Webディレクターのポートフォリオの作り方!転職成功のコツやテンプレート例を紹介

Webディレクターのポートフォリオの作り方!転職成功のコツやテンプレート例を紹介

Webディレクターとして転職するにあたって、「そもそもWebディレクターの転職にポートフォリオは必要?」「魅力的なポートフォリオの作り方は?」と思う方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、Webディレクターにポートフォリオが必要な理由や含めるべき内容を解説。また、ポートフォリオのテンプレート例も紹介します。

最後までチェックし、魅力的なポートフォリオを完成させましょう。

Webディレクターにポートフォリオが必要な理由

Webディレクターとして転職するためには、ポートフォリオを用意していたほうが有利です。主な理由は、以下が挙げられます。

  • スキルや実績を証明できる
  • 他者との差別化ができる

Webディレクターの役割は、プロジェクト管理、クライアントへの提案、チームマネジメントなど多岐に渡ります。個人で制作物を完成させるわけではないため、Webディレクターは成果が見えにくい職種だといえます。そのため、プロジェクトの進捗管理方法や提案方法などをポートフォリオとしてまとめることで、Webディレクターに必要なスキルや実績があることを採用担当者に効果的に伝えられるのです。

また、ポートフォリオがあると他者との差別化が可能です。履歴書や職務経歴書は汎用的な形式が多いため、Webディレクターの適性を十分にアピールできない可能性があります。ポートフォリオを通じて自分の強みや特徴をより具体的に伝えることで、転職を成功させやすくなるでしょう。

Webディレクターのポートフォリオに書くべき内容

Webディレクターのポートフォリオには、以下6つの内容を含めるとよいでしょう。

それぞれの項目をチェックし、ポートフォリオ作成を始めましょう。

自己紹介・経歴

自己紹介と経歴は、ポートフォリオに必須です。自分の強みやこれまでのキャリアなどを詳しく記載してください。

Webディレクター職に関連するWebデザイナーやエンジニアとしての経験や実績がある場合は、経歴に含めるとよいでしょう。現場での活動経験があると、プロジェクト進行に関する知識やノウハウがあると採用担当者に伝えられるといえます。

スキル一覧

ポートフォリオには、スキル一覧も含める必要があります。Webディレクターに必須のディレクション・マネジメントスキル、使用可能ツール、分析スキルなど項目を分け、具体的に記載しましょう。

さらに、デザインスキル、プログラミングスキル、ライティングスキルなど専門分野のスキルもある場合は、ポートフォリオに含めるとよいでしょう。また、資格は保有スキルを客観的に証明できるので、あわせて記載するのがおすすめです。

ワークフロー・進行管理方法

ワークフローや進行管理方法を記載することで、プロジェクト管理能力をアピールできます。受注から納品までの具体的なスケジュールや進捗管理のやり方などを、ポートフォリオに含めてみてください。

スケジュールを記載する際は、例えば要件定義から関わったのかなど具体的なフロー・期間とセットで記載すれば採用担当者が能力を評価しやすくなります。無理のないスケジュールを組み、プロジェクトを計画的に進めた実績を伝えることで、採用の可能性を高められるでしょう。

プロジェクト実績

Webディレクターのポートフォリオには、プロジェクト実績も必要です。ECサイト、コーポレートサイト、メディアサイトなどの制作実績を明記しましょう。サイトの種別、クライアント名、案件の規模、制作目的に加え、アサインメンバー(社内外・代理店など)も記載しておくと、採用担当者にプロジェクト内容をよりわかりやすく伝えられます。

ただし、クライアントに関する情報は守秘義務に違反しない範囲で記載するようにしてください。ポートフォリオに実績を書く際は、契約書に目を通したり会社・クライアントに確認したりすることが大切です。

成果指標・提案・改善事例

成果指標や提案・改善事例もポートフォリオに記載するとよいでしょう。プロジェクトにおけるKPI(重要業績評価指標)、クライアントへの提案内容、改善方法などをポートフォリオに含めることで、「どのように目的を定め、どう達成したか」を明確に伝えられます。

事例を紹介する際は、数値を用いて内容を具体的に記載することが大切です。「CV率を現状の10%から20%に向上」「流入数を前年比で3倍達成」など数値を含めることで、手がけたプロジェクトの成果が採用担当者によりわかりやすく伝わるでしょう。

