「UI/UXデザイナーへ転職したいけれど、志望動機をどうやって考えたらいいかわからない」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。どれだけスキルや経験があり、その企業で働きたいという意欲が高くても、それを言葉で伝えるのは難しく感じてしまう方もいるかもしれません。
この記事では、UI/UXデザイナーの志望動機の書き方を具体例を用いながらわかりやすく解説します。志望動機の基本から書き方のコツ、NGパターンまで志望動機を検討する際に知っておきたい内容を幅広く紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
UI/UXデザイナーの志望動機を書く前に確認しておくこと
志望動機を書く前に、以下の点を確認しておきましょう。
それぞれ詳しく解説します。
UIデザイナーの仕事内容
UIデザイナーは、視覚的に優れユーザーが使いやすいインターフェースを設計する職種です。具体的には、ボタンやアイコン、レイアウトなどのデザインを通じて、ユーザーが直感的に操作できる画面を作り上げます。
また、ユーザー体験の向上を常に意識し、デザインの改善を繰り返すこともUIデザイナーの大切な仕事です。技術的なスキルとクリエイティブな発想力が求められます。
UXデザイナーの仕事内容
UXデザイナーは、製品やサービスを通じたユーザー体験全体を設計・改善する役割を担う職種です。調査やユーザーインタビューを通じて把握したユーザーのニーズを基に、優れたユーザー体験を形にします。
UIデザインと異なり、UXデザインは視覚的な要素だけでなく、製品やサービス全体の使い勝手や感情的な満足感も重視します。論理的な思考力やユーザーの視点に立った発想力が求められる職種です。
UI/UXデザイナーの志望動機で重要な要素
UI/UXデザイナーの志望動機において重要な要素を紹介します。
ユーザー中心の視点
UI/UXデザイナーの志望動機では、ユーザー中心の視点を持っていることをアピールするのが効果的です。製品やサービスの設計において、常にエンドユーザーのニーズや行動パターン、感情を最優先に考えていることをアピールしましょう。
たとえば、過去のプロジェクトでユーザーフィードバックを基に改善を行った経験があれば、どのような点を意識してプロジェクトを進めたのかを説明できるとよいでしょう。
論理的思考力
論理的思考力は、UI/UXデザイナーにとって重要なスキルのため積極的にアピールするのがおすすめです。UI/UXデザイナーは、デザインの決定や問題解決において、感覚や直感だけでなく、データや根拠に基づいた判断をする必要があるからです。
具体的には、複雑な要求事項を整理し優先順位を付けデザインに反映させた経験などをアピールするのが効果的です。
学び続ける意欲
UI/UXの分野は急速に進化しており、常に新しい技術やトレンドが生まれます。そのため、UI/UXデザイナーにとって学び続ける意欲は重要です。志望動機では、どのようにして最新のデザイン手法を学び、実践に取り入れてきたかを伝えるとよいでしょう。
具体的には、最新のデザインツールの習得やユーザビリティ理論の学習、業界カンファレンスへの参加など、日々どのような努力をしているかを伝えるのがおすすめです。
UI/UXデザイナーの志望動機の書き方!押さえるべきポイントを紹介
UI/UXデザイナーの志望動機を書く際に押さえたいポイントは以下の4点です。
各ポイントについてわかりやすく解説します。
志望動機の基本構成:文字数は200〜300文字
志望動機は特に指定がなければ、200〜300文字程度で記載しましょう。構成はPREP法という手法を用いるとわかりやすく伝わりやすい文章が書けます。PREP法では、以下の順番で文章を構成します。
- 結論(Point)
- 理由(Reason)
- 具体例(Example)
- 結論(Point)
まず、自分がなぜその職種を志望するのかを述べ、次にその理由を明確に記載しましょう。次に、過去の経験や具体例を挙げ、最後に再度その職に対する意欲を強調します。この構成により、説得力のある志望動機を作成できます。
応募先企業で働きたい理由を明確にする
志望動機では、なぜその企業で働きたいのかという理由を明確に述べることが重要です。企業の理念や価値観、製品やサービスの特徴、業界での位置づけなどを事前にリサーチし、それらと自身の価値観や目標がどのように合致しているかを説明しましょう。
具体的な企業情報を盛り込むことで、企業研究に真摯に取り組んだ姿勢を示すことができ、志望度の高さをアピールできます。
活かせる経験やスキルをアピールする
