ポータルサイトとは、インターネットにアクセスする際に、最初に表示されるサイトのことです。欲しい情報を閲覧・確認するときに最初にアクセスするサイトでもあります。玄関や入り口という意味を持ち、ユーザーが求める情報へ誘導する役割を果たします。
本記事ではポータルサイトの定義や種類、ホームページとの違い、作成するメリットなどを詳しく解説します。ポータルサイトの事例もご紹介するので、Web関連の仕事を担当している方はぜひ最後までご覧ください。
ポータルサイトとは?
ポータルサイトとは、パソコンやスマホでインターネットにアクセスする際に、ユーザーが最初に閲覧するサイトのことです。
玄関という意味を持っており、さまざまなコンテンツやサービスサイトへの入り口としての役割を果たしています。わかりやすく表現すれば、ユーザーが求める情報に辿り着くための「ハブ的なサイト」だと定義できるでしょう。
ポータルサイトはあらゆる情報を集約するサイトなので、その分アクセスを集めやすいのが特徴です。広告掲載型のビジネスモデルを構築すれば、ポータルサイトで収入を得ることもできます。
ホームページとの違い
ポータルサイトと混同されやすいのが、ホームページです。「情報を集約・発信するサイト」としては同じ意味ですが、扱っている情報量に違いがあります。ホームページは各企業・サービスに関する専門的な情報を扱うのに対し、ポータルサイトはニュースから経済情報まで非常に多岐にわたる情報を掲載しているのが特徴です。
ポータルサイトにも美容やグルメといった専門型のサイトもありますが、ホームページに比べてより網羅的かつ総合的な情報を取り扱っている傾向にあります。つまりポータルサイトは「総合的な情報を発信するホームページの一種」だと考えておくと分かりやすいでしょう。
またホームページとポータルサイトには、運営目的にも違いがあります。ホームページは会社案内や製品・サービスの販売などが目的ですが、ポータルサイトは広告掲載やマッチングビジネスを目的としているケースが多いです。
ポータルサイトを作成するメリット
ポータルサイトはあらゆる情報を総合的に扱うので、必然的にアクセス数が多くなるのが特徴です。有益な情報が多いほどユーザーとの接点を増やせるので、潜在顧客に対しても効率的にアプローチできます。
また今まで複数のサイトを運営していた場合は、ポータルサイトを作成することで情報の管理をしやすくなるのもメリットです。バラバラだった情報を集約して一元管理できるので、運営者の手間を削減できるでしょう。
ポータルサイトの種類
ポータルサイトには、大きく分けて下記4種類があります。
- 総合型ポータルサイト
- 専門型ポータルサイト
- 地域型ポータルサイト
- 企業型ポータルサイト(社内ポータルサイト)
それぞれ作成目的や掲載情報、運営方法などが異なるため、詳しく確認してみましょう。
総合型ポータルサイト
総合型ポータルサイトとは、その名の通りあらゆる情報を総合的に扱うポータルサイトのことです。ニュースからエンタメ、天気、地図、ショッピング、グルメまでさまざまなジャンルの情報を網羅的に掲載しています。
代表的なサイトとしてはYahoo!JAPANやGoogleが挙げられ、検索エンジンに特化していることから検索型ポータルサイトと呼ばれることもあるようです。
総合型ポータルサイトはアクセス数を増やせるというメリットがある反面、膨大な情報を扱うため管理は難しい傾向にあります。運営費用も膨大なので、一般的には次にご紹介する専門型ポータルサイトを採用する企業が多いです。
専門型ポータルサイト
専門型ポータルサイトとは、美容・グルメ・不動産のように特定の分野に特化したポータルサイトのことです。ユーザーの検索意図に合った情報を表示できるため、SEO効果で集客につなげやすいとされています。
専門型とはいえ情報量は多くなるため、サイト上に検索窓を設けるケースが一般的です。グルメ系なら飲食店の予約機能、不動産なら物件探し機能など、ユーザーが求める情報を探しやすいよう、さまざまな工夫が凝らされているサイトもあります。
基本的には企業が得意とするジャンルを扱うため、比較的簡単に運営できるでしょう。専門型ポータルサイトの代表例としては、SUUMOやホットペッパーグルメなどが挙げられます。
地域型ポータルサイト
地域型ポータルサイトとは、特定の地域に関する情報を取り扱うポータルサイトのことです。地域の求人情報や病院情報、イベント情報、キャンペーン情報など、地域住民に役立つ情報が掲載されています。
