Shopifyとは?特徴や機能、メリットなどを詳しく解説

Shopifyとは?特徴や機能、メリットなどを詳しく解説

ECサイトの構築・運用を始める手段として、Shopifyが選択肢に挙げられます。Shopifyは国内外問わず導入するユーザーが増えており、注目を集めているサービスの1つです。

「Shopifyとはどんなサービス?」
「ShopifyでECサイトを作るとどんなメリットがあるの?」

ECサイトの構築を検討している方の中でこのような疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。本記事ではShopifyとは?といった概要から、特徴や機能、メリットなどを詳しく解説します。

Shopifyとは?

Shopifyとは、ECサイトの開設・運用が簡単にできる定額課金型のコマースプラットフォームです。Shopifyの読み方は「ショッピファイ」で、世界170ヶ国以上で使用されているサービスとして注目を集めています。

カナダの企業が開発して以来、現在のユーザー数は数百万を超えるほど、世界各国で使用されています。ECサイトを構築するサービスはほかにもあるなかで、Shopifyが数多くのユーザーに支持されている理由はどこにあるのでしょうか? 本記事では、Shopifyで何ができるかやメリット・デメリットなどについて詳しく解説します。

導入すべき企業や個人の特徴

ECサイトの構築・運用を行うサービスとして、Shopifyを導入するべき企業や個人の特徴は以下の通りです。

  • ECサイトの構築・運用を低コストで試してみたい方
  • 国内にとどまらず海外に向けても販売したい方
  • 他のサービスでECサイトを運用しており、件数が伸びている方
  • ECサイトのデザインで独自の世界観を表現したい方
  • ECサイトの構築から販売、出荷、分析など業務を効率よく行いたい方

Shopifyは他のECサイトサービスを比較したときに「低コスト」「シンプルな管理画面」「カスタマイズ性に優れている」などの点で使いやすいサービスです。ほかにも特徴的なポイントがいくつかあるため、後ほど詳しく解説します。

Shopifyを導入する企業が増えている理由

Shopifyは多言語対応が可能なサービスであることから、国内外問わず導入する企業が増えています。ECサイト構築・運用に対応できる言語だけでなく、国境を越えた販売が可能であるという点でも多言語に対応しています。

Shopifyを利用することで販売経路を国内から国外に広げることができ、自社の売上を伸ばせる可能性があります。ビジネス拡大の選択肢の1つにもなるでしょう。また、ShopifyはECサイトの構築・運用が簡単にできることからも、販売経路拡大の手段として踏み出しやすいサービスです。

Shopifyには企業が導入したいと思えるような特徴や機能を兼ね備えている点で、これからもユーザー数が増えると期待できるサービスでしょう。

Shopifyの特徴は?

Shopifyの特徴はさまざまあるなかでも、特に強みといえるポイントは下記の3点です。

  • 豊富なデザインテンプレートを使って、簡単にECサイトが作れる
  • ECサイトに必要な機能が揃っている
  • 外部サービスと連携しやすい

Shopifyの強みを理解し、何がすごいのかを知っておくことで、活用するべきか判断しやすくなるでしょう。次に、Shopifyの3つの特徴について詳しく解説します。

豊富なデザインテンプレートを使って、簡単にECサイトが作れる

Shopifyを使えばデザインテンプレートから選択するだけで、簡単にECサイトが作れます。豊富な種類のテンプレートが用意されており、販売する商品やサービスの世界観にあったデザインを選べます。テンプレートの種類は、無料で選択できるものから、有料で買い切りのものまでさまざまです。

また、各テンプレートにはサンプルページがあり、使用感やデザインを確認してから選べます。どんなECサイトを作ろうかイメージを持っていない場合でも、テンプレートから直感的にデザインを選べる点で簡単にECサイトが作れると言えるでしょう。

ECサイトに必要な機能が揃っている

ShopifyにはECサイトに必要な機能が揃っているという特徴があります。ECサイトで顧客が商品を購入し、手元に届くまでの一連の流れは複数の工程で構成されています。具体的には、顧客が商品を選択したあと、住所情報などの入力を行い、支払いを行うと商品が手元に届くという流れです。

ECサイトを運用する場合、商品ページの作成から在庫管理、支払い管理、発送管理、売上などのデータ管理など多岐にわたる作業が発生します。ShopifyはECサイトに必要な機能が備わっており、管理を一元化できる点が特徴です。

外部サービスと連携しやすい

Shopifyは外部サービスと連携しやすいという特徴があります。ECサイトの集客に欠かせないSNSとの連携にも対応しており、FacebookやInstagram、TikTok、X(旧Twitter)などのSNSと連携できます。構築したあとの運用もしやすいです。

