「IT業界で起業するのは難しい?どんなスキルが必要?」
このように、IT業界での起業に興味がある人もいるのではないでしょうか?
IT業界には幅広い仕事がありますが、エンジニアやWebデザイナーとして起業する方法があります。起業においての成功の定義は人それぞれですが、本記事では、自分らしい人生を送ることを成功と定義します。
IT起業のメリットやデメリット、実際に起業を成功させた人の秘訣を覗いてみましょう。
IT業界で起業するメリット
IT業界での起業は、難しそうでハードルが高く感じる人もいるのではないでしょうか。しかし、IT業界での起業には、以下のようにメリットがたくさんあります。
- 自由な働き方がしやすい
- 自分のアイデアやビジョンを実現できる
- 需要が高い
- 失敗のリスクが低い
自分にとってどのようなメリットがあるか、理想の働き方と照らし合わせながら考えてみてください。
自由な働き方がしやすい
IT起業は、パソコン1つで完結することが多いので、場所に縛られず働くことができます。家庭やプライベートのスケジュールに合わせて、自宅やカフェなどで作業することができるでしょう。
自分のビジネスなので、働く時間も自由に調整できます。たとえば、家庭の都合で昼間働けない場合、朝と夜に仕事を分配することもできるでしょう。一方で会社員の場合は、勤務時間の調整が難しく、仕事を休まなければいけないこともあるかもしれません。
IT起業では、ライフプランに合わせて、働き方を臨機応変に変えられるでしょう。
自分のアイデアやビジョンを実現できる
幅広いビジネスや働き方があるIT起業では、自分のアイデアやビジョンの実現ができるかもしれません。
たとえば、「こんなアプリがあったらいいな」というアイデアを、プログラミング技術を使って、世に出すサービスとして形にすることもできるでしょう。ITスキルがあれば、クリエイティブなアイデアを、インターネット技術を使って表現できます。
また、IT起業は働き方の自由度が高いです。「家庭を最優先したい」「キャリアに生きたい」など、人生におけるビジョンは人それぞれ異なりますが、IT起業が理想の人生を叶えるきっかけとなるかもしれません。
需要が高い
IT関連の仕事は、業界全体でニーズが高く、今後も需要は伸びていくと思われます。「DX白書2023」によると、デジタル事業に対応する人材の「量」は不足しており*1、たとえばDX人材となるプログラマーやUXデザイナーは、起業するうえでニーズの高い仕事と予想されます。
システム開発、Webサイト制作など職種も幅広いです。そのためIT起業は、需要が高いだけでなく、ビジネスモデルの選択肢も多くなるでしょう。需要が高い業界で起業することで、ビジネスを大きくしていくチャンスにも、巡り会えるかもしれません。
失敗のリスクが低い
IT起業は、他の起業スタイルに比べて初期費用が少なく、失敗のリスクを抑えることができます。その理由は、主に必要なのがパソコンとインターネット環境なので、店舗が必要になる起業と違い、在庫や備品を用意する必要がありません。
起業に挑戦したいと思っても、費用面の負担を抱えながらの行動は勇気がいるものです。スモールスタートができるIT起業は、自分のビジネスを始めたい人にとって、比較的ハードルが低い起業スタイルといえるでしょう。
IT業界で起業するデメリット
自由度の高いIT業界ですが、デメリットも少なからずあります。主に、以下の2つです。
- コミュニケーション能力を求められる
- 技術の進歩やトレンドに追いつく必要がある
デメリットを把握して、どんな対策ができるか考えてみましょう。
コミュニケーション能力を求められる
IT起業は、プログラミングなどの実務スキルだけが重要と思われがちですが、クライアント・顧客とのコミュニケーション能力も求められます。
起業したばかりでは、サービスにおける信頼関係もまだ構築されていません。実績や認知度が上がるまでは、納得してサービスを利用してもらうための営業力も試されます。
クライアントの意図を読み取り、サービスの良さを言語化できるコミュニケーション能力があれば、人との繋がりも増えていくでしょう。
技術の進歩やトレンドに追いつく必要がある
IT業界は、変化が早くトレンドを常に追いかける必要があります。新しいプログラミング言語やAI技術など、常にスキルや知識をアップデートしなければいけません。
たとえば、会社で働く場合、周りからの共有で新しい情報が入手しやすいです。しかし、1人で起業してのビジネスでは、自ら情報を取りにいく必要があります。