ローカルな情報を専門とするため、地域型ポータルサイトは自治体や行政が運営することも少なくありません。
また観光情報を取り扱うサイトも多く、住民だけでなく観光客向けに情報を発信できるのもポイントです。観光名所の情報やアクセス方法などを掲載できるので、地域活性化の手段としても効果が期待できるでしょう。
企業型ポータルサイト(社内ポータルサイト)
企業型ポータルサイトとは、社内での情報共有を目的に運営されるポータルサイトのことです。社内ポータルサイトとも呼ばれ、社内で権限のある従業員しかアクセスすることはできません。
社内規則や業務スケジュールといった情報共有のほか、勤怠管理やメール、レポートといった機能が実装されているケースもあります。企業型ポータルサイトは、社内でのコミュニケーション促進はもちろん、業務の効率化にも役立つでしょう。
近年ではリモートワークの普及に伴い、大企業やベンチャー企業をはじめとする多くの企業で導入されています。
ポータルサイトの事例
ポータルサイトを実際に作成しようとしても、何から始めたらいいか分からないという方も多いのではないでしょうか。具体的なイメージがつかない方は、まずポータルサイトの事例を参考にしてみるのがおすすめです。
ここでは総合型・専門型・地域型・企業型の4種類に分けて、下記の代表的な事例を8つご紹介します。
- 【総合型ポータルサイト】「Yahoo! JAPAN」
- 【総合型ポータルサイト】「Google」
- 【専門型ポータルサイト】「SUUMO」
- 【専門型ポータルサイト】「ホットペッパーグルメ」
- 【地域型ポータルサイト】「Tokyo Drive」
- 【地域型ポータルサイト】「まいぷれ」
- 【企業型ポータルサイト】「Garoon」
- 【企業型ポータルサイト】「Global Portal」
それぞれの特徴や掲載情報などを簡潔に解説するので、ポータルサイトを作成する際はぜひチェックしてみてください。
【総合型ポータルサイト】「Yahoo! JAPAN」
Yahoo! JAPANは、ヤフー株式会社が運営する日本の総合型ポータルサイトです。Yhahoo! JAPANの最大の特徴は「ユーザーが求める情報が必ず見つかる」という網羅性にあります。
日々更新されるYahoo!ニュースをはじめ、天気予報、交通情報、エンタメコンテンツなどあらゆる情報を閲覧できるのが魅力です。ショッピングやファイナンスといったサービスも備えており、ユーザーにとっては使い勝手が良いサイトと言えるでしょう。
月間アクティブユーザー数は約8,400万人*1に上り、日本最大級のポータルサイトと言っても過言ではありません。
【総合型ポータルサイト】「Google」
アメリカの企業が運営するGoogleは、世界中で利用されている総合型ポータルサイトです。検索エンジンを中心に、Google 広告やGmailといったオンラインサービスを提供しています。検索エンジンでは世界で約85%*2のシェアを誇っており、利便性の高さが伺えるでしょう。
検索に関しては専門的かつ信頼性の高い情報を優先して表示するため、精度の高い情報を得られるのが魅力のひとつ。言語・国・時間・キーワード別に情報を検索できるなど、ユーザーニーズに応える工夫も施されています。
【専門型ポータルサイト】「SUUMO」
SUUMOは、株式会社リクルートが運営する不動産専門のポータルサイトです。物件探しや不動産売却、土地、住宅ローンなど不動産に関連する多様な情報を扱っています。
検索画面も充実しており、エリア・沿線・間取りといった細かい条件設定で理想の住まいを探すことが可能です。サイトの使いやすさや情報量の多さは高く評価されており、オリコン日本顧客満足度ランキング(賃貸情報サイト)では8年連続1位*3を獲得しています。
物件のお気に入り登録や新着情報メール、スマホアプリなどの機能も充実しており、利便性にこだわったポータルサイトと言えるでしょう。
【専門型ポータルサイト】「ホットペッパーグルメ」
ホットペッパーグルメは、グルメや飲食店に特化した専門型ポータルサイトです。SUUMOと同じく株式会社リクルートが運営しており、圧倒的な会員数でグルメ情報サイトとしての地位を確立しています。
全国各地の豊富な飲食店の情報が掲載されており、細かい条件で検索できる予約機能が特徴です。居酒屋・ランチ・人気・食べ放題といったさまざまな切り口で検索でき、希望のお店を見つけやすいよう設計されています。