問い合わせ先

ポートフォリオには、問い合わせ先も書きましょう。メールアドレスや電話番号に加えて連絡可能な時間帯も添えておくなど、採用担当者がスムーズに連絡できるように記しておくのがおすすめです。

また、副業を含む個人での活動をSNSで発信している場合は、SNSアカウントも記載するとよいでしょう。これまでの活動実績や保有スキル、思考・人柄などを、採用担当者により深く理解してもらえます。

採用担当が見るWebディレクターポートフォリオの重要ポイント

ここでは、採用担当者がWebディレクターのポートフォリオで重要視するポイントを紹介します。ポートフォリオ作成時は、以下の点を意識してみてください。

採用側が重要視するポイント 意図
マネジメントスキルの有無 ・プロジェクトの進行管理が計画通りに行えるか
・スケジュール調整やWBS作成の経験があるか
・チームメンバーへの指示・フォローが適切か
・トラブル時に状況をコントロールする力があるか
・複数案件やステークホルダーを同時に管理するマルチタスク力があるか
提案力の有無 ・クライアントの課題を整理・理解できるか
・言われたことだけでなく「+αの提案」が可能か
・デザイン・機能・構成における根拠のある提案経験があるか
・資料やプレゼンでクライアントへの説明力・説得力があるか
・成果につながる改善案を継続的に出せるか
リーダーシップの有無 ・チームをまとめるためにどのような行動を取れるか
・意見が分かれる中で、どう判断・決断したか
・若手メンバーの育成・教育への意識があるか
・クライアントや上層部からの信頼を得られる存在であるか
柔軟性や問題解決力の有無 ・想定外の仕様変更にどう対応したか
・制作時のトラブルをどう乗り越えたか(リソース不足や納期遅延など)
・他者の意見を柔軟に取り入れる姿勢があるか
・感情的にならず、冷静に交渉・対応できる人か

なお、Webディレクターはチームメンバーへの指示出しやメンバーからの質問に対する回答などもするため、デザインやコーディングなど各工程の基本的な知識も必要です。Web制作の現場に必要なスキルを保有しているかどうかもチェックされるでしょう。

転職成功に導く!Webディレクターのポートフォリオ作りのコツ

Webディレクターのポートフォリオを作る際は、以下のコツを押さえておくことが大切です。

転職を成功させるため、コツを意識しながらポートフォリオを作成しましょう。

成果を数値で具体的に示す

ポートフォリオを作る際は、数値を用いて成果を具体的に示すようにしましょう。クライアントの要求や何をKPIとしてCVR改善、流入増加、売上アップなどを達成したかを数値で示すことで、採用担当者に成果をよりわかりやすく伝えられます。

例えば、単に「問い合わせ数が増えた」よりも、コーポレートサイトをどうリニューアルしたことにより「問い合わせ数が3倍になった」のように伝えるほうが成果の解像度が上がるはずです。Webディレクターへの転職を成功させるためには、成果の具体化を意識してみてください。

役割と貢献度を伝える

自分の役割とクライアントやチームへの貢献度を伝えることも大切です。「〇〇の課題に対し、〇〇のページ作成を企画立案」「サイトの効果測定を基に、デザインチームにUI/UXを考慮した設計を指示」「ローンチ時期や予算を踏まえ〇〇案を提案し、交渉成立に寄与した」など、どのようにプロジェクトに携わってきたのかを書きましょう。

加えて、プロジェクトの規模とメンバーの構成や人数なども記載するのがおすすめです。プロジェクトには大小と幅があるため、チームの規模感を明記することで、Webディレクターとしての実績をより明確に採用担当者に伝えられます。

向上心をアピールする

ポートフォリオを通じて向上心をアピールするのも重要なポイントです。転職後のビジョンやスキルの磨き方などを記載することで、入社後に活躍する姿を採用担当者に伝えられます。

特に、Webディレクター未経験の場合や実績が少ない場合は、より積極的に熱意や意欲をアピールする必要があるでしょう。「どのようなWebディレクターを目指しているか」「Webディレクターとして貢献するために日々何を学んでいるか」などを言語化し、向上心をアピールしてみてください。

読みやすい構成とビジュアルを意識する

ポートフォリオを作成する際は、構成とビジュアルを意識し見せ方を工夫する必要があります。スキルがあり実績が豊富でも、それらを適切に伝えられないと採用担当者に関心を持ってもらうことは難しいでしょう。

