40代〜50代になり、「人生これでよかったのか」「自分は何のために生きているのか」と、急に不安や虚しさを感じることはありませんか？それは、ミッドライフクライシスと呼ばれる、人生の転換期特有の心理状態かもしれません。
社会環境が激変する現代において、この“心の揺らぎ”は誰にでも起こりうるものです。正しい知識と対処法を知れば、人生をより豊かにするための転機に変えることができます。
この記事では、ミッドライフクライシスの症状や原因、具体的な乗り越え方を解説します。「自分も当てはまるかも」と感じる方はぜひ最後までチェックし、前向きになるきっかけをつかんでみてください。
ミッドライフクライシスとは？定義や症状を解説
まず、ミッドライフクライシスについての理解を深めましょう。ここでは、以下3点を紹介します。
定義や症状を知ることはミッドライフクライシスを乗り越える第一歩なので、チェックしておきましょう。
ミッドライフクライシス（中年の危機）とは
ミッドライフクライシスとは、40代〜50代にかけて訪れる心理的な危機のことです。「中年の危機」とも呼ばれ、人生の中盤に差し掛かった際に押し寄せる悩み、不安、葛藤などを指します。
人生の折り返し地点に立ち、体力的な衰えや今後の人生の展望について深く考え始めることで、「自分の人生はこのままでいいのか」といった葛藤が生まれることがあるでしょう。仕事や家庭に全力疾走してきた人が、ふと立ち止まった瞬間に虚無感に襲われたり、過去の選択を激しく後悔したりする状態がこれに当たります。
ミッドライフクライシスの典型的な症状
ミッドライフクライシスの典型的な症状には、大きく分けて精神的なものと行動的なものの2つがあります。
| 精神的な症状 | ・将来に対する不安を抱く ・過去を後悔する ・キャリアに対するモチベーションが低下する ・プライベートで楽しみを感じられない など |
| 行動的な症状 | ・突然仕事を辞める ・体力が低下する ・健康面で不安を感じる ・家族や友人との関係が悪化する ・衝動買いをするようになる など |
なお、精神的な症状と行動的な症状は相互に影響します。例えば、キャリアに対するモチベーションの低下が原因で急に退職したり、健康面への不安が将来への不安につながったりするでしょう。
2つの症状は表裏一体なので、ミッドライフクライシスに陥った場合は精神面と行動面の両方を注視する必要があります。
30代の焦りとの違い
30代の焦りとミッドライフクライシスは似ていると捉えられがちですが、明確な違いがあります。30代の焦りは、「もう30代だからもっと成長しないといけない」「将来の夢を叶えるためには、行動しなきゃいけない」のような前向きな焦燥感です。過去ではなく、未来に目を向けています。
それに対し、ミッドライフクライシスは未来への不安や過去に対する後悔など、後ろ向きな危機感を指します。また、過去と未来の両方に目を向けているのが特徴です。単なるキャリアアップの悩みではなく、人生の意味そのものを問い直す深い葛藤である点を理解しておきましょう。
ミッドライフクライシスを加速させる現代社会の要因
ミッドライフクライシスを引き起こす原因は、以下3つが挙げられます。
ミッドライフクライシスが加速する背景には、現代特有の社会構造や環境の変化が大きく関係しています。3つの要因を、詳しく見ていきましょう。
「人生100年時代」到来によるキャリア再設計のプレッシャー
1つ目の要因は、人生100年時代への突入によるキャリアに対するプレッシャーです。定年の延長、終身雇用の見直し、働き方の多様化などにより、40代〜50代でのキャリア再設計の必要性が高まり、プレッシャーを感じることでミッドライフクライシスに陥ります。
また、昇進や成長に限界を感じたり、部下の成長に危機感を抱いたりすることで、将来のキャリアに不安を抱くこともあるでしょう。それが、モチベーションの低下や突然の退職などにつながる場合があります。
DX化に対する保有スキルの不安
