目指すは「調味料特化型プラットフォーム」。私だからこそできるビジネスで地域貢献をしたいという寺門里紗さんの想い

ABOUT ME
ライター 木村 彩華
0歳2歳のママ|結婚式をきっかけに防衛医大を中退後、SHElikesを受講してフリーライターに|現在は食や暮らし,美容,ウエディング,キャリア系メディア等で執筆・編集・ディレクションなど幅広く担当|Web広告代理店「CyberACE」では広報も務める|ラブグラフ専属カメラマン|2023年3月に関東から兵庫県明石市に移住
エディター ayumi
滋賀県立大学環境建築デザイン学科卒業。PR代理店、広告代理店でのプランナー、ディレクターを経てSHEに入社。SHEマーケティングチームのPR・広報を担当。
最優秀賞を受賞した寺門里紗さんとSHE代表福田

SHEとポーラ・オルビスホールディングスが協働でスタートした女性起業家輩出プロジェクト「NEXT FOUNDERS」。プロジェクト期間中はSHElikesの起業コースで学びながら事業戦略を作成し、メンターのコーチングや中間発表を通して事業立ち上げを目指しました。
実際に3ヶ月のプロジェクト期間の間に1期生の4人に1人が起業し、それぞれ大きな一歩を踏み出し始めています。年内の事業立ち上げまでを本格的に見据え、具体的に動いている人もたくさんおり、まさに「女性が起業を始めるコミュニティ」として大きな影響力を与えたプロジェクトとなりました。

そんななか最優秀賞・及び優秀賞を受賞した方に注目し、起業までの道のりや今後の目標を深掘るインタビュー企画。第2回目となる今回は、最優秀賞を受賞した寺門里紗さんにお話を伺いました。調味料の製造者さんを販路の側面から支援するため、「ご当地調味料を販売をするD2Cビジネス」を提案しています。今回は、そんな彼女の事業がNEXT FOUNDERSのプログラムを経て形になるまでのストーリーや、今後の展望について紐解きました!

寺門里紗さん プロフィール

最優秀賞を受賞した寺門里紗さん

大学卒業後、語学スクールに就職。BtoCの入会営業や店舗管理、留学コンシェルジュ業務などに携わる。その後婚活支援ビジネスを行う親会社に転籍し、秘書としてスケジュール管理やバックオフィス業務など幅広く経験。上場企業のM&A案件に関わったことをきっかけに、別の婚活支援企業へ出向。営業支援の会社を経て、退職後はフリーランスにてバックオフィス領域の支援を行いながら、起業準備を進める。現在は独立し、株式会社Rainbow Tasteを設立。NEXT FOUNDERSのビジネスピッチで最優秀賞を獲得した、日本で唯一の調味料特化型プラットフォームの立ち上げを目指し奮闘中。

締め切り当日にエントリーした「NEXT FOUNDERS」で、起業がより“身近なもの”に

——この度は最優秀賞受賞おめでとうございます!まずは今回、「NEXT FOUNDERS」に応募した経緯について教えてください。

元々起業したいと考えていて、その想いを具現化するためにSHElikesに入会しました。Webデザインコースや起業コース、ビジネスコースなど起業に必要となるエッセンスを多方面から学べる点に魅力を感じたんです。
受講を始めて1週間くらい経ったとき、たまたま「NEXT FOUNDERS」の応募概要説明会のアーカイブ動画を見つけました。実は、気づいたときにはエントリー締め切りの前日で(笑)ギリギリだったこともあり、一度は応募を諦めかけていました……。

そんなとき、何気なく見ていたTwitterで、SHE代表のえりさんの動画を発見したんです。「いつか起業したかった方、今です!皆さんの熱い思い待ってます!」というメッセージに背中を押されて。「ここはやりたいという想いを応援してもらえる場所なんだ」と直感して応募しました!

——ギリギリで決断されたことだったんですね……!「元々起業をしたいという強い想いがあった」とおっしゃいましたが、何かきっかけとなるできごとはあったのでしょうか?

