「いつかはフリーランスで働いてみたいな」と何となく憧れがあるものの、フリーランスはどのような仕事(職種)と相性がいいのか、ぼんやりとしかわからない方も少なくありません。本記事ではフリーランスにおすすめの11の職種を取り上げ、仕事内容と特徴を解説します。
フリーランスの仕事のイメージをつかむために、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
フリーランスでできる仕事とは?
フリーランスとは、会社や団体、組織に属さずに自由に仕事をする人を指します。フリーランサー(freelancer)を直訳すると「自由契約者」という意味で、日本ではフリーランスとフリーランサーはほぼ同義語として使われることが多いです。
フリーランス協会の公表している「フリーランス白書2023*1」によると、全体の26.6%がクリエイティブやWeb系の職種で働いており、次いでエンジニア(14.8%)、出版・メディア系(9.9%)と続きます。
Webやエンジニア以外にも、コンサルティング、通訳翻訳、事務、企画、教育、人事・人材、営業・販売・小売など、ありとあらゆる職種で働く機会が広がっていることがわかります。
なお、フリーランスについて詳しく知りたい方は、次の記事もあわせてご一読ください。
フリーランスにおすすめの職種11選
フリーランスと相性の良い11の職種を取り上げて、それぞれの特徴を説明します。ご自身に向いていそうな仕事があるか想像しながら読んでみてください。
プログラマー
プログラマー(PG)とは、プログラム言語を用いてシステムやソフトウェア、アプリケーションのプログラミング開発を行う職種です。ITエンジニアの代表的な職種で、システムエンジニアがつくった設計書をもとに作業を進めます。
プログラマーといっても仕事の難易度は関わる分野によってピンキリです。たとえば、ECサイトやCMSなどWebアプリケーションを開発するWeb系プログラマー、顧客管理システムや会計システムなど業務系システムを担うプログラマー、家電製品を制御するプログラム開発を行う組み込み系プログラマーといった種類があります。
日々多くのシステムやアプリケーションが生まれている現代では、プログラマーの需要は続く見込みで、フリーランス案件も豊富です。
未経験からプログラミング言語を学び、パソコン1つで独立した事例も多いため、フリーランスと相性が良いといえます。とはいえ、IT業界は人気があり競合も多いため、プログラミング+αの専門性や得意領域を見つけることも大切です。
プログラマーとWebデザインの仕事について掘り下げた、次の記事も参考にしてみてください。
ゲームエンジニア
ゲームエンジニアとは、その名の通り家庭用ゲームやパソコンのゲーム、スマートフォンのゲームアプリの制作を行うエンジニアです。具体的には、ゲームの企画書にもとづき技術面の要件定義を行い、開発を進め、完成したゲームが問題なく動くかテストを行います。
他エンジニアと同様に、パソコン1つでどこでも働けること、保有するIT技術の需要が高いこと、すでにITエンジニアのフリーランス市場が一般化している背景などからフリーランスと相性の良い職種といえます。
次の記事では、ITエンジニア17種を取り上げ、それぞれの特徴や仕事内容を解説していますので、あわせてご確認ください。
データアナリスト
データアナリストとは、事業に関わる複数のデータを収集・分析するIT・コンサル系に分類される専門職です。マーケティング会社やWeb制作会社をはじめ、事業会社でも活躍の場があります。
データアナリストは、統計や数学、ITといった知識をもとにデータ分析を行い、既存プロダクトの課題や改善案を提言します。また、扱うデータによってはエンジニア技術が求められるケースも多いです。データアナリストを新卒で複数名雇用して育てるといった流れはほぼ見られず、他エンジニアと同様にフリーランスの方が案件を探しやすいのが現状です。
データアナリストの仕事内容や求められるスキルを詳しく知りたい方は、次の記事もあわせてご確認ください。
Webライター
Webライターは、Web上に公開されるWebサイトやSNS、資料などの記事を執筆する仕事です。Webライターの種類は、Webサイト上の集客目的で実施するSEOライター、LPのような購入ページで販売を促すコピーを書くセールスライター、広告物の文章を考えるコピーライター、広報やブランディング、求人目的のライターなどさまざまです。
デジタル化が進み、日常的にWEBコンテンツを見て、サービスを購入することが当たり前になったため、Webライティングの需要は継続しています。
初心者からWebライターを目指す方法や収入アップの方法は、次の記事をあわせてご一読ください。
アフィリエイター
アフィリエイターとは、アフィリエイトという成果報酬型の広告を運用して働く仕事です。ブログや動画などに広告を貼り、ユーザーが広告をクリックしたり広告経由でサービス購買をしたりしたタイミングで、広告主から報酬を得るビジネスモデルです。
多くの場合、広告主と直接のやり取りは発生せず、ブログであればASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)といったサービスを通して報酬を受け取ります。
アフィリエイトブログは副業で始める人も多く、報酬が安定したタイミングでフリーランスになるケースもあります。Webライターと同様、未経験でも挑戦できる魅力がある一方で、収益化に一定時間を要すること、Googleのコアアップデートなどマーケットの変化に左右されやすい点に注意が必要です。
Webマーケター
