起業とは?個人事業主やフリーランスとの違いも解説!起業の手順や注意点も紹介

起業とは?個人事業主やフリーランスとの違いも解説!起業の手順や注意点も紹介
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ライター momoka
ライターを中心に活動中|HR業界営業→人事担当→ポータルサイト原稿制作を経てフリーランスに|最近はインタビュー・採用広報が中心。エッセイも書きたいです|SHElikesキャリアプランナー&ファシ, 広報 , 撮影

「起業をする人が増えていると聞くけど、誰にでもできるのだろうか?」
「起業するには何が必要なのだろう?まずは何からするべき?」

起業に興味はあるものの、何となく難しそうでイメージが湧かないという人は多いのではないでしょうか。

今回は「そもそも起業とは?」という定義から、起業に必要な手順、スキルを解説していきます。会社員から起業を経験したロールモデルも紹介しているので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

起業とは?

起業とは簡単に言うと「新しく事業を立ち上げること」です。似た言葉で「個人事業主」「開業」などもよく耳にしますが、これらとの違いは次の章で詳しく解説します。

事業を始めるにはいくつかスタイルがありますが、一般的には法人として会社を始めることを「起業」と定義する場合が多いです。

近年では働き方が多様化したことに加え、情報収集や資金調達の手段が増えてきたことから起業に挑戦するハードルは低くなっていると言えます。実際に、学生、主婦、会社員など立場に関わらず起業している人が増えているようです。

起業と似た他の言葉との違いは?

起業とは新しく事業を立ち上げることを言いますが、似た言葉と混同して使われてしまう場合もあります。それぞれの違いについても理解しておきましょう。

個人事業主

個人事業主とは、名前の通り、個人で事業を営んでいる「人」のことを言います。税務上の区分として税務署に開業届を提出すると、個人事業主として活動ができるようになります。

複数の書類作成や手続きをしなければならない法人設立と比べ簡単にスタートすることができるため、独立の第一歩としてまずは個人事業主として事業を始める人も多くいます。

フリーランス

フリーランスとは、特定の企業や組織に所属せず、個人で直接取引をして仕事をする「働き方」のことを言います。

雇われている企業から決まった額の給与が支払われる会社員に対し、フリーランスは成果に応じて報酬を受けることで成り立っているのが特徴です。

また、フリーランスは先ほどの「個人事業主」と混同されて使われることがあります。フリーランスは「働き方」、個人事業主は「人」を指す言葉なので、区別して理解しておくと良いでしょう。

開業

開業は、個人が税務署に「開業届」を提出し、個人事業主として新しくビジネスを始めることを指す言葉です。

似た言葉として使われる「独立」は、手続きの有無に関わらず、組織から離れ個人で仕事を始める時に使われることが多いですが、「開業」は手続きを踏んで正式に個人事業主として活動を始める時に使われます。

法人化

個人事業主として活動していたビジネスを「法人」に変更することを「法人化」と言います。

「法人」とは、法律によって人と同じように活動を認められている団体のことです。個人事業主は一個人が事業を営んでいるのに対し、法人は法人格という団体の中に人が所属し、事業を営むイメージです。

法人化には登記手続きや諸費用、資本金の準備などが必要で、それに伴う時間や労力も必要です。しかし、その分個人事業主より社会的信用度は高くなると言われています。社会的信用度が高くなると事業展開にも大きなメリットがあるため、個人事業主としてスタートした人でも事業拡大を見据えて法人化に踏み切る人が多くいます。

起業はどんな手順で進めるの?

いざ起業をすると決めたものの、やり方のイメージがつかない人もいるのではないでしょうか?起業をするために必要な手続きや手順も解説していきます。

起業の目的や軸を考える

どのような事業したいのか、事業を通して何を実現させたいのか、まずは具体的な目的を考えましょう。形にしていく段階ではもちろんのこと、事業を継続していくためにも、目指す方向性や軸を定めておくことは重要な作業です。

明確な目的を定めておくと、自分自身が進むべき方向性を理解し迷わず進めていけることはもちろん、新しいメンバーを募る際などにも、事業の方向性に共感してもらえる人と出会いやすくなるかもしれません。また、資金調達や周りからの協力が必要となる場面でも目的が言語化できていると理解を得やすくなるでしょう。

ビジネスの内容を決める

起業の目的が定まったら、ビジネスの内容を具体的に決めていきましょう。唯一無二のアイデアを生み出すためにもじっくり時間をかけて検討したいところです。

サービスや商品の販売、セミナー、Web関連など、世間にはさまざまな種類のビジネスがあります。自分の持っているスキルや興味関心から幅広くアイデアを出し、どのようなビジネスを展開したいのか検討していきましょう。

また、他と差別化できるビジネスを考えるためには、市場調査も大切な作業です。すでに存在するサービスを調査し、何がターゲットに刺さっているのかや課題に感じる点はどこかをフラットな目線で分析しましょう。課題に感じる点を掘り下げることで新たなアイデアにつながるかもしれません。

ビジネスのターゲットを定める

ビジネスの内容を決めると同時にターゲットを明確にしていきましょう。届けたい顧客層である「ターゲット」を設定すると、ニーズに合ったビジネスを軸をぶらさずに展開することができます。