会社員になったばかりのときは「起業=選ばれし人がするもの」だとばかり思っていたので、選択肢にはありませんでした。でも、元々働くこと自体はすごく好きでしたね。
共働きでバリバリ働いている両親を見て、「仕事ってすごい楽しいし、人生のやりがいなんだな」というのはずっと感じていて。そんな“楽しいもの”を生み出してる人たちへの尊敬の念というか、憧れはありました。

起業が自分のなかの選択肢として芽生えたのは、副社長秘書として働いていた経験が大きいかもしれません。社内外含めて経営者の方とお仕事をさせていただくなかで「起業=課題解決のための手段」という認識に変わっていったんです。そのときから、私もいつか挑戦してみたいと思うようになりました。

——「NEXT FOUNDERS」のプロジェクトに参加して、よかったと感じる部分はありますか?

起業がより身近に感じられたことです。トリコ株式会社の花房さん・加藤さんや、経営の第一線で活躍されているメンターの方からリアルなお話をたくさん聞いたことで、漠然としていた起業の形がより具体的になりました。
また、起業に関する疑問をひとつひとつ解消できたのも「NEXT FOUNDERS」に参加してよかったポイントです。事業計画書の書き方や仮説検証の進め方、財務計画書の作成方法まで幅広く知ることができました。
一緒に頑張る仲間がいたことも心強かったですね。ビジネスを前に進めていくにあたって、ぶつかる壁って本当に多くて。そんなときに悩みを共有したり、助け合えたりする環境だったのもありがたかったです!

“好き”に焦点を当てて生まれた「作り手とユーザーをつなぐ調味料特化型D2Cブランド」

——改めて、寺門さんの事業提案についてお聞きします。どのようなビジネスモデルなのでしょうか?

調味料の製造者さんを販路の側面から支援することで、地域そのものや地域経済の活性化への貢献を目指すビジネスモデルです。「食に豊かさを、味に彩りを」のミッションと、「季節を味わう地域の調味料を見出し、調味料の作り手とユーザーをつなぐ架け橋になる」のビジョンを掲げています。「Rainbow Taste」という社名もここにあやかっているんです。
今は販路の支援面において、以下の3つの事業を推し進めています。

  • D2Cのブランド事業「里SEASONing」…日本の四季をコンセプトに、ご当地調味料をギフトセットにして販売をしていくD2Cビジネス
  • 情報発信のためのメディア事業「調味料.jp」…SNSやWebメディアを中心に、調味料に関する情報を発信していく事業
  • 製造者さんをターゲットにした業務支援事業…調味料製造者さんの悩みをヒアリングし、寄り添いながらソリューションを提供していく業務支援事業
里SEASONing事業提案スライド
里SEASONing事業提案スライド
調味調の販路に関する提案
里SEASONing事業提案スライド
調味調の販路に関する提案
——ストーリー性のあるビジネスアイデアが、多くの人を引きつけた印象です!このアイデアは、寺門さん自身の“好き”にフォーカスしたことがきっかけで生まれたとか?

そうなんです。当初起業アイデアを考えていたとき、これまで自分がやってきた業務の範疇で起業するのが良いかなと思っていました。バックオフィス系の業務支援なども考えたのですが、どこかしっくりこなくて。
「できること」より「やりたいこと」にフォーカスしたほうがもっとワクワクするかもしれないと思い、視点を変えたんです。
「自分の好きなものはなんだろう」と改めて考えたとき、浮かんできたのが調味料です。昔からご当地調味料が大好きで、国内旅行をする度に地元の調味料を買い集めていました。また、秋田県出身の私は、地元が廃れていく現状を見ながら「地域活性化に貢献できるビジネスはないものか」と考えていて。そうして好きなものと解決したい課題を掛け合わせて生まれたのが、今の事業アイデアです。

