転職活動でハローワークの利用を検討しているけれど「使い方がよくわからない」と利用を迷っている方も多いのではないでしょうか。ハローワークは求人紹介だけでなく、履歴書作成や面接対策など、幅広いサポートが受けられる公共の機関です。上手に活用すれば、転職活動をよりスムーズに進めることができるでしょう。
本記事では、ハローワークで受けられるサービス内容や利用の流れについてくわしく解説していきます。転職にハローワークを活用してみたいという方は、ぜひ参考にしてください。
そもそもハローワークとは?

「ハローワーク」とは、厚生労働省が運営する公共職業安定所で、全国の求職者を対象に無料で職業紹介や雇用保険の手続きといったサービスを提供しています*1。求人紹介にとどまらず、キャリア相談や職業訓練の案内など幅広いサポートを受けられるため、転職を考えている方にとって心強い存在です。
また、雇用保険の受給資格の決定や失業認定の手続きも行われており、再就職を目指す方々を支援しています。これらのサービスは、ハローワークインターネットサービスを通じてオンラインでも利用が可能。転職活動をサポートする公的な支援窓口として、多くの方に利用されています。
ハローワークで受けられる転職支援サービスとは?
ハローワークでは、求人情報以外にも転職活動における豊富な支援が受けられます。
それでは一つずつ解説します。
求人情報の検索・閲覧
ハローワークに設置された端末から、全国の求人情報を検索・閲覧できます。勤務地や給与、職種など詳細な条件を指定でき、気になる求人があれば職員と一緒に確認し応募の相談も可能です。
また、「ハローワークインターネットサービス」を使えば、自宅からでも求人情報を確認できるため、忙しい方でも安心。情報は随時更新されるので、こまめなチェックがおすすめです。
転職に関する相談
ハローワークでは、転職に関するさまざまな相談に無料でのってもらえます。たとえば、「自分に合った仕事がわからない」「転職活動の進め方が不安」といった悩みに対し、職員が丁寧にサポートしてくれるのも特長。
また、希望職種の選び方や応募書類の書き方のほか、面接対策まで幅広いアドバイスを受けられるため、初めての転職活動も安心して進められるでしょう。
履歴書・職務経歴書の作成支援
応募書類に自信がない方のために、履歴書や職務経歴書の添削・作成支援を受けられるのもハローワークの特長です。たとえば「志望動機の書き方がわからない」「職歴のアピールが難しい」といった場合に、プロの職員による役立つアドバイスが受けられます。
また、応募書類や職務経歴書の作り方がくわしく解説されたリーフレットも用意されており、初めての方でも安心して書類の準備を進められるでしょう。


面接対策
ハローワークでは、転職活動に欠かせない面接対策のサポートも受けられます。模擬面接を通じて、よくある質問への答え方や自己紹介のまとめ方など、実践的なアドバイスを受けられるのが特長です。
たとえば、「質問にうまく答えられない」「自己紹介がまとまらない」といった悩みに対して、受け答えのポイントや言い回しなどを丁寧に指導してくれるでしょう。事前に対策しておくことで、自信を持って本番に臨めるようになります。