例えば、箇条書きを使いポイントを整理したり、自己PRのような文章を書く際には結論から書き始めたりするとよいでしょう。採用担当者は多くのポートフォリオに目を通すため、スムーズに読み進めやすい構成が好印象を残すことにつながります。

応募先企業に合わせてカスタマイズする

応募先企業に合わせてポートフォリオをカスタマイズすることもコツの1つです。企業ごとに求める人材は異なるため、同じポートフォリオを使い回すことは避けましょう。

各企業の募集要項や社風などを確認してポートフォリオを都度カスタマイズし、企業が求める人材に該当することをアピールすることが大切です。ベースとなるポートフォリオをまず作成し、応募先の企業に合わせて調整するとよいでしょう。

Webディレクターのポートフォリオの掲載方法・おすすめツール

Webディレクターのポートフォリオを作成・掲載する際は、以下のツールがおすすめです。

  • Wix
  • WordPress
  • Canva
  • MATCHBOX
  • Portfoliobox

初心者の方には、WixMATCHBOXPortfolioboxがおすすめです。WixやPortfolioboxには豊富なテンプレートがあり、MATCHBOXはガイドに従って入力するだけでポートフォリオを作成できるので、魅力的なポートフォリオを簡単に作成できます。

デザインにこだわりたい場合は、WordPressCanvaがよいでしょう。WordPressはカスタマイズ性が高く、Canvaはデザイン性に優れているため、理想のポートフォリオを作成できます。

【基本構成テンプレート】Webディレクターのポートフォリオの作り方

ここでは、Webディレクターのポートフォリオの作り方を見ていきましょう。今回は、以下2つのツールを使用したテンプレートの雛形を紹介します。

ポートフォリオの作り方や構成がわからない方は、ぜひチェックしてみてください。

MATCHBOX

MATCHBOXは、ガイドに沿って説明文を入力するだけで採用担当者の知りたい情報を網羅したポートフォリオを作成できます。また、パーソナルアンケートもあり、回答することで自己紹介を作成できるのもポイントです。

以下は、MATCHBOXで作成できる作品ページテンプレートの例です。

  • クライアント名:〇〇株式会社
  • プロジェクト内容:コーポレートサイト制作
  • プロジェクト期間:6ヶ月
  • 企画:1ヶ月 / 制作:3ヶ月 / 検証:2ヶ月
  • 役割:記事コンテンツページの制作
  • コーポレートサイトに掲載する記事コンテンツを20本担当。クライアントのサービス事例紹介の要望に沿ってBtoB記事作成を提案。また、キーワードを盛り込みSEO対策も実行。ページ構築と画像の作成を社内制作チームに指示した。
  • チーム構成:ディレクター1名 / デザイナー3名 / ライター3名 / フロントエンジニア2名 / SE1名 / マーケター1名
  • クライアントの要望:知名度の向上
  • 課題:認知度の低さによる売上低迷 / 改善方法:コンテンツの改善によるコーポレートサイトへのアクセス数の増加
  • KPI:サイトのアクセス数
  • KPI達成率:SEOとSNSマーケティングの連動施策により、アクセス数が前年比で2.5倍になった

WordPress

WordPressはカスタマイズ性が高いため、構成やデザインをある程度自由に設定できます。基本的な使い方を押さえることで、初心者でも魅力的なポートフォリオを作成できるでしょう。コーディングスキルやプログラミングスキルがあれば、デザインの幅はさらに広がります。

以下はWordPressで作成できる構成の一例です。

ーートップページーー
【プロフィール】
氏名:〇〇
生年月日:〇〇年
住所:〇〇
連絡先:xxxx@gmail.com

【スキル一覧】
Webライティング/SEO
Webデザイン・UI/UXデザイン
Webマーケティング
プロジェクトマネジメント

【使用ツール】
Adobe XD・Photoshop・Illustrator / Backlog / Google Analytics / Google Spreadsheet

