ブランディング戦略の立て方は?参考になる事例も紹介!

ブランディング戦略の立て方は?参考になる事例も紹介!

商品やサービスが溢れている近年において、ブランディング戦略に力を入れる企業は少なくありません。ブランドが幅広く認知されると、自社に有利なマーケティング施策を実行できる可能性があります。

一方でやり方を間違えると企業にとって大きな負荷がかかる側面もあるので、ブランディング戦略の立案には正しい知識が必要といえるでしょう。

本記事ではブランディング戦略の正しい意味や重要性、ブランディング戦略の具体的な考え方などについて解説します。記事の後半ではブランディング戦略で成果を出している企業事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

ブランディング戦略とは

ブランディング戦略とは、自社ブランドにポジティブなイメージを定着させたり、ブランドの認知拡大を目的にしたりする施策の一つです。数年前までブランディング戦略は、テレビCMなどでのイメージアップが一般的でした。しかし近年ではSNSでの発信やインフルエンサーを活用したPRなども主流になりつつあります。

広告を使用せず顧客の口コミだけで認知を拡大している企業も存在し、ブランディング戦略にはさまざまな方法があると考えられるでしょう。ブランドイメージがユーザーに定着することは事業の成長にも大きく関わるため、インターネットでビジネスができる昨今においてブランディング戦略は重要なマーケティングと考えられます。

ブランディングとブランディング戦略の違い

明確な定義は人によって異なりますが、ブランディングとブランディング戦略には明確な違いがあると考えられます。ブランディングは自社のブランドを作る活動を意味することが多く、ロゴやWebサイト、商品などのデザインの設計・開発などの「ブランド構築の過程」としての意味合いが該当するでしょう。

一方でブランディング戦略は、ブランディングで作成したコンテンツを発信してPRなどの「ブランドを認知してもらう具体的な施策」を指します。したがってブランディング戦略はPRに特化した施策の一つだといえます。

ただしブランディング戦略で結果を出すには、自社ブランドを徹底的に作り込む必要があります。ブランディングの詳しい方法は下記の記事に記載しているので、そちらも参考にしてください。

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ブランディング戦略の重要性

ブランディング戦略は企業だけではなく、個人の発信活動においても重要な施策の一つとして考えられます。しかしなぜブランディング戦略が重要なのかと考える方もいるかもしれません。具体的な重要性は人によって異なりますが、ブランディング戦略には下記のメリットが存在します。

  • 競合との差別化
  • 宣伝・広告費の削減
  • 価格競争からの離脱

順番に解説します。

競合との差別化

インターネットやSNSの普及により、個人でビジネスをしている方の事業も企業が展開する事業の競合として認識されることが多くなりました。したがって多くのユーザーがさまざまな商品・サービスを比較・検討できるようになったともいえるでしょう。

しかし自社のブランドを確立できれば、競合との比較ではなく「この会社の商品が欲しい」と考えるファンが増加するかもしれません。例えばパソコンやiPhoneを販売している「Apple」には、他社の商品と比較せずにApple製品を購入するユーザーが多く見られます。

したがって適切なブランディング戦略を行えると、自社だけのファンになってくれる顧客が増加すると考えられるでしょう。

参考:Apple

宣伝・広告費の削減

自社ブランドを確立してファンができると、宣伝・広告費は削減できると考えられます。例えばファッションブランド「GU」のコーディネートを発信するInstagramアカウントの注目度は高く、特定のユーザーから人気を集めるインフルエンサーも少なくありません。

企業によってはインフルエンサーにPRを依頼する施策も増えており、発信者のファンに商品を購入してもらえる相乗効果も期待できるでしょう。ブランド力がある企業は第三者目線でのポジティブな情報でSNSなどで拡散される傾向にあるため、CMやWeb広告などの予算を削減して認知拡大ができる可能性があります。

参考:GU(ジーユー) (@gu_global) • Instagram photos and videos

価格競争からの離脱

提供する商品やサービスの市場によっては、価格競争に頭を抱える方も多いかもしれません。しかし競合と値段で比較されることを避けるためにも、ブランディング戦略は重要です。

例えばスマートフォンに時計が内蔵されているにもかかわらず、「Rolex」や「AUDEMARS PIGUET」などのブランドとして長く存続しています。また現代ではボールペンが安価で手に入る一方で、「Montblanc」の高級万年筆が一定の売上を挙げているのは、ブランド価値を定着させた結果といえるでしょう。

適切なブランディングは競合との比較対象から外れ、理想の価格で商品を販売することが可能になります。したがってブランド価値を高めることは、事業を長く続けるために重要な要素といえるでしょう。

参考:
ロレックス
オーデマ ピゲ
Montblanc

ブランディング戦略を立てるステップ

ここからは、ブランディング戦略を立てる具体的な方法を見ていきましょう。下記のステップを意識しながら、適切な施策を考えてみてください。

  1. 市場調査・分析
  2. ターゲティング
  3. ポジショニング
  4. ブランド定義・立案
  5. 戦略設計
  6. アウトプット・クリエイティブ作成
  7. PR・施策の実行