新しい技術の頻繁なアップデートにプレッシャーを感じるかもしれませんが、IT業界のニュースを日頃からチェックするなど対策をしてみましょう。
IT業界で起業するために身につけるべきスキルとは
未経験からIT業界で起業したい人は、どのようなスキルを身につけるべきでしょうか?主に、以下4つがあります。
- 基本的なITスキル
- リーダーシップ
- プロジェクト管理スキル
- 問題解決能力
IT起業で必要なスキルを早めに学び始めることは、起業への近道となるかもしれません。IT業界で求められるスキルを、今から磨いておきましょう。
基本的なITスキル
IT起業をするには、以下のようなITの知識やスキルがあると有利です。
- 情報通信技術の理解
- プログラミングの知識・スキル
情報通信技術は、情報を収集、処理、伝送、および保存するために使用される技術の総称です。コンピューター、ネットワーク、通信機器、ソフトウェア、データベース、セキュリティシステムなどが含まれます。これらIT系の基本的な情報は、IT起業を目指すにあたって知っておくべきでしょう。
また、プログラミングの基礎は、システムやサービスの開発において身につけておくと有利な知識・スキルといえるでしょう。
たとえばWebサイト制作には、Webサイトの見た目を作る「HTML、CSS」、Webサイトに動きをつける「JavaScript」などプログラミング関連のスキルが必要とされます。これらを始めとするプログラミングのスキルは、IT起業に必須ではありません。しかしプログラミングに精通していれば外注費を削減できるなどのメリットがあり、 IT分野での起業に有利に働くでしょう。
リーダーシップ
起業では、周りの人を巻き込みながら突き進んでいく、リーダーシップ力が試されることもあります。
起業してビジネスが成功するかは、誰にも分かりません。周りに反対されて、大きなプレッシャーや不安を抱えることもあるでしょう。それでも起業で関わる人達に対して、自信を持ってビジョンを相手に伝える必要があります。
ビジネスを進めていくリーダーとして周りから信頼を得ることで、共感してくれる人からのサポートがもらえるかもしれません。
プロジェクト管理スキル
1人で起業してサービスを立ち上げる場合、自らプロジェクトを計画して実行するスキルが求められるでしょう。作業時間やスケジュールの管理をして、予定通りにプロジェクトを進めていく必要があります。
プロジェクトの方向性が定まらないと、サービスのリリース時期を決めることも難しくなるかもしれません。ビジネスを円滑に進めていくために、中長期的な目標まで明確にしておくとよいでしょう。
起業は、プロジェクトを1人で管理しなければいけないプレッシャーもありますが、全て自分次第のビジネスなので、挑戦しがいがあるかもしれません。
問題解決能力
IT起業では、トラブルが起きたときに、自ら原因を見つけ解決する必要があります。
たとえばインターネット上で、予期せぬサービスの不具合が起きることは珍しくありません。不具合の発生元を特定してシステムの改善を行うなど、解決策を見つける能力が求められます。突然のトラブルへの対応は、冷静な判断力がいるものです。
対策として、論理的思考を意識することで、問題解決能力を高めることができます。日常の生活で問題が起きたときに、感情に流されず解決策を考える練習をしてみましょう。
IT業界で起業するための4つのステップ
IT業界で起業するには、どのようなステップを踏んだらよいのでしょうか?以下、4つのステップを解説します。
- ニーズを把握する
- ビジネスモデルの構築
- プロトタイプの開発とテスト
- 資金調達とリソースの確保
大まかな流れを知るだけでも、現実的な起業のイメージがしやすくなるでしょう。
1.ニーズを把握する
IT業界で起業するには、まずニーズを把握することが重要です。自分にとって良いと思ったサービスも、世の中のニーズがなければビジネスとして成り立たない可能性があります。起業したあとにニーズがないことが判明した場合、また1から起業のアイデアを考えなければいけません。
ニーズを把握する方法として、ターゲット層へのリサーチがあります。ペルソナに当てはまる人へ質問するなどしてデータを集めることで、仮説のニーズが合致するかが確認できます。
また、顧客となりうる人の考えを事前に聞くことで、サービスの改善点も見つかるかもしれません。
2.ビジネスモデルの構築
次に、サービスを通じて収益を出すための、ビジネスモデルを考える必要があります。起業しても収益が見込めない場合、長期的なビジネスの継続が難しくなるからです。