自ら作り手の元に足を運んで気づいた、製造業が抱える本質的課題

——メンターのフィードバックを受け、エントリー当初から変化したポイントや、注力してブラッシュアップした点があれば教えてください。

調味料特化型のD2Cビジネスという大枠は変わらないのですが、メンターとの関わりを通じて「私がこのビジネスを展開する社会的意義」を深掘りしたことで、事業全体のストーリー性がプラスされたと感じています。

きっかけは、メンターの森山さんに言われたひと言にありますね。第一回目のメンタリング会で「寺門さんがやろうとしているサービスは、調味料の作り手とユーザーの両方の悩みを解決しないと成り立たないと思う。このビジネスの本質は、作り手が抱えている悩みそのものにあるんじゃないか。」と言われたんです。
それまでユーザーにどうやって商品を届けるかばかり考えていた私は、ハッとしましたね。アドバイスをいただいた次の日から、全国の調味料製造者さんの元に自ら足を運び、ヒアリングを開始しました。

SHEのCFO、森山大樹が寺門さんの担当メンターに
SHEのCFO、森山大樹が寺門さんの担当メンターに
——メンターのアドバイスが、ビジネスに深みを与えるきっかけとなったんですね。実際に製造者の元へ足を運んだことで、具体的にどういった発見がありましたか?

ヒアリングするなかで、主に中小規模の製造者さんが販路の獲得に頭を悩ませていることを知りました。製造業は農業や漁業などの生産業とは違い、販路の獲得を支援する枠組みも圧倒的に不足していたんです。
素晴らしい技術と熱い想いを持って作られた製品にも関わらず、光が当たらないなんてもったいないと思いました。同時に、「私がこの調味料たちを代わりに届けるんだ」と強く決心して。本質的な課題解決のために、D2Cビジネス単体でなく、プラットフォーム形成をゴールとして展開していこうという発想が生まれました。

産地の調味料メーカーへ赴き、製造者にヒアリング。事業アイデアにリアルな社会課題が組み込まれ、審査員の評価につながりました

作り手とユーザーをつなぐ架け橋となり、地域の発展に貢献していきたい

——今後の展望やアクションプランがあれば教えてください。

現在「Rainbow Taste」では、北は東北から南は九州までの調味料製造者さんにパートナー企業となっていただいています。今後は北海道や沖縄にまで範囲を広げ、地域の発展に貢献したいです。将来的に、「日本全国の調味料といったら、Rainbow Tasteだよね」といわれる企業になれたら嬉しいですね。
まずは、D2Cのブランドの年内ローンチに向けて準備を進めているところです。具体的には、全国の製造者さんの元に足を運びながら商品開拓を進めたり、サイトや同梱物などのブランドデザインを作成したりしています。コンセプトに沿いつつ、製造者さんの想いにも寄り添いながら作っていくつもりです。
Webメディアのローンチは、9月末を予定しています。ブランドの入り口になる部分なので、サイトの要件定義やコンテンツ制作にも注力していきたいです。

どこまでいっても、この事業の肝は日々製造者さんと触れ合うところにあると痛感しています。これからも自分の足で会いに行くことを大事にしながら、作り手とユーザーをつなぐ架け橋になれるよう努力していきます!

受賞後、Webメディアのローンチは9月末を予定
——最後に、これから起業に挑戦したい皆さんへメッセージをお願いします!

起業という一歩を踏み出すにあたって、不安や悩みを抱えている方がたくさんいらっしゃると思います。私も「NEXT FOUNDERS」応募前はそうでした。でも、参加した今思うのは「自分が思っていたよりも世界はみんな優しい」ということ。
特に起業経験のある方は、本当に仏のように優しい方が多いです(笑)熱意と志のある起業家には、どんな些細なことでも親身になって聞いてくれて、サポートしてくれます。だからこそ、結果はどうあれやりたい気持ちがあるならまずはトライしてみてほしいです!

きっと、新しい自分に出会えるはずです。夢を形にする一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか!

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。