未経験でもできる魅力的なポートフォリオの作り方!コツや注意点も解説

未経験でもできる魅力的なポートフォリオの作り方!コツや注意点も解説

仕事によって異なりますが、就職や転職、業務委託案件の受注などでは「ポートフォリオ」の提出が求められることが多々あります。しかし「ポートフォリオってどうやって作ればいいの?」と悩む方は多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、ポートフォリオの作成方法は自由なので明確な正しいといえる作り方はありません。ただし魅力的なポートフォリオを作るコツは存在します。

そこで今回は、ポートフォリオの一般的な作り方や注意点、相手に好まれるポイントなどについて解説します。焦ってポートフォリオを作っても期待する成果につながらないかもしれません。正しい知識を身につけて、魅力的なポートフォリオを作成しましょう。

そもそもポートフォリオとは

ポートフォリオとは簡単にお伝えすると、自分のスキルや実績をまとめた作品集のことです。例えばWebデザイナーの場合、作成したWebサイトやバナーなどを集めたものがポートフォリオになります。

クライワークや制作物だけではなく、コンテンツの入賞実績や携わったプロジェクトをポートフォリオに加える方も多く見られます。つまりポートフォリオは、自分のことを相手に知ってもらうための営業資料とも考えられるでしょう。

なぜポートフォリオが重要なのか

ポートフォリオが重要な理由は、相手に自分を理解してもらうためです。例えばあなたが仕事を発注する側だった場合、相手のスキルや実績、その人の活動内容が気になるのではないでしょうか。

職種によっても異なりますが就職や転職では企業に必要な人材であるかの評価基準の一つとして、ポートフォリオを求められることがあります。ポートフォリオが無いと、相手は自分のスキルや経歴を適切に判断できないかもしれません。就職や転職だけではなく、副業やフリーランスとして活動している方にもポートフォリオは大切といえるでしょう。

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ポートフォリオを作る際に記載したい情報

職種や仕事内容によっても異なりますが、ポートフォリオに最低限記載しておきたい情報は下記の通りです。

  • 自己紹介
  • スキル・技術
  • 作品・実績・受賞歴
  • 仕事に対する想い

順番に見ていきましょう。

自己紹介

一般的にポートフォリオは、自分のスキルや経歴を相手に伝える目的で作成します。したがって開示できる範囲の個人情報は記載しておきましょう。具体的には下記の通りです。

  • 名前
  • 職業・専門分野
  • 簡単な生い立ち
  • キャリア
  • SNSなどの発信メディア

上記に加え顔写真なども掲載しておくと、相手により見てもらえる可能性があります。自分の素性を理解してもらうためにも、丁寧な自己紹介を心がけましょう。

スキル・技術

得意なスキルや特化した技術を記載することで、あなたの魅力を相手によりアピールできる可能性があります。その分野で困っている企業や発注者であれば、あなたを採用したい気持ちは高まるでしょう。またスキルや技術だけではく、得意なジャンルや領域なども記載できます。企業にとってプラスになる能力を持っている方は、しっかりとアピールしてください。

作品・実績・受賞歴

制作物を作る方やコンテストの受賞歴のある方は、ポートフォリオに追加しておきましょう。例えばWebデザイナーの場合、クライアントワークで作成したホームページやLPなどが挙げられます。自身で作った制作物もポートフォリオに使用することが可能です。

実際の作品を見て判断したい企業や依頼主は非常に多いので、実績はなるべく充実させることをおすすめします。またクライアントワークを実績としてポートフォリオに記載する場合は、事前に依頼主に許可をとっておきましょう。

仕事に対する想い

相手と気持ちよく仕事をするためにも、あなたの仕事に対する想いも記載しておきましょう。というのも企業や依頼主によってはスキルや実績よりも、その人の考え方や仕事に対する姿勢を重視している可能性があります。例えば「自分の仕事でクライアントの売上に貢献したい」や「自分の作品でユーザーを本気で感動させたい」など、想いは人それぞれで構いません。