例えば「会社員」と「大学生」では刺さるものや求めているサービスは異なりそうですよね。届けたい相手に確実に届け、求められるビジネスを展開するためにもしっかりターゲットを定めましょう。

また、「ターゲット」と似たマーケティング用語で「ペルソナ」を設定することも効果的です。年齢や職業などの属性から対象となる集団を設定するターゲットに対し、ペルソナは商品やサービスを利用する具体的な人物像のことを言います。ペルソナ設定をすると、より具体的に届けたい相手の気持ちや悩みをイメージできるようになり、アプローチ方法やコンセプトを考えやすくなるでしょう。

事業内容の計画を立てる

起業するにあたって、行き当たりばったりではなかなかうまくいきません。長く事業を続けるためにも、基盤となる事業計画をあらかじめ決定しておきましょう。長期的な目標から逆算して中期的な目標・計画に落とし込み、数字を用いて考えるとより具体的で明確な計画立てができます。

また、同時に事業計画書も作成しておくのがおすすめです。起業時に役所などへの提出義務はありませんが、出資や融資を募る際に事業計画書が必要となる場合があります。分かりやすく事業について整理されている書類があることは信用にもつながるでしょう。

資金を集める

事業を始めるにあたって資金も必要不可欠です。もちろん、自分で準備した資金のみで賄えれば良いのですが、はじめは外部から資金を調達し事業をスタートさせる起業家が大半です。

銀行や信用金庫などの金融機関から融資を受けたり、他の企業から出資を受けたりして資金集めを行う人は多くいます。これらをする際には先ほどお伝えした事業計画書が必要になってくるでしょう。

また事業の内容によっては、国や自治体から補助金や助成金の給付を受けられる場合もあります。最近では、インターネットを介して不特定多数の人から資金調達を行うクラウドファンディングをする起業家も増えています。

このように一口に資金調達と言ってもさまざまな方法があるため、事業内容や状況に合わせて資金調達の方法を検討してみてください。

設立手続きを行う

上記の準備が完了したら、いよいよ事業を開始する手続きを行います。法人として起業する場合は、複数の手続きや諸費用が必要です。法人設立に必要な手続きを下記に記載していますので、参考にしてみてください。

  • 公証人役場にて定款の認証
  • 法務局で設立登記
  • 税務署で法人設立届出書を提出
  • 年金事務所で健康保険・厚生年金保険加入の手続き
  • 税務署で給与支払事務所等の開設の届出

起業のメリット

起業には準備やそれに伴う労力が必要になりますが、その分得られるメリットがあります。特に、自分らしい働き方を実現させたい人にとって嬉しいメリットがいくつもありそうです。

自分のやりたいことに自由に取り組める

起業すると、ビジネスの方向性や取り組むことをゼロから自分で決めることになります。すでに形ができている企業に属する会社員と比べ、自分のやりたいことに対して自由度高く取り組むことができるのは起業のメリットではないでしょうか。

もちろん、自由に決められることが多い分、それなりの責任やリスクが伴うことも念頭に置いておかなければなりません。それでも、やりたいことが明確にある人にとって、起業して自分の手で目標を叶えていくことは大きなやりがいになるのではないでしょうか。

キャリアの分断がなく、働き続けることができる

起業をすると自分の手でビジネスを進めていくことになるため、ライフステージの変化や会社のルールによってキャリアの分断が起こることが少なくなります。

会社員として働く場合、例えば家庭の状況などにより働くことが難しくなった場合は退職し、また働ける環境になってから別の会社に再就職を考える人もいるかもしれません。起業しているのであれば、一時的に事業を休止した場合でもまた再開することが可能です。

また、会社員と違って定年退職という概念もないため、自分の納得できるタイミングまで働き続けることができます。

自分のペースで働く時間を調整できる

すでにルールが決まった企業の一員となる会社員と異なり、ルールや計画をゼロから自分の手で決められる起業家は、働く時間も自分で決めることができます。

起業家の中には、スケジュール調整をしながら家庭やプライベートと両立しながら働く人もいます。そのため、自分で働く裁量やペース、時間を自由に調整しながらキャリアを積みたい人にとっては大きなメリットではないでしょうか。

起業する際の注意点

起業をする際の注意点についても解説します。事業を継続するために大切なポイントとなるため、必ずチェックしておきたいところです。

自己資金を確認する

起業をするにあたって、準備の段階でも継続していくためにも資金が必要となります。もちろん出資や融資を募って資金調達することも必要ですが、自分で準備できる資金がいくらあるのかあらかじめ確認しておきましょう。

新たなチャレンジにリスクはつきものです。「うまくやっていけるのだろうか」と不安になる人もいるのではないかと思います。不安やリスクを最小限に抑えるためにも、最低限の自己資金を担保した状態で起業に踏み出せると良さそうです。