【制作実績一覧】

ーー制作実績一覧から遷移するページーー
【プロジェクト実績】
クライアント:〇〇株式会社
プロジェクト内容:ECサイトのリニューアル
スケジュール:5ヶ月(ヒアリング〜提案:1ヶ月 / 制作:3ヶ月 / 検証:1ヶ月)
自分の役割:Webディレクターとして、クライアントとのやり取り、進捗管理、チームメンバーへの指示出しなどを担当。
プロジェクトメンバー:ディレクター1名 / アシスタントディレクター1名 / ライター2名 /デザイナー2名 / フロントエンジニア2名 / マーケター1名
クライアントの課題:CV率の低下による売上減少
KPI:CV率
KPI達成率:CV率が前年比で10%増加
改善方法:SEO対策強化とSNSを活用した情報発信 / ユーザーの満足度を向上するため、サイトデザインを改善

【初心者向け】Webディレクターのポートフォリオ作成時によくある質問

ここでは、Webディレクターのポートフォリオ作成時によくある以下2つの質問に回答します。

ポートフォリオを作成する前にしっかり確認しておきましょう。

クライアント案件の情報はどこまで公開していい?

クライアント案件の情報の公開範囲は、契約によって異なります。ポートフォリオに実績として前職での案件を記載したい場合は、事前に会社やクライアントに確認し許可を取りましょう。

公開NGにもかかわらず無許可でクライアント案件の情報をポートフォリオに記載すると、関係各所に迷惑がかかります。信頼関係を維持するためにも、実績に含まれる機密情報や個人名、未公開のサービス内容は含まないよう注意が必要です。

実績がない場合は何を載せればいい?

ポートフォリオに記載する実績がない場合は、向上心の高さや自分の強みなどを書くのがおすすめです。前述の通り将来のキャリア像や目標達成に向けた計画などを具体的に記載し、意欲の高さをアピールするとよいでしょう。

また、キャリアスクールなどでスキル習得中であることをアピールするのもおすすめです。ほかにも、コミュニケーション力やスケジュール管理能力など、Webディレクターに必要なスキルに関連するエピソードがあれば、それを記載してみましょう。

未経験からポートフォリオ作りに役立つスキルを身につけるならSHElikes

未経験からポートフォリオ作成に役立つスキルを身につけたい方には、女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)がおすすめです。デザインスキル、ライティングスキル、コーディングスキルなどを身につけられるため、テンプレートに頼らない理想のポートフォリオを作成できるようになります。

また、面接対策や履歴書作成サポートなどもあるので、転職活動をスムーズに進めやすくなるでしょう。転職活動に不安を抱く方にとって、SHElikesは心強い味方となるはずです。

あわせて読みたい
これ、未経験の私が4ヶ月で作ったんです✨

魅力的なポートフォリオを作り、Webディレクターへの転職を目指そう

Webディレクターへの転職を目指すにあたって、ポートフォリオは必須です。本記事で紹介したテンプレートや作り方などをチェックし、魅力的なポートフォリオを作りましょう。

Webディレクターのポートフォリオに記載するスキルを身につけたい方は、SHElikes(シーライクス)をチェックしてみてください。全45以上の職種スキルが定額・学び放題で、「デザインコース」「コーディングコース」「ビジネスコース」などがあるので、Webディレクターに必要なスキルを身につけられます。

無料体験レッスンを実施しているので、気になる方は参加してみてはいかがでしょうか。

あわせて読みたい
Webディレクターの志望動機【例文あり】経験者・未経験者別の書き方を解説!
Webディレクターの志望動機【例文あり】経験者・未経験者別の書き方を解説!Webサイトの運用に欠かせないのが、Webディレクターの存在です。Webサイト作成の指揮をとるWebディレクターは、今後ますます需要…
あわせて読みたい
「Webデザイナーになりたい…」だったらSHElikesを使ってみよう!Webデザイナーとして転職する際に重要になるのが“ポートフォリオ”。 デザイナーとしての実績を証明すべく、実際に受注した案件をポート…
ABOUT ME
ライター shin
航空系の会社に勤務した後、フリーランスとしての活動を開始。現在は主にWebメディアに携わりつつ海外を転々としている。
エディター Tomomaru
フリーランスWeb編集・コンテンツディレクター兼たまにライター。 略歴は、アパレル→事務職を経てWebデザインをスクールで学んだのち、SHElikesと出会いWeb制作会社でマーケOLしてみたり。結果、書くことが天職だと思い込み、副業ライター道を歩んでいる。次なる野望は絵描きになること。思い込むのは自由です。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。