しました。コーチングで起業して活躍するためには、技術や専門性の高いスキルを身につける必要があります。一方で、自由度の高い働き方をしながら充実感を得られる仕事であることは間違いないでしょう。

人の役に立ちながら自由な働き方に挑戦したい! と考えている方は、ぜひコーチングでの起業を検討してみてくださいね。

コーチングを仕事にする場合、実際にコーチングを受けてみることがおすすめです。女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)では、月に1度グループコーチングを受けることができます。他にも、集客に役立つSNSマーケティングなどのスキルを学ぶことができます。コーチング起業に興味がある方は、ぜひ一度無料体験レッスンに参加してみてください。

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※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。