これからWebディレクターを目指す方や、Webディレクターとしてさらに知識を蓄えたい方は少なくないでしょう。おすすめの勉強法の1つは本を読むことですが、種類が多すぎてどの書籍を選べばよいか分からない方は多いのではないでしょうか。
そこで、本記事ではWebディレクター初心者におすすめの本を12冊ご紹介します。また、本以外の勉強法として、オンラインスクールの特徴やメリットも解説します。
Webディレクターとして活躍したい方は、ぜひ最後まで目を通してみてください。
Webディレクターとは?
Webディレクターは、Web制作の現場における責任者です。デザイナーやエンジニア、ライター、マーケターなどWeb制作に関わる人をまとめ、要件定義から全体の指揮や進行管理を担います。そのため、Web制作の一般的な流れを把握しておく必要があります。
さまざまな人の間に立ってプロジェクトを進めるので、Webディレクターにとってマネジメント力やコミュニケーション力は欠かせないといえるでしょう。また、デザインやマーケティングなど各分野の担当者に的確な指示を出すことも求められるため、WebデザインやWebマーケティングの知識も身につけておく必要があります。
ただ、ディレクター自身が実制作をするわけではないので、Web制作に必要なすべての分野を深く知る必要はないといえます。ジェネラリストとして、各工程で必要な知識やノウハウを広く浅く知っておくことが大切です。
Webディレクター初心者におすすめの入門書3選
まずは、Webディレクター初心者が読んでおきたいおすすめの入門書を3冊紹介します。マネジメントやWebの基礎が分かる本をピックアップしているので、ぜひチェックしてみてください。
シンプルに人を動かす 5W1Hマネジメント 渡邉 光太郎
ビジネスコンサルタントの渡邉光太郎さんによる、チームリーダーの基本が学べる1冊です。「いつ(When)」「どこで(Where)」「誰が(Who)」「なぜ(Why)」「何を(What)」「どのように(How)」の「5W1H」を使って、シンプルにチームを動かす方法が紹介されています。
「チームメンバーに主体的に行動してもらう方法が分からない」「嫌な気持ちにさせてしまうのが不安で思ったことを言えない」などの悩みを抱えている方におすすめです。
ポイント図解 プロジェクトマネジメントの基本が面白いほど身につく本 伊藤 大輔
これからプロジェクトマネジメントを担当する人が知っておきたい技術や考え方などを解説しています。右ページに解説・左ページに図とイラストが書かれていて見開きで完結するので、スムーズに読み進められるでしょう。
また、ディレクターにとって必要な人間力やリーダーシップなどについても紹介されています。マネジメントやディレクションの基礎を身につけたい方は、手にとってみてはいかがでしょうか。
イラスト図解式 この一冊で全部わかるWeb制作と運用の基本 小出 修平・塚田 一政・時津 祐己・羽廣 憲世
「そもそもWebサイトはどのように作られているのか」「Webサイトの目的は何なのか」など、Web制作の基本が分かります。この1冊で、企画から構築、集客、改善まで、一連の流れを理解できるでしょう。
また、専門用語の解説やディレクション方法、成果を出すためのコツなども解説しています。Web制作の知識を蓄えたい方や、これからWebディレクターを目指したい方におすすめです。
Webディレクションを学べる定番の本2選
続いて、Webディレクションの勉強をする際におすすめの本を2冊紹介します。著者は現役のWebディレクターやWeb業界で活躍している人なので、実践的な知識の習得を目指せるでしょう。
第一線のプロがホンネで教える 超実践的 Webディレクターの教科書 中村 健太・田口 真行・高瀬 康次
現役のWebディレクター3名による、ディレクションをする際に役立つ情報や実践的なトレーニング方法などをまとめた1冊です。プロジェクトを円滑に進めるノウハウや、現場での経験から生み出されたディレクションワークのコツなどを伝えています。