連携したSNSでは販売している商品やECサイト内で投稿したコラムなどの共有が可能です。ECサイトへの集客を行う際に、外部サービスとの連携が役に立つため、便利な機能と言えます。

Shopifyの便利な機能

Shopifyはデザイン面でも機能面でもカスタマイズ性に富んでいるのが特徴です。機能面においては、複数の機能を組み合わせて使用できる仕組みとなっており、ユーザーの使用方法にあったカスタマイズが可能です。たくさんある機能のなかでも、便利な機能を7つ紹介します。ShopifyでECサイトを構築する際には、機能一覧として利用できるようにまとめました。

ショップの作成

Shopifyの主要な機能の1つに、ショップの作成があります。アカウントの登録とテンプレートの選択、販売する商品の追加をすることで、簡単にECサイトの開設が可能です。

Web上でECサイトを立ち上げる場合、従来ならプログラミングを活用し、サイトを構成する機能の構築が必要でした。一方で、Shopifyでは情報の登録やテンプレートの選択でECサイトの土台が完成するため、専門的なサイト制作のスキルがなくてもショップの作成が可能です。

ショップの運用

Shopifyの便利な機能として、ショップの運用が挙げられます。商品販売ページの裏側には、販売者が管理できる画面があります。管理画面は注文管理や商品管理、顧客管理、ストア分析など、ショップの運用に必要なページが選択できるような仕様です。

Shopifyでは販売者が商品の販売に力を入れられるよう、ショップの運用に必要な要素は管理しやすい仕様を採用しています。こういった点が便利で使いやすいと注目を集めている理由です。

支払いゲートウェイの統合

支払いゲートウェイとは、ECサイトで発生する決済をクレジットカードで行う際に、電子的な支払いとして受け入れるための承認システムです。クレジットカードをオンライン上でやりとりする場合、カード番号や名前などの個人情報をそのまま読み取ると、ハッキングなどの被害にあった際に個人情報が漏れる恐れがあります。

支払いゲートウェイの統合が可能になると、個人情報が暗号化され顧客と販売者の間で安全に取引できます。Shopifyでは支払いゲートウェイの統合により、安全に顧客の支払い情報を管理できる点が特徴的です。

オーダー管理

Shopifyに搭載されているオーダー管理機能は、ショップの運用がしやすい便利な仕様の1つです。オーダー管理は、注文管理画面と商品管理画面の2つからできます。

注文管理画面では注文の確認から、顧客情報、決済状況や発送状況まで確認できます。オーダーが発生してから顧客のもとに商品が届くまでの状況が1つのページに集約されており管理しやすい点が特徴的です。

商品管理画面では、商品の追加から在庫の確認ができます。オーダーに応じて在庫数量が自動的に減る仕組みで、品切れの場合は自動で販売停止するなど、オーダーや在庫管理がしやすい機能となっています。

レポートと分析

Shopifyでは、さまざまな数値をレポートとして出力し、分析できる機能があります。管理画面の中にあるストア分析ページでは、販売合計や注文総数などの売上に直結する項目から、顧客の具体的な行動を数値化したコンバージョン数、アクセス数などの項目まで確認できます。

単に数値が羅列されているわけではなく、数値とともにグラフで表示されているため、分析がしやすい点が特徴的な機能です。ECサイトでショップを経営する際に、戦略的に売上を伸ばす手助けとして活用できます。

多言語対応

Shopifyは世界170ヶ国以上で利用されており 、多言語に対応しています。日本語で構築したECサイトでも、多言語対応により海外に向けての販売が可能です。国境を越えたECサイトの構築ができるため「越境EC」とも呼ばれています。

また、アプリを導入すれば、多言語対応に加えて多通貨・海外配送にも対応できる点も特徴です。Shopifyは海外に向けて販売を拡大したい方や、ターゲットを国外に設定する場合にも活用できます。

セキュリティ

Shopifyはセキュリティがしっかりしているサービスです。ECサイトの運用では、顧客の名前や住所などのプライバシーに関わる情報を扱います。情報漏洩などの観点からサーバーのセキュリティは万全である必要があり、セキュリティ対策は必須と言えるでしょう。

Shopifyで利用できるサーバーはPCI DSSやISO27001など、第三者機関から審査を受けて安全であることが認証されています。Shopifyはセキュリティ面での安全性が担保されているので、安心して利用できるでしょう。

