ビジュアルデザインとは?基本や活用される仕事、作成時のポイントを解説!

ビジュアルデザインとは?基本や活用される仕事、作成時のポイントを解説!
ABOUT ME
ライター 岩崎奈々
関西大学 社会学部卒業。在学中は国際協力を行う学生団体に所属し、広報やメディア発信に従事。新卒で凸版印刷株式会社に入社し、無形商材の営業を担当。フリーランスとして独立し、現在は主にインタビューライティングやSEOライティングをメインに活動中。その他メディア立ち上げやコンテンツ運営も実施。
エディター 古澤 椋子
鹿児島大学大学院水産学研究科修了。水産系社団法人にて、水産に関わる調査研究、行政との折衝などを経験したのち、水産系ベンチャーにて、広報を担当。2023年からフリーライターとして活動を始め、主にエンタメ系の記事を執筆。SHElikesでキャリア、マインド共に変化した経験から、SHEsharesのライターを務める。

ビジュアルデザインとは、映像や写真など視覚的な要素を使って情報を表現する手段のことです。ブランドイメージを形成したり、顧客エンゲージメントを向上させたりする際に役立ちます。

本記事ではビジュアルデザインの基本や役割、活用される仕事などを詳しくご紹介します。ビジュアルデザインを作成する際のポイントもお伝えするので、デザインの仕事に興味がある方はぜひ最後までご覧ください。

ビジュアルデザインとは

ビジュアルデザインとは、映像・イラスト・写真・文字といった視覚的な要素を使って情報を伝達するデザインの総称のことです。視覚伝達デザイン、ビジュアルコミュニケーションとも呼ばれており、普段の生活で見かけるポスターや雑誌などもビジュアルデザインに該当します。

ビジュアルデザインを活用すれば、ブランドのイメージや魅力を視覚的にわかりやすく表現することが可能です。優れたビジュアルデザインは消費者の興味を惹きやすいので、ブランドプレゼンスの向上やユーザビリティ向上にも効果が期待できます。

そのためビジュアルデザインは「競合優位性を高めたい」「認知度を上げたい」のように、ブランド戦略を考えるうえで欠かせない存在と言えるでしょう。

ビジュアルデザインとグラフィックデザインの違い

ビジュアルデザインと混同されやすいのが、グラフィックデザインです。グラフィックデザインとは、ポスターやチラシといった平面的なデザインのことを指します。これに対しビジュアルデザインは、平面デザインに加えて映像や音声といった動的なデザインを含んでいるのが特徴です。

デザインの活用目的や視覚的な表現方法は同じですが、ビジュアルデザインのほうがより広い領域を指します。つまりグラフィックデザインは、ビジュアルデザインの一種であると捉えておくと分かりやすいでしょう。

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ビジュアルデザインが活用される仕事・分野

日常生活でも目にすることが多いビジュアルデザインですが、具体的にはどのような仕事で活用されているのでしょうか。ビジュアルデザインが活用されることの多い仕事・分野としては、主に下記4つが挙げられます。

  • 出版
  • 広告
  • パッケージ
  • Web

それぞれの仕事について解説するので、詳しく確認してみましょう。

出版

ビジュアルデザインが活用される代表的な仕事のひとつが、雑誌・本・カタログなどの出版分野の仕事です。「読みやすい書面をつくる」「魅力的な表紙をデザインする」のように、各印刷物の平面デザイン全般を手掛けます。

クライアントと打ち合わせをしながら仕事を進めるので、デザインスキルはもちろん、コミュニケーションスキルや印刷関連の知識なども求められるでしょう。

広告

広告物のビジュアルデザインを作成するのも重要な仕事です。チラシやポスターなど紙媒体の広告物のほか、CMや音声などのデジタル広告の作成も担当します

広告におけるビジュアルデザインでは、サービスや商品の魅力を的確に伝え、最終的なブランド価値向上への貢献が求められるでしょう。

広告関連のデザイナーは、広告代理店やデザイン事務所に所属するケースが多い傾向にあります。

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パッケージ

食品や生活関連雑貨などのパッケージや包装デザインを手がける仕事もあります。「パケ買い」という言葉が登場しているように、今やパッケージは商品の売り上げを大きく左右する要素のひとつです。

