Excelはビジネスシーンで幅広く使われているツールのひとつです。しかし「Excelをうまく使いこなせていない」と感じている人もいるのではないでしょうか。Excelの資格を取得することで、日々の業務効率化やキャリアアップにつながりやすいです。
この記事では、おすすめのExcel資格・検定を6つご紹介します。それぞれの難易度や特徴を詳しく解説しているので、比較検討して、自分のレベルに合ったExcel資格・検定を見つけてみましょう。
【難易度付き】Excelの資格・検定おすすめ6選
おすすめのExcel資格・検定は、以下の6つです。
- MOS(Microsoft Office Specialist)
- Excel表計算処理技能認定試験
- 日商PC検定(データ活用)
- VBAエキスパート(Excel)
- 情報処理技能検定試験(表計算)
- 文書処理能力検定
それぞれの資格・検定について、概要や取得するメリットを説明します。
1.MOS(Microsoft Office Specialist)
MOSは、Excelの開発元であるMicrosoft社が認定する資格です。試験は「一般レベル」と「上級レベル(エキスパート)」の2種類があり、どなたでも受験できます。MOSは、Excelの操作スキルを示す資格として広く認知されており、客観的なスキルの証明に役立ちやすいです。
一般レベル
一般レベルは、Excelの基本的な操作ができる方を対象とした資格です。取得すると、Excelの基本操作からデータ集計までのスキルを証明できます。
| 受験料(税込) | 一般価格:12,980円 学割価格:9,680円 |
| 試験時間 | 50分 |
| 試験方法 | CBT方式(試験会場のパソコンで受験) |
| 出題内容 | Excelの実務操作(書式設定や数式の作成、テーブル機能、グラフの作成などに関する課題) |
上級レベル(エキスパート)
上級レベルは、Excelの機能を使いこなせる方を対象としています。取得すると、関数やデータ分析スキルが必要な業務で活躍しやすいです。たとえば、店舗別来場者数と売上金額を集計し、分析するような業務で役立ちます*1。
| 受験料(税込) | 一般価格:12,980円 学割価格:9,680円 |
| 試験時間 | 50分 |
| 試験方法 | CBT方式(試験会場のPCで受験) |
| 出題内容 | 高度なExcel操作(ピボットテーブルなどを活用したデータ分析や評価、条件付き書式の設定、マクロの作成や編集) |
2.Excel表計算処理技能認定試験
Excel表計算処理技能認定試験は、株式会社サーティファイが実施する試験です。Excelを使った実務能力を測るもので、1級・2級・3級とレベル分けされています。公式テキストと問題集があり、学習時間の目安やカリキュラムも示されているので、独学で学びやすいでしょう。
3級
3級はビジネスシーンを想定した試験で、データから分析表などを作成します。サーティファイによると、2024年度の合格率は81.8%(1級・2級も含む)でした*2。実務に応用できる表作成やデータ集計スキルを身につけたい人におすすめです。
| 受験料(税込) | 2026年3月まで:6,100円 2026年4月から:6,400円 |
| 試験時間 | 実技試験:60分 |
| 試験方法 | 随時試験会場での受験、またはリモートWebテスト |
| 出題内容 | 表作成、計算、グラフなどの実技中心。実務を想定した処理が範囲に含まれる |
2級・1級
2級と1級は、実技試験に加えて知識試験も行われます。試験全体の平均合格率は81.8%(2024年度)ですが、1級・2級は知識も必要なため、Excelへの高い理解力が求められるでしょう*2。1級・2級を取得すれば、関数やデータ分析を使って成果物を作成できることを客観的に示せます。
| 受験料(税込) | 2級: 2026年3月まで:7,200円 2026年4月から:7,500円 1級: 2026年3月まで:8,300円 2026年4月から:8,600円 |
| 試験時間 | 知識試験:15分 実技試験:90分 |
| 試験方法 | 随時試験会場での会場受験、またはリモートWebテスト |
| 出題内容 | 実技試験と知識試験を実施。実技試験は素材データから完成物を作成する。 |