自分の正直な想いを伝えることは双方にメリットがあると考えられます。仕事を通して叶えたい未来や目標などは、ポートフォリオに記載してみてください。

未経験でもできるポートフォリオの作り方6ステップ

それでは、初心者の方でもできるポートフォリオの作り方を見ていきましょう。詳しい作り方は人によって異なりますが、未経験の方は下記の方法を試してみるとよいでしょう。

  1. 目的を明確にする
  2. 紙・Webなどの媒体を決める
  3. 必要な情報を集める
  4. 構成を決める
  5. デザインを決める
  6. ポートフォリオを作成する

それぞれ順番に解説します。

1.目的を明確にする

まずはポートフォリオを作る目的を明確にしましょう。理由は使用目的によって必要な情報が異なるからです。具体的には下記の通りです。

目的例 求められる内容例 採用者の評価基準例
就職・転職 これまでのキャリア
企業にとってのメリットスキル・実績など
採用することによる売上アップ・自社の課題解決など
営業・案件の受注 スキル・実績1日・1ヶ月の稼働時間
平均受注単価など
自社のリソース確保につながるか
自社の売上アップ・課題解決につながるかなど

上記以外にもWeb上にポートフォリオを公開して、認知拡大を目的にする方も少なくありません。目的によって記載する内容や採用者の判断基準はやや異なります。したがってポートフォリオを作成する理由は明確にしておきましょう。

2.紙・Webなどの媒体を決める

ポートフォリオを作る際に、「紙とWebはどっちがいいんだろう?」と悩む方もいるかもしれません。近年ではWebサイトやPDFなど、簡単に共有できる媒体が一般的です。しかし職種や採用者によっては紙媒体のポートフォリオが良い可能性もあります。

ポートフォリオを見せる相手を分析して、使用する媒体を決めましょう。なお紙とWebのポートフォリオの違いは下記の通りです。

媒体 メリット デメリット
手にとってみてもらえる
対面でプレゼンができる
職種によってはインパクトが出せる
印刷コストが発生する
更新・修正ができない
持ち運びが必要になる
Web・PDFなど 編集が簡単
共有・シェアしやすい
Web上で常に公開できる
ランニングコストが発生する可能性がある
インターネット環境が必要になる

どちらの媒体にもメリット・デメリットが存在します。選び方がわからない場合は、ポートフォリオを見せる相手に喜ばれる方法を考えてみましょう。ただし紙を使用する場合は修正にも印刷コストが発生するので注意してください。

3.必要な情報を集める

目的と媒体を決めたら、ポートフォリオに記載する情報を集めましょう。具体的にはこれまでの実績や制作物、コンテストなどの受賞歴などが挙げられます。自分の強みやスキルなどもリストアップするとよいでしょう。

また自己紹介や連絡先などの開示できる個人情報も考え、必要な情報はエクセルやスプレッドシートにまとめておくと効率的にポートフォリオを作成できます。

4.構成を決める

必要な情報を集めたら、ポートフォリオの構成を考えましょう。目的や職種内容によっても異なりますが、下記の順番でポートフォリオを作る方が多く見られます。

  1. 表紙
  2. 自己紹介
  3. 目次
  4. スキル・得意ジャンル
  5. 作品・実績
  6. 現在行っている仕事・活動
  7. クライアントのレビュー
  8. 活動スタンス
  9. 仕事に対する想い
  10. 連絡先・コンタクトフォーム

上記の構成は一例であり、ポートフォリオを見せる相手によって入れ替える必要があるかもしれません。相手が知りたい情報の順番を意識して、適切な構成でポートフォリオを作成しましょう。

5.デザインを決める

構成を決めたらポートフォリオのデザインを考えます。個々のブランディングにあった色やフォントを使用することで、相手に自分のイメージが伝わりやすくなるでしょう。使用する写真や画像などの配置も重要になります。