順番に解説します。

1.市場調査・分析

まずは自社が展開するサービスの市場の調査・分析を行いましょう。具体的には競合が販売する商品の価格や機能、市場にいるユーザーの年齢や平均年収などの属性が挙げられます。競合がどのようなブランディング戦略を行っているかもリサーチしておきましょう。

市場調査を行う際に自社の強みを明確にし、商品やサービスの優位性も考えておくと効率的に作業を進められるかもしれません。市場をリサーチする場合は3C分析などのフレームワークを活用して、自社と競合を客観的に分析しましょう。

2.ターゲティング

市場調査で得た結果を元に、自社の商品やサービスを利用するターゲットを明確にしましょう。ここで大切なことは、ブランド理念に共感してくれるポジティブなユーザーを想像することです。また競合がターゲットにしているユーザー属性を分析することも重要といえます。

分析をすると他社が注目していないターゲット像を発見できることも少なくありません。市場調査のデータをもとに自社に適切なユーザー層を考え、ペルソナの設計まで行ってみましょう。

3.ポジショニング

市場分析とターゲティングが完了したら、市場の中で活動できる自社のポジションを探します。ポジショニングの方法は企業によって異なりますが「品質」と「値段」でマトリクスを作り、競合のポジションを可視化する方法が多く使用されています。競合になりうるポジションを明確にして、自社が入り込める立ち位置を探しましょう。

ただし「高品質」「低価格」などのポジションが空いている場合、自社の利益が発生しない可能性があります。露骨に空いているポジションにはリスクが潜んでいるかもしれないので注意してください。

4.ブランド定義・立案

ブランド定義・立案とは、自社が掲げる理念やビジョンを言語化することを指します。ユーザーに届けたい想いや社会に対するビジョンなどを定義して、わかりやすい言葉で表現しましょう。ブランドを定義する際には、商品やサービスのキャッチコピーなども考える必要があります。

ただし競合他社と似たスローガンを掲げると比較対象になる可能性があります。自社の思いを具体的にする場合は他人からの目線だけではなく、正直な想いを元に考えることが競合との差別化につながるでしょう。

5.戦略設計

ここまでの工程が完了したら、ブランドを届けられるように具体的なマーケティングプランを考えましょう。ただしターゲットによって取るべき施策は大きく異なります。

例えば10〜20代をターゲットに使用する場合、広告での認知拡大よりもSNS上で人気のある発信者にPRを依頼する方が有効になるケースがあります。ターゲットの属性によってはテキストよりも動画で訴求できる広告が良いかもしれません。情報を届ける相手を明確にして、適切な施策を考えましょう。

6.アウトプット・クリエイティブ作成

戦略までの設計が完了したら、広告やSNSで発信するコンテンツを設計しましょう。クリエイティブを作成する場合は、自社ブランドに適したデザインやライティングを行うことが大切です。

例えばポップなイメージをユーザーに連想してもらいたい場合、パステルカラーやビビットカラー、太めのゴシック体などをコンテンツに使用すると適切な訴求ができる可能性があります。一方で洗練された印象を持ってもらいたい場合は、落ち着いた色味で明朝体などを使用すると良いかもしれません。

ブランドイメージに合った設計を行い、ユーザーの記憶に残るアウトプットを作成してください。

7.PR・施策の実行

アウトプットの作成まで完了したら、ブランディング戦略を実施します。広告やSNSの効果を測定しながら、少しずつ改善点を見つけましょう。また展開するサービスによっては、既存顧客からデザインなどに関するアンケートをもらうことも有効です。仮説・検証を繰り返し、自社のブランドを徐々に成長させていきましょう。

ブランディング戦略に役立つマーケティング施策

ここまではブランディング戦略の考え方について解説しました。しかし「具体的なマーケティング施策って何をすればいいの?」と悩む方もいるかもしれません。ブランディング戦略に活用できる手法は多数ありますが、一般的には下記の方法が使用されています。

  • クロスメディアマーケティング
  • インフルエンサーマーケティング

それぞれのやり方について解説します。

クロスメディアマーケティング

クロスメディアマーケティングとは、複数のメディアを掛け合わせて認知拡大を図る施策を指します。例えば、YouTubeとInstagramで発信活動を行うことで各メディアのユーザーにアプローチできるため、マーケティング効果は向上すると考えられます。ブランドの方針によってはSNSを使用せず、広告×SEOに特化している企業も少なくありません。

ただし複数のメディアを同時に活用するには膨大なリソースが必要になる傾向にあります。したがってクロスメディアマーケティングを実施する場合は反応率の高い媒体をテストして見極め、最小限の労力で活用することをおすすめします。

インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングは、特定のジャンルに特化したユーザーにPRを依頼する方法です。人によっても異なりますがフォロワー数×1円が平均的な単価であり、場合によっては広告よりもコストを抑えられる手法といえます。

発信するインフルエンサーにファンがいる場合、そのユーザーが商品を購入してくれる可能性もあるため、事業内容によっては相性のよいマーケティング手法といえるでしょう。近年ではインフルエンサーを紹介するサービスも普及しつつあるので、第三者目線の訴求を行いたい方は活用してみてください。

ブランディング戦略の企業事例

ここからはブランディング戦略で成果を出している企業の事例を紹介します。各企業によって施策は異なるので、ブランディング戦略の参考にしてください。

Apple

競合他社との差別化に成功している企業としては、Appleが挙げられます。洗練されたデザインやユーザーの操作性にこだわっており、全ての製品にAppleらしさが組み込まれています。競合他社の製品と比較せず「パソコンを買うならMacかな?」と考えるユーザーもみられることから、適切なブランディングを行っている企業といえるでしょう。

参考:Apple

スターバックス

スターバックスはテレビ広告などを使用せずに認知拡大に成功している企業の一つです顧客満足度の向上に徹底しており、店舗の外観や内装にこだわっていることはもちろん、ユニークな商品や接客にもファンが集まっている傾向にあります。理念にずれが生じぬようフランチャイズ展開をしないことも、スターバックスのブランディング戦略の一つと考えられます。

参考:Our Mission and Values|スターバックス コーヒー ジャパン

東京ディズニーランド

東京ディズニーランドは競合との比較というよりも、非日常を体験できる世界観を徹底している企業として表されています。ディズニーランドに従事するキャストにも理念が浸透しており、顧客をワクワクさせる工夫が至る所で具現化されています。またキャストには一定レベルの意思決定権が与えられており、その人のアイディアや考えをもとにディズニーランドの魅力を伝えられることも特徴の一つといえるでしょう。

参考:【公式】東京ディズニーランド

Casper

CasperはマットレスのD2Cブランドであり、型破りな手法で独自のポジションを確立した企業です。マットレスを箱に包んで配送できる仕組みを考えたことはもちろん、マットレスの小売業者ではなく睡眠業界の専門家としてさまざまなメディアで発信活動を続けています。その結果睡眠にこだわるユーザーからの支持を得て、事業を成長させることに成功しています。

参考:Casper Mattress

ブランディング戦略で結果を出すポイント

最後に、ブランディング戦略で結果を出すポイントを紹介します。

  • 適切なブランディングを行う
  • 効果測定方法を決めておく
  • 長期的な目線で実行する

上記の項目を意識しながら適切な戦略を考えてみてください。

適切なブランディングを行う

ブランディング戦略で成果を出すには、そもそものブランド方針をしっかりと決める必要があります。というのも戦略だけを重視するものの自社の理念やコンセプトを明確にしない場合、ユーザーからの共感を得られない可能性があります。したがって戦略だけではなく、まずは自社ブランドを定義することが大切です。

効果測定方法を決めておく

ブランディング戦略は認知拡大を目的にすることが多いため、効果測定が難しい傾向にあります。アナリティクスなどの解析ツールを使用すれば一定のデータは集められますが、ブランド戦略による結果だけを見つけるのは至難の技です。

そのためブランディング戦略の効果を測定する場合は、総合的なアクセス数の向上率や定期的なアンケート調査の実施など、独自の基準や測定方法を決めておきましょう。

長期的な目線で実行する

ブランドを使ったマーケティング施策には試行錯誤が必要なため、短期的な結果があまり期待できません。ブランドを長く続けるためにも、時代にあった方向転換なども必要になるでしょう。

目的によって異なりますが、ブランディング戦略は成長させて少しずつ認知を広げることが一般的です。ブランディング戦略を実施する場合は短期的な目線ではなく、長い目線で行うことをおすすめします。

ブランディング戦略で独自のポジションを確立しよう

ブランディングを確立できると自社のファンが増えるだけではなく、広告コストの削減や価格競争から抜け出せるなど、さまざまなメリットがあります。ただし戦略だけではなく根本的なブランディングの設計も大切にしましょう。

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ABOUT ME
ライター KeitoKurisu
埼玉県の美容学校を卒業後、銀座の美容室での経験を経て、雑誌・広告業界のヘアメイクとして活動。その後、SEOメディア事業や映像制作会社を立ち上げ、脚本とディレクター業務を行う。現在は、アート作品の個展を行いながら、フリーライターとして活動中。
エディター Kakuhata Kyosuke
同志社大学 生命医科学部医情報学科卒。在学中、基礎科学や生体情報の取得・制御、プログラミングについて学ぶ。大学院進学後Pythonデータ解析や生体化学を学んだあとライター業を開始。現在はフリーランスとして活動し、キャリア領域のメディアを中心にSEO記事を編集・執筆している。

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