以下の記事では見やすいExcelの表について解説していますので、Excelスキルを高めたい方はこちらもご覧ください。

3.日商PC検定(データ活用)
日本商工会議所・各地商工会議所が実施している検定で、Excelの基本的な操作から指導的な立場で必要な知識・技能まで、幅広いレベルに対応しています。2級と3級については、公式テキストと問題集も出版されています。
Basic(基礎級)
Basicでは、計算やグラフ作成といったデータ活用に関する基本的な知識が問われます。Basicの合格率は80.8%(2024年度)です*3。取得することで、Excelの基本的な操作ができることを証明できます。
| 受験料(税込) | 4,400円 |
| 試験時間 | 実技試験:30分 |
| 試験方法 | 試験会場のパソコンなどを利用して、試験の実行プログラムおよび試験問題をダウンロードして実施する |
| 出題内容 | 並べ替え、順位付け、抽出、計算、グラフ作成などができるレベル |
3級
3級では、Excelを使用したデータやグラフ作成、計算などに関する知識が問われます。3級の合格率は82.8%(2024年度)です*3。取得すると、集計からグラフ作成までの一連の処理を正確に行えることを証明できます。
| 受験料(税込) | 5,500円 |
| 試験時間 | 知識試験:15分 実技試験:30分 |
| 試験方法 | 試験会場のパソコンなどを利用して、試験の実行プログラムおよび試験問題をダウンロードして実施する |
| 出題内容 | Excelを使用したデータベースの作成や集計、分類、並べ替え、計算、グラフ作成などに関する内容 |
2級
2級では、Excelを使用したデータベース作成や分析などに関する知識が問われます。2級の合格率は68.8%(2024年度)でした*3。取得することで、関数を使った分析やレポート作成ができることを証明できるでしょう。
| 受験料(税込) | 7,700円 |
| 試験時間 | 知識試験:15分 実技試験:30分 |
| 試験方法 | 試験会場のパソコンなどを利用して、試験の実行プログラムおよび試験問題をダウンロードして実施する |
| 出題内容 | Excelを使用した最適なデータベースの作成や、適切な分析方法などに関する内容 |
1級
1級は課題の設定や分析、戦略立案といった、より専門的な知識が問われます。1級の合格率は43.9%(2024年度)でした*4。簡単に取得できる資格ではありませんが、分析から提案資料の作成といった高レベルの能力を示せるのがメリットです。
| 受験料(税込) | 11,000円 |
| 試験時間 | 知識試験:30分 実技試験:90分 |
| 試験方法 | 試験会場のパソコンなどを利用して、試験の実行プログラムおよび試験問題をダウンロードして実施する |
| 出題内容 | 自分で課題やテーマを設定し、業務データベースの作成・分析から今後の戦略・方針などの立案までを行う内容 |
4.VBAエキスパート(Excel)
VBAエキスパートは、株式会社オデッセイコミュニケーションズが実施する試験で、ExcelのマクロやVBAのスキルを証明できます。マクロの読解や記述能力を測る内容で、「ベーシック」と「スタンダード」の2つのレベルがあります。
合格率はベーシックが81%、スタンダードが59%(2019年5月〜2023年12月までの集計)です*5。取得すると業務を自動化し、作業時間の短縮やミスの削減につながります。実際にある区役所では、メールをマクロで集約した結果、作業時間の短縮や入力ミスの減少につながったそうです*6。
業務効率化に役立つ、実用的なスキルをつけたい方におすすめの資格といえます。
| 受験料(税込) | ベーシック 一般:13,200円 割引価格:11,880円 スタンダード 一般:14,850円 割引価格:13,420円 |
| 試験時間 | 50分 |
| 試験方法 | CBT方式(試験会場のパソコンで受験) |
| 出題内容 | ベーシック:VBAの基本文法、変数、条件分岐、繰り返し スタンダード:応用的な読解・記述 |
5.情報処理技能検定試験