イメージが沸かない場合はノートなどで叩き台を作ってみるとよいでしょう。ポートフォリオを通して伝えたい想いを明確にして、適切なデザインを考えてみてください。

6.ポートフォリオを作成する

構成とデザインが決まったら、ポートフォリオを実際に作ってみましょう。目的から考えた構成・デザインを元に、ツールを使ってポートフォリオを作成します。ポートフォリオが完成したら情報漏れや誤字脱字がないかなどを確認して、質の高い作品集に仕上げてください。

ポートフォリオ作成に活用できる便利なツール

「ポートフォリオって何で作ればいいの」と考える方もいるかもしれません。ここではポートフォリオに使用されるツールを紹介します。

  • WordPress
  • Wix
  • foriio
  • Canva

ポートフォリオに活用できるメディアや媒体はさまざまですが、上記のツールを使用する方は多く見られます。順番に見ていきましょう。

WordPress

「WordPress」は自分だけのWebサイトを作れるツールの一つです。プラットフォームに依存しないため、好きなデザインでポートフォリオを作成できるでしょう。WordPressの使用方法を覚えると自身のホームページも作れるようになるので、副業やフリーランスとして活動する方におすすめといえます。

WordPressで魅力的なWebサイトを作る場合、サーバー代やドメイン代など少額のランニングコストが発生します。したがって費用をかけたくない方には不向きかもしれません。しかしオリジナルのポートフォリオを作れることは魅力と考えられます。汎用性の高いスキルも学習してみたい方は、WordPressでポートフォリオを作ってみましょう。

参照:WordPress

Wix

「Wix」は自身のホームページやポートフォリオを手軽に作れるツールの一つです。多数のテンプレートが用意されているため、Webスキルがない方でもおしゃれなポートフォリオを作成できるでしょう。直感的に操作できるので、初心者の方におすすめのツールと考えられます。

ただしWixの無料版ではドメインが変更できなかったり、Wixの広告が入ったりします。そのため人によっては良いイメージを与えられないかもしれません。しかしテンプレートなどを利用すれば、ポートフォリオを短時間で作成できるでしょう。手軽に高品質なポートフォリオを作りたい方は、Wixを検討してみてください。

参照:Wix.com

foriio

「foriio」はクリエイターに特化したポートフォリオ作成サービスです。イラストレーターやデザイナーに人気のツールの一つであり、細かい設定をしなくても魅力的なポートフォリオが完成します。PSDやAIなどのファイル形式にも対応しているので、クリエイティブ関係の仕事をしている方におすすめといえます。

無料版では一部の機能は制限されていますが、簡単なポートフォリオであれば問題ありません。サイト内でポートフォリオを公開できるので、認知拡大にも役立つツールといえるでしょう。手軽にポートフォリオを作ってみたい方は、foriioを活用してみてください。

参照:foriio

Canva

「Canva」は無料で使用できるデザインツールの一つです。Webサイトの制作もできるため、デザインに特化したポートフォリオを作りたい方におすすめといえます。おしゃれな画像やグラフィクなどの素材も充実しているため、素材探しの手間を削減できるかもしれません。

またWebサイトだけではなくPDFとしての書き出しもできるので、汎用性は非常に高いと考えられます。ただしポートフォリオに特化したテンプレートは少ないので、Canvaを使用する場合は参考サイトなどを見ながら作成していきましょう。

参照:Canva:誰でも使えるVisual Suite

魅力的なポートフォリオを作るポイント

ここからは、魅力的なポートフォリオを作るポイントを紹介します。具体的には下記の通りです。

  • 相手の関心を理解する
  • フィードバックをもらう
  • ベネフィットを意識する

順番に解説します。

相手の関心を理解する

ポートフォリオを作る際は、相手が何に興味があるのか・何に困っているのかを分析しましょう。例えば案件の受注を目的にする場合は採用側のホームページやSNSを確認すると、どのような人材を求めているか理解できるかもしれません。

自分のスキルや強みだけをアピールしても、相手にメリットがない場合は採用されない可能性があります。したがってポートフォリオを提出する企業や発注者の分析をして、採用側にとって有益であることをアピールしましょう。