就活セミナー
ハローワークでは、転職活動に役立つさまざまなセミナーが開催されています。たとえば「しごと探しのヒント」「ビジネスマナー」「業界研究」など、初心者から経験者まで幅広く対応する内容が特長です。
また、無料で受けられる企業説明会も実施されており、就活から転職まで一気通貫したサポートが受けられるのも魅力。自信を持って選考に臨むための土台作りとして、積極的に活用するとよいでしょう。
職業訓練
希望の職種で就職を目指す人に向けて、専門スキルを学べる「ハロートレーニング」という職業訓練の場も用意されています。たとえば、介護系や電気技術系、ソフトウェア系など、実務に直結する技術を学べる講座が豊富。
また、一定の条件を満たせば、訓練中に生活支援の給付金を受け取ることも可能。なお、受講にはハローワークでの相談や選考が必要となるため、事前の確認が必要です。
雇用保険の手続き
もし、前職を離職後に転職活動をする場合は、ハローワークで雇用保険手続きを行えば失業保険を受け取れます。雇用保険被保険者離職票や本人確認書類を持参し、「求職の申込み」を行うことで手続きが始まります。
その後、雇用保険の仕組みや認定方法についての説明会に参加し、定期的な求職活動を行うことが給付の条件です。なお、初回手続きには時間がかかることもあるため、余裕を持って手続きしておくと安心です。
ハローワークの登録から利用までの流れ
ハローワークの登録から利用までの流れは以下の通りです。
転職活動を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
1.求職者登録を行う
ハローワークを利用するには、まず求職者情報の登録が必要です。登録は窓口またはインターネットサービスで行えます。氏名や連絡先、希望職種、勤務地などの基本情報を入力し、登録を行いましょう。
登録後は「ハローワーク受付票」が発行され、求人検索や各種支援の利用が可能になります。また、ハローワーク受付票を窓口で提示することにより、全国他のハローワークが利用可能です。
2.求人を検索する
登録が完了すると、ハローワーク内の検索端末やインターネットサービスを使って、希望条件に合う求人情報を自由に検索できます。職種・業種だけでなく、勤務時間や給与、雇用形態など詳細な条件で絞り込むことが可能です。
また、検索結果を印刷して持ち帰ることもできるため、自宅でじっくり検討もできます。求人は頻繁に更新されるため、こまめにチェックするとよいでしょう。
3.窓口で紹介状を発行してもらう
応募したい求人が見つかったら、ハローワークの窓口で「紹介状」を発行してもらいましょう。紹介状は、求職者がハローワークを通じて応募することを証明する書類であり、企業に対して紹介を行う役割も果たしています。
また、紹介状を受け取る際に、求人内容の再確認や応募に関するアドバイスを受けられます。
4.選考を受ける
紹介状をもとに企業への応募が完了したら、書類選考や面接といった選考ステップへと進みます。企業から面接や書類選考の案内が届いたら、案内に沿って準備を進めていきます。
なお、応募後に不安な点があれば、ハローワークの窓口で相談も可能です。選考結果は企業から直接連絡が来るため、応募時に伝えた連絡先をきちんと確認しておきましょう。

転職でハローワークを利用するメリット・デメリット
転職活動を始める際、ハローワークを活用するか迷う方もいるでしょう。ここでは、ハローワークを利用する際のメリットとデメリットを解説します。
転職でハローワークを利用するメリット
転職でハローワークを利用するメリットは、以下の通りです。
それでは一つずつ解説します。
幅広い雇用形態や職種の求人が豊富
ハローワークでは、正社員だけでなく契約社員やパート、アルバイトといった幅広い雇用形態の求人情報を取り扱っています。職種も、事務や営業からIT関連など多岐にわたるため、さまざまな希望に応じた転職活動が可能です。
また、地域密着型の求人も豊富で、地元での就職や再就職を目指す方にとっても利用しやすくなっています。多様な選択肢を比較検討できる点は、ハローワークを活用する大きなメリットといえるでしょう。
無料で相談・支援が受けられる
キャリアアドバイザーによる相談や履歴書・職務経歴書の添削、模擬面接の指導など、ハローワークでは転職に役立つ支援が無料で受けられます。また、転職活動に不安がある方やキャリアの方向性に迷っている方も、専門の相談員が丁寧にサポートしてくれるため、安心して活動を進められるでしょう。
費用面を気にせず質の高い支援を受けられる点は、非常に心強いといえます。
自分のペースで転職活動できる
ハローワークでは、求職者登録さえ済ませれば、インターネット上でも求人検索や応募が可能です。そのため、仕事や育児、家事と両立しながら、自分の空いた時間を活用して転職活動を進められます。
また、窓口を利用する場合も予約不要なケースが多く、自分の都合に合わせて利用できるのもメリット。短期集中で活動を進めたい方はもちろん、じっくり腰を据えて探したい方にとっても、自分のペースを大切にしながら動ける環境が整っているといえるでしょう。
求人票と転職先の実態が異なった場合サポートを受けられる
転職後、ハローワークの求人票に記載されていた条件と実際の労働条件が大きく異なっていた場合は、「ハローワーク求人ホットライン」を通じてサポートを受けられます。たとえば、給与や労働時間、休日数などが求人票と異なっていた際には、ハローワークが事実確認を行い必要に応じて企業に是正指導を行うといった内容です。
個人で交渉するのが難しいケースでも、公的機関が間に入ってサポートしてくれるため、安心して相談できるでしょう。働き始めた後も安心して働ける環境作りを支えてくれる、心強い存在といえます。
転職でハローワークを利用するデメリット
転職でハローワークを利用する際、以下のようなデメリットを感じてしまうことがあるかもしれません。
それぞれくわしく説明します。
自主的に動かないと成果を得にくい
ハローワークは、転職活動を支援する機関ではありますが、求人検索や応募手続き、面接準備などは基本的に求職者自身が主体となり進める必要があります。ハローワークの相談員から転職を急かされることはないため、自分から動かなければ「転職がなかなか進まない」という事態にもなりえることは利用の際に認識しておきましょう。
転職活動でハローワークを利用する際は、積極的に求人探しや相談を利用するなど、自ら動いていくことが転職成功へのカギといえます。
求人票が簡素で企業の雰囲気がわかりにくい
ハローワークに掲載されている求人票には、給与や勤務時間のほか、業務内容といった基本情報が記載されています。一方で、職場の雰囲気や社風、人間関係など、応募先企業の内情まではわかりにくい傾向があります。
そのため、求人票だけでは「どの企業が良いかわからない」「各企業の違いがイマイチわからない」と感じることもあるでしょう。不安な場合は、窓口で追加情報を質問することが大切です。
大手企業の求人が少ない
ハローワークには中小企業や地域密着型企業の求人が多く、大手企業や有名企業の求人は比較的少ない傾向にあります。そのため、どうしても大手企業への転職を実現したいと考えている方にとっては、希望に合う求人を見つけにくいかもしれません。
もし大手企業への転職を希望する場合は、ハローワークのほかにも民間の転職エージェントや求人サイトも併用すると選択肢が広がるでしょう。
働きながらの利用は不便な場合がある
ハローワークの窓口は基本的に平日の日中のみ開庁しており、働きながら転職活動を行う方が利用するには、時間の調整が難しい可能性があります。一部の地域では夜間や土曜日に対応している施設もありますが、全国的には限られているのが実情です。
在職中に転職活動を進めたい場合は、事前に開庁時間を確認し、オンラインサービスも併用するなど工夫をするとよいでしょう。
ハローワークと民間転職支援サービスどちらがいい?
転職活動を進めるうえで、ハローワークと民間の転職エージェントのどちらを利用すべきか悩む方も多いでしょう。ここでは、ハローワークと民間の転職サービスの違いやハローワークが適している方の特徴をまとめました。
ハローワークと民間転職エージェントの違い
ハローワークと民間の転職支援サービスの違いをまとめると、以下のとおりです。
ハローワーク | 民間転職エージェント | |
---|---|---|
運営主体 | 国(厚生労働省) | 民間企業 |
求人の傾向 | 地域密着・中小企業が多い | 大手・成長企業や非公開求人が多い |
求人の探し方 | 自分で検索・応募 | アドバイザーが希望に合う求人を提案 |
サポート内容 | 求人紹介、職業相談、職業訓練、失業保険手続きなど | 求人紹介、応募書類添削、面接対策、条件交渉など |
利用料金 | 無料 | 無料(企業から報酬を受け取るため) |
利用可能時間 | 平日・日中(開庁時間内) | 土日祝や夜間も対応可能な場合あり |
求人情報の詳細度 | 求人票に記載された情報が中心 | 企業から直接ヒアリングした詳細情報も提供 |
サポートの専門性 | 一般的な就職支援が中心 | 業界・職種に特化した専門的なアドバイスも得られる |
職業訓練・公的支援 | あり | なし |
それぞれの特徴を理解し、状況に応じて使い分けることが転職成功への近道といえるでしょう。