情報処理技能検定試験は、日本情報処理検定協会が実施している検定です。表計算ソフトのスキル向上を目的としています。合格率は非公開ですが、100点満点中80点以上を取れば合格とされています*7。取得すると、Excelを活用した基礎的な情報処理力を証明できるでしょう。
| 受験料(税込) | 4級:1,800円 3級:2,300円 準2級:2,600円 2級:2,800円 準1級:3,100円 1級:3,300円 初段:5,300円 |
| 試験時間 | 4級:20分 3級~初段:30分 |
| 試験方法 | 主に学校・団体などを経由して実施 |
| 出題内容 | 表計算を用いた実務的な情報処理能力の測定 |
6. 文書処理能力検定(表計算)
文書処理能力検定(表計算)は、全国経理教育協会が主催する検定です。各級を段階的に受験することで、表計算の基礎から応用までを網羅したスキルが身につきます。各級の合格率は、1級41.38%、2級65.38%、3級81.20%、4級81.15%です*8。
| 受験料(税込) | 4級 3,000円 3級 4,000円 2級 5,000円 1級 6,000円 |
| 試験時間 | 4級:実技試験30分 3級:実技試験40分 2級:筆記試験20分・実技試験40分 1級:筆記試験20分・実技試験40分 |
| 試験方法 | 3級・4級:実技試験 1級・2級:筆記試験・実技試験 |
| 出題内容 | 文字・数値の入力、参照、関数、編集機能、グラフ作成、データベース、印刷など |
Excel資格を取得するメリット
Excelに関する資格を取得する主なメリットは、次の4つです。
それぞれ解説していきます。
スキルアップにつながる
Excel資格の試験範囲には、表作成や関数、データ集計など、実務でよく使う操作が体系的に含まれています。勉強をとおして知識を増やすことで、スキルアップにつながるでしょう。
たとえば、実技試験が中心のMOSでは、機能を理解しているだけでなく、実際に操作できることが求められます。合格を目指して実際に手を動かしながらアウトプットすることで、実践的なスキルが身につくのが魅力です。
就職・転職時のアピールポイントになる
履歴書や職務経歴書に「Excelが使えます」と書くだけでは、効果的なアピールには繋がりづらいです。取得した資格名まで記載することで、あなたのスキルを客観的に示せます。
転職活動の際、自分をアピールする材料として活用してみましょう。企業で求められるExcelスキルの目安については、以下の記事も参考にしてください。

市場価値の向上が期待できる
Excelは業界や職種を問わず使えるスキルです。資格を取得し、データ整理や集計スキルを身につければ、スムーズに業務を進められるでしょう。
資格取得によって、任される業務が増えて社内評価がアップしたり、キャリアの選択肢が広がったりすることもあります*9。Excelを使った基本的な分析能力は、身につけておいて損はありません。
業務の効率化を図れる
Excel資格の学習を通して、関数や集計機能などを理解することで、これまで手作業で行っていた作業を自動化できます*9。作業時間の短縮や入力ミスを減らせるでしょう。また、空いた時間で付随する他の業務や、スキルアップの学習に使うことができます。
以下の記事でExcelを使ってできる業務について解説しているので、気になる方はこちらもご一読ください。

Excelの資格を生かせる仕事一覧
Excel資格は、表作成や関数、データ集計などのスキルを証明できるため、以下の仕事で活かせます。
- 事務職:文書作成やデータ入力、各種帳票・台帳の管理といった業務効率化に役立つ
- 経理・財務職:売上管理や仕訳データの集計に、Excelの関数や表計算の知識が役立つ
- 営業職・営業企画職:顧客管理やデータに基づいた提案資料を作成する際に、Excelスキルを活かせる
- マーケティング・データ分析職:アンケート集計やデータ可視化といった分析業務を効率的に進められる
上記以外にも、Excel資格はさまざまな仕事で役立ちます。パソコンを使ってできる仕事については、以下の記事をご覧ください。

Excel資格の選び方のポイント
「どのExcel資格を受験しよう?」と迷っている方もいるでしょう。資格を選ぶ際は、以下の点を考慮してみてください。
資格の認知度で選ぶ