フィードバックをもらう

ポートフォリオを作成したら、知人や友人にフィードバックをもらってみましょう。というのも自分では良いと感じていても、第三者の目線では過不足があるかもしれません。周りの意見を取り入れることで、ポートフォリオの質が高くなる可能性もあります。したがってポートフォリオが完成したらすぐに公開するのではなく、周囲の方にアドバイスをもらってみましょう。

ベネフィットを意識する

ベネフィットとは簡単にお伝えすると、メリットを得た後の未来を意味します。自分のスキルや実績を公開することは大切ですが、それらがどのような利益を相手にもたらすかを明確に記載しておきましょう。

例えばデザインの場合「美しいWebサイトを作れる」だけではなく、「ユーザー体験を向上させて売上に貢献できます」と記載すれば、相手によっては興味を惹ける確率は高くなるでしょう。ポートフォリオを作成する際は、自分を採用した後に得られる未来も加えてみてください。

ポートフォリオを作る際の注意点

ここでは、ポートフォリオを作る際の注意点を紹介します。

  • プライバシー管理を徹底する
  • ボリュームを増やしすぎない

上記の項目を意識しながらポートフォリオを作成してみてください。

プライバシー管理を徹底する

ポートフォリオには一定の個人情報を記載することがあります。しかしWeb上で公開するポートフォリオに自宅の住所や電話番号を加えるとすると悪用されるリスクがあります。仕事用の個人情報があれば問題は無いかもしれませんが、プライベートの情報を使用する場合は開示する範囲には注意してください。

ボリュームを増やしすぎない

沢山の情報を記載したいあまり、ポートフォリオのボリュームが多くなってしまう方はしばしば見られます。情報を詰め込みすぎているポートフォリオを提出すると、相手はストレスを感じるかもしれません。したがってポートフォリオを作成する際は必要最低限の情報だけを記載して、見やすいデザインを意識しましょう。

ポートフォリオの作り方に関するよくある質問

最後にポートフォリオの作り方に関するよくある質問を紹介します。

作ったポートフォリオをPDFにする方法は?

WordやWebツールで作成したポートフォリオをPDFにする場合は、「Adobe Acrobat」などを使用するとよいでしょう。また「Canva」などを使用すれば、作成したデザインをPDFで書き出すことも可能です。

記載できる実績がない場合は?

実績がない場合は自分で制作物を作り、作品のポイントなどを記載しましょう。またマーケティング関連の仕事をしている場合は、自分で考えたマーケティングプランなどを記載してみると良いかもしれません。

ポートフォリオの参考事例は見れる?

Googleなどで「ポートフォリオ 事例」と検索すると、おしゃれなポートフォリオを紹介しているWebサイトが表示されます。「Pinterest」などにもポートフォリオを公開している方は見られるので、活用してみてください。

作り方を理解して魅力的なポートフォリオを作成しよう

自分の魅力をアピールするために、ポートフォリオは非常に重要です。目的に合わせて必要な情報を整理して、適切な構成・デザインでポートフォリオを作成しましょう。

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Webデザインなどを学習する過程でポートフォリオの作り方についてもヒントを得られ、新しいことに挑戦しやすくなるでしょう。多方面で活躍できるクリエイターになってみたい方は、ぜひ無料体験レッスンにお越しください。

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ABOUT ME
ライター KeitoKurisu
埼玉県の美容学校を卒業後、銀座の美容室での経験を経て、雑誌・広告業界のヘアメイクとして活動。その後、SEOメディア事業や映像制作会社を立ち上げ、脚本とディレクター業務を行う。現在は、アート作品の個展を行いながら、フリーライターとして活動中。
エディター Kakuhata Kyosuke
同志社大学 生命医科学部医情報学科卒。在学中、基礎科学や生体情報の取得・制御、プログラミングについて学ぶ。大学院進学後Pythonデータ解析や生体化学を学んだあとライター業を開始。現在はフリーランスとして活動し、キャリア領域のメディアを中心にSEO記事を編集・執筆している。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。