Webマーケターとは、自社サイトやSNS、メールマガジン、チャットボットなどのオンライン施策を主軸としたマーケティングを担う仕事です。事業会社のマーケティング部署で働く場合と、クライアントワークとして複数企業のマーケティングを支援するケースに大別されます。
Webマーケターといっても、Webサイト、Web広告、SNS、SEO、Eメールなど関わるテーマは幅広く、Web広告に特化したマーケターもいれば、SNS運用をメインで行うSNSマーケターもいます。
フリーランスのWebマーケターを目指す方法を次の記事にまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
Webデザイナー
Webデザイナーとは、Web上のコンテンツをデザインする仕事です。Webコンテンツを作成する目的、伝える内容や課題をヒアリングし、戦略やコンセプトにもとづいてデザインに落とし込みます。
Illustrator、Photoshopのような専門ソフトを使用するスキルに加え、制作物の課題や要件理解をする力、UI/UXデザイナーやコーダー、プログラマーといったメンバーと協業するコミュニケーション力も重要です。
Webデザイナーは、ITエンジニアやWebライターのように未経験からスキル習得できるスクールが充実しており、フリーランスデビューの際に人気が高い職種です。未経験からWebデザイナーを目指したい方は、次の記事もあわせてご確認ください。
動画編集者
動画編集者は、YouTubeやInstagramのようなSNSに投稿する動画や、企業のWebサイト、Web広告で使用する動画コンテンツを制作する仕事です。Web上でサービスを購入する人が増えるに従い、動画需要も右肩上がりとなっています。
YouTuberの流行だけでなく、一般企業の動画広告市場も盛んになった背景から、動画制作スキルを学べるスクールも複数登場しています。プログラミングやWebデザインと同じく、未経験からスキルを身につけて独立を目指す人も多いのが特徴です。
コーチング
コーチングとは、クライアント(コーチングを受ける相手)との対話を通して、気付きを与えながら目標達成を支援し、より良い人生の実現を目指す仕事です。クライアントの話を聞いてアドバイスをするのではなく、「問いかけ」の技術を用いて、相手の中にある考えや行動の選択肢を引き出します。
従来から経営層やハイクラス向けのコーチングビジネスは盛んでしたが、一般の方を対象としたコーチングサービスが増加しています。コーチングの活用場面はキャリアアップ、人材育成、マネジメントなど幅広く、コーチング資格を取得して独立開業する道もあります。
SNS運用代行
SNS運用代行は、InstagramやX(旧Twitter)、YouTube、TikTokなどのSNSアカウントを運用代行する仕事です。企業の指示のもとで投稿を作成するだけでなく、SNS運用の目的やターゲット選定、コンテンツの企画制作、SNSを活用したキャンペーン実施やインフルエンサーマーケティング、フォロワーとのコミュニケーションまでワンストップで支援する場合もあります。
使用するSNSによるものの、デザインや撮影、動画編集、コピーライティングのスキルやSNS広告運用の知見があると、委託される仕事の幅が広がるでしょう。
広報・PR
広報・PRは、自社サービスや経営に関する情報をステークホルダーに向けて発信する仕事です。ステークホルダーは、取引先企業や投資家に加え、サービスを利用する消費者、求職者、自社の社員など社内外に広がります。
広報・PRの仕事は、事業会社の広報部門に所属したり、PRエージェンシーや制作会社でクライアントワークをしたりするイメージがあるかもしれません。しかし、広報業務を外部委託する企業は41%にのぼるため*2プロの広報フリーランスとして委託を受けるチャンスは増加傾向といえます。
イラストレーター
イラストレーターとは、商品・サービスの広告パッケージや販促物、Webサイトや雑誌・書籍、ゲームで使われるイラストなどを描く仕事です。Webデザイナーと混同しやすい職種ですが、WebデザインがWeb上のコンテンツ制作するのに対して、イラストレーターは紙デザインや製品パッケージなど、モノのイラストも制作する点で異なります。
フリーランスのイラストレーターは、Webデザイナーよりもオリジナリティや創作力を尖らせて活動する傾向にあります。イラストをSNSやブログで発信し、ファンを獲得して仕事につなげたり、ココナラのようなスキル販売サービスで「1枚いくら」の形式でイラストを販売したりするケースも見られます。
グラフィックデザイナー
グラフィックデザイナーとは、ポスターやチラシなど印刷媒体に関するデザインを行う仕事です。WebデザイナーがWebサイト上のデザインを担い、イラストレーターがイラストに特化した職種であるのに対し、「紙モノ」デザインを行う点で異なります。
グラフィックデザインは、新聞や雑誌広告、映画やコンサートなどのフライヤー、商品のパッケージデザインなどで求められるスキルです。大型なイベントや広告プロジェクトでは、多くの人がリアルで目にする作品づくりに関われるため、やりがいを感じられるでしょう。
フリーランスの仕事を探してみよう
本記事では、フリーランスにおすすめの11の職種を取り上げて、仕事内容を紹介しました。どの仕事にも共通するのは、「ITやWeb系の仕事はパソコン1つで完結しやすい」「専門性があり需要が高い」という点で、フリーランスと相性が良いポイントと考えられます。また、今回ご紹介した仕事はすでにフリーランス向けに募集・委託された実績が豊富なため、仕事探しがしやすい点が魅力でしょう。
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*出典
*1:フリーランス白書2023
*2:広報会議調査「広報業務の外部委託 課題と感じていることは?