志望動機では、自身の経験やスキルのなかで、応募先企業で活かせるものを具体的にアピールすることが重要です。過去のプロジェクトでの成果や、習得したデザインツールの活用例など、具体的なエピソードを交えて説明しましょう。
特に、企業の求める人物像と合致する経験やスキルを強調することで、あなたが応募ポジションに適任であることをアピールできます。
入社後にどう活躍できるか将来像を伝える
志望動機の最後には、入社後にどのように活躍したいかという将来像を記載するのが効果的です。企業の目標や課題に対して、自身のスキルや経験をどのように活かし貢献できるかを具体的に述べましょう。
たとえば、ユーザビリティの向上や新規プロダクトの開発など、具体的な目標を挙げることで、入社後の意欲をアピールできます。また、長期的なキャリアビジョンを示すことで、企業との価値観の一致や成長意欲を伝えられます。
UI/UXデザイナーの志望動機の書き方【経験者の例文】
経験者の志望動機の例文と書き方のポイントを紹介します。
経験者向け:企業理念への共感をアピールする例文
貴社の「お客さまの期待を超える価値と体験を提供する」という理念に強く共感し、応募いたしました。前職では大手ECサイトのリニューアルプロジェクトを担当し、ユーザビリティテストを通じて顧客満足度を30%向上させた実績を持っています。この経験から、ユーザーの声を丁寧に拾い上げることの重要性を実感しました。貴社のサービスと私のユーザー体験最適化のスキルを組み合わせることで、より多くの人々の生活を豊かにできると確信しています。特に、貴社のAIを活用したパーソナライズ機能の開発に興味があり、この分野でのUI/UX改善に貢献したいと考えております。入社後は、ユーザーとテクノロジーをつなぐ架け橋として、貴社の成長に寄与する所存です。
ポイント解説
この例文では、企業理念への共感を明確に示しつつ、具体的な実績を挙げてスキルをアピールしています。前職での経験を数値で示し、その経験から得た洞察を企業の目標と結びつけている点が志望動機に説得力を与えるポイントです。
さらに、応募先企業の特定のプロジェクトや技術に言及することで、しっかりと企業研究を行なっていることをアピールしています。
経験者向け:自身の経験やスキルをアピールする例文
貴社が推進するウェアラブルデバイス向けUIの開発に携わりたいと考え応募いたしました。私は5年間、スタートアップ企業でUI/UXデザイナーとして活動し、複数のモバイルアプリケーションの設計に携わってきました。最新のデザインツールとユーザー行動分析を駆使し、インターフェースを最適化することで、アプリの継続利用率を20%向上させた実績があります。また、チーム横断型のプロジェクト運営を重視し、開発者やマーケティング部門と密に連携することで、ユーザーニーズと技術的制約のバランスを取るスキルを磨いてきました。私のスキルと経験を活かし、直感的で魅力的なインターフェースの創造を通じて、貴社の製品価値向上に貢献できると考えています。
ポイント解説
この例文では、具体的な経験年数・役割・使用ツール・成果を明確に示しています。「チーム横断型のプロジェクト運営」や「ユーザーニーズと技術的制約のバランス」といった表現で、UI/UXデザイナーとして重要なソフトスキルをアピールしているのもポイントです。
最後に、自身のスキルと経験が企業にもたらす具体的な価値を明確に述べ、貢献への意欲を伝えています。
UI/UXデザイナーの志望動機の書き方【未経験者の例文】
未経験者の志望動機の例文と書き方のポイントを紹介します。
未経験者向け:他業界・他職種での経験をアピールする例文
貴社のユーザーファーストの理念に強く共感し、私のユーザー理解力とデザインスキルを活かして、貴社でより使いやすいプロダクトの開発に貢献したいと考えています。私は5年間、カスタマーサポート部門でユーザーの声に直接触れてきました。この経験を通じ、製品やサービスの使いやすさがユーザー満足度に直結することを実感し、UI/UXデザインの重要性に気づきました。そこで、昨年からキャリアスクールでUI/UXの基礎を学び、個人プロジェクトとしてスマートフォンアプリのプロトタイプ制作に取り組んでいます。特に、貴社のアクセシビリティ向上プロジェクトに興味があり、多様なユーザーのニーズに応えるUI/UX設計に挑戦したいと思います。未経験ではありますが、学習意欲と柔軟な発想力を武器に、貴社のイノベーションに貢献したいと考えています。
ポイント解説
この例文では、異業種での経験をUI/UXデザインに関連付けています。カスタマーサポートでの経験がUI/UXへの興味につながったことを説明し、自主的な学習や個人プロジェクトの取り組みを具体的に示しています。