パッケージのビジュアルデザインは商品の印象を視覚的に際立たせ、数ある商品の中から手に取ってもらうためにも重要な役割を果たしています。「思わず手に取ってしまう」ような魅力的なデザインは、ブランドイメージにも大きく寄与するでしょう。

パッケージデザインでは、デザインスキルのほか、トレンドを把握する力やマーケティング能力なども必要になります。出版デザインの延長で取り組むようになる方も多いようです。

Web

インターネット市場が急速に拡大している近年では、Web上におけるビジュアルデザインの需要が高まっています。Webデザインでは視覚的な美しさはもちろん、顧客のユーザビリティを向上させるためにユーザーの操作性を意識することも大切です。

主にホームページのデザイン設計を担当する場合は、プログラミングやコーディングなどの知識も必要になるでしょう。Webバナーを作成する場合も、ユーザーの視線の動きなどを意識することで、望んだ効果を得やすいデザインにすることができます。

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ビジュアルデザインの基本

つづいては、ビジュアルデザインの基本となる3つの要素をご紹介します。

  • 配色
  • レイアウト
  • フォント

これらの基本テクニックを把握しておくことで、より効果的なビジュアルデザインを作成できるでしょう。

配色

ビジュアルデザインのイメージを大きく左右するのが配色です。赤は情熱、緑は自然、青は誠実のように、色(カラー)にはそれぞれ異なるイメージがあり、うまく配色することによって特定の意図を持たせることができます

そのため配色は、ユーザーに感じてほしいイメージ・意味に応じて決めることが大切です。ちなみにビジュアルデザインに使用されるメインカラーはドミナント・カラー、ドミナント・カラーを引き立てるためのカラーはアクセントカラーと呼ばれます。

アクセントカラーはデザインに応じて1〜2色使われることが多く、配色の割合は6:3:1(ドミナントカラー:アクセントカラー①:アクセントカラー②)が目安とされています。

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レイアウト

ビジュアルデザイン全体のレイアウトも、重要なポイントのひとつです。チラシやWebサイトを見る際、人間の視線は無意識に一定の法則に従って動いているとされています。たとえば横書きの場合はZ型(左上→右上→左下→右下)、縦書きの場合はN型(右上→右下→左上→左下)のように、視線の流れが決まっているのです。

そのためレイアウトは、視線をうまく誘導するように考えなければいけません。「順番通りに読んでもらえるか」を第一に考え、文字や画像の配置を決めていきましょう

強調したいキーワードやアピールポイントは最初に視線が止まる場所に置くなど、視線の動きを考慮してレイアウトすることが重要です。

フォント

ビジュアルデザインにおけるフォントは「読みやすさ」を優先させることが基本です。デザインに凝っていると「おしゃれなフォントにしたい」と考えてしまいますが、誰にでも馴染みのあるフォントを選ぶようにしましょう。

また、ブランドイメージやコンセプトと合致したフォントを選ぶことも大切なポイントです。ポップで楽しい印象を与えたいならゴシック体、知的で高級感のある印象を与えたいなら明朝体のように、伝えたいイメージに合うフォントを選びましょう。

ビジュアルデザインに必要な知識・スキル

ビジュアルデザインを作成するには、デザインのほかにも多様な知識やスキルが必要になります。

  • ビジュアルコンセプトの考え方
  • タイポグラフィ
  • イラスト
  • 写真

ビジュアルデザインの前提とも言えるコンセプトの考え方はもちろん、視認性を左右するイラストや写真関連のスキルも重要となります。ここから詳しく解説するので、一つひとつ確認していきましょう。

ビジュアルコンセプトの考え方

ビジュアルデザインはブランド戦略における重要な要素なので、まずはコンセプトを決めることが大切です。「誰を対象にするのか」「何を伝えたいのか」「何を達成したいのか」などコンセプトを明確にしていれば、デザインの設計もスムーズに進められます。