こんな人はハローワークがおすすめ
以下のような方は、ハローワークの利用がおすすめです。
- 地元や地域密着型の企業で働きたい方
- 幅広い求人に触れながら自分の方向性を見極めたい方
- 職業訓練を活用して未経験分野や異業種へチャレンジしたい方
- 転職に対するプレッシャーを感じたくない方
- 雇用保険や失業給付など、公的な手続きや支援もあわせて利用したい方
ハローワークも民間の転職エージェントも基本的に登録・利用は無料です。そのため、どちらを利用するか迷う場合、まずは両方登録を行いどちらの利用を継続するか検討してみるのもよいでしょう。
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ここでは、SHElikesを活用して転職を実現した方の事例を2つ紹介します。未経験からの転職を実現させた方のくわしいエピソードをぜひご覧ください。
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未経験から1年半で転職!保育士から憧れの正社員デザイナーに meguさん
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コース受講だけでなく、お仕事チャレンジ***やトレーニングプログラムへの参加など、転職活動に活きる学びを重ね積極的にスキルアップした結果、キャリアチェンジにつながった一例です。
*講師に質問したり、フィードバックをもらったりできる勉強会。※コースによりご提供状況が異なります。
**コース受講をしながら、実践に即した課題に取り組むプログラム。プロのフィードバックを受けられるほか他、受講生同士の交流を通じて学びを深められるのが特徴です。※レギュラープランを受講中の方が対象です。
***初心者向けのSHEのコンペ案件や、企業の案件を紹介しています。SNSバナーやSNS運用、記事執筆、撮影、動画編集などが中心です。※全会員にお仕事案件を保証するものではありません。

転職に向けてハローワークを活用しつつ、SHElikesでスキルを身につけよう!

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※参考
*1:厚生労働省|ハローワークより