利益が出るビジネスモデルを考える

世の中にはさまざまな事業があります。その中でも他と差別化し、利益が出るビジネスモデルを考えていかなければ事業として継続することは難しくなってしまいます。

世間やターゲットとなる顧客のニーズを汲み取り、求められる事業を構築しましょう。その上で事業にかかるコストを把握し、収支のバランスを取っていく必要があります。

人材を集める準備をしておく

事業を展開していくためには人材の確保も必要です。はじめは1人で起業する人も少なくありませんが、将来的に事業が大きくなると新たな人材を採用する必要が出てくる場合もあります。

異なる専門分野や経験を持つメンバーを集めると、広い視野でアイデアを検討できるようになったり、それぞれの専門分野で力を発揮しより質の高いビジネスにつながったりするのではないでしょうか。

力を貸して欲しい人がいたら声をかけたり、メンバーが増えた場合でも対応できるような体制を整えたりしておくと良いでしょう。

起業に成功したロールモデル

実際の起業例からヒントを得るとよりイメージが湧くのではないでしょうか。ここでは、起業に成功した3名の女性をご紹介します。

成功の定義は人それぞれですが、今回は、起業を通して自身のやりたいことを実現し自分らしく働いていることを「成功」としています。ぜひ、あなたのロールモデルとなりそうな人を見つけてみてくださいね。

後藤美緒さん|副業起業でベビー服ブランドを立ち上げ!長年の夢を叶える最後の一歩となった、スキルと自信の身に付け方とは

後藤美緒さんは、会社員と子育てと両立しながら「副業起業」としてベビー服ブランドの立ち上げをされました。

大学時代から起業に興味があったものの、勇気が出なかったという美緒さん。副業として起業することでリスクヘッジにもつながり、一歩踏み出すハードルが下がったと言います。また、仕事や育児と両立しながらSHElikesで勉強や情報収集をしたことで、視野が広がり自分らしい起業スタイルに辿り着けたそうです。

自分が心地よいと思える選択肢に出会えると、一歩を踏み出すハードルは低くなりそうですね。

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続いてご紹介するのは、地方在住の会社員から起業家となったケーナさんです。メーカー技術職として働き現状にモヤモヤしていたケーナさんですが、もともと好きだった動物に関わるサービスを立ち上げようと一念発起。

起業に必要な知識を身につけると同時にSNSでもサービスへの想いを発信すると、想いに共感してくれる仲間が集まったそうです。それぞれの得意分野を生かして事業を形にし、起業コンペでは見事認定!

「自分が起業するなんて考えてもいなかった」そうですが、小さな行動を積み重ねるうちに見える景色が変わっていったそうです。

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ささまるさん|営業からフォロワー2万人のインフルエンサー&起業家に

もともと営業職をしていたささまるさんは、現在インフルエンサーとブランド創業者として事業をされています。

会社員時代から起業を夢見ていたささまるさんですが、実現するには集客力をつけるためにもデザインやマーケティングなどのWebスキルが必要だと感じていたそうです。そこでSHElikesに入会し、マルチなWebスキルの習得と起業アイデアの創出に励みました。

現在は、ご自身の“好き”を派生させた自炊スクールを行っています。スキルを身につけたことでSNSでの集客にも成功し、TikTokアカウントは半年でフォロワー1万人を突破したそうです。

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営業からフォロワー2万人のインフルエンサー&起業家に
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起業に必要なスキルとは?

起業にはどのようなスキルが必要になるのでしょうか?事業内容によって異なりますが、共通して必要となるスキルを解説します。

自己管理能力

自分の手でビジネスを動かす起業家にとって自己管理能力は必須です。やるべきことを確実にこなすために、スケジュール管理やタスク管理はしっかりできるようにしておきましょう。

また、日々忙しくしていると、つい自分のことは後回しにしたくなる時もあるかもしれません。しかし、無理をして動けなくなってしまっては意味がないので、体調管理やメンタル管理も怠らないようにしたいところです。

マーケティングの知識・調査分析力

起業にはマーケティングの知識や調査分析力も欠かせません。市場調査を行い、求められているものやチャンスがありそうなポイントを分析し、戦略を立てていくことが重要です。

世の中のニーズに合うビジネスを展開するためには、常にアンテナを張り情報をキャッチしていく姿勢が大切です。また、マーケティングの知識を用いて分析すると、より深く質の高い戦略を立てることができるのではないでしょうか。

コミュニケーション能力

起業家にはコミュニケーション能力も必要です。ビジネスでのやりとりはもちろんのこと、日々のつながりから新たな発見やきっかけが生まれるかもしれないので、丁寧なコミュニケーションを心がけたいところです。

コミュニケーションと言っても、特別なやりとりを求められる訳ではありません。なるべく早いレスポンスや誠実な対応を心がけるなど、当たり前のことを丁寧に行うことが信頼につながるのではないでしょうか。

着実に手順を踏むことで起業はできる!

起業とは何なのか、定義や手順、必要なスキルなどを解説してきましたがイメージは掴めましたでしょうか?

一見複雑で限られた人にしかできないように思える起業も、手順を踏んで着実に準備をしていけば誰にでも挑戦のチャンスがあります。また、最近では働き方が多様化し、副業起業やまずは個人事業主から始めてみるという方法もあります。一歩目の選択肢が増えた今、理想を叶えるためにまずは小さな一歩から踏み出してみませんか?

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