最後に、具体的な貢献意欲を述べることで、前向きな姿勢を強調しているのもポイントです。
未経験者向け:新卒でUI/UXデザイナーを志望する場合例文
貴社のシニアユーザー向けAIアシスタントのインターフェース設計に強い関心があり、次世代のUI/UXデザインに挑戦したいと考え応募いたしました。私は大学では情報デザイン学を専攻し、ユーザビリティ評価の研究に取り組んでいました。卒業制作では、高齢者向けのスマートフォンアプリケーションをデザインし、操作性の向上に成功した実績があります。このプロジェクトを通じて、ユーザーの多様なニーズに応えるUI/UXデザインの重要性を実感し、UI/UXデザインでのキャリアを決意しました。私の柔軟な発想力と学術的知識を活かし、貴社のプロジェクトに新しい視点をもたらしたいと考えています。
ポイント解説
この例文では、関連する学歴と具体的なプロジェクト経験を効果的にアピールしています。卒業制作の内容を具体的に説明し、そこから得た洞察がキャリア選択につながったことを示しています。最後に、自身の強みを明確に述べ、企業への貢献意欲を強調しているのもポイントです。
UI/UXデザイナーの志望動機のNGパターン
UI/UXデザイナーの志望動機で避けるべき事項は以下のとおりです。
それぞれ詳しく解説します。
企業や製品・サービスについてのリサーチが不足している
企業研究の不足を感じさせるような志望動機はNGです。たとえば、「貴社の革新的なアプローチに惹かれました」と書いても、その「革新的なアプローチ」が何なのかやどこに惹かれたのかが具体的に説明できなければ、単なる言葉の羅列になってしまいます。
企業理念・主要製品・最近のプロジェクトなど、具体的な情報と自身がそのどこに惹かれているかを盛り込み、意欲を示すことが重要です。
志望理由に具体性がなく説得力に欠ける
「UI/UXデザインに興味があるから」「クリエイティブな仕事がしたいから」といった抽象的な理由だけでは、説得力のない志望動機になってしまいます。また「給与が良さそうだから」「有名企業だから」といった表面的な理由も避けるべきです。
なぜその企業でUI/UXデザイナーとして働きたいのか、自身のスキルをどのように活かせるのか、具体的に説明しましょう。
UI/UXデザイナーの志望動機を魅力的に書くコツ
魅力的なUI/UXデザイナーの志望動機を書くためには、以下のポイントを意識しましょう。
それぞれ詳しく解説します。
徹底した企業研究
説得力のある志望動機を書くには、応募企業について深く理解することが不可欠です。企業のWebサイトやニュースリリース、社員インタビューなどを通じ、以下の点を徹底的にリサーチしましょう。
- 企業理念とミッション
- 主要製品やサービスの特徴
- 最近のプロジェクト
- 企業文化や働き方の特徴
- 業界内での位置づけや競合との違い
これらの情報を基に、自身のスキルや経験がどのように企業の目標やニーズに合致するかを、具体的に説明できるようにしましょう。
自己分析・棚卸し
自身の強みやアピールポイントを明確にするには、自己分析と今までの経験・スキルの棚卸しを行なうのが大切です。具体的には、以下の点について深く掘り下げて考えてみるとよいでしょう。
- これまでの職歴や学歴で得た具体的なスキルや知識
- UI/UXデザインに関連する実績や成功体験
- 自身の性格や価値観
- 興味のある技術トレンドや業界の動向
- 過去のプロジェクトで直面した課題とその解決方法
これらの要素を整理することで、自身の強みを明確にでき、応募企業にどのような価値をもたらせるかを具体的に示すことができるでしょう。
キャリアビジョンの明確化
将来どのようなUI/UXデザイナーになりたいのかという、キャリアビジョンを明確にすることも、志望動機に深みを持たせるためには重要です。単に「UI/UXデザイナーになりたい」という願望だけでなく「将来的にリーダーシップを発揮してプロジェクトを指導したい」「特定の分野で専門性を高めたい」など、具体的な目標を掲げましょう。
キャリアビジョンを明確に語ることで、面接官に自身の成長意欲や長期的なビジョンを伝えられます。
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ポイントを押さえ、あなたの魅力が伝わる志望動機を考えよう!
UI/UXデザイナーの志望動機を書く際には、企業研究や自己分析をしっかりと行い、自身の経験やスキルを魅力的にアピールするのが重要です。また、具体的な事例やエピソードを交えることで、説得力のある志望動機を作り上げることができます。
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