DX(デジタルトランスフォーメーション)化の促進による保有スキルの不安は、ミッドライフクライシスにつながります。DX化によりデジタルスキルが重要視されるようになった結果、「自分が20代や30代で身につけたスキルは今後役に立たなくなるかもしれない」と不安を抱くこともあるでしょう。
また、「今からデジタルスキルの習得を目指すのは遅い」「何から学べばいいかわからない」という思いを抱える結果、モチベーションが低下してしまうケースも。過去の成功体験が通用しない急速な環境変化が、ミッドライフクライシスに陥る要因となっているのです。
子育て卒業や親の介護など役割の喪失と責任の増加
子育て卒業や親の介護など、家庭内における役割の変化が、ミッドライフクライシスの引き金となるケースもあります。子どもが独立し、「これから誰のために生きるべきなのか」と自分の存在意義を見失ったような感覚に苛まれてしまうのです。
また、親の介護が必要になると家庭での責任が増え、精神的に不安定になる可能性があります。さらに、親の介護に伴う夫婦や家族の関係性の変化が、やる気の低下や将来への不安などを引き起こすと考えられます。
症状への対処法｜中年の危機の「SOS」に対するセルフケア
ミッドライフクライシスに悩む方は、以下3つの対処法を試してみてください。
SOSサインを感じたら、無理せず、今すぐできるセルフケアを試してみてください。
衝動的な決断を避けるための「24時間ルール」の設定
ミッドライフクライシスに対処するためには、24時間ルールの設定がおすすめです。24時間ルールとは、衝動的に決断しそうになったとき、丸一日おいて冷静さを取り戻してから判断することを指します。
「会社を辞めたい」「離婚したい」と強く思ったとしても、衝動的に決断したことは、後になって後悔しかねません。そして、後悔が自己評価の低下につながる可能性があります。勢いで何かを決断しそうになった際は、一晩寝かせてから判断してみてください。
虚無感を埋めるための「小さな達成感」と運動の習慣化
心身の活力を取り戻すには、小さな達成感の積み重ねと、適度な運動が効果的です。例えば、達成が比較的簡単な目標を複数立ててみてください。「就寝前に読書をする」「毎日15分勉強する」などの目標を設定し、それをクリアできると、自分に自信を持てるようになるでしょう。
また、運動の習慣化もおすすめです。適度に体を動かすとストレス軽減効果が期待できるうえ、体力面に対する不安も緩和されるでしょう。すると、あらゆることにポジティブに取り組みやすくなります。
過去の後悔や未来の不安を書き出し客観視する
頭の中のモヤモヤをノートに書き出し客観視することは、ミッドライフクライシスの緩和につながります。自問自答し、それを言語化することで頭や心が整理され、冷静な判断ができるようになるでしょう。
後悔や不安の理由・対象を明確に特定できていないと具体的な対処法が見つからず、さらなる後悔や不安につながる悪循環が生まれます。「なぜ不安なのか」「何に対して後悔しているのか」などをはっきりさせることで、対処法が見えてくるでしょう。
ミッドライフクライシスの乗り越え方！不安を希望に変える3つの行動
セルフケアで心が落ち着いたら、次は現状を打破するアクションを起こしましょう。ミッドライフクライシスを乗り越える方法は、以下3つが挙げられます。
それぞれを詳しく説明するので、試してみてください。
内省｜過去の失敗ではなく新たに挑戦できることに目を向ける
まずは、視点を「過去の失敗」から「未来の可能性」へと意図的にシフトさせましょう。過去は変えられませんが、これまでの経験は無駄ではなく、次の挑戦の土台になるからです。
「あれができなかった」と嘆くのではなく、「あの経験があるから、次はこうできる」と捉え直します。やり残したことリストではなく、「これからやってみたいことリスト」を作成するのも有効です。
なお、行動を始める前に小さな目標をいくつか設定しておくのがおすすめです。達成感を得られるとモチベーションを維持しやすくなるので、新たな挑戦と小さな目標はセットで定めてみてください。