「何ができるか」を一目で伝えるなら、知名度の高い資格の取得を検討してみましょう。 就活・転職の面接時に説明の手間を省きつつ、自身のスキルを効率的にアピールできます。
たとえば、Excel資格のなかでも広く知られている「MOS」を取得していれば、履歴書でも目を引きやすいです。実力をすぐに伝えられるため、迷ったら資格の認知度から選んでみるのが良いでしょう。
難易度を考慮する
資格取得を目指すなら、自分のレベルに合ったものを選ぶのが効率的です。たとえば、日商PC検定はBasicから1級までレベル分けされており、合格を目指しやすいです。また、MOSも一般レベルと上級レベルがあるので、基礎から着実にスキルを積み上げられます。
「今の実力をどれだけ伸ばしたいか」を考えて、難易度ごとにステップが設定されている資格を選ぶのもひとつの方法です。
費用・時間対効果で選ぶ
資格取得の際には「取った資格を実際の業務で活かせるか」という視点で選ぶことも大切です。たとえばMOSの一般レベルの場合、必要な学習時間は約40〜80時間とされています。比較的短期間で学習できるため、忙しい方も隙間時間で学びやすいでしょう。
また、学習費用や受験料がかかっても、スキルの習得によって業務時間を削減したり、就職・転職時にアピールできたりと、投資額を上回るメリットが期待できます。上記のことを踏まえ、ご自身のライフスタイルや理想の働き方に合わせて、資格を選びましょう。
Excel資格取得後の注意点
Excel資格は取得して終わりではなく、取った後のことを考えておくことが重要です。合格をゴールとせず、以下の3点を意識しましょう。
身につけたスキルを日々の業務で活用する
Excel資格を取得しても、実務で使えなければ意味がありません。そのため、資格取得の際に身につけた知識やスキルは、日々の業務で積極的に活用しましょう。
たとえば、今まで手入力していた作業に関数を組み込んだり、ピボットテーブルで集計を自動化したりするだけでも、ミス削減や時短につながります。学習内容を日々の業務に活かし、スキルを定着させていく意識が大切です。
キャリアアップにつなげる意識を持つ
Excel資格は、今の職場で評価を高めるだけでなく、転職活動でも役立ちます。たとえば、履歴書や職務経歴書に記載する際、「Excelを用いて月次レポートの作成時間を30%短縮した」といった具体的なエピソードを添えられると、より説得力が増します。資格を活かして、自分ならではのキャリアを築きましょう。
さらに難易度の高い資格試験に挑戦するのもあり
Excelの基本操作を習得したら、得た知識を活かして、さらに難易度の高い資格試験に挑戦してみるのもありです。たとえば、VBAエキスパートを取得すれば、マクロを使った業務効率化ができ、実務での信頼度も上がります。データ分析を目指すなら、日商PC検定1級への挑戦もおすすめです。
常に知識を吸収し続ける姿勢を持つことで、キャリアアップやキャリアチェンジの可能性を広げられます。
Excelの資格を取得して、自分の市場価値を高めよう
Excel資格にはそれぞれ難易度や特徴が異なります。まずは自身に必要なスキルを整理してみることから始めてみてください。「独学で資格の勉強を続けられるか不安」「実務で本当に役立つスキルを身につけたい」という方には、女性向けキャリアスクール・SHElikes(シーライクス)がおすすめです。
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※出典
*1:MOS公式サイト「仕事に活かせる MOS のスキル【Excel® 2019 エキスパート】編」*2:株式会社サーティファイ「試験について」より
*3:日本商工会議所・各地商工会議所「2024年度日商PC検定試験 受験者・合格者数について」より
*4:VBAエキスパート公式サイト「割引受験制度」より
*5:VBAエキスパート公式サイト「試験に関するデータ」より
*6:令和5年度 浦和区役所 区民生活部 総務課「定例業務の効率化 (筆頭課宛メール照会等)」p12より
*7:日本情報処理検定協会「情報処理技能検定試験 表計算」より
*8:全国経理教育協会「受験データ・合格率」より
*9:厚生労働省「令和6年度「能力開発基本調査」の結果について」p65より





