MOS資格の勉強方法を解説!独学合格のための学習ステップも紹介

MOS資格の勉強方法を解説!独学合格のための学習ステップも紹介

MOSは、WordやExcelなどマイクロソフト社のソフトを使いこなすスキルの有無を確認するための資格試験です。多くの仕事で活用されているソフトの利用スキルを客観的に証明できるため、MOS資格を取得したいと考えている方も多いでしょう。

そこで今回は、MOS資格取得のための勉強方法を解説します。試験の概要はもちろん、おすすめのテキストやよくある質問などもご紹介するので、MOS資格の勉強を検討している方はぜひ最後までご覧ください。

MOS(Microsoft Office Specialist)資格とは?

MOSとはどのような資格なのでしょうか。まずは概要を解説します。

それぞれ確認していきましょう。

MOS資格の概要

MOS(Microsoft Office Specialist)は、マイクロソフト社のWordやExcelなどを使いこなすスキルを証明する資格です。マイクロソフト社のソフトは世界中で使用されているアプリケーションのため、MOSは世界的にも通用する国際資格でもあり、パソコンスキルを示す認知度の高い資格といえます。

MOSの試験は指定の会場で月に1~2回実施される全国一斉試験と、全国各地にある試験会場で随時実施される随時試験の2つがあります。どちらの受験方法でも試験内容は同じで、受験資格は設けられておらず、誰でも受験可能です。

MOS資格の種類

MOS資格は、以下の5つの製品ごとに試験科目が設けられています。

  • Word(文書作成ソフト)
  • Excel(表計算ソフト)
  • PowerPoint(プレゼンテーションソフト)
  • Access(データベースソフト)
  • Outlook(メールソフト)

Word、Excel、PowerPointには、基礎スキルの有無を確認する「一般レベル」と、応用力が求められる「上級レベル(エキスパート)」の2つのレベルに分けられます。「一般レベル」は日常業務で使用する基本的な操作能力、「上級レベル(エキスパート)」ではさらに高度な理解が必要です。

さらに、バージョンごとに細かく分類されています。また、規定の試験科目に合格すると「マイクロソフト オフィス スペシャリスト マスター」「マイクロソフト オフィス スペシャリスト アソシエイト」「マイクロソフト オフィス スペシャリスト エキスパート」の称号が授けられます。初心者から上級者まで対応した試験のため、誰でも挑戦しやすい資格です。

MOS資格の試験内容と合格基準

MOS資格の試験は、ソフトを用いて行う実技形式となっています。受験者の多いWordとExcelの試験内容は以下の通りです。

【Word(一般)試験内容】

Word 365(一般)出題範囲 詳細
文書の管理 文書内の移動、書式の設定、保存・共有、検査
文字や段落、セクションの挿入・書式設定 文字列の挿入、書式の設定、セクションの作成・設定
表・リストの管理 表の作成や変更、リストの作成や変更
参考資料作成と管理 脚注・文末脚注の作成や管理、目次の作成や管理
グラフィック要素挿入・書式設定 図やテキストボックスの挿入や書式設定、グラフィック要素へのテキスト追加・変更
文書の共同作業の管理 コメントの追加・管理、変更履歴の管理

【Word(エキスパート)試験内容】

Word 365(エキスパート)出題範囲 詳細
文書のオプションと設定管理 文書とテンプレートの管理、共同作業用文書の準備、言語オプションの使用・設定
高度な編集機能、書式設定機能の利用 文書のコンテンツ検索・置き換え・貼り付け、段落レイアウトのオプション設定、段落や文字、テーブルのスタイル作成・管理
ユーザー設定のドキュメント要素作成 文書パーツの作成・変更、ユーザー設定のデザイン要素作成、索引作成・管理、図表一覧の作成・管理、文献目録の作成・管理
高度なWord機能の利用 フォーム・フィールド・コントロールの管理、マクロの作成・変更、差し込み印刷の実施

【Excel(一般)試験内容】

Excel 365(一般)出題範囲 詳細
ワークシート・ブックの管理 データのインポート、ワークシートやブックの書式設定、オプションと表示のカスタマイズ、共同作業と配付に向けたブックの準備
セルやセル範囲のデータ管理 シートのデータを操作、セルやセル範囲の書式設定、名前付き範囲の定義・参照
テーブルとテーブルデータの管理 テーブル作成・書式設定、テーブルの変更、テーブルのデータをフィルター・並び替え
数式や関数を用いた演算実行 参照の追加、データの計算・加工、文字列の変更・書式設定
グラフ管理 グラフの作成・変更・書式設定