Shopifyの料金プラン

Shopifyの料金プランは6つあり、それぞれの料金プランは以下の通りです。*1

料金プラン 1ヶ月あたりの料金 日本円換算すると
(※1ドル=149.73円で計算)
スターター 5ドル 約750円
ベーシック 33ドル 約4,950円
リテール 89ドル 約1万3,000円
スタンダード 92ドル 約1万4,000円
プレミアム 399ドル 約6万円
Shopifyplus 2,000ドル 約30万円

*1:Shopify「まずは無料でお試しいただき、その後も3か月間月額$1でご利用いただけます」より

Shopifyを利用するにあたって必要となる費用は、料金プランの選択によって異なります。導入コストを別途準備する必要がなく、取引件数に応じた手数料も不要なため、毎月一定の料金を支払うことでECサイトが運営できます。

サブスクリプションに契約するような感覚でECサイトの運用が始められるほか、無料体験期間があるため、導入するハードルが低く始めやすいサービスです。

Shopifyを活用するメリット

Shopifyを活用するメリットは以下の4つです。

  • 低コストで導入できる
  • 手数料が安い
  • 簡単にECサイトを構築・運営できる
  • SNSとの集客と相性がいい

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

低コストで導入できる

Shopifyの1つ目のメリットとして、低コストで導入できることが挙げられます。ショップ開設時に初期費用を払う必要がなく、毎月定額の料金を支払うことで利用可能です。1番安い料金プランなら1ヶ月あたり5ドル(約750円)で利用できます。*1

ここで、ShopifyとECサイト運用可能な他のサービスとの導入コストを比較してみましょう。

サービス名 初期費用
Shopify 0円
BASE 0円*2
STORES 0円*3
カラーミーショップ 3,000〜22,000円*4
futureshop 22,000円〜*5
make shop 11,000円〜*6

上記の表からサービスによっては初期費用がかかる一方で、Shopifyは初期費用が0円で開設できることがわかります。Shopifyは低コストで導入できる点でメリットと言えるでしょう。

手数料が安い

Shopifyは、導入コストに加えて手数料が安い点もメリットとして挙げられます。ECサイトの運用においていくつかの手数料が発生するのが一般的です。具体的には、顧客から受注した際の取引手数料や決済手数料、売上金を引き出す際の入金手数料などが挙げられます。

ShopifyペイメントというShopify公式決済サービスを利用すれば、取引手数料や入金手数料が無料です。決済手数料はかかるものの他社と比較しても安い水準であり、総じて手数料が安いと言えます。

サービス名 取引手数料 決済手数料 入金手数料
Shopify 0円*1
(Shopifyペイメント
利用時)
3.25〜3.9%*1 0円*1
(Shopifyペイメント
利用時)
BASE 3%*2 2.9%〜3.6%+40円*2 入金申請金額が
・2万円未満:750円
(事務手数料500円含む)
・2万円以上:250円*7
STORES 0円*3 無料プラン:5%
有料プラン:3.6%*3
【自動入金の場合】
0円
【手動入金の場合】
売上合計が
・10万円未満:200円
・10万円以上:0円*8

簡単にECサイトを構築・運営できる

Shopifyのメリットの1つとして、簡単にECサイトを構築・運営できる点が挙げられます。デザインテンプレートが豊富に用意されており、サイト制作における専門的なスキルがなくてもECサイトの構築が可能です。

ECサイト構築に特化したプラットフォームのため、ショップ運用に必要な機能が搭載されており、月額利用料を支払えば利用できる点でも使い勝手のいいサービスです。

SNSとの集客と相性がいい

ShopifyはSNSでの集客と相性がいい点もメリットです。外部サービスとの連携がしやすく、特にSNSと連携することで集客を効果的に行うことができます。

Shopifyで販売する商品をSNSで集客する場合、SNSマーケティングの考え方や手法を取り入れることでよりアクセス数を伸ばすことができるでしょう。以下の記事では、SNSマーケティングについて詳しく解説しています。SNSを使用した集客を視野に入れる場合は、ぜひ参考にしてみてください。

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Shopifyを活用するデメリット

Shopifyは便利な機能が使用できる一方で、デメリットもあります。Shopifyを活用するなかで感じられるデメリットを2点紹介します。使い始める前にデメリットを押さえておくことで、活用しやすくなるでしょう。

高度なECサイトを作るにはHTMLやCSSが必要

Shopifyはデザインテンプレートを選択することで簡単にECサイトのデザインを構築できる一方で、高度なECサイトを作るにはHTMLやCSSが必要になることがあります。HTMLやCSSを使用するスキルがない方にとっては、デザインのカスタマイズに制限があるためデメリットに感じることがあるでしょう。