ネット予約利用者数は国内1位となっており、お得なクーポンやポイント情報もアクセス数を増やしている理由だと考えられるでしょう。ユーザーにとって使いやすいサイトなのはもちろん、集客をしたいと考えている飲食店にとっても魅力的なポータルサイトと言えます。
【地域型ポータルサイト】「Tokyo Drive」
Tokyo Driveは、東京への観光客向けに運営されている地域型ポータルサイトです。タクシーを使ってプライベート観光を楽しみたい人をターゲットにしており、東京のモデルコースのほか観光スポットやイベント情報などを掲載しています。
ニーズや利用時間に応じて最適なモデルコースを検索できるので、プライベート感覚で東京観光したい方にとっては利用価値の高いサイトと言えるでしょう。観光スポットやイベント情報は東京の各エリア別に紹介されているため、求める情報を探しやすいのも魅力です。
【地域型ポータルサイト】「まいぷれ」
まいぷれは、各都道府県・地域ごとのローカル情報を発信する地域情報サイトです。各地域の企業や事業者がパートナーとして運営しており、その地域で暮らす人々の情報を基に作成されています。
ポータルサイトの検索画面で都道府県や市区町村を入力すれば、お住まいの地域のローカル情報を検索できる仕組みです。地元飲食店のニュースをはじめ、美容室や子ども向けスクールの紹介、開催予定のイベントなど地元ならではのローカルかつユニークな情報を扱っています。
地元住民にとって役立つ情報が満載なのはもちろん、地元の店舗が集客をしたい時にも重宝するポータルサイトです。
【企業型ポータルサイト】「Garoon」
サイボウズ株式会社が運営するGaroonは、社内の業務効率化やコミュニケーション促進に役立つグループウェアです。スケジュール管理のほか掲示板、メール、施設管理、ファイル管理など、社内での情報共有に欠かせない機能を備えています。
日・英・簡・繁の4言語に対応しており、グローバル企業でも導入しやすいのが魅力のひとつです。また直感的に操作しやすいデザイン設計なので、IT初心者の多い企業でも安心して導入できるでしょう。
10人から数万人規模の企業を想定して実装されており、その導入実績は7,000社・320万人ほど。製造業やサービス業など、さまざまな業種の企業がポータルサイトを構築する際に導入しているようです。
【企業型ポータルサイト】「Global Portal」
TUNAGは、株式会社スタメンが提供する社内ポータル・SNSサービスです。Web社内報やサンクスメッセージ、社員プロフィールといった豊富な機能を備えており、社内での情報共有や社内交流の活性化に活用できます。
また、エンゲージメントの向上や業務効率化、理念浸透、アルバイト定着のように各企業の組織課題に合わせてカスタマイズできるのも特徴です。必要な機能を自由に組み合わせられるので、効果的な組織改善につながるでしょう。
利用企業数は700社、継続率は99%以上となっており、信頼性の高いポータルサイトサービスと言えます。
ポータルサイトとはインターネット上で入り口となるサイト
ポータルサイトとはインターネット上で情報へアクセスする際に、ユーザーが最初に表示するサイトのことです。ポータルサイトを作成すれば効率的にアクセス数を増やすことができ、潜在顧客へのアプローチに役立つと言えるでしょう。
ポータルサイトを作成するには、コーディングやデザインなどさまざまな知識・スキルを身に付ける必要があります。制作会社に依頼することもできますが、Web運用担当者として活躍するためにはキャリアスクールで必要なスキルを学ぶのがおすすめです。
女性向けキャリアスクールのSHElikes(シーライクス)では、Webサイトのデザイン制作やコーディング、UXデザインなどを学べるコースが用意されています。
Web担当者として活躍したい、ポータルサイトの作成スキルを身につけたいという方は、ぜひ無料体験レッスンに参加してみてくださいね。
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※出典
*1:Yahoo! JAPAN 採用情報「サービス・事業」より
*2:総務省「令和4年 情報通信に関する現状報告」第3章第6節 10.世界における検索エンジンのシェアの推移より
*3:オリコン 【最新】おすすめの賃貸情報サイトランキング・比較