【Excel365エキスパート】

Excel365エキスパート試験範囲 詳細
ブックのオプションと設定管理 ブックの管理、共同作業に向けたブックの準備
データの管理・書式設定 既存のデータを用いたセルの入力、表示形式や入力規則の適用、詳細な条件付き書式やフィルターの適用
高度な機能を用いた数式とマクロの設定 関数での論理演算・データ検索、高度な日付と時刻の関数の使用、データ分析、数式のトラブルシューティングの実施、マクロの作成・変更
高度な機能を用いたグラフやテーブルの管理 高度な機能を使用したグラフの作成・変更、ピボットテーブルの作成・変更、ピボットグラフの作成・変更

MOS資格公式ホームページでは、レベル、バージョン別の各試験の詳細が確認できます。

また、MOSの合格点は内容を更新する都度変動するため合格基準は公表されていませんが、合格範囲は550~850点といわれています。多くの試験では700点以上が合格ラインとされているため、まずは700点を目標に勉強するのがおすすめです。

MOS資格の取得メリット

MOS資格取得のメリットは、実務で役立つスキルを体系的に学べることです。マイクロソフト社の各種ソフトは、ビジネスの場面で多くのユーザーに使用されています。仕事で求められるパソコンスキルはOffice製品の使用スキルが含まれていることがほとんどです。MOS資格の取得によりパソコンスキルを保有することを客観的に示すことができます。

企業にとってMOS資格取得者は即戦力となるため、就職や転職にも有利です。また、日本国内だけでなく世界で認められている資格でもあるため、得たスキルは世界で通用するというメリットもあります。

MOS資格の勉強方法

MOS資格の勉強方法は、主に以下の3つが挙げられます。

それぞれ詳しく解説していきます。

テキスト・問題集で独学で勉強する

MOS資格の勉強は、テキストや問題集を使って独学する方法が挙げられます。受験するオフィスソフトに慣れており、パソコンの基本操作も問題なくこなせる方は、独学で合格が目指せるでしょう。書店で販売されているテキストのほかにも、Microsoftが提供する公式教材やマニュアルも用意されています。

自分でスケジュールを立て勉強を進められるのが独学のメリットです。テキスト代だけで勉強が進められるため、費用も抑えられるでしょう。ただし、自分のペースで勉強できる反面、スケジュール管理能力が求められます。また、わからない点を自分で解決しなければならない点には注意が必要です。

対策講座を受講する

独学に自信がない方やテキストでの勉強が苦手な方は、MOS試験の対策講座を受講する方法もあります。Microsoft Office公式サイトでも対策講座の情報を得ることが可能です。試験ごとにさまざまなコースが設けられており、レベルに合わせて受講できます。

MOS認定講師から指導が受けられ、合格するために必要なスキルを短期間で習得できるのが対策講座を受講するメリットです。独学よりも費用はかかりますが、わからないところをすぐに解消できるなど、合格に向けた手厚いサポートが受けられます。

学習支援サイトを活用して勉強する

MOS試験の学習支援サイトを活用して勉強するのもおすすめです。MOS試験対策のために作成されたコースは多くあります。自分の学習スタイルや目的に応じた学習支援サイトを見つけることが、合格への近道です。

学習支援サイトであれば、自分の好きな時間に勉強ができます。自分のペースで勉強したいけどサポートは受けたいという場合には、学習支援サイトの活用がおすすめです。

MOS資格の独学合格のための学習ステップ

MOS資格を独学で合格するためには、以下のステップで学習を進めるのがおすすめです。

  1. 学習スケジュールを立てる
  2. 実際にソフトを操作する
  3. 模擬試験で準備する

順を追って見ていきましょう。

1.学習スケジュールを立てる

まず、MOS資格取得に向けての学習スケジュールを立てましょう。受験科目と受験日を決めたら、受験日から逆算し学習スケジュールを立てていきます。モチベーションを維持するため、短期集中の学習スケジュールにするのがおすすめです。

受験科目と受験日を決めたら、自分のスキルと学習に費やせる時間を把握しましょう。仕事や学校と並行し、無理のない学習時間を設定することが大切です。

2.実際にソフトを操作する

MOSの学習は、テキストでの学習と併せて実際にソフトを操作しながら進めるのが効果的です。テキストにひと通り目を通したら、手順を理解するため、何度も操作して基礎を習得していきましょう。

MOS資格を取得するには、内容をきちんと理解することと、問題を解くスピードをつけることが大切です。早く解けるようになるまで、繰り返し学習しましょう。

3.模擬試験で準備する

テキストの理解が進んだら、模擬試験に挑戦して準備を整えていきましょう。本番と同じ要領で模擬試験を行っておくことで、試験形式に慣れることができます。また、模擬試験でわからなかったところは繰り返し学習し、理解を深めておくことが大切です。