ECサイトに求めるデザインの幅やクオリティによって、HTMLやCSSが必要かどうかは異なります。まずは、あらかじめ用意されたデザインテンプレートを使用してみて、カスタマイズが必要かどうかを見極めるといいでしょう。

一部機能が日本語に対応していない

Shopifyはカナダの企業で開発されたサービスであることから、一部の機能が日本語に対応していないというデメリットがあります。たとえば、デザインテンプレートや搭載できるアプリなどの一部は日本語に対応していないなど、言語が障壁となり使いづらく感じることがあるかもしれません。

Shopifyを最大限活用したい場合は、Google翻訳などの翻訳アプリを利用して日本語で読み取る方法が挙げられます。翻訳の精度が高いアプリを使用して、正しい解釈のもとで意味が読み取れるようにするといいでしょう。

Shopifyを導入した企業事例

日本でShopifyを導入した企業の導入事例を2つ紹介します。紹介する2つの企業事例では、日本でShopifyを活用するにあたってデメリットに感じる部分を乗り越え、自社の強みを活かした運用を行なっています。利用したことがあるECサイトや名の知れた企業の事例を知れば、Shopifyをより身近に感じることができるでしょう。

Shopify導入後3年で売上5倍に「株式会社Francfranc」

株式会社Francfrancは、20〜30代女性をメインターゲットとしてインテリア雑貨を展開しています。国内に130以上の店舗を構えながらオンライン販売にも力を入れるべく、2018年にShopifyを利用してECサイトのリニューアル・運用を開始しました。ECサイトリニューアル後3年で約5倍の売上を実現し、Shopifyを導入した企業として見本となる事例です。

実店舗とECサイトをシームレスに「株式会社スープストックトーキョー」

食べるスープの専門店というコンセプトで有名なSoup Stock Tokyoでは、実店舗で提供しているスープなどをECサイトでも販売しています。2022年4月にShopifyを活用したECサイトの運用を開始しています。

以前は他のサービスを利用したECビジネスを始めていたものの、自社のサービスをきちんと届けられているかといった懸念点から、Shopifyでの自社ECサイト構築に踏み切りました。

Shopifyの最上位プランを利用して実店舗とECサイトのポイントを連携するほか、お歳暮などの日本の商習慣にあったギフトサービスの対応まで実現し、Eコマースでの売上を伸ばしています。

自社の世界観を表現するデザインから、顧客にあったサービスの提供まで、自由にカスタマイズできるShopifyだからこそ叶えられた導入事例として参考になるでしょう。

ShopifyでECサイトを構築・運用するならスクールの活用がおすすめ!

本記事では、Shopifyの概要から特徴や機能、メリットなどを詳しく解説しました。Shopifyとは、ECサイトを低コストで簡単に構築・運用できるサービスです。ShopifyはこれからECサイトを構築したい人や、既存のECサイトで売上を伸ばしコストを抑えたい方など、幅広いニーズに対応しています。

ShopifyでECサイトを構築・運用するために、スクールで学ぶのも1つの方法です。女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)では、Shopify入門コースでECサイト構築に必要な知識やスキルの習得が目指せます。

Shopifyに関する知識だけでなく、WebデザインやマーケティングなどのECサイトの運用に活かせるスキルまで一緒に学べます。

無料体験レッスンは随時実施しているので、まずは参加してみてはいかがでしょうか。

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※出典
*1:Shopify「まずは無料でお試しいただき、その後も3か月間月額$1でご利用いただけます」より
*2:BASE「BASEの料金プラン」より
*3:STORES「料金プラン」より
*4:カラーミーショップ「プラン一覧」より
*5:futureshop「料金」より
*6:make shop「料金プラン」より
*7:BASE「振込申請時に手数料はかかりますか?」より
*8:STORES「振込手数料はかかる?」より

ABOUT ME
ライター TaekoYamasaki
同志社大学経済学部卒業。在学中はマネジメントを学ぶために、カフェで時間帯責任者を努める。卒業後はインテリアや家具の販売・接客や店舗管理を担当。働くなかでキャリアを見つめ直し、SHElikesに入会。現在はSEOライターとして、SHEを含め5社と契約をしながら、フリーランスのライターとして活動中。
エディター 古澤 椋子
鹿児島大学大学院水産学研究科修了。水産系社団法人にて、水産に関わる調査研究、行政との折衝などを経験したのち、水産系ベンチャーにて、広報を担当。2023年からフリーライターとして活動を始め、主にエンタメ系の記事を執筆。SHElikesでキャリア、マインド共に変化した経験から、SHEsharesのライターを務める。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。