チャプター1〜3に分かれていて、ディレクターに必要なスキルの解説からレベルアップのためのトレーニング法まで、順序立てて読み進められるでしょう。これからWebディレクターの勉強を始める方にはもちろん、Webディレクションの知識を深めたい方にもおすすめです。
Webディレクションの新・標準ルール 現場の効率をアップする最新ワークフローとマネジメント タナカ ミノル・栄前田 勝太郎・滝川 洋平・岸 正也
Webサイトのディレクションに関するノウハウを解説している本です。「企画」「設計」「制作と進行管理」「運用と改善」の各フェーズで、ディレクション担当者が知っておきたい情報が書かれています。
Web業界で活躍する4名がそれぞれの得意分野を執筆しているため、プロが現場で培ってきた幅広いスキルを学べるでしょう。Webディレクターの業務を体系的に理解したい方や、Web制作のディレクションを担当する方に適しています。
Webマーケティングを学ぶのに役立つおすすめの本3
次は、Webマーケティングの知識を得たい方におすすめの書籍を3冊紹介します。Webマーケティングの知識があれば、Webサイト完成後の運用や集客などに深く関わりやすくなるといえます。今回紹介する書籍のなかにはマンガもあるので、楽しく勉強できるかもしれません。
沈黙のWebマーケティング Webマーケッター ボーンの逆襲 松尾 茂起・上野 高史
Webマーケティングの考え方やノウハウが、初心者でも理解しやすいように解説されています。さくさく読み進められるマンガ風のストーリーなので、楽しくマーケティングの勉強ができるでしょう。
Webマーケティングの基礎を学びたい方は、ぜひ読んでみてください。また、Webディレクションを担当していて「成果が上がらない」と悩んでいる方にもおすすめです。
いまさら聞けないWebマーケティング 初歩から学べる集客のセオリー 佐藤 和明
「マーケティングの基本を学びたい」「実践的なマーケティングスキルを身につけたい」と考えている人に向けた1冊です。Webマーケティングの基礎知識や押さえておきたいテクニックなどが書かれています。
また、プロジェクトが想定通りに進まなかったときの分析方法や、考えを整理する方法などを学べるのもポイントです。ビジネスシーンで役立つマーケティングの知識を身につけたい方は、ぜひ読んでみてください。
マンガでわかるWebマーケティング 村上 佳代
Webマーケティングの基本や、マーケターに必要なスキルなどを学べます。Webマーケティングで使われる専門用語の説明があるため、初心者でも内容を理解しやすいでしょう。
マンガなので、活字が苦手な人でもストーリーを楽しみながら知識の習得を目指せます。Webマーケティングの勉強に抵抗を感じている方は、まずはこの1冊から始めてみてはいかがでしょうか。
Webデザインが学べるおすすめの本3選
最後に、Webデザインの勉強におすすめの本3選を紹介します。Webディレクターはデザイナーやエンジニアと連携してプロジェクトを進めるため、Webデザインの知識があれば意思の疎通がしやすくなるでしょう。
いちばんよくわかるWebデザインの基本 きちんと入門 伊藤 庄平・益子 貴寛・久保 知己・宮田 優希・伊藤 由暁
Webデザインの勉強をこれから始めようとしている人に向けた1冊です。配色や写真の使い方、レイアウトなど、Webデザイナーに欠かせない基礎知識を網羅しています。
デザインの実例や配色の見本などがあるため、具体的なイメージをつかみながら読み進められるでしょう。Webデザイン初心者は、ぜひ手にとってみてはいかがでしょうか。
初心者からちゃんとしたプロになる Webデザイン基礎入門〈HTML、CSS、レスポンシブ〉栗谷 幸助
「1日30分からはじめる」をテーマに、Webデザインの基本的な知識やスキルを解説しています。勉強に苦手意識を感じている方や、隙間時間でWebデザインの勉強をしたい方などにおすすめです。
まずはWebデザインの概論について学び、そのあとはHTMLやCSSのコード解説へと続きます。実際にコードを書いてWebサイトを作るパートがあるので、実践的なスキルを身につけられるでしょう。