MOS資格の勉強におすすめ学習教材

MOS資格の勉強におすすめの学習教材には、以下のようなものが挙げられます。

それぞれ特徴を押さえていきましょう。

MOS攻略問題集シリーズ

「MOS攻略問題集」シリーズは、各科目やバージョンごとに日経BPが提供しているMOS受験に向けたテキストです。練習問題と説明、操作手順の3ステップで理解を深めていきます。出題範囲を完全に網羅しており、合格に必要なスキルを身につけることができます。

練習モードは1問ずつ正誤を確認でき、本番モードでは本試験と同じ形式での出題と、学習の進み状況に応じて使い分けることが可能です。自分の間違えていた箇所がすぐに確認できたり、苦手なセクションのみ練習できたりと、多彩な復習機能もあります。

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動画で学習!シリーズ

「動画で学習!」シリーズは、オデッセイコミュニケーションズが提供する動画教材です。各科目やバージョンごとに用意されており、考える→見る→やってみるという3ステップで、実務につながるスキルの習得を目指せます。

パソコンの操作画面を見られるため、独学でもつまづきにくく、テキストでの勉強に自信がない方にもよいでしょう。30日、60日、90日と動画の視聴期間ごとに費用が異なり、自分のペースに合わせて選択できるのも特徴です。

エクセル兄さんが教える 世界一わかりやすいMOS教室

ExcelのMOS資格を取得したい方には「世界一わかりやすいMOS教室」がおすすめです。ITスキルをわかりやすく教えるYouTuberエクセル兄さんが、イラストやたとえ話を用いて重要なポイントを解説しています。どのような場面で使えるかを説明してくれているため、仕事に活かせるスキルが身につくのが特徴です。

サポート動画をダウンロードでき、テキストと合わせて動画で学ぶこともできます。はじめてExcelを学ぶ方はもちろん、Excelのスキルを高めたい、実務に使いたいという方にもよいでしょう。

MOS資格に関するよくある質問

MOS試験にまつわるよくある質問と、その回答をチェックしていきましょう。

MOS資格はどのバージョンを取得するのがいい?

オフィスソフトにはバージョンがあるため、それに合わせてMOS試験にもバージョンがあります。普段使用しているバージョンを選ぶのが、バージョン選びの基本です。マイクロソフト社のオフィスソフトは短期間で更新されるため、迷う場合は最新バージョンを選ぶとよいでしょう。

MOS資格に合格するにはどのくらい勉強時間が必要?

MOS資格を突破するための勉強時間は、それぞれのソフトの習熟度により変わります。一般レベルであれば30~40時間、上級レベル(エキスパート)であれば50~80時間の勉強が目安といわれています。

初心者が一般レベルの合格を目指して勉強する場合、1日2~3時間の学習を毎日続けると、1~2ヶ月ほどかかる計算です。普段からソフトを使用している方であれば、数週間~1ヶ月ほどで合格できることもあります。自分の習熟度により勉強時間を逆算し、必要な時間を確保しましょう。

MOS資格の勉強はパソコンがないと難しい?

MOSの試験は実際にOffice製品を使用して行われます。そのため、MOS資格の勉強には、パソコンが欠かせません。MOS資格の勉強をするなら、まずはパソコンを用意することから始めましょう。受験する科目のソフトが入っていれば、ハイスペックなものである必要はありません。

MOS資格取得に向けた勉強方法を検討しよう

今回は、MOS資格の勉強方法について解説しました。知名度が高く人気のMOS資格は、独学でも合格が目指せます。今回ご紹介したテキストや勉強方法を参考に、MOS資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

MOS資格は実技試験のため、普段からパソコン操作に慣れておくことも大切です。パソコン操作にあまりなじみがないという方は、まずパソコンに触れることから始めるのもよいでしょう。SHElikes(シーライクス)」は45以上の職種スキルが学び放題のオンラインスクールです。

パソコンひとつで働けるスキルが習得できるため、まずはSHElikesで学び、ある程度パソコンに慣れてからMOS資格を目指して勉強するのもひとつの方法です。SHElikesに興味があるなら、まずは無料体験レッスンに参加してみてください。

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ライター SanamiSasaki
フリーライター|新卒で金融業に従事し、出産後未経験で地元のメディアを運営する会社に転職。現在は推し活と育児を両立しながら、さまざまなWebメディアで執筆しています。
エディター 工藤 梨央

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。