スキル｜実務に直結する「学び直し」で自己効力感を回復
キャリアへの不安を払拭する最短ルートは、実務に直結するスキルの「学び直し（リスキリング）」です。特に、今後のキャリアに対する不安がミッドライフクライシスの原因となっている方は、年齢に関係なく新たなスキルの習得を目指してみてください。
例えば、Web関連のスキルやマーケティングスキルなどは幅広い業界で役立つので、習得することでキャリアの可能性を広げられます。また、複数のスキルを掛け合わせて習得し市場価値を高めることで、自分に自信を持てるようになるでしょう。
環境｜人間関係を見直し価値観をアップデートする
思い切って環境を変え、人間関係や価値観の断捨離を行うことも、ミッドライフクライシスを乗り越えるうえで有効です。過去のしがらみや、ストレスを与える人間関係に縛られたままでは、思考が停滞してしまいます。「会社の人」や「ママ友」といった既存の枠組みだけでなく、趣味や勉強を通じて新しいコミュニティに参加してみましょう。
異なる価値観を持つ人と出会うことで、「こうあるべき」という固定観念が崩れます。また、付き合う人を変えれば、思考が変わり、人生が変わります。危機感を抱いている方は、居心地の良い新しい場所（サードプレイス）を見つけてみてください。
ミッドライフクライシスを「最高の転機」にするならSHElikesがおすすめ
ミッドライフクライシスを乗り越えたい方には、女性向けキャリアスクールSHElikes（シーライクス）がおすすめです。ここでは、SHElikesの特徴を紹介します。
SHElikesには、年齢や環境に縛られず、新しい一歩を踏み出した受講生が数多くいます。「何か始めたいけれど1人では不安」という方は、ぜひチェックしてみてください。
再チャレンジを後押しする環境・サポート
SHElikesには、再チャレンジを後押しする環境やサポート体制があります。例えば月1回のグループコーチングでは、学習状況の振り返りや目標の設定に加え、コーチや受講生と対話するなかで未来軸の視野を広げられます。やりたいことの輪郭が明確になることで、モチベーションを維持しながら一歩ずつ前に進めるでしょう。
また、50以上の職種スキルが学び放題なので、複数のスキル習得を目指せます。Webデザイン、マーケティング、ライティングなどさまざまなスキルを習得し他者との差別化を図ることで、将来の可能性を広げられます。
サードプレイスとなるコミュニティで孤独感を解消
SHElikesには、サードプレイスとなるコミュニティがあります。受講生同士が交流できるコミュニティに参加して悩みを共有し、情報を交換することで、孤独感を解消できるでしょう。
ミッドライフクライシスに陥るとネガティブな感情を抱えやすいため、第一歩を踏み出すことに躊躇したり、思い詰めたりしやすくなります。コミュニティに参加し、目標に向かって一緒に頑張る仲間と出会うことで、モチベーションを維持して前進できるでしょう。
ミッドライフクライシスを乗り越えて、人生を豊かにしよう
ミッドライフクライシスを乗り越えるには、まず症状や原因の把握が大切です。本記事で紹介したミッドライフクライシスの定義、症状、要因をチェックし、自分と向き合ってみましょう。
自己理解が深まったら、次は乗り越えるために行動を起こしてみてください。24時間ルール、運動の習慣化、学び直し、人間関係の見直しなどを試してみるとよいでしょう。
もし何をすべきかわからず悩んでしまう場合は、女性向けキャリアスクールSHElikes（シーライクス）がおすすめです。50以上の職種スキルが定額で学び放題なので、興味のあるスキルを好きなだけ試すことで視野が広がり、今後のキャリアを前向きに考えられるようになるでしょう。
無料体験レッスンを実施しているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