たとえば、無料アプリの収益は、広告から発生しています。この場合、ビジネスが継続できる額の広告収入が得られるよう、モデルを構築しなけばいけません。
豊富なマネタイズ方法の中から、サービスに合ったビジネスモデルを探してみましょう。
3.プロトタイプの開発とテスト
プロトタイプとは、試作品のことを指します。サービスに不具合や改善点がないかを確認するために、プロトタイプの開発とテストを行います。
プロトタイプには、主に以下3つの種類があります。
- ファンクショナルプロトタイプ(動きのシミュレーション)
- デザインプロトタイプ(見た目を完成品に近付けたもの)
- コンテクスチュアルプロトタイプ(サービスの動画)
たとえば、サービスのリリース直前に不具合が見つかった場合、初期段階から設計を作り直す必要があるかもしれません。最終段階でのトラブルを防ぐために、プロトタイプの開発とテストを早い段階で行うことが大切です。
4.資金調達とリソースの確保
初期費用を抑えて起業できるIT業界ですが、ビジネスモデルによっては、最低限の資金と人材リソースの確保が必要です。たとえば、ECサイトを立ち上げてオンラインショップで起業する場合、在庫や備品が必要になるので、アプリ開発などよりも初期費用が高くなると思われます。
ビジネスの規模によっては、専門的な業務での人材確保が必要なこともあります。マーケティング、経理など、1人で手が回り切らない業務があれば、外注する資金として計算しておきましょう。
IT業界で起業した人の成功事例
IT業界で起業した人の中には、1人でビジネスを立ち上げたパターンもあります。フリーランス(個人事業主)は、自分1人で裁量を決められる自由度の高い起業スタイルです。
ここからは、女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)を受講した女性たちの、IT起業の成功例を紹介します。具体的な成功事例をみながら、起業を通した理想の人生を考えてみましょう。
専業主婦から5ヶ月でWebデザイナーとしてIT起業したAyakaさん
体調不良やストレスをきっかけに会社を退職したAyakaさん。妊娠をきっかけに専業主婦となったあと転職を試みるも、子持ちでブランクありの状態では、限られた職種にしかご縁がなかったとのこと。子育てと仕事の両立のためにフリーランスを目指し始め、SHElikesに入会したそうです。
主にPhotoshopやIllustrator、STUDIOなどのWebデザインスキルを学び、講師から繰り返しフィードバックをもらったとのこと。「入会後3ヶ月でお金を稼げなかったらフリーランスを諦める」という強い意思をもち、SHElikes受講後5ヶ月でフリーランスとしての自分を確立させました。最高月収40万円を達成し、現在はWebデザイナーやSNSマーケターとして活躍しています。
中学教師からWebデザイナーとしてIT起業に成功したHimawariさん
新卒で選んだ中学校教師という道が、自分には合っていないかもと悩んでいたHimawariさん。そんなとき、パートナーから「Webデザインが向いてるのでは?」というアイデアをもらい、SHElikesに入会したそうです。
Webデザインコースやブランディングコースを受講して、バナーやサイト制作のスキルを習得。SNS経由でサイト制作のモニターを募集して、フリーランスとしての道をスタートさせました。Webデザインとともに、SNSマーケティングやブランディングのスキルを習得していたことが、案件の獲得に役立ったそうです。
ITスキルを身につけて、起業に向けて行動してみよう
IT業界での起業は、自分らしい働き方を叶えるきっかけになるかもしれません。今すぐに起業を考えられない人も、需要の高いITスキルが、今後のキャリアで役立つ可能性もあります。IT起業の成功事例を参考にしながら、まずはWebデザインやプログラミングなどのスキル習得に励んでみるのもよいでしょう。
女性向けキャリアスクール「SHElikes」は、全45以上の職種スキルを学びながら、女性の働き方の可能性を広げられるオンラインスクールです。Webデザインコース、起業コース、ブランディングコースなどから、自分の興味があるスキルを選んで学ぶことができます。
SHElikesで興味のあるスキルを学び、IT業界での起業を目指しましょう。
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出典
*1:IPA(独立行政法人情報処理推進機構)「DX白書2023」、p161 第4部 第1章日米調査にみるDXを推進する人材より