ノンデザイナーズ・デザインブック Robin Williams
1998年に出版されてから長い間読まれ続けている、定番の1冊です。デザインの基本4原則とされる「近接」「整列」「反復」「コントラスト」が分かりやすく解説されているため、デザインの基礎知識を身につけられるでしょう。
「デザインのプロではなくても、Webサイトや制作物の見栄えをよくする知識やノウハウを習得したい」と考える人に向けて書かれています。Webディレクターとしてデザイナーと関わる機会がある方は、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
初心者にもおすすめのSHElikes Webディレクターコースの特徴
Webディレクターを目指したい方や、Webディレクターとしての実践的な知識やスキルを身につけたい方には、SHElikes(シーライクス)の「Webディレクターコース」もおすすめです。Webディレクターという仕事の全体像やディレクションの基礎知識などを学べる環境が整っています。
本コースの特徴や受講するメリットなどについては以下で詳しく紹介するので、書籍以外の勉強法を知りたい方はぜひチェックしてみてください。
SHElikes Webディレクターコースとは?
SHElikesの「Webディレクターコース」は、Webディレクターとして必要なマインドや行動知識などの習得を目指せるプログラムです。具体的には、Web制作の現場でディレクターに必要不可欠な知識や、各工程でのディレクターの役割などを学べます。
全部で3レッスンあり、学習期間の目安は1か月です。
SHElikes Webディレクターコースの特徴
「Webディレクターコース」の特徴の1つは、新規事業の立ち上げやデザインに携わってきたスペシャリストからWebディレクターとしての基礎知識やディレクションの全体像などを学べることです。ケーススタディから実際の仕事に近い動きや考え方の習得を目指すカリキュラムで、Web制作におけるディレクターとしての役割を知ることができます。
SHElikes Webディレクターコースを受講するメリット
SHElikesで「Webディレクション」を学ぶメリットは、モチベーションを維持できる環境があることです。SHElikesにはコミュニティがあり、同じ目標を目指す仲間と接点を持つことで切磋琢磨しながら成長できるでしょう。また、オンラインで月に1回行われるグループコーチングでは、目標の振り返りができるため、途中で挫折しにくいといえます。
もちろん本で独学も可能ですが、一人で学習を続けていると途中でやる気をなくしてしまったり、分からない点や疑問を解決できなくて諦めてしまったりする可能性があるでしょう。目標達成に向けて勉強を続けやすいことを考えると、オンラインスクールの受講はおすすめの学習法といえます。
SHElikesのWebディレクターコースが初心者にもおすすめな理由
「未経験でもレッスンについていけるかな?」と不安を抱く方もいるのではないでしょうか。しかし、SHElikesの「Webディレクターコース」は初心者にもおすすめできます。
理由は、Webディレクターに必要な基礎知識はもちろん、Webサイト制作の各工程においてのディレクターの具体的な役割を学べるからです。また、別コースではありますが「Webデザイン入門コース」や「コンテンツマーケティングコース」などもあるため、SHElikesならWeb制作に必要な知識も幅広く学習できます。
ちなみに、以下の記事では未経験からWebディレクターになった方のインタビューを掲載しています。これからWebディレクターを目指したい方は、ぜひチェックしてみてください。
関連記事:接客業から1年で憧れのWebディレクターに。やりたいことを見つけて仕事に繋げた365日
Webディレクターに関してよくある質問
最後に、Webディレクターに関するよくある質問と、その回答を紹介します。Webディレクターの向き・不向きや将来性などについて解説するので、これからWebディレクターの学習を始める方は参考にしてみてください。
Webディレクターに向いている人・向いていない人の特徴は?