ビジュアルコンセプトを考える際は「5W1H」に従って情報を整理するのがポイントです。「なぜデザインを作成するのか」「誰に伝えたいのか」などを言語化しておけば、コンセプトの方針がブレにくく、的確に顧客にアピールできるでしょう。

ビジュアルコンセプトの考え方は本やインターネットでも学べますが、不明点が多い場合はキャリアスクールでプロの講師から学ぶのもおすすめです。

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タイポグラフィ

タイポグラフィとは、文字や文章を読みやすく見せるデザイン手法のひとつです。文字の書体を使い分けたり、文字の行間を調整したりと、ユーザーにとって読みやすく美しいレイアウトで文字を配置します。

また、ロゴや道路標識のように、文字そのものをデザインすることもタイポグラフィの一種です。タイポグラフィに関する知識があれば、適切なフォントの組み合わせや文字の配色が可能になるので、必ず身に付けておきたいスキルと言えるでしょう。

イラスト

視認性が重視されるビジュアルデザインにおいて、イラストは必要不可欠な要素です。イラストレーターが描いた絵は、最終的にパッケージやポスターなどで使用されることが多く、イラストレーター兼デザイナーという方も多く存在します。

ビジュアルデザイナーにイラストのスキルは必須でないものの、イラストを描けるデザイナーは活躍の幅が広がるでしょう。Adobeが提供するIllustratorを使えば、簡単なイラストやグラフィックを作成できるので、興味のある方は試してみるのがおすすめです。

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写真

ビジュアルデザインで写真を活用したいなら、加工・編集技術を身に付けておくのがおすすめです。レタッチに関する基本知識のほか、写真の並べ方や適切な構図を把握しておくと、デザイン設計がしやすくなります。写真加工にはPhotoshopを使用するのが一般的なので、一度触っておいて損はないでしょう。

基本的にデザイナーが写真撮影をする必要はありませんが、写真撮影に関する知識があれば、カメラマンとのやり取りもスムーズに進められます

ビジュアルデザイン作成のポイント

ビジュアルデザインを作成する際は、まずビジュアルヒエラルキーを把握しておくことが重要です。また、デザインを通じてユーザーに感情を想起・誘導させることも大切になります。

ここでは、ビジュアルデザイン作成における上記2つのポイントを解説するので、詳しく見ていきましょう。

ビジュアルヒエラルキー

ビジュアルヒエラルキーとは、優先度が高い順にデザイン要素を整理するためのテクニックのことです。「デザインを通じて何を伝えたいのか」「そのためにはどのデザインを最も強調すべきか」のように、考えるべき事項を明確にするために用いられます。

ユーザーに伝えたい内容によって、画像を目立たせるのか、文字を目立たせるのかといったデザインの優先順位は異なります。

ビジュアルヒエラルキーを理解していれば、それぞれのデザインの重要度を整理できるので、ユーザーに感じてほしいメッセージをより効果的に伝えられるでしょう

想起・誘導

ビジュアルデザインを作成するにあたり「見た人がどのように感じるか」は非常に重要なポイントです。大前提として、ビジュアルデザインは情報を伝えるための手段なので、こちらが伝えたい情報を見る人が理解してくれなければ意味がありません。

たとえば子ども向けの楽しくてポップなイメージを訴求したい場合、知的で聡明なデザインを作成してもうまく情報は伝わらないでしょう。そのためビジュアルデザインを作成する際は、見る人に想起してほしい感情を考え、うまく誘導することが重要です。

ビジュアルデザインとは顧客体験の向上に欠かせない要素

ビジュアルデザインとは写真やイラストといった視覚的要素を使って、情報を伝達するデザインのことです。ブランド価値やユーザビリティにも大きく寄与するため、顧客体験の向上には欠かせない要素と言えるでしょう。

ビジュアルデザインを仕事にするには、コンセプトの考え方やタイポグラフィなどさまざまな知識・スキルを身に付ける必要があります。写真やイラストに関連したスキルがあれば活躍の幅が広がるので、将来目指しているキャリアを考えて必要なスキルを学ぶのがおすすめです。

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