まず、Webディレクターに向いている人の特徴は以下の通りです。
- コミュニケーション力がある
- リーダーシップがある
- マルチタスクをこなせる
- 分析力がある
WebディレクターはWeb制作に関わるさまざまな人たちの間に立って指揮をとるので、リーダーシップとコミュニケーション力が必要といえます。たとえば「クライアントと連絡をとりながら、デザインのトラブル解決に向けて各分野の担当に指示を出す」など、同時進行でタスクに取りかかる能力も求められるでしょう。
加えて、分析力もWebディレクターにとって大切といえます。理由は、Web制作が完了したあとは、効果検証や運用などにおいてデータ分析と改善を繰り返して成果を上げていく必要があるからです。
一方、以下のような方は、ほかの職種や役割で活躍できる可能性があります。
- コミュニケーションが得意ではない
- 自分の意見は曲げない
- 一人で作業を進めるのが好き
Webディレクターは、各分野の担当者と連携するコミュニケーションハブとして機能する必要があります。多くの人と関わるので、コミュニケーションが苦手な方や一人で作業をするのが好きな方はストレスを抱えてしまうでしょう。
あらゆる人と連携しながら、柔軟性を持ち臨機応変にプロジェクトの成功に向けて指揮をとれる人が、Webディレクターの適正があるといえるでしょう。
Webディレクターに将来性はある?
「AI技術の発展により、Webディレクターの仕事は将来なくなるのでは?」「Webディレクターの需要は今後も見込めるの?」などと考える方は少なくないでしょう。しかし、結論からいうとWebディレクターに将来性はあるといえます。
理由は、インターネットの使用が当たり前となった昨今、Webサイトの運用はどの企業にとっても欠かせないからです。また、総務省の「ICTを取り巻く市場環境の動向に関する調査研究の請負」によると、情報通信技術の市場規模は2017年度の12兆1,530億円が2023年度には約14兆円になると予測されていて、拡大傾向にあります*1。
もちろん、Web制作を進めるなかでAIに代替されるタスクもあるかもしれません。しかし、コミュニケーションや指示出しなどは、AIが担当するには限界があるといえます。
リーダーシップがあり円滑なコミュニケーションをとれるWebディレクターは、今後も需要があるでしょう。
独学でスキルを身につけることは可能?
独学でWebディレクターを目指すことは可能です。書籍や動画などを活用すれば、スキルを身につけられるでしょう。
しかし、独学には以下のような注意点があります。
- 自分で学習スケジュールを管理する必要がある
- 不明点が出てきても質問できない
- 実践的なスキルを習得するのは難しい
スケジュール通りに学習が進まなかったり、疑問点を解決できなかったりすると、途中で諦めてしまう可能性があります。また、実践的な知識やノウハウを習得するには、プロから教わったほうが効率的といえるでしょう。
書籍はコストを抑えやすいメリットはありますが、Webディレクターとしての活躍を目指すなら講座やスクールの受講も検討してみてください。
Webディレクターとして理想のキャリアを実現しよう
Webディレクターには、リーダーシップやコミュニケーション力、デザインやマーケティングの知識など、幅広いスキルが求められます。さまざまな分野の人をまとめるため場面によっては困難を経験することも考えられますが、幅広い知識やノウハウを活かしながらプロジェクトの成功に向けてチームの指揮をとるのは、大きなやりがいを感じられるでしょう。そして、Webディレクターになるためにあらゆる知識を習得することは、人生の可能性を広げることにつながるといえます。
Webディレクターになるために書籍で知識を蓄えたい方は、今回紹介した12冊の本を手にとってみてください。また、モチベーションを維持しながら効率よく学習しやすい環境が整っているSHElikesの「Webディレクターコース」もおすすめです。もちろん、本とスクールの両方で勉強するのもよいでしょう。
SHElikesでは無料体験レッスンを実施しています。Webディレクターへの第一歩として、ぜひ受講を検討してみてはいかがでしょうか。
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※出典
*1:総務省「ICTを取り巻く市場環境の動向に関する